お尻や太ももの裏側などにボコボコと目立つセルライト。年齢を重ねるにつれてひどくなってきたと感じる女性も多いかもしれません。エステや美容クリニックでセルライトを治療することもできますが、効果を感じられたかどうかはかなり個人差があるようです。今回はセルライトの改善効果が期待できる方法について、エステから美容医療まで詳しく解説。最新のセルライト治療法「スネコスセル」についてもご紹介します。セルライト治療を検討中の方はもちろん、セルライトケアに興味をお持ちの方もぜひご覧ください。
1.セルライトはどうやってできる?発生メカニズムとは
セルライトとは?通常の脂肪とどう違う?
セルライトとは、お尻や太ももの裏側を中心に発生するボコボコとした脂肪のかたまりのこと。太っているとできやすいと考える方もいるかもしれませんが、体型関係なく、痩せている方でも発生します。通常の脂肪と見分ける方法は、セルライト特有のボコボコとした凹凸があるかないか。海外ではその特徴的な見た目から「オレンジピールスキン」という呼び名もあります。
セルライトが発生しやすくなる原因には、以下のようなものが挙げられます。
- 肥満
- 栄養バランスの偏った食生活
- 運動不足
- ストレス
- ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスが影響していることから、10代後半以降の女性に多いともいわれています。とくに40代以降には代謝が落ち、脂肪がつきやすくなるため、セルライトも増加傾向にあるようです。
セルライトの種類
セルライトには、以下の4つのタイプがあります。
脂肪型セルライト | 肥満によってため込まれた脂肪が老廃物と結びついてできる |
浮腫型セルライト | 脂肪細胞が水分や老廃物をためることでできる |
線維化型セルライト | 脂肪細胞にコラーゲン線維が絡みつくことで発生する |
筋肉質型セルライト | 硬くなった筋肉が脂肪をため込んでできる |
このうち最も代表的なものが、脂肪型セルライト 。セルライトの半数以上を占めるとされています。一方で、筋肉質型はかなり珍しく、アスリートなど筋肉量が多い方に多いタイプです。
セルライトの発生メカニズム
セルライトとは、通常の脂肪層とは異なり、脂肪細胞が肥大化して脂肪層内の線維性結合組織(コラーゲン )が発達・硬化した状態のこと。これは、血行不良や代謝不良によって脂肪細胞の働きが鈍ることで発生します。
脂肪細胞が肥大化するとその箇所の血流やリンパの流れを圧迫し、低酸素状態が慢性化します。その結果、脂肪細胞の周辺で炎症が発生し、酸性化(アシドーシス )が進行。老廃物や水分が蓄積するようになり、だんだんと脂肪細胞の本来の機能が損なわれていきます。
本来、脂肪細胞は脂肪をため込むだけでなく、脂肪層の細胞外にさまざまなホルモン(アディポサイトカイン ※)を分泌することで正常化させる働きがあります。しかし、脂肪細胞のホルモン分泌機能が損なわれてしまうと、低酸素状態→酸性化→炎症発生→セルライト化を繰り返すように。「セルライトがセルライトを生む」という悪循環に陥ってしまうのです。
※アディポサイトカイン …善玉と悪玉があり、善玉には血管修復作用や血管拡張作用などがある
ちなみに、「セルライト」という言葉自体は、医学用語ではありません。ただ、医学的にも皮膚表面に凹凸が現れるのは、肥大化した脂肪細胞から分化している線維組織(コラーゲン) が皮膚の方へと押し上げられているから、という見解がなされて いるようです。
セルライトは段階的に進行する
セルライトは次のように段階的に進行します。セルライトらしき凹凸があるという方は、ぜひセルフチェックしてみましょう。
レベル1 | 脂肪をつまんでも、皮膚表面にとくに変化がない |
レベル2 | 脂肪をつまむと皮膚表面に軽い凸凹が見える |
レベル3 | 脂肪をつまむと皮膚表面にはっきりと凸凹が確認できる |
レベル4 | 脂肪をつまんでいなくても、軽い肌の凸凹が見える |
レベル5 | 脂肪が凸凹しているだけでなく、肌表面にシワができている |
レベル6 | 脂肪のかたまりが確認でき、肌表面にハリやツヤがなくなっている |
レベル6に近づくにつれて、セルライトを除去しづらくなります。早めに対策、治療を開始することが大切です。
2.セルライトの治療法にはどんなものがある?
セルライトを除去する方法としては、大きく分けてエステと美容医療の2つがあります。それぞれの特徴を紹介しましょう。
エステサロンでのセルライト除去
エステサロンでは、“痩身エステ”としてセルライトケアを行っています。軽度なセルライトにはハンドマッサージでリンパの流れを促す方法がありますが、ある程度目立つようになったセルライトにはキャビテーションやEMSなど医療機器が使われます。
しかし、エステサロンでの医療行為は禁止されているため、医療機関の機器と比べるとそのスペックには大きな差があります。そのため、セルライトの根本治療というよりは、セルライト予防や痩身をサポートする施術という方が近いでしょう。
医療クリニックでのセルライト除去
医療クリニックではセルライトに対して医療的観点から、脂肪吸引や脂肪溶解注射、衝撃波といった治療が行われます。エステとの違いは、医薬品の処方や医療行為にあたる処置、スペックの高い医療機器を使った治療が行えること。専門医が常駐して施術に当たっている点もメリットのひとつです。
従来の医療クリニックで行われているセルライト治療は、その多くがセルライトの“破壊”をコンセプト としたものです。
ただ、残念ながらこれらの治療に対しては、
「効果があまり感じられなかった」
「思ったような見た目にならなかった」
「脂肪は取れたけど肌表面が完全に滑らかにはならなかった 」
という声があることも事実。セルライトの量が多く目立つような方は、従来の方法では改善しきれず苦い想いをしたこともあるのではないでしょうか。
ちなみに、エステサロンで行われている“セルライトつぶし”と呼ばれる方法も、セルライトの破壊を目的としたもの。しかし、痛みばかりで効果はそれほど得られなかったという声もあり、内出血してあざになってしまうリスクも伴います。
そこで登場したのが、「スネコスセル」という新たな治療製剤。セルライトを破壊するのではなく、根本原因となる周りの異常な脂肪細胞を正常化することを目的としています。スネコスセルについては、次で詳しく解説しましょう。
3.脂肪細胞を“破壊”ではなく“正常化”!新治療法「スネコスセル」
次世代のセルライト治療「スネコスセル」とは
「suneKOS cell(スネコスセル)」とは、イタリアで開発された次世代のセルライト治療法です。そのコンセプトは、セルライトの破壊ではなく、セルライト周りの脂肪細胞の正常化。セルライトが悪化しやすい悪循環(炎症→老化→酸性化)を解消することで、脂肪細胞が本来の機能を取り戻し、セルライトが自然に解消されやすい状態へと導きます。
スネコスセルの施術内容は?ダウンタイムはある?
スネコスセルの施術では、低分子ヒアルロン酸・6種のアミノ酸・炭酸塩+重炭酸塩を注射します。1回の施術は、1本の注射を打つだけで完了。短時間で済むところもスネコスセルのメリットといえるでしょう。
スネコスセルの対象部位は太ももやお尻、お腹など。頻度は2~3週間ごとに、まずは3回の施術がおすすめです。1回の施術費用は、クリニックによってもさまざまですが5万~7万程度 が相場となっています。予算や効果の出方を見ながら、回数を決めていきましょう。
なお、スネコスセルの施術後には、腫れやむくみ、内出血が発生する可能性がありますが、術後数時間から数日で消失します。
スネコスセルの効果は?従来の方法との違いは?
従来のセルライト治療と大きく異なるスネコスセルならではのメリットは、以下の5つ。
- 1回目の施術から効果が感じやすい
- ダウンタイムがほとんどない
- 痛みが少ない
- 施術後3週間~1ヶ月ほどで効果が表れる
- 肌の質感改善もできる
実際にスネコスセルの施術を受けた方からは、
「注射を1回受けただけで硬かったセルライト部分が柔らかくなった 」
「肌質がモチっとした 」
という声も。従来の脂肪吸引などの治療法では皮膚表面が思ったより滑らかにならなかったという方にとっては、試してみる価値がありそうです。
ここ数年では、 脂肪吸引に対して「どれだけ細くなれたか」を重視する傾向は薄まってきており、美しく引き締まったボディメイクを目的とした施術がトレンドになりつつあります。その点、スネコスセルはセルライトの解消だけでなく、ボディラインや肌の質感も改善したいという方にもおすすめの治療法といえるでしょう。
まとめ
今回は、セルライト治療の現状と新たに登場した注目の治療法についてお伝えしました。セルライトは多くの女性が悩む症状であり、コンプレックスに感じる方もいるでしょう。セルライトの種類や程度によって適した治療法は変わりますが、より効果を実感したい方はぜひクリニックでカウンセリングを受けてみましょう。今回紹介したスネコスセルという治療法も、今後は新たなアプローチの方法として多くのクリニックで導入されていくはず。ぜひ注目してみてくださいね。
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