ヒアルロン酸入れすぎのリスクとは?後悔しないためにできること

ヒアルロン酸入れすぎのリスクとは?後悔しないためにできること

みずみずしくハリのある肌へと導いてくれるヒアルロン酸治療は、ダウンタイムがほとんどなく、手軽に受けられる美容医療として注目されています。そんなヒアルロン酸治療ですが、ときに入れすぎてしまうケースもあるため注意が必要です。今回はヒアルロン酸を入れすぎると生じるリスクをご紹介しましょう。あわせて、ヒアルロン酸を入れすぎないための対策や、万が一入れすぎてしまった場合の対処法などもまとめました。

1.ヒアルロン酸を入れすぎてしまうのはなぜ?

ヒアルロン酸治療では、もともと人の体内に存在しているヒアルロン酸を注射によって皮膚に注入します。そのため、アレルギー反応やダウンタイム、痛みといった心配が少なく、美容治療の中でも比較的トライしやすい施術です。ヒアルロン酸治療は、美容クリニックではシワやハリ不足、輪郭形成といった症例に用いられることが多く、1度の注入で変化が分かりやすい、しばらくすると体内に吸収されるといったことからリピートする方も多い傾向にあります。

そんな手軽なヒアルロン酸治療ですが、入れすぎによるトラブルが発生する場合もあるため注意が必要です。なぜヒアルロン酸を入れすぎてしまうのか、それは医師と患者、双方の考え方の違いが関係していることが考えられます。詳しい理由をチェックしていきましょう。

◾️「もっと入れたい!」という気持ちの暴走

ヒアルロン酸治療は、注射器によって10分程度で施術が終了し、皮膚に直接注入することからすぐに効果を実感しやすい特徴があります。初めての治療であれば、ビフォーアフターの変化に驚き、満足して帰る方も多いですが、何度か施術を繰り返していくうちに「まだ気になる部分がある」「もうちょっと入れたらもっと良くなるのでは?」といった患者自身の欲が出ます。すると自分では気づかないうちに感覚がどんどん麻痺して「もっと入れたい!」という気持ちが強くなり、クリニックへ行く頻度が多くなるなどして入れすぎてしまうことも。これは、患者の欲が暴走した結果、ヒアルロン酸を入れすぎる例です。

◾️医師の美的感覚が破綻している

ほとんどの美容クリニックの医師が、患者の美をサポートすることをモットーとしているはずです。そのため、ヒアルロン酸治療によって悩みが軽減し喜ぶ患者の姿をみると、医師としても嬉しさと達成感を感じるでしょう。すると「もっとヒアルロン酸を入れたほうが喜んでくれるかもしれない」といった気持ちが強くなり、その結果、医師の美的感覚が破綻し、入れすぎてしまうのです。

◾️医師が断れない

美容クリニックの医師は、患者の悩みを改善するために日々治療を行っています。そのため患者の「もっと入れたい」という要望を断り切れなかった結果、ヒアルロン酸の入れすぎにつながる可能性も。また、施術後に患者から「変わっていないと」いわれる恐怖心や、売り上げをもっと伸ばしたいといった医師の欲が関係していることもあります。

2.ヒアルロン酸を入れすぎるとどうなる?考えられるリスクは?

出典:photoAC

医師や患者、双方の思いが暴走することでヒアルロン酸の入れすぎは発生します。万が一ヒアルロン酸を入れすぎるとどのようなリスクがあるのかをチェックしていきましょう。

◾️見た目の違和感

ヒアルロン酸を入れすぎると、施術部分が腫れている、表情が不自然など、見た目に違和感が生じます。また、ヒアルロン酸を注入している部分とそうでない部分とで、段差ができる可能性もあり、美しい仕上がりとはいえない状態になることも。自分自身ではナチュラルだと思っていても、周囲は不自然だと感じている可能性もあり、美しくなろうと思って受けた施術が仇となることも考えられるのです。

◾️しこりができる

ヒアルロン酸を必要以上に皮膚に注入することで、しこりができることもあります。まるで水に入れた片栗粉がダマになっていつまでも溶け切らないような状態です。ヒアルロン酸を唇へ注入した際によくあるトラブルで、見た目からその部位にしこりがあることが分かるケースもあります。

◾️皮膚が伸びる

ヒアルロン酸を入れすぎることによって、患部がパンパンに腫れたりしこりができたりすると、皮膚が伸びる可能性があります。皮膚が伸びている場合、ヒアルロン酸の効果が薄れた際に余計に老けた印象になることも考えられるため要注意です。

◾️副作用が発生する

ヒアルロン酸は、もともと人の体内に存在している物質であることから、副作用が少ないとされる治療法です。しかし、入れすぎたことで、内出血やむくみ、痛みなどを伴う場合があります。また、目の下などの皮膚が薄い部分にヒアルロン酸を注入しすぎると、透けて青っぽく見える「チンダル現象」と呼ばれる副作用が発生する可能性があることも覚えておきましょう。

◾️依存症になる可能性がある

ヒアルロン酸を入れ続けた結果、患者自身の感覚が麻痺して依存症になるリスクも考えられます。「もっと入れないときれいではない」「1度の施術では変わらない」といった気持ちが強くなり、不自然な状態が本人にとっては普通に感じ、自分自身の違和感に気づけなくなるのです。

3.ヒアルロン酸を入れすぎないためにできること

出典:photoAC

先述したリスクを回避するためにも、ヒアルロン酸の入れすぎは避けたいこと。そこでここでは、ヒアルロン酸を入れすぎないためにできる対策をご紹介します。

◾️リスクを十分に理解しておく

先述した通り、ヒアルロン酸の入れすぎには、不自然な見た目になる、副作用が発生するといった、さまざまなリスクがあります。このリスクをしっかりと把握し、十分理解してから施術に挑みましょう。医師の言葉にもきちんと耳を傾け、ヒアルロン酸治療に依存しないように、自分自身で注意することが大切です。

◾️値段よりも施術の質を重視する

ヒアルロン酸治療を受ける際、ついできるだけ安く済ませようと、値段ばかりに気を取られていませんか?治療の価格だけを注視していると、肝心の技術面に目がいかず、思うような施術を実施してくれる医師と出会えないことも。すると、入れすぎを含む失敗につながる可能性があります。確かな技術を持った信頼できるクリニックを見つけるために、値段と技術、双方に気を配りましょう。クリニックの公式ホームページや口コミなどを参考に探してみてください。

◾️ほかの治療法と組み合わせる

ヒアルロン酸を入れることに慣れて感覚が麻痺する前に、ほかの治療法と組み合わせるのも1つの手段です。ヒアルロン酸治療は、レーザーや糸リフト、ボトックス注射など、さまざまな施術と組み合わせることが可能。医師と相談して、自分自身の悩みを改善できるベストな治療法を提案してもらいましょう。

4.もしもヒアルロン酸を入れすぎてしまったら?

出典:photoAC

最後に、万が一ヒアルロン酸を入れすぎてしまった場合にどうすれば良いか、対処法をご紹介します。

◾️吸収されるのを待つ

ヒアルロン酸は、皮膚に注入した後、1~2年程度かけて徐々に体に吸収され、最終的にはもとの状態へと戻ります。そのため、ヒアルロン酸を入れすぎた際には、体内に吸収されるのを待つのも1つの方法です。ただし、自己判断はせず、施術を受けたクリニックやドクターなどに1度相談にしましょう。

◾️溶解注射を打つ

すぐにでもヒアルロン酸の入れすぎによる違和感を改善したい場合には、ヒアルロン酸溶解注射によって症状を軽減できます。ヒアルロン酸溶解注射は、ヒアルロン酸を加水分解する働きがあるヒアルロニダーゼを患部に注入する治療法。個人差はありますが、注射後、数日程度でヒアルロン酸が溶け、もとの見た目に近づきます。ただし、場合によっては1回の注射だけでは溶け切らない場合もあるため注意してください。

◾️まとめ

ヒアルロン酸治療は、ダウンタイムや副作用のリスクが少ないことから気軽に受けられる施術の1つです。しかし、その手軽さからつい入れすぎてしまうこともあるため注意しましょう。不自然な仕上がりや副作用、依存といったトラブルを回避するためにも、医師の指示に従い、感覚が麻痺しないよう注意することが大切です。自分自身にとってベストなヒアルロン酸治療を行い、理想の美しさを手に入れましょう。

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
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