BIANCA CLINIC
葉山 愛弥 先生
日本大学医学部卒業後、東京女子医科大学病院皮膚科にて助教、副病棟長、皮膚病理組織チーフを歴任。小児のあざや成人のシミ治療、美容皮膚科領域では脱毛・注入・小手術など幅広く経験を重ねる。吉祥寺まなみ皮フ科院長を経て、2025年よりBIANCAに入職。皮膚科専門医としての知見を活かし、美容医療のさらなる研鑽と普及に尽力している。
スキンケア商品などで多々目にすることがあるペプチド。成分によっては、組み合わせて使わない方が良いものがあります。一方で、組み合わせて使うことでより良い効果が期待できる成分も。この記事では、ペプチドと併用不可の成分と併用したい成分をそれぞれご紹介します。ペプチドを配合したスキンケア用品をすでにお持ちの方や、より効果的なスキンケアを知りたい方はご覧ください。
3秒でわかるまとめ
- ペプチドは、複数のアミノ酸が結びついた成分です。スキンケアでは、肌のうるおいやハリを保つ成分として幅広く使われています。
- ビタミンC・ヒアルロン酸・レチノール・ナイアシンアミドなどとの組み合わせもあります。一方で、酸性成分との併用は注意が必要です。
- ペプチドは化粧品だけでなく、医療ではペプチド療法として用いられることもあります。目的や成分によって期待される作用が異なるため、医師と相談して選びましょう。
ペプチドってどんな成分?
まずは、ペプチドという成分の基本情報と美容面で期待できる効果を見ていきましょう。
■ペプチドはアミノ酸化合物
ペプチドは、複数のアミノ酸が結びついた化合物です。アミノ酸はもともと肌に含まれる保湿成分で、肌にうるおいを与えてキメを整える、外から受ける刺激から肌を守る、といった機能を持っています。このアミノ酸が複数結びついたペプチドは体内でも作られ、体の中で大切な働きを担っています。とくに、人間の肌や髪の毛などをすこやかに保つためには欠かせない存在です。
■ペプチドの美容効果
ペプチドの効果の中でも肌への作用に着目すると、ターンオーバーを促し細胞の新陳代謝をサポートする点が挙げられます。この働きによって、肌にハリ・ツヤをもたらす効果が期待できます。上手に使うと肌を整えるだけでなく、年齢に応じたお手入れとしてのエイジングケアや色素沈着を抑える効果も見込めるでしょう。そのため、ペプチドは多くの化粧品に配合されています。
ペプチドを賢くスキンケアに取り入れるには?

出典:photoAC
肌への美容効果が見込めるペプチド。その効果をより発揮させるためには、どのような美容成分と組み合わせると良いのでしょうか。ここからはペプチドの特徴と、相性の良い成分を見ていきましょう。
■ペプチドの特徴
ペプチドは分子が小さく、角質層に浸透しやすい性質を持っています。また、もともと体の中にある成分であるため、肌なじみが良いのが特徴です。敏感肌などの肌質の方もトラブルが起きにくく、スキンケアに取り入れやすいでしょう。妊娠中や授乳中でも使える成分と言われており、安心して使用しやすいです。ただし化粧品に使われるペプチドはそれぞれ種類や質が異なるため、心配な場合は美容部員や医療機関などに確認してから使うほうがベター。手軽な手法として、パッチテストで相性をチェックする方法もあります。
■ペプチドと併せて使いたい!相性の良い成分

出典:photoAC
ペプチドと相性が良いと言われている成分は多くありますが、ここでは4つの成分ビタミンC・ヒアルロン酸・レチノール・ナイアシンアミドをご紹介します。スキンケアに上手に取り入れてより高い効果を目指しましょう。
ビタミンC
ビタミンCは、ペプチドと相性が良い成分として注目されている成分です。ビタミンCをスキンケアに使うと、美白(*)効果が期待できることはよく知られています。他にも毛穴を引き締める、過剰な皮脂の分泌を抑えるなどの働きがあり、さまざまな肌の悩みに役立つのです。コラーゲンの産生を補う働きも持っているため、肌にハリを与える、乾燥によるシワを予防するといった効果も見込めます。マルチな働きを持つ成分ですが、肌のコンディションによっては刺激を感じることも。そこでペプチドとビタミンCを併用すると刺激になりにくく、快適にすこやかな肌を目指せます。
*メラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸も、ペプチドと併せて使いたい成分の1つ。高い保水力が特徴で、保湿だけでなく肌のハリや弾力をサポートする働きもあります。十分な水分量を維持することでターンオーバーを促し、毛穴の開きや黒ずみといった悩みにも有用です。ペプチドと併用すると、体内でのヒアルロン酸の産生に役立つためよりみずみずしい肌へ導いてくれます。
レチノール
ペプチドと比較されやすいレチノール。大きな違いは、肌への刺激の強さです。レチノールはビタミンAの一種で、シミやニキビ、毛穴の黒ずみといった悩みに向いています。また、肌にハリを与えたりなめらかにしたりといった効果も見込め、年齢に応じたお手入れとしてのエイジングケアができる成分として注目されているのです。しかし、副反応や刺激が出やすい面も併せ持っています。そこでレチノールとペプチドを併用すると、レチノールによる刺激が緩和されより効果的なエイジングケアにつなげられるのです。なお、レチノールは紫外線の影響を受けやすいため、夜に使用するほうがベター。日中に用いる際は、十分な紫外線対策を行いましょう。
ナイアシンアミド
ナイアシンアミドは、ビタミンBの一種です。美白(*)効果が見込める一方で、シワを改善(*)できる成分として知られています。他にも、シミやニキビを防いだり、肌の色味を良くしたりする働きだけでなく、セラミドなどの産生を促し保水力を高める役割もあります。ナイアシンアミドはペプチドと同様に肌への刺激が少なく、他のスキンケアと併用しやすい成分です。敏感肌などで刺激に配慮された化粧品を探している方は、ナイアシンアミドとペプチドなら安心して利用できるためおすすめです。
*メラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ
*コラーゲンの減少を抑えることなどにより、肌のハリを出す
■ペプチドと併用不可!避けたい成分

出典:photoAC
多くの成分と相性の良いペプチドですが、併用不可成分が一部あります。それは、サリチル酸やグリコール酸といったアルファヒドロキシ酸です。柑橘類などに含まれる天然由来成分で、肌のターンオーバーを促す働きを持っています。しかし、酸がペプチドの効果を下げてしまう可能性があるため併用は避けましょう。ピーリング効果のある化粧品によく含まれているため、購入時は注意が必要です。
スキンケアだけじゃない!注目のペプチド療法
ペプチドはスキンケア成分として知られていますが、活用方法はそれだけではありません。その1つが「ペプチド療法」です。
■ペプチド療法って?
ペプチド療法は、年齢を重ねることで現れる悩みや症状の緩和を目的として行われる施術の1つです。
日本ではまだ広く知られている治療ではありませんが、アメリカやヨーロッパ、韓国などでは、エイジングケアを扱うクリニックで導入されています。
採血や唾液などの検査結果をもとに、一人ひとりの希望や状態に合わせてペプチドを処方します。投与方法としては、内服薬や点鼻などがあります。
■期待できる効果は?
ペプチド療法では、肌へのアプローチだけでなく、体の内側からコンディションを整えることも目的とされています。
具体的には、集中力や記憶力へのアプローチ、疲労の軽減などが期待されるとされています。
また、加齢に伴って発症リスクが高まる疾患への応用も研究・実施されており、パーキンソン病やアルツハイマー病などとの関連についても取り上げられています。
ペプチドの併用成分やペプチド療法に関するよくある質問
最後に、ペプチドの併用成分やペプチド療法に関する疑問にお答えします。
Q1.ペプチドと併用を避けた方がよい成分はありますか?
A.サリチル酸やグリコール酸などの酸性成分は、ペプチドとの併用を避けた方がよいとされています。
ピーリング作用のある化粧品に含まれていることがあるため、組み合わせる際は成分表示を確認しましょう。
Q2.ペプチドとビタミンCは一緒に使えますか?
A.ペプチドとビタミンCは、併用できる組み合わせです。
ビタミンCは肌状態によって刺激を感じることがありますが、ペプチドと組み合わせてスキンケアに取り入れる方法があります。
Q3.ペプチドとレチノールは併用できますか?
A.併用できます。
レチノールは刺激が出る場合がありますが、ペプチドと組み合わせて使用する方法があります。レチノールは紫外線の影響を受けやすいため、夜の使用が基本です。
Q4.ペプチド療法とはどのような治療ですか?
A.ペプチド療法は、年齢を重ねるにつれて現れる悩みや症状の緩和を目的に、ペプチドを用いる治療です。
採血や唾液などの検査結果をもとに、希望に応じたペプチドを選び、内服薬や点鼻などの方法で投与します。
Q5.ペプチド療法はスキンケアとは何が違いますか?
A.ペプチド配合化粧品は肌へのアプローチを目的に使用されますが、ペプチド療法では体の内側からのケアも目指します。
美容面だけでなく、集中力や記憶力、疲れなど幅広い悩みへのアプローチが紹介されています。
まとめ
ペプチドと併せて使える成分は多く、肌の悩みに応じて選べるのがうれしいところ。併用不可の成分は少ないため、スキンケアなどで組み合わせを考慮する負担はあまりありません。ただし、相性が良いと言われている成分でも化粧品によって合う・合わないはあるため、事前のチェックが欠かせません。ドクターズコスメなどは高価な商品も多く、失敗なく効果的に使うために医師と直接相談できるとベター。自分に合った化粧品の組み合わせで、効率的に悩みをクリアできるようにしましょう。
この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事
・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。
