ポテンツァはニキビ痕のクレーターに効果的?ダーマペンとの違い・おすすめ薬剤などをご紹介

ポテンツァはニキビ痕のクレーターに効果的?ダーマペンとの違い・おすすめ薬剤などをご紹介

ニキビ痕・クレーターや毛穴の開きの改善などに効果が期待できる、ポテンツァ。ダーマペンの「超進化版」といわれていますが、ポテンツァはどのような治療法なのでしょうか。
そこで今回は、ポテンツァの特徴、効果などを解説します。クレーター肌に悩んでいる方に向けて、治療できるクレーターの種類やおすすめの薬剤をまとめました。「これまで受けたクレーター治療では満足した結果が得られなかった」といった方は、必見です。

1.ニキビ痕のクレーターにも効果が期待できる!ポテンツァとは?

出典:photoAC

ポテンツァ(POTENZA)とは、マイクロニードル(極細の針)を肌に挿入して、針の先端からRF(高周波・ラジオ波)を照射する治療器です。ポテンツァの施術は、肌にマイクロニードルで小さな穴を開けて皮膚を損傷させ、創傷治癒機能を促すことによって肌質の改善を目指します。ニキビ痕や毛穴の開き、シミ・小じわなどの悩みに対して効果があるといわれています。もちろん、ニキビ痕で肌にできてしまったクレーターにも、ポテンツァによる治療が効果的です。

ポテンツァの特徴は、肌悩みに合わせてさまざまなチップがカスタマイズできる点です。ニキビ痕などを治療する美肌用のチップ(ポンピングチップ)、薬剤のないチップ、肌のたるみを治療するダイヤモンドチップなど、用途によって選択できます。

また、ポテンツァのメリットの1つに、ドラッグデリバリーシステムが挙げられます。ドラッグデリバリーシステムは、マイクロニードル(針)が抜けるのと同時に空気によって薬剤を均一に肌へ注入できる仕組みのこと。肌悩みに合わせて、使用する薬剤を選べます。また、皮膚の中にしっかりと薬剤が注入できるので、より高い浸透効果が期待できるでしょう。

■ポテンツァで治療できるクレーターの種類

ポテンツァは、さまざまな種類のクレーター治療に対応できます。ここでは、ポテンツァで治療できるクレーターの種類を3つご紹介しましょう。

ローリング型

直径4~5mmほどの大きな凹みで、くぼみが滑らかなのが特徴です。潜在性のニキビが主な原因と考えられています。

アイスピック型

表面は点状で小さめ、皮下組織よりも奥まで損傷が及んでいるのが特徴です。ニキビの炎症によって毛穴が変形して、開いたままになったものと考えられています。

ボックス型

表面が90度に近い角度で凹み、底面が平坦なのが特徴です。凹みがごく浅いものから深いものまで、繰り返して起こることが多いニキビ痕と考えられています。

2.ポテンツァ以外にできるニキビ痕・クレーターの治療方法

ポテンツァ以外にも、ニキビ痕やクレーターのある肌を治療する方法はいくつかあります。ここでは、主な3つの方法をご紹介します。

■ダーマペン

ダーマペンとは、ペン型の機器についた極細針で肌に小さな穴を開け、皮膚の創傷治癒機能を促すことで肌の改善を目指す治療法です。ニキビ痕のクレーターにも効果を発揮し、コラーゲンなどが生成されて、肌のハリ・弾力がアップ。小じわへの改善効果などが期待できるといわれています。ダーマペンには「ダーマペン3」「ダーマペン4」などさまざまな種類がありますが、主に針の本数と施術スピード、最大深度などが異なります。

■サブシジョン

サブシジョンとは、医療用の針をニキビ痕・クレーターなどの皮下に刺し、表皮と筋膜を切断して、陥没した部分を持ち上げる施術法です。針によって線維が切られることで筋膜が剥がれるため、皮膚表面の凸凹を減らせます。サブシジョンは、主にニキビ痕のクレーター治療として用いられる施術で、最近は「カニューレ(先が丸く・長い針)」が使用されるケースが主流となっています。

■TCAクロス

TCAクロスとは、高濃度のピーリング剤のTCA(トリクロロ酢酸)を患部に塗布して、ニキビ痕を改善させる治療法です。TCAの力によってニキビ痕のクレーター部分にダメージを与え、創傷治癒の働きで皮膚の凹みを浅くしていきます。とくに、アイスピック型・ボックス型のクレーターに高い効果を発揮する治療法といわれています。

3.ポテンツァとダーマペンの違いは?クレーターへの効果などを比較

ポテンツァとダーマペンは、どちらの施術もマイクロニードルなどの針を皮膚に刺して、クレーターにアプローチします。ここからは、ポテンツァとダーマペンをさまざまな項目で比較して、違いを見ていきましょう。

ポテンツァ ダーマペン
技術 マイクロニードル+RF マイクロニードルのみ
治療回数 3回~ 5回~
治療期間 1.5~2ヶ月

※肌の状態により異なる

1ヶ月
ダウンタイム 約2日 約5日
ドラッグデリバリーシステム あり なし

(薬剤は手動で塗布)

肌の引き締め 〇(RFによる) ×
深いクレーターへの効果 ◎(RFによる)

※効果を感じるには回数が必要

費用相場(1回) 10~13万円 2~5万円

ポテンツァとダーマペンで大きく異なる点は、RFの有無と薬剤の導入方法です。費用はポテンツァのほうが高額ですが、治療回数が少なく・治療期間が短く済むなどの特徴があります。また、深いクレーターでお悩みの方は、RFによる有効性が高いポテンツァが良いでしょう。

4.クレーター肌におすすめ!ポテンツァの薬剤3選

出典:photoAC

ここからは、ニキビ痕のクレーター治療の際にドラッグデリバリーシステムで使用する薬剤を3つご紹介します。それぞれの特徴をチェックしてみましょう。

■「マックーム」

「マックーム(McCoom)」は、ポテンツァ用のコラーゲン生成促進の薬剤です。ポリ乳酸(PLLA)といわれる成分でつくられています。およそ数ヶ月~2年くらいをかけて、コラーゲン生成を増加させながら、体内で自然に分解されていく薬剤です。「マックーム」をニキビ痕のクレーターに注入すると、ゆっくりとコラーゲン生成が促されて、肌質改善効果が期待できるでしょう。

■「ジュべルック」

「ジュベルック(Juvelook)」は、ヒアルロン酸とポリDL乳酸(PDLLA)を組み合わせた薬剤です。とくに韓国で人気の薬剤で、ニキビ痕のクレーターや毛穴の開き、肌のハリ改善などに効果的といわれています。「マックーム」と同様、ゆっくりとコラーゲン生成を促進。ポテンツァとの相性が良く、ニキビ痕の改善によく用いられます。

■「サイトプロMD」

「サイトプロMD」は、ヒト骨髄幹細胞培養液とヒアルロン酸が含まれた、マイクロニードル用の薬剤です。サイトカイン・成長因子を含み、肌の修復・再生する力を高めてくれます。肌の弾力やハリをアップ、小じわや毛穴、そしてニキビ痕のクレーターにもアプローチできます。

5.ポテンツァの施術前に知りたい!Q&A

出典:photoAC

ここからは、ポテンツァの施術前に知りたい、さまざまな疑問をQ&A形式でご紹介します。ポテンツァが気になっている方は、ぜひチェックしてください。

■深いクレーターにポテンツァは何回必要?

ポテンツァによる治療は、1回だけでも効果を実感できるといわれています。しかし、クレーターの深さなどによって、効果を実感できるタイミングが異なります。通常クレーターにはおよそ4~5回程度の治療が必要ですが、深く凹んでいる重度のクレーターの場合は、より多くの治療回数が必要です。下記のクレーター重症度別の治療回数の目安を参考にしてみましょう。

クレーター重症度 軽度(損傷が浅い) 中程度 重度(損傷が深い)
治療回数の目安 1~2回 2~4回 4~6回

■クレーターが元に戻ることはある?

ポテンツァで治療したクレーターが元の状態に戻ることは基本的にありません。しかし、新しいニキビができてしまったり、治療後のアフターケアが不十分だったりすると、クレーターの再発・悪化の要因になります。日々のスキンケア・生活習慣を見直すなど、ニキビができにくい肌を目指しましょう。また、施術後も半年~1年に1回程度の定期的なメンテナンスがおすすめです。

■ポテンツァによる副反応は?

施術後のポテンツァの副反応として、一時的な肌の赤み、腫れ、軽いかゆみなどが発生する可能性があります。しかし、他のレーザー治療やケミカルピーリングなどと比較すると、ポテンツァは比較的副反応が少ない治療法といわれています。

■まとめ

ポテンツァは、ニキビ痕のクレーターを克服する手段として有効な治療法です。ダーマペンと比べると、少ない回数・短い治療期間で効果が実感できるといったメリットがあります。「これまで受けた治療法では、思うような改善が見られなかった」といった方は、ぜひ検討してみてください。自分に合ったクレーターの治療法を見極めたい方は、美容皮膚科へ足を運び、医師のカウンセリングを受けてみましょう。

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