唇の周りが乾燥するのはなぜ?原因と早めにできる対策をチェック

唇の周りが乾燥するのはなぜ?原因と早めにできる対策をチェック

唇の周りの乾燥に悩んだことがある方は多いはず。日ごろからケアしているのになかなか改善しない方や、毎年同じ季節に乾燥を繰り返す方もいるでしょう。唇の周りが乾燥する原因は複数あり、それによりや改善方法や対策は変わります。この記事で自分の唇の周りがなぜ乾燥するのか、原因をしっかり把握して適切なケアや対策をとりましょう。今からすぐに取り入れられるホームケアや対策をまとめました。

1.唇の周りが乾燥する原因

出典:photoAC

唇の周りが乾燥する原因は多くあります。ここではおもな3つをご紹介しましょう。

■口元は皮膚が薄い

口の周りや唇は、周りに比べて皮膚が薄い点が乾燥の原因の1つに挙げられます。皮膚の角質層という層が薄く、水分や皮脂が蓄えられにくくなっています。また、口の周りは汗腺や皮脂腺が少なく、唇にはこの両者がありません。そのためバリア機能が低く、乾燥しやすいのです。

■摩擦による刺激を受けやすい

口元は摩擦によって刺激を受けやすい点も、口の周りや唇の乾燥の原因の1つ。メイクや食事の際に口を拭うなど、口の周りや唇は日常的に摩擦を受けています。また、口周りを無意識になめてしまう癖のある方は刺激が多く、乾燥しやすい傾向にあります。

■マスクの着脱による温度・湿度の変化

マスクも着脱も口の周りや唇の乾燥を引き起こします。マスクを長時間つけていると口周りの温度や湿度は高くなり、蒸れている状態になります。マスクを外すと急激に温度が下がり、湿度も低下。この温湿度の急激な変化も乾燥につながっています。また、マスクの着脱自体も擦れが生じるため、口元に摩擦刺激を与えて乾燥を引き起こします。

2.乾燥が引き起こす口元のトラブル

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口周りや唇が乾燥すると、ひどい場合は皮がむけるなどの症状が表れます。場合によってはメイクに支障が出ることも。乾燥による口元のトラブルの例を見てみましょう。

■口唇炎・口角炎

口唇炎や口角炎は乾燥が原因でよく見られる症状です。口唇炎は、唇全体に炎症やひび割れが生じる病気。乾燥でカサカサするだけでなく、皮むけが起こるケースもあります。一方、口角炎は唇の端の部分の口角に起こる症状です。炎症によって赤く腫れた状態になります。

■アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎も、乾燥によって発症することがあります。皮膚に赤い湿疹が表れ、強いかゆみを伴う病気です。アレルギー体質の方や乾燥肌の方が発症しやすい傾向にあります。

■皮膚掻痒症

皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)は、目に見える皮膚の症状はないものの、かゆみだけが起こる病気です。飲んでいる薬などが原因で発症する場合もありますが、大半は乾燥が原因のケースが多くなっています。

■なめまわし皮膚炎

なめまわし皮膚炎は、その名のとおり、口の周りを繰り返しなめてしまうことで赤くなり、かゆみや痛みを伴う病気です。幼児から小学校低学年くらいの子どもに多く見られます。口の周りにヒリヒリとした痛みや不快感を覚え、これらを解消するために無意識になめる動作を繰り返してしまうとさらに皮膚が乾燥。症状の悪化につながります。

■ニキビ・吹き出物

意外かもしれませんが、乾燥が原因でニキビや吹き出物ができるケースもあります。乾燥により肌のターンオーバーが滞ると、角質がたまって皮脂が毛穴に詰まりやすくなります。そこでアクネ菌が増えるとニキビや吹き出物を引き起こすのです。

■小ジワ

乾燥によって水分が失われ、肌のハリや弾力が低下すると小ジワにつながってしまうこともあります。小ジワだけでなく、キメの乱れやザラつき、皮むけなどの症状も表れやすくなります。

3.唇の周りを乾燥させないために!日頃からできる対策

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唇の周りの乾燥を防ぐためには、日頃からの対策が大切です。口周りを強く擦らないようにするなど生活習慣の見直しはもちろん、スキンケア方法などでも対策ができます。多くがすぐに取り入れられる方法なのでぜひ実践してみましょう。すでに乾燥を感じている方も、症状の改善が期待できます。

■優しい洗顔を心がける

口周りの乾燥対策としておすすめの習慣に、優しい洗顔が挙げられます。たっぷりの泡で肌を優しく包み込むように洗いましょう。洗った後はタオルでゴシゴシと強く擦らないようにしてください。洗う際も拭く際も、肌への摩擦をできるだけ抑えることが大切です。

■洗顔後はすぐに丁寧な保湿を

洗顔後は、できるだけ早く保湿することも乾燥対策になります。肌の水分は洗顔後にすぐに蒸発していってしまうためです。保湿もクリーム1つで済まさず、丁寧なステップを踏みましょう。化粧水・乳液・クリーム、と油分で蓋をするところまでしっかりと行ってください。なお、口周りの乾燥が気になる場合は、高保湿タイプのスキンケアアイテムを取り入れるのがおすすめです。

■気になる部分にはクリームの重ね塗りや口元パック

口の周りが乾燥で粉拭き状態になっている場合は、クリームの重ね塗りなど部分的に念入りなケアを取り入れるのも良いでしょう。唇がカサカサしているという場合も同様で、口元パックなどもおすすめです。専用のパックやシートマスクがない場合は、コットンに化粧水たっぷりと含ませて使うコットンパックで構いません。口の周りの乾燥がひどくカサカサしている場合は、唇も含めてワセリンやバームなどを塗って寝るのも効果的です。

■リップクリームの携帯

日中の唇の乾燥対策には、リップクリームをこまめに塗るのがおすすめです。リップクリームは油分を含んでいるため、唇のカサカサの原因となる水分の蒸発を防いでくれます。バッグやポケットにリップクリームを携帯しておき、いつでも塗れるようにしておきましょう。

■肌に優しいマスクを選び着用中の保湿も

マスクは素材によっては皮膚への刺激となってしまうため、コットンやシルクを選ぶようにしましょう。使い捨てマスクに多い不織布の場合は口元にガーゼをはさむ方法をとるのも1つの手です。また、マスクはジャストサイズを選ぶようにしてください。大きすぎてズレたり、小さすぎて締め付けられたりするとこれらも摩擦になってしまいます。
マスクの着用中も、できれば保湿ケアを取り入れるとより乾燥を防げます。便利なのは携帯タイプのミスト化粧水。着用前、着用中と適宜水分を補って肌のうるおいを保ちましょう。

■水分補給や栄養を意識した食事

スキンケアに加えて、体の内側からのケアも欠かせません。体内の水分を不足させないためには、白湯を飲むのがおすすめ。肌のターンオーバーが整いやすくなり、乾燥も防げます。食事ではビタミンBや亜鉛を含む食材を取り入れると良いでしょう。ビタミンBなら豚肉や鶏肉、納豆や卵など、亜鉛は赤身の肉や牡蠣などに多く含まれています。

4.唇の周りの乾燥が治らない!受診の目安は?

保湿などのケアを続けていても乾燥が治らない、悪化してきた場合は早めに皮膚科を受診しましょう。美容医療を考えている場合はとくに注意が必要です。乾燥している部分があると、効果が思わしくなかったりダウンタイムが長引いたりすることがあるため、治療をすぐに始められないケースも。早めのケアと必要に応じた受診で肌状態を整えることが大切です。

■まとめ

唇の周りの乾燥は、日ごろからの簡単な対策で防げるケースが大半。洗顔や食生活など、慣れるまでは少し意識した生活が必要ですが、慣れてしまえば負担を感じることは少ないでしょう。乾燥の原因となる行動や習慣を見直し、ゆくゆくは肌の水分を逃がさない、保てるような習慣が身につくとベストです。すでに口周りが乾燥して皮がむける症状が表れている方も、まずはご紹介した対処法を試してみてください。保湿を丁寧にするだけでも改善が期待できます。

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