30代に突入すると、シワやシミなどの肌悩みが深まってきます。中でも気になりがちなのが、ほうれい線。ほうれい線が目立つと、どうしても老けている印象を与えてしまいます。そこで今回は、ほうれい線の消し方で即効性が期待できる美容医療を紹介します。自宅で実践できるトレーニング・マッサージ方法もまとめました。「ほうれい線を消したい」「若見えを叶えたい」と願っている方は、内容をヒントにほうれい線の悩みを軽くしませんか?
INDEX
1.そもそもどうしてほうれい線ができるの?
ほうれい線が目立つ主な原因は、肌のたるみです。表皮の下にある「真皮(しんぴ)」という層は、コラーゲン線維やエラスチンといった肌のハリ・弾力性をキープしている成分を含有しています。ところが、年を重ねることやホルモンバランスの変化により、コラーゲン線維が減少。エラスチンも劣化し、肌のハリや弾力性が失われてほうれい線が目立ってしまうのです。
また、表情筋の衰えも影響します。表情筋は、皮膚や皮下脂肪を支える役割がある筋肉です。そのため、頬や口周りの表情筋が衰えると、たるみが生じてほうれい線が気になるように。さらに、ヒアルロン酸を代表とするうるおい成分の減少や紫外線などによる光老化も、ほうれい線の悪目立ちを加速させてしまいます。
2.【美容外科治療】ほうれい線の消し方4選|即効性の期待あり
物理的にたるみを引き上げたり、脂肪を吸引したりといった方法を行う美容外科治療は、ほうれい線の消し方において即効性が見込めるでしょう。「ほうれい線ケアに一番効果的な方法を知りたい」という方は必見です。
■糸リフト
糸リフトは、こめかみから頬にかけてトゲ状の糸を入れ、たるんだ部分を引き上げる施術です。リフトアップによって、シワやほうれい線が目立たなくなる効果が期待できます。さらに、糸の刺激がコラーゲンなどの生成を促し、肌にハリや弾力をもたらしてくれるでしょう。
なお、糸は吸収されるため抜糸が不要で、肌にあまり負担がかかりません。糸の挿入部分も、小さな針穴程度の傷で済みます。糸リフトの持続期間は、個人差がありますが約1年間です。
■フェイスリフト
ほうれい線を消す方法の1つに、フェイスリフトも挙げられます。フェイスリフトは、耳のつけ根辺りを切開して皮膚を剥離し、表情筋の上にある「SMAS筋膜」という部分を引き上げる施術です。表面の皮膚だけでなくSMAS筋膜から持ち上げるため、ほうれい線の悩みを抱える方も効果を実感しやすいでしょう。個人差はあるものの、持続期間が5~10年と長く、満足した状態をしばらくキープできます。
ただし、内出血や腫れなどを伴うダウンタイムが長期におよぶことを把握しておいてください。
■メーラーファット除去
メーラーファットとは、頬骨辺りの皮下脂肪のこと。メーラーファットが多い方の場合、ほうれい線が深く見えてしまう傾向があります。さらに加齢によってメーラーファットが垂れ下がると、ほうれい線が目立ちやすくなります。メーラーファットを除去し、ほうれい線の存在感を薄くさせる施術です。
施術では、鼻や口の中に穴を開け、カニューレ(吸引管)を挿入してメーラーファットを吸引します。顔の表面を切開しないため、傷口は目立ちません。効果は半永久的に持続するでしょう。
■脂肪注入
脂肪注入もほうれい線ケアに向いています。自身のお腹や太ももなどから脂肪細胞を採取し、精製してほうれい線部分に注入する方法です。100%ではありませんが、脂肪細胞がほうれい線部分に生着した場合、長期間の効果持続が見込めます。
また、体の気になる部分の脂肪を除去できる点も魅力です。ただし、脂肪吸引を伴うので、ダウンタイムが長い傾向にあります。
3.【美容皮膚科治療】ほうれい線の消し方2選|即効性の期待あり
続いて、ほうれい線にアプローチできる美容皮膚科治療を紹介します。美容皮膚科ではメスを使わず、注入治療や超音波の照射といった方法で肌悩みにアプローチ。ほうれい線の消し方としても、即効性が期待できるでしょう。
■ヒアルロン酸注入
肌をふっくらとさせ、ハリをもたらしてくれるヒアルロン酸。陥没しているほうれい線にヒアルロン酸を注入すると、水分が集まってハリを生み出します。深いシワとなっていたほうれい線が内側から持ち上がり、悪目立ち解消へと導いてくれるのです。
ヒアルロン酸は注射器で皮膚に注入するため、メスを用いません。ダウンタイムが短いのもメリットです。ただし、効果の持続期間は数ヶ月~2年程度で、ほうれい線が再び気になり始めたら再注入を検討する必要があるでしょう。
■ハイフ(HIFU)
ハイフとは、専用の機器で超音波を肌に照射する治療方法です。ハイフの超音波はSMAS筋膜に熱刺激として届き、肌の再生力を高めてくれます。SMAS筋膜は熱刺激によって引き締まるため、リフトアップやほうれい線の改善が狙えるでしょう。
ハイフの熱刺激を受けた皮膚組織は、コラーゲンの再生を促進。施術後2~3ヶ月でハリや弾力アップがもたらされ、よりほうれい線の悪目立ちを軽減してくれます。なお、効果持続期間は使用する機器や個人によって異なりますが、3ヶ月~1年が目安です。
4.【セルフケア】ほうれい線の消し方3選|即効性なし
セルフケアによるほうれい線へのアプローチ方法もチェックしておきましょう。ほうれい線の消し方として紹介されているマッサージなどに即効性は見込めませんが、できる範囲でケアしておくと良いでしょう。
■有効成分配合の医薬部外品でスキンケアする
ほうれい線が気になる人のスキンケアには、シワ改善効果が認められている有効成分を含有した医薬部外品が向いています。即効性は期待できませんが、毎日続けることで徐々にほうれい線が目立たなくなってきます。厚生労働省が認めているシワ改善の有効成分は、以下の3つです。
- レチノール
- ナイアシンアミド
- ニールワン
クリームなどにこれらの成分が配合されているか確認し、毎日のケアに取り入れてみてください。
■口元の筋肉をトレーニング・マッサージする
口元のトレーニングは、ほうれい線を薄くすることにつながります。やり方を見てみましょう。
【トレーニング方法】
- 肩の力を抜いて椅子に座る
- 空気を吸い、口を閉じる
- 左のほうれい線部分を空気で押す
- 同様に右のほうれい線を空気で押す
- 左右交互に3~5回ずつ繰り返す
ほうれい線を内側から伸ばすイメージで取り組みましょう。顔全体の血流が促進され、むくみの解消も目指せます。また、老廃物が流れるようにマッサージするのも効果的です。簡単にできるやり方をまとめました。
【マッサージ方法】
- 小鼻の横やほうれい線部分を指で円を描くようにほぐす
- 親指の腹で頬の下を刺激する
- 左右マッサージする
■生活習慣や癖を見直す
ほうれい線の主張を抑えるには、生活習慣や癖の見直しも重要です。ふだんから以下を意識してみてください。
- 頬杖をつかない
- 口を開けたままにしない
- 横向きの姿勢で就寝しない
- 食事は左右両方の歯で噛む
- たんぱく質を積極的に摂取する
- スキンケアや洗顔で肌を強くこすらない
- 紫外線対策や保湿を徹底する
無意識の行動が皮膚のたるみを引き起こし、ほうれい線を深くしてしまうかもしれません。できることから見直していきましょう。
■まとめ
老け見えを助長させてしまう、ほうれい線。ほうれい線の消し方にはさまざまありますが、即効性を求めるのであれば美容医療を検討してみてください。糸リフトやメーラーファット除去、ヒアルロン酸注入など、施術から早い段階で効果を感じやすい治療が受けられます。ただし、ダウンタイムを伴ったり、継続的な施術が必要だったりといったケースもあるので、信頼できるクリニックでよく相談し、治療を検討してみてください。
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