ドラコスVSデパコスVSドクターズコスメの違いと使い分け方法とは?「高ければ良い」は間違い…一番重要なこと、教えます

ドラコスVSデパコスVSドクターズコスメの違いと使い分け方法とは?「高ければ良い」は間違い…一番重要なこと、教えます

コスメ好きなら誰もが気になるドラコスとデパコスの違い。「高価だからきっと良いに決まってる!」と信じてデパコスを使っている方の中には、「効果にそれほど差がないなら安いドラコスにしたい…」と考える方もいるかもしれません。また、肌悩みが多い方にとっては、より安全性の高そうな“ドクターズコスメ”も気になるはず。
でも、美容感度の高い美容先駆者たちは、実はうまく「使い分け」をしながら、賢く日々のお手入れをして、綺麗を維持していることを、知っていますか?

今回は、多くのユーザーが悩むデパコスドラコスドクターズコスメの違いそれぞれのメリットについて解説。これまで「なんとなく」でコスメを選んでいた方は、知らず知らずのうちに自分に合わないものを使っていた可能性もあります。「今使っているコスメは正解?」と気になる方は、ぜひ参考にしてみてください。

1.ドラコス・デパコス・ドクターズコスメの明確な違いって?分類は何?

■「ドラコス」と「デパコス」の違いは?

そもそも「ドラコス」「デパコス」というのは、「ドラッグストアコスメ」「デパートコスメ」を意味する略語。主に次のような違いがあります。

ドラコス ・ドラッグストアやバラエティショップで買える

・棚に陳列されているものの中から気軽に選んで買える

・比較的安価な商品が多い

デパコス ・デパート(百貨店)の化粧品売り場で買える

・美容部員から購入する場合が多い

・比較的高価な商品が多い

違いを簡単にまとめるなら、“手軽さ”のドラコス“高品質”のデパコスというイメージでしょうか。

ドラコスを購入するメリット:
取扱店舗も多く、リーズナブルな価格帯のドラコスは、「買いたい」と思ったときに気兼ねなく買えるところ!毎日使うものだからこそ、リピート購入しても金銭的な負担が少ないドラコスは助かるアイテムですよね。また、価格が安いため話題のアイテムを気軽に試しやすいところも魅力。失敗を恐れずにいろんな商品に挑戦しやすいところもドラコスの良さです。そして案外、定番のスキンケアの中には、「安いのに安定感がある」製品が隠されていることも。

デパコスを購入するメリット:
「気持ちが上がる」「高まる」という部分では、デパコスに叶わないものがほとんどでしょう。デパコスのほうが高価な分、パッケージの高級感香りなどの工夫が凝らされているところは、デパコスならではの良さ。コレクター欲をそそられるものも多く、「憧れの高級コスメブランドで買いそろえたい…」と夢見る方も多いことでしょう。

ただし、内容成分についても多くの製品がドラコスよりも良い成分で肌にいいか?というと、実はスキンケア成分については商品によって一概にそうとは言い切れないケースもあります。
ブランドとしての認知を獲得するための広告費が上乗せされている分、「高いからいいものである」とは言い切りづらい、というのも、デパコススキンケアの特徴かもしれません。

それぞれにメリットがあるドラコスとデパコスは、用途によって使い分けるのが賢い方法。また、コスメには消費期限が短いものもあるので、高価なデパコスを使いきれずに捨ててしまう方は、安価なドラコスを大量に使う形でのスキンケアも試してみても良いかもしれません。

nero編集部で多かった声の「使い分け一例」

  • 下地はデパコス派・色物はドラコス・アイラインなどは通販プチプラ!
  • デパコスはテンションが上がるから、シーズンコフレは絶対に購入している
  • スキンケアは、化粧水はドラコスで「じゃぶじゃぶ」使いたい!&美容液はロングセラーデパコス
  • 肌が弱いので、ドクターズコスメ×ドラックストアで購入できる医薬部外品の併用

このように、使い分けをしている人も多いようですね。

■医師が監修する「ドクターズコスメ」とは?

ドラコス・デパコスの他に、「ドクターズコスメ」として販売されているコスメもあります。

ドクターズコスメにはまず、大きな4つの分類があります。

❶【監修者・開発者】医師監修・医師開発のコスメ・スキンケア
❷【成分の違い】医薬部外品に該当するレベルの成分が含まれている・アレルギー対応されているもの
❸【販売元】医薬品開発会社が販売しているもの(実際の成分の問題は別)
❹【場所】医療機関での診察を受けないと処方・使用できないもの

❶【監修者・開発者】医師監修・医師開発のコスメ・スキンケア

皮膚科医や医療機関が監修、または開発に携わり、効果が認められているコスメのこと。普段、あらゆる皮膚疾患の治療に携わっている専門医がその経験や知識を活かして開発しています。
一方、「監修者」が医師であるコスメについて。こちらについては監修者が医師であれば、内容がOEMなどであっても、ドクターズコスメと言えてしまうという傾向はあります。
内容の開発には携わっていないのに「●●医師イチオシ」などと記載があるものについては、場合によってはドクターズコスメと呼ぶには物足りないものもありますので、その点は「どの程度その医師が関わりをもったコスメなのか?」を確認する必要があるかもしれませんね。

❷【成分の違い】医薬部外品に該当するレベルの成分が含まれている・アレルギー対応されているもの

次に、市販のドラコスやデパコスとの大きな違いは、その配合成分の含有量の違い。
こちらのジャンルについては、2種類の傾向があります。

成分が高濃度で配合されているもの
多くのドクターズコスメには、シミやシワなどの肌トラブルへアプローチできる成分が高濃度で配合されています。そのため、市販のコスメよりも肌トラブルへの集中的なアプローチが叶うでしょう。

肌への負担やアレルギーテストなどの医学的な臨床研究が行われているもの
もしくは、肌への負担が少なく、肌質を土台から整えてくれる成分が多く配合されているというジャンルのものもあります。

  • 肌が弱く、市販のコスメではかぶれてしまう
  • 肌トラブルがなかなか改善しない
  • 肌質を根本から整えたい

という方にもおすすめ。
価格は市販のものより高めですが、値段よりも効果を重視したい方は一度試してみると良いでしょう。

❸【販売元】医薬品開発会社が販売しているもの(実際の成分の問題は別)

製薬会社や、医薬品を開発している会社が販売しているもので、薬局内で購入可能なものもあります。
こちらについては捉え方はさまざまですが、一般的に
「ロット数」※化粧品開発・製造における同時製造数のこと
を多く出来るため、安定した流通に乗せることができるのが特徴と言えます。

❹【場所】医療機関での診察を受けないと処方・使用できないもの

最後に、「医療機関での診察」を受けなければ処方を受けることができないものがあります。
こちらは診察の上で使用しないと肌荒れや反応・炎症が起きたりするリスクもはらんでいるようなものもあります。
同シリーズの中には診察を要しないもの(日焼け止めなど)があったとしても、総合的にスキンケアの相談をしたうえで購入することが推奨されるものです。
言わずもがな、こちらは「合う・合わない」という肌質との問題だけでなく、「用法・容量などの説明をしっかりと聞き、「効果的な治療」を行うことを目指すことができるものでもあります。

いかがでしたか?想像以上に、ドクターズコスメには多くの種類があることがわかりますね。

ただし、前述のとおり、ドクターズコスメには明確な定義、基準が設けられているわけではありません。薬機法上”化粧品”に分類されるものも多いドクターズコスメは、より強い効果を持つ“医薬品”に匹敵するほどの改善効果は望めません。また価格が高い分、「どこまで医師が開発に関わっているのか」「実績のある医師が監修しているか」などもしっかりと確認したうえで選ぶことが大切です。

【PICK UPコラム】

コスメには分類がある!「ドクターズコスメ」は何分類?
ドクターズコスメの中には、“化粧品”ではなく“医薬部外品”に分類されているものもあります。
医薬部外品は、厚生労働省によって認可された効果・効能の有効成分が、一定の濃度で配合されている製品のこと。化粧品としては認められない濃度で有効成分が配合されているため、化粧品より高い効果が期待できるといえます。ただし、化粧品に分類されるコスメには成分の配合量について開発元が自由に定めることが可能。そのため、実際には成分配合量が医薬部外品を上回っているものもあるというのが事実です。

2.ドクターズコスメ愛用者もドラコスを使うことはある?おすすめ商品例

ここからは、ドラコス・デパコス・ドクターズコスメの商品例をご紹介します。

■おすすめのドラコス3選

【メラノCC】薬用しみ 集中対策®️プレミアム美容液

ロート製薬の「メラノCC」は、ビタミンCの効果に着目したスキンケアブランド。同シリーズの中でも「薬用しみ 集中対策®️プレミアム美容液」(医薬部外品)は、2種のビタミン(有効成分)と3種のビタミンC誘導体を配合し、シミやそばかす、ニキビへの集中ケアが叶う商品です。製薬会社ならではの技術によって、ピュアビタミンCが持つ「肌に浸透しづらい」「壊れやすい」という2つの弱点を克服。高い効果をそのまま肌の奥まで届けることができます。

【なめらか本舗】スキンケアUV下地

「なめらか本舗」の通称“豆乳イソフラボン”シリーズは、コスパの良さがSNSなどで度々話題に。中でも「スキンケアUV下地」は、肌への刺激に配慮されたノンケミカル処方が特徴です。化粧水・美容液・乳液・クリーム・UVカット・化粧下地の6役がこれ1つで叶うため、朝のメイク時間の短縮に。伸びの良さと自然なトーンアップカラーも魅力です。

【VT CICA】マイルドトナーパッド

韓国コスメの「VT CICA(ブイティーシカ)」は、日本国内でも爆発的ブームとなったスキンケアブランド。拭き取り化粧水をたっぷり含んだパッドが60枚も入った「マイルドトナーパッド」は、角質ケアと保湿ケアが同時にできます。とくに乾燥が気になる部位には、パッドを貼って集中ケアすることも可能。使い方が簡単でマルチケアも叶うトナーパッドを探している方にはおすすめのアイテムです。

■おすすめのデパコス3選

【コスメデコルテ】リポソーム アドバンスト リペアセラム

「コスメデコルテ」の「リポソーム アドバンスト リペアセラム」は、さまざまな美容雑誌で年間のベストコスメに選ばれた美容液です。1滴(0.1mlを想定)の中におよそ1兆個含まれているという超微細なマイクロカプセルの中に、美容成分がたっぷりと配合。角質層の深くまでしっかりと浸透し、なめらかでキメの整った肌へと近づけます。保湿力は高いですが、オイルフリー処方でべたつきにくい点もうれしいポイント。ブースターとしての使い方も効果的です。

【POLA】リンクルショット メディカル セラム N

出典:POLA公式

「POLA(ポーラ)」の「リンクルショット メディカル セラム N」は、シワ改善が期待できる医薬部外品有効成分として日本で初めて承認されたポーラ独自の成分「ニールワン®」を配合した美容液。発売開始以来、さまざまなメディアでのベストコスメ受賞歴はシリーズ累計105冠(※2024年2月現在)にもなる、ベストセラーアイテムでもあります。1部位使用なら約4ヶ月はもつため、しっかりと時間をかけてシワ改善に取り組めるはず。

【IPSA】ザ・タイムR アクア

出典:IPSA公式

「IPSA(イプサ)」の「ザ・タイムR アクア」(医薬部外品)は、イプサ独自開発の保湿成分「アクアプレゼンターIII」が大きな特長。肌表面に人工的な水分の層をつくり、うるおい成分をしっかりととどまらせることができます。「うるおいで満たされている肌はトラブルが起こりにくい」というのが、イプサの考え。乾燥による肌荒れや大人ニキビのケアが叶うアイテムです。

■おすすめのドクターズコスメ3選

【ZO SKIN HEALTH】デイリーPD

「ZO SKIN HEALTH(ゼオスキンヘルス)」とは、アメリカ発の基礎化粧品ブランド。光老化やビタミンAに着目し、開発されています。その中でも、「デイリーPD」“守りのレチノール”と呼ばれるパルミチン酸レチノールを配合している美容液。ビタミンA配合でありながら副反応が起こりにくいため、ゼオスキンデビューにもおすすめのアイテムです。クリニック専売品であるゼオスキンを取り扱っているのは、美容皮膚科などの医療機関、またはクリニック運営(提携)オンライン販売サイトのみです。

【ENVIRON】C-クエンスセラム

出典:ENVIRON公式

美容のプロの中にも愛用者の多いドクターズコスメ「ENVIRON(エンビロン)」。ビタミンA配合スキンケアのパイオニア的存在のブランドでもあります。なかでも人気が高い「C-クエンスセラム」ビタミンA濃度を段階的に選べるため、初心者から上級者まで使いやすい美容液。本格的にエイジングケアを始めたい方にもおすすめです。購入は、エンビロンを取り扱う正規クリニックかエンビロン公式通販からになります

【GAUDISKIN】インナーモイストTAローション

ビタミンA配合スキンケアは海外製品も多いですが、「GAUDISKIN(ガウディスキン)」は国産のブランド。日本人のデリケートな肌質でも効果を実感しやすいアイテムが揃います。その中でも「インナーモイストTAローション」は、美白効果が期待できるトラネキサム酸、保湿成分であるヒト型セラミドを配合した美白化粧水。トラネキサム酸はビタミンA外用の際の副反応を抑える働きもあるため、より安心して使えるでしょう。購入は医療機関かオンライン通販サイトのみです。

3.ドクターズコスメをオンライン購入ではなくクリニックで購入するメリットは?

ドクターズコスメの中には、オンライン購入が可能な商品もあります。しかし、おすすめはクリニックでの購入。なぜなら、購入に際して医師による診察が受けられ、自分にぴったりのコスメをアドバイスしてもらえるからです。
とはいえ、「クリニックに行く暇がない」「いつでもどこでも買えるオンラインのほうが便利」という方も多いでしょう。市販品のように取り扱い店舗が多いわけではないため、オンライン販売がとても重宝することは確かです。

しかし、ドクターズコスメは高い効果が期待できる成分が高配合されているものが多い点が大きな特徴。その分、肌に合わなかったときには色素沈着や炎症反応などが強く出る場合もあります。そのため、購入する際にはクリニックで自分の肌との相性を見てもらったり、専門医に相談した方が安心。診察後に購入することで、使用後に何かあった場合には病院側に対応してもらいやすくなります。とくに初めてドクターズコスメを購入する方は、ぜひクリニックで相談してみましょう。

まとめ

いまや国内外問わず、数多くのコスメブランドがあふれる時代。膨大な商品の中から良いものを見極め、自分にぴったりの成分かどうかを判断しつつ使うのは、美容のプロであっても難しいでしょう。
その点、ドクターズコスメは専門家の意見を聞きながら使用でき、そして経過などを見てアフターフォローを受けることができるため、肌質を変えるような取り組みにもチャレンジできるところが大きなメリット。自分の肌質や状態にマッチするものを“治療”目線で使うこともできます。これまでドラコスやデパコスなど市販のコスメが肌に合わなかった方は、ドクターズコスメを試してみるのも一つの方法。気になる方はまず医師に相談してみると良いでしょう。