
アドバテックスレーザーは、肌への負担を抑えながらさまざまな肌トラブルの改善を目指せると、美容医療の分野で注目されています。
この記事では、アドバテックスレーザーの特徴や仕組み、効果について徹底解説。メリット・デメリットの他、施術頻度や費用相場なども紹介します。
「肌の赤みやニキビをどうにかしたいけれど、痛みが苦手……」「ダウンタイムを気にせず肌質改善を図りたい!」とお悩みの方は、ぜひご一読ください。
アドバテックスレーザーとは?基本情報をチェック

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まずは、アドバテックスレーザーの特徴や仕組みを解説します。
■アドバテックスレーザーの特徴
アドバテックス(ADVATx®)は、デンマークで開発されたレーザー機器です。
589nmと1319nmの2つの波長が搭載されており、25の疾患でアメリカ食品医薬品局(FDA:U.S. Food and Drug Administration)やEU基準のCEマーキングの認証を取得。
治療の効果が臨床的に示されている点が特徴です。
アドバテックスレーザーでアプローチできる症状は、赤みやニキビ、毛穴の開きなど多岐にわたります。
このように、複数の肌トラブルの改善をまとめて図れるところが魅力です。
また、ソフトパルシング技術により、施術中の痛みや肌へのダメージに配慮されています。
術後のダウンタイムも比較的短いため、日常生活への影響も少なく済むでしょう。
■アドバテックスレーザーの仕組み|従来の治療法との違い
これまでのレーザー治療は、1回の照射がハイパワーなため、ダウンタイムの症状が比較的重いことが特徴でした。
一方、アドバテックスは、ドット状の細かいレーザーを短時間に240ショット重ねる照射方法を採用。
肌にじっくり蓄熱させることで、ダメージを抑え、ダウンタイムの軽減を実現しています。
スポット径を1mmまで小さくでき、ピンポイントに治療できる点もアドバテックスならではの魅力です。
また、光治療・IPL(Intense Pulsed Light)はダウンタイムが短いものの、施術頻度の高さや症状の再発しやすさがネックになることも。
その点、アドバテックスレーザーは、効果の持続性も比較的長いといわれています。
アドバテックスレーザーは、従来の治療法における課題を克服する新しい選択肢として、その地位を確立しつつあるのです。
アドバテックスレーザーで期待できる効果

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2つの波長を駆使することで、幅広い肌トラブルへのアプローチが可能なアドバテックスレーザー。
しかし、照射する波長によって、症状への働きかけ方は大きく異なります。
ここでは、アドバテックスレーザーで期待できる効果を、波長ごとに詳しく見ていきましょう。
■589nmの波長の照射でできること
アドバテックスレーザーでは顔の赤みやニキビの軽減を図れます。これらは、589nmの波長を照射した場合に期待できる効果です。
589nmの波長は、血中ヘモグロビンに吸収されやすい点が特徴。拡張した血管に反応し収縮を促すことで、赤ら顔・酒さ・毛細血管拡張へアプローチ可能です。
施術を通して、赤みの目立ちにくい肌に導きます。
アクネ菌を殺菌できるところも、589nmの波長の大きな強みです。
ニキビおよびニキビ痕の改善や予防を目指せます。
■1319nmの波長の照射でできること
1319nmの波長の照射は、トータル的な肌質改善につながる点が特徴です。
また、1319nmの波長は、水分に吸収されやすい特性があり、真皮層まで作用します。
これにより、コラーゲンおよびエラスチンの生成が促進。
その結果、小ジワの緩和につながります。キメの整ったハリのある肌を目指せるところがポイントです。
さらに、アドバテックスレーザーの1319nmの波長は、皮脂腺への照射も効果的です。
皮脂の過剰分泌を抑制することで、毛穴の開きにアプローチ。ニキビ予防にもつながります。
アドバテックスレーザーを受ける際に注意が必要なことは?

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赤ら顔やニキビなど、さまざまな肌悩みの改善を目指せるアドバテックスレーザーですが、施術を受ける際には注意が必要です。
ダウンタイムの症状や照射後の過ごし方について確認しておきましょう。
■ダウンタイムや副作用のリスク
ダウンタイムの短さは、アドバテックスレーザーの強みの一つです。とはいえ、ダウンタイムがまったく発生しないわけではありません。
ダウンタイム症状や副作用といったリスクを理解したうえで、アドバテックスレーザーを受けるか検討する必要があります。
施術後に生じる可能性のあるダウンタイム症状としては、一時的な赤みが挙げられます。
一般的には赤みが生じた場合も数時間で自然に落ち着くといわれていますが、数日間続くケースもあるでしょう。また、かゆみや乾燥を感じる方もいます。
ごくまれにではあるものの、熱傷や色素沈着につながるリスクも、頭に入れておかなくてはなりません。
ダウンタイムや副作用について不安や気になる点があれば、クリニックや医師に相談してください。
■施術後の過ごし方
施術後の過ごし方にも注意が必要です。医師の指示に従い、適切に対処しましょう。
クリニックや医師の判断にもよりますが、当日は、サウナや激しい運動といった血行を促進する行為を控えたほうが無難です。入浴は翌日から許可される場合が多いでしょう。
一般的に、施術を受けた肌は、敏感になっている可能性があるため、保湿とUVケアを入念に行ってください。ただし、状態によっては、すぐにメイクできるケースもあります。
もし、施術後にかさぶたができた場合は、自然に取れるのを待ち、自分で剥がすことは避けましょう。
アドバテックスレーザーにまつわるよくある質問

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ここからは、アドバテックスレーザーの効果や施術頻度、料金などに関するよくある質問にお答えします。
■アドバテックスレーザーの施術頻度はどのくらい?
アドバテックスレーザーの施術を受ける際は、2週間から1ヶ月に1回を目安に始めましょう。
回数を重ねることで、数ヶ月に1回のように、アドバテックスレーザーを受ける間隔が空く可能性もあります。
■アドバテックスレーザーの効果はいつから?1回でも変化が分かる?
アドバテックスレーザーでは、施術当日から肌にハリが出たような変化を感じられるケースがあります。
また、施術を繰り返すことで、より効果を得やすいでしょう。症状や求める仕上がりによって異なるものの、5~10回ほどを目安に複数回受けることが推奨されています。
■アドバテックスレーザーの施術料金の目安はいくら?
クリニックにもよりますが、全顔を対象とした施術の場合、アドバテックスレーザー1回あたりの料金は、30,000円(税込)前後が一般的です。
部位や利用目的、回数などによっても施術料金は変動します。使用する波長が単一か両方かで、金額が大きく異なるクリニックもあるでしょう。
■アドバテックスレーザーに痛みはある?
アドバテックスレーザーによる施術は、痛みに配慮されており、麻酔なしで受けられます。
ただし、刺激や熱さを感じる可能性は否定できません。痛みが苦手な場合、麻酔を使用できるクリニックもあります。
施術に不安がある方は、痛みの程度や麻酔の可否について、クリニックに確認しておくと良いでしょう。
■アドバテックスレーザーの施術の流れは?
アドバテックスレーザーにおける一般的な施術の流れは、以下のとおりです。
- 洗顔
- カウンセリング
- レーザー照射
- アフターケア
洗顔とカウンセリングは、クリニックにより順序が入れ替わる場合もあります。分からないことや不安な点は、カウンセリング時に確認しましょう。
レーザー照射の時間は30分前後が目安です。施術後は、肌の様子の確認や今後の説明などがあり、終了となります。
■アドバテックスレーザー以外に肌質改善を図る選択肢はある?
顔の赤みやニキビ痕にアプローチし、肌質改善を図る施術の選択肢として、ルメッカ(LUMECCA)を用いた光治療が挙げられます。
ハリ感アップの他、シミやくすみの軽減も目指せる治療です。注意点として、施術後一時的に肌荒れする可能性があることを頭に入れておきましょう。
まとめ
アドバテックスレーザーでは、2つの波長により、赤みやニキビなど幅広い肌悩みの改善を図れます。
痛みに配慮されている点や、ダウンタイムの短さも魅力。
施術後の過ごし方には注意を要するため、クリニックの指示に従うことが大切です。
「アドバテックスレーザーは自分に合っている?」「痛みやダウンタイムが心配……」とお悩みなら、医師に相談してみましょう。
アドバテックスレーザーで、前向きになれる肌を目指しませんか。
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【施術の内容】IPL(光治療)
【施術期間および回数の目安】約3~4週間に1回、3~10回程度 ※状態によって異なります。
【費用相場】¥10,000〜¥30,000程度 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】赤み、痛み、色素沈着、浮腫、皮膚の損傷、シミやほくろが一時的に濃くなるなど
【未承認機器に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医療機器を使用する場合があります。
・施術に用いる医療機器は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一性能を有する他の国内承認医療機器は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となる場合があります。