ブナジュ(BNAJU)は、韓国で「Re2O(リトゥオ)」として人気を集めている、ヒト由来ECMを用いた注入用製剤です。
真皮の構造成分そのものを補うアプローチで、肌のハリやちりめんジワへの効果が期待されています。
本記事では、ブナジュの成分や仕組み、期待できる効果とダウンタイム、ほかの肌育治療との違いまで、情報を整理します。
ブナジュ(BNAJU)とは?

まずは、ブナジュとは何なのか、その概要や特徴からチェックしていきましょう。
ブナジュは韓国で注目されている注入治療
ブナジュは、肌の土台にアプローチする次世代のコラーゲン製剤です。
韓国で話題の「Re2O(リトゥオ)」と同一製品ですが、日本ではブナジュとして広まっています。
成分や製造プロセスにも違いはありません。
韓国では、肌のハリや質感を重視する“肌育”ニーズの高まりとともに、リトゥオの効果が注目されるようになりました。
一方、日本ではまだまだ認知度が低く、東京・大阪・名古屋など、都市部を中心とした一部のクリニックでのみ取り扱っています。
ヒト由来無細胞真皮マトリックス(hADM)を使用した製剤の特徴
ブナジュの主成分は、hADM(human Acellular Dermal Matrix:ヒト由来無細胞真皮マトリックス)。
これは、献体の皮膚組織から細胞組織だけを除去し、コラーゲンなどの網目状の土台(ECM:細胞外マトリックス)だけを残したものです。
ブナジュの特徴は、真皮の構造成分を直接補充できる点にあります。
これは従来の肌育治療のように、線維芽細胞を刺激してコラーゲンの産生を促す治療とは別もの。
刺激による再生反応を期待するのではなく、構造成分そのものを補うことで多方向からの肌質改善を狙います。
効果の表れ方は穏やかですが、年齢や慢性的な肌質トラブルに根本からアプローチできるのが魅力。
ただし、ヒト由来組織の特性上、注入後は献血が行えなくなる点に注意が必要です。
ブナジュで期待できる変化とダウンタイム

ブナジュは、真皮の構造成分を補うことで肌環境を整えることを目的とした治療です。
ここでは、ブナジュで期待できる効果とダウンタイムに起こりうる症状について説明します。
肌のハリ・弾力の向上
ブナジュの注入によって、まず期待できる効果がハリ感や弾力の向上です。
真皮の厚みや密度は、肌のハリ感や弾力と密接に関係しており、構造成分を補うことで皮膚全体のボリューム感や弾力が改善されると考えられています。
とくに、頬や目周り、額といった加齢によるボリュームロスが目立ちやすい部位でも、過度な膨らみを伴わず、自然なハリ感を目指せる点が特徴です。
触った際の質感も違和感が少なく、ハリや弾力のある自然な印象へと導きます。
ちりめんジワなど小ジワへのアプローチ
表皮直下の真皮構造が弱くなると、乾燥や表情の動きによってちりめんジワが目立ちやすくなります。
しかしブナジュなら、この真皮層の構造を補強することで、浅いシワへの働きかけが可能に。
加齢や紫外線ダメージによって皮膚が菲薄化している場合でも、ECM成分が内側から真皮の土台を厚くし、皮膚表面の凹凸を目立ちにくくしてくれます。
肌密度の改善と質感の変化
ブナジュによる変化として、施術を受けた方が実感しやすいとされているのが、肌密度や質感の改善。
具体的には、キメが整ったように感じる、触り心地がもっちりとしていてなめらかになるといった表現をされることが多く、透明感や均一感の向上として実感される場合もあります。
そのほか、健康的な肌再生が促されることで、毛穴が引き締まったり、皮脂バランスが整いやすくなったりする効果も報告されています。
肌トラブルも起きにくくなることから、ファンデーションのノリが良くなったと感じる方もいるようです。
ダウンタイムに起こりうる症状
ブナジュの施術後には、注入部位に赤み、腫れ、内出血、しこり感といった症状が生じることがあります。
これらは注射による物理的刺激や、ECM粒子が真皮内に定着する過程で起こる一般的な反応です。
赤みや腫れは、多くの場合、数日ほどで落ち着きます。
内出血は針の刺激によって生じるもので、範囲や程度は施術方法や体質によって異なります。
ほとんどの場合メイクでカバーできますが、完全に消えるまで1~2週間かかることも。
しこり感については、注入されたECM粒子が凝集している状態であり、時間とともになじんでいくのが一般的です。
ただし、数週間経っても硬さが残る場合や、痛みを伴う場合は、早めにクリニックに相談しましょう。
ダウンタイムを長引かせないためには、日常生活では激しい運動や飲酒、長時間の入浴を避け、注入部位を強くこすらないような注意が必要です。
メイクは、当日または翌日から可能とするクリニックもあります。
個人差があるため、施術直後の過ごし方については担当医の指示に従いましょう。
ブナジュが向いている人・向かない人

ブナジュは、すべての方に適した治療というわけではありません。
期待できる変化とリスクの両面を理解したうえで、自分の肌状態やライフスタイルに合うかを見極めることが重要です。
ブナジュが向いている人の特徴
ブナジュは、ヒアルロン酸のような即効性のあるボリュームアップではなく、真皮の内側から密度を高めていくアプローチであり、仕上がりが穏やかで違和感が少ない点が特徴です。
そのため、自然なハリ感や肌質の改善を求める方に適しています。
また、異物感や不自然な膨らみを避けたい方にも向いています。
過去にヒアルロン酸などのフィラー治療で「膨らみすぎた」「触ると違和感がある」といった経験がある方にとって、自然な質感を保ちやすいブナジュは選択肢の1つとなるでしょう。
ブナジュの使用を避けるべき・慎重に検討すべきケース
一方で、ブナジュの使用を避けるべき、または慎重に検討すべきケースも存在します。
とくに、以下に該当する方は注意が必要です。
- 妊娠中や授乳中の方
- 施術部位に感染や炎症がある方
- 重要なイベントの直前
- アレルギー体質、または自己免疫疾患の既往がある方
- ケロイド体質 など
また、施術後は献血が制限される可能性があるという点も、長期的なリスクとして理解しておく必要があります。
ブナジュは「流行しているから良い治療」というわけではなく、自分の体質やライフスタイルを踏まえて選択するべき治療です。
不安要素がある場合は、施術前のカウンセリングでしっかりと医師に相談することが大切。
メリットだけでなく、リスクや副作用の説明も受けたうえで、本当に自分にとって必要な施術なのかを慎重に検討しましょう。
ほかの肌育治療との比較

ブナジュ以外にも、肌育治療と呼ばれる施術はいくつかあります。
ここでは、代表的な肌育治療とブナジュを比較してみましょう。
PN(ポリヌクレオチド)との違い
PN製剤は、サーモン由来のDNA断片を用いて、線維芽細胞の活性化や抗炎症作用を通じて肌再生を促す治療です。
リジュランに代表されるように、ダメージを受けた肌の修復力を高めることを目的としています。
一方、ブナジュは線維芽細胞を「刺激する」治療ではなく、真皮の構造成分を「補充する」治療。
肌の反応を引き出すというよりも土台を整えるアプローチであるため、効果の表れ方は穏やかですが、根本からの肌質改善を図れるという点で違いがあります。
PDLLA(ポリ乳酸)製剤との違い
PDLLA製剤は、トウモロコシやイモ類のデンプン由来の乳酸をもとにした薬剤。
PDLLAを使用した製剤として、日本ではジュベルックが広く知られています。
医療の現場でも使用されることがあるほど生体適合性に優れており、アメリカFDAでも承認済み。
ただし、効果の持続期間が比較的長いとされる一方で反応には個人差があり、腫れやしこり感が出ることもあります。
PDLLA製剤は、体内で分解される過程においてコラーゲン産生を促し、時間をかけてボリュームやハリの改善を目指すアプローチ方法。
対して、ブナジュは、コラーゲン産生を促進するというより、既存の真皮構造を補う位置づけです。
そのため変化は穏やかで、過度な変化を避けたい人に向いています。
非架橋ヒアルロン酸との違い
非架橋ヒアルロン酸は、架橋剤を使わないヒアルロン酸製剤。
水のようにさらりと拡散しつつも高い保水力によって肌のうるおいを高め、コラーゲン生成まで促すのが特徴です。
肌表面のキメやツヤを底上げする効果が期待できます。
一方のブナジュは、ヒアルロン酸のように水分を抱え込む作用はありません。
保水ケアに優れている非架橋ヒアルロン酸と、真皮の構造を補強するブナジュでは役割が異なるため、持続性や長期的なメリットを考慮して選択することをおすすめします。
まとめ
ブナジュは、ヒト由来ECMを用いて真皮の構造成分を補うという位置づけの肌育治療です。
刺激によって肌再生を狙う治療とは異なり、ハリや肌密度といった質感を物理的に整え、小ジワを目立たなくする効果が期待できます。
一方で、ヒト由来組織であることから、献血が制限されるリスクなど、理解しておくべき注意点もあります。
「流行しているから」という理由だけで施術を決めるのではなく、製剤の特性やリスクを十分に理解したうえで、信頼できる医師と相談しながら判断するようにしましょう。
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