ボトックスの韓国製とアラガン社製の違いは?効果やコストを徹底比較

ボトックスの韓国製とアラガン社製の違いは?効果やコストを徹底比較

「ボトックスの韓国製とアラガン社製の違いを知りたい」方へ。表情シワへアプローチができる施術としてボトックスが広く認知されていますが、韓国製とアラガン社製の違いについて理解している方は少ないかもしれません。そこで今回はボトックスの基本情報をはじめ、韓国製とアラガン社製にどのような違いがあるのかをご紹介します。効果やコストなどの違いを解説しますので、どちらを選択するべきか迷っている方はぜひ参考にしてください。

1.ボトックスについて

出典:photoAC

まずはボトックスとはどのような施術なのか、特徴や基本情報について確認しましょう。

■どんな施術?

ボトックスは、筋肉の緊張が原因で起こるエラ張りや表情ジワの治療のことを指す場合が多く、ボトックス注射をすることで筋肉の収縮を抑える働きが期待できます。眉間や目尻、おでこ、肩、脇などに注射が可能です。そのため、エラ張りや表情ジワといった顔への対応はもちろん、多汗症や肩こりなど幅広い悩みにもアプローチできる魅力があります。“目尻のシワが目立ってきた”“脇汗が多いのが気になる”といった方は、ボトックスで症状の軽減が目指せるでしょう。

■ボトックスはアラガン社が販売する薬剤の名称

ボトックスは、アメリカの“アラガン社製”が製造しているA型ボツリヌストキシン製剤「ボトックスビスタ」のことを指しますが、一般的にこのA型ボツリヌストキシン製剤を総称してボトックスと呼ばれています。A型ボツリヌストキシン製剤は、アメリカ以外にも韓国やイギリス、ドイツなど世界各国の企業で製造されています。しかしボトックスという名称はアラガン社が商標権を持っているため、他の国のA型ボツリヌストキシン製剤を使用する場合、正式には“ボトックス”と呼ぶことはできません。
またアラガン社製のボトックスは、世界的にも圧倒的なシェアを誇っている薬剤です。各国で認可されているため、A型ボツリヌストキシン製剤を使用したエラ張りやシワ治療がボトックスと呼ばれているのです。

現在、A型ボツリヌストキシンを使用した薬剤は数多く出回っていますが、アラガン社製の「ボトックスビスタ」は、日本の厚生労働省の認可を受けているという特徴があります。

2.【ボトックス(A型ボツリヌス毒素製剤)】韓国製とアラガン社製の違い

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世界各国で製造されているA型ボツリヌストキシン製剤ですが、アラガン社製の他に有名なのが韓国製です。韓国でも、さまざまな企業がA型ボツリヌストキシン製剤を製造しています。
ボトックスにおける韓国製とアラガン社製では、効果や対応部位に大きな差はないとされていますが、二つの違いはどのようなところにあるのでしょうか。

■信頼度の違い

ボトックスにおける韓国製とアラガン社製では、認可されている機関が違います。韓国製は、韓国の行政機関であるMFDS(韓国食品医薬品安全処)で認可されていますが、日本では認可されていません。一方アラガン社製のボトックスは、アメリカのFDA(米食品医薬品局)や日本の厚生労働省に認可されています。厳しい基準をクリアした品質の高いものだけが、日本の厚生労働省を通じた公式な流通ルートで輸入されるため、信頼度も高いのが特徴です。

またアラガン社製ボトックスは、長期にわたる臨床データや副作用などの研究結果の情報も豊富にあり、韓国製よりも安全性への信頼度も高いと言えるでしょう。

■価格の違い

韓国製とアラガン社製ボトックスでは、とくに価格に大きな違いが見られます。品質が高いこと、研究や開発のデータ量から、アラガン社製ボトックスは価格が高くなりやすいのです。そのため韓国製のほうが安く治療を受けられます。例えば、同じ部位を治療する場合、価格に1.5~2倍程度の差が生じることもあります。

■持続性の違い

韓国製は効かないという声も聞かれますが、韓国製とアラガン社製ボトックスの効果の持続性に関しては大きな違いは見られません。両社とも、効果は3〜6ヶ月程度とされています。しかし韓国製の中には、アラガン社製よりも持続期間が若干短く、効果が弱いケースもあると言われています。

3.【ボトックス(A型ボツリヌス毒素製剤)】韓国製とアラガン社製、どっちを選ぶ?

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ボトックスにおける韓国製とアラガン社製の違いを理解できても、どっちを選ぶべきか悩んでしまう方も多いでしょう。ここでは、韓国製に向いている人、アラガン社製が向いている人についてご紹介します。

■韓国製が向いている人

韓国製が向いているのは以下のような方です。

  • 手軽にボトックス注射を試してみたい人
  • 料金をできるだけ抑えたい人
  • 美容大国の韓国で認められているなら問題はないと感じる人

韓国製を使用する一番のメリットは、料金が安いこと。アラガン社製ボトックスよりも安く治療が受けられるため、手軽にボトックス注射を試せます。またボトックスの効果を持続させるには、クリニックへ何回も通わなければいけません。そのため、定期的に安く治療を受けたい方にも向いていると言えます。

韓国製のデメリットは、アラガン社製よりも信頼度が低い点にあります。しかしMFDS(韓国食品医薬品安全処)では認められており、安全性や品質には問題がないとされているため、価格や安全性に納得できる方は、韓国製を選ぶと良いでしょう。

■アラガン社製が向いている人

アラガン社製が向いているのは以下のような方です。

  • 日本で認められているかどうかを重視したい人
  • 信頼度の高い薬剤を使用したい人
  • 初めてなので安心して治療を受けたい人

アラガン社製は、日本をはじめ世界各国でも認められており、多くのクリニックで選ばれています。安全性や品質などは高く評価されているので、初めてボトックスを受ける方にも向いていると言えるでしょう。

■重要なのは品質管理

韓国製とアラガン社製では、効果による違いはほとんどありません。しかし、薬剤の管理方法で効果に違いが出る場合があるため注意が必要です。

ボトックスに使用されるA型ボツリヌス毒素製剤には、熱に弱いといった特徴があります。仕入れや保管を正しく行うことでその効果が十分に発揮されるのです。

4.ボトックス(A型ボツリヌス毒素製剤)を受ける際の注意点

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最後にボトックスのダウンタイム中に気をつけたいこと、失敗しないためのクリニック選びについて解説します。

■治療後の注意点

基本的に、ボトックスは他の美容施術に比べて切開などの必要がないため、ダウンタイムが短いのが特徴です。しかし、副作用の観点から施術後の過ごし方で注意してほしいポイントがあります。

  • 患部を刺激しない
  • すぐ横にならない
  • 体温を上げない
  • 避妊をする
  • アフターケアを怠らない

幹部を刺激したりすぐに横になったりすると、薬剤が他の部位へ流れてしまい効果が半減するリスクがあります。施術後はできるだけ触らず、椅子に座り安静に過ごしましょう。

ボトックスは熱に弱い特性を持っています。激しい運動や入浴、飲酒など体温が上がるような行動も避ける必要があります。

日本でも認められているボトックスですが、胎児への影響は明確にされていません。そのため、注射後3ヶ月は避妊が必要です。
以上のことに注意して、医師が指示するアフターケアを行うことで効果を最大限に得られるでしょう。

■クリニックの選び方

ボトックスで後悔しないためには、クリニック選びも重要です。
失敗を防ぐには、実績や実例が豊富にあるクリニックや美容皮膚科を選びましょう。実績が多ければ患者様からの信頼度も高いと推測できるからです。
また、丁寧なカウンセリングの有無も重要なポイントです。一人ひとりに合った治療を提案してくれる医師を選ぶことで、満足度の高い治療が受けられるでしょう。

まとめ

ボトックスにおける韓国製とアラガン社製の違いについて解説しました。効果や持続性に大きな違いはありませんが、価格や信頼度に差が見られます。とにかく料金を安く抑えたいなら韓国製を、品質を重視したい場合はアラガン社製を選ぶと良いでしょう。ボトックスはダウンタイムが短い美容施術ですが、副作用のリスクがゼロではありません。使用する薬剤や価格などをしっかり考慮し、信頼できる医師のもとでボトックス治療を受けましょう。

※ボトックスは米アラガン社の商標ですが、本記事内では読者の皆さまに分かりやすく伝わるよう、A型ボツリヌス毒素製剤の総称としても使用しております。

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【治療の内容】 ボツリヌストキシン製剤の注入
【治療期間および回数】約3~4ヶ月ごとに1回程度
【費用相場】1回約¥10,000~¥110,000 ※注入部位・注入量よって個人差があります。
【リスク・副作用等】注射部位の痛み、腫れ、筋肉の部分的な脱力、内出血など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
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・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。