おでこのシワをなくすための方法はいくつかあります。ボトックス注射やヒアルロン酸注射が、その代表です。既にできてしまったおでこのシワは、自力でなくすのは難しく、そのままにしていると徐々に深くなる可能性があります。しかし原因に合わせて適切な美容医療を受けることで、改善が可能です。この記事では、おでこのシワをなくしたい方に向けて、おでこのシワの原因や、おでこのシワをなくすための治療法を解説します。
1.おでこのシワの原因は?なくすのは可能?
おでこのシワは、多くの要因が重なり合って発生している場合も少なくありません。加齢は避けられませんが、乾燥や紫外線、表情の癖は、意識することでその影響を軽減できます。おでこのシワをなくすために、まずおでこのシワができる原因を理解しましょう。
■肌が乾燥している
おでこはテカりやすく、乾燥しにくいと考える方もいるかもしれません。しかし、洗顔やあぶらとり紙で皮脂を過剰に取り除いてしまうと、肌が乾燥してしまいます。不適切なスキンケア、摩擦、空気の乾燥なども、おでこの水分を失う要因です。肌が乾燥すると、おでこに細かい小ジワが発生してしまいます。
■紫外線ダメージによりたるみが起こっている
おでこに深いシワが刻まれる原因の1つは、紫外線ダメージです。紫外線は、肌の弾力を保つために欠かせない成分(コラーゲンやエラスチンなど)を破壊・変性し、肌をたるませ、シワを作ります。紫外線は、曇りや雨の日でも年中降り注いでおり、室内でも油断はできません。おでこはとくに当たりやすい部位のため、シワ予防のための紫外線対策は常に重要です。
■表情の癖によってシワが刻まれている
おでこにシワができる人は、表情の癖があるかもしれません。おでこは、表情ジワが表れやすい部位です。眉を動かしたり大きく目を見開いたりなど、日常的にシワが寄る動きをしていると、おでこの筋肉が凝り固まりシワが刻まれてしまいます。表情の癖があると、肌にハリがある10代の頃は気にならなくても、加齢とともにシワが定着してしまうでしょう。
■加齢によってハリが低下している
シワを避けられない要因の1つは、加齢です。40代に近付くにつれて、おでこのシワが気になり始めたという方も多いはず。加齢は肌のコラーゲンなどを減少させ、肌の弾力・ハリを低下させます。ハリが少なくなると表情ジワが定着しやすかったり、たるみによるシワや、細かい小ジワが目立つようになったりするでしょう。なるべく肌の弾力を保つことが、加齢によるシワを防ぐために重要です。
2.おでこのシワをなくす方法は?美容皮膚科でのシワ取り治療3選
既にできてしまったおでこのシワは、自力でなくすことは困難です。美容皮膚科では、おでこのシワ取りに効果的な治療を行っています。その中でも、代表的なシワ取り治療を3つ紹介しましょう。ただし、シワの種類や原因によって適切な治療法が異なるため、詳細についてはクリニックでご相談ください。
■表情によるおでこのシワをなくすなら「ボツリヌストキシン注射(ボトックス注射)」
おでこのシワをなくす治療として代表的なアプローチの1つが、ボツリヌストキシン注射(ボトックス注射)です。おでこに「BOTOX Vista🄬(ボトックスビスタ)」や「NABOTA(ナボタ)」といったボツリヌストキシン製剤を注射することで、シワを改善します。10分程度で治療が完了するため、挑戦しやすいシワ取り治療といえるでしょう。
1.ボツリヌストキシン注射の効果
ボツリヌストキシン注射は、おでこのシワのうち、表情ジワに効果的な治療です。「BOTOX Vista🄬(ボトックスビスタ)」や「NABOTA(ナボタ)」などのボツリヌストキシン製剤をおでこに注射すると、薬剤が筋肉と神経のつながりに作用して、筋肉の収縮を弱めます。筋肉がゆるむことで、顔を動かしても表情ジワが起こりにくくなるのが、ボツリヌストキシン注射の特徴です。
「BOTOX Vista🄬(ボトックスビスタ)」の場合、1回の治療で、効果がおよそ3~4ヶ月持続します。注射直後よりも、2~3日後から変化が現れ始め、1~2週間後に効果が安定するのが特徴です。そのため大事なイベントがある場合は、予定の1ヶ月~半月前までに受けるようにしましょう。
2.ボツリヌストキシン注射の注意点
ボツリヌストキシン注射は、筋肉の動きに作用するため、薬剤の注入量が多すぎると表情がこわばり、不自然な状態になってしまいます。自然な仕上がりにするためには、熟練した技術・知識を持った医師に任せることが重要です。おでこのシワの原因を見極め、治療の適応を正しく判断し、シワの程度に合わせて少ない量から注入できる医師を選びましょう。
また、ボツリヌストキシン注射の効果を持続させるには、定期的なメンテナンスが必要です。毎回同じ医師に担当してもらうことで、自分に合った注入量を判断してもらいやすいでしょう。
■自然なボリューム与えておでこのシワをなくす「ヒアルロン酸注射」
おでこのシワには、ヒアルロン酸注射も効果的な場合があります。「Juvederm VYCROSS(ジュビダームバイクロス)シリーズ」や「BELOTERO(ベロテロ)」などのヒアルロン酸製剤を、直接注入することでおでこのシワを改善します。注射するだけのため、10分程度で治療可能です。
1.ヒアルロン酸注射の効果
ヒアルロン酸注射は、表情ジワ以外のおでこのシワや、たるみなどが原因の深いシワの場合に行われるシワ取り治療です。ボリュームやうるおいを与えるヒアルロン酸を肌の内側に注入することで、おでこのたるみを改善し、シワを目立たなくします。なお、シワの状態によっては、ボツリヌストキシン注射と併用する場合も少なくありません。
ヒアルロン酸注射はダウンタイムがほとんどなく、治療直後から変化を実感できます。またおでこのシワをなくすだけでなく、丸みを出せるため、やわらかく若々しい印象になるでしょう。なお持続期間は、使用する製剤によって異なります。
2.ヒアルロン酸注射の注意点
ヒアルロン酸注射は気軽に受けやすい治療ですが、担当する医師によって仕上がりの差が大きくなる点に注意が必要です。おでこは脂肪が少なく、しこりや凸凹ができないようにするためには、ヒアルロン酸を均一に注入しなければなりません。ヒアルロン酸の量が不適切だったり、技術が不足したりしていると、不自然な仕上がりになってしまいます。
カウンセリング時に仕上がりのイメージを丁寧に共有し、信頼できる医師のもとで治療を受けるようにしましょう。
■おでこのシワをなくすだけでなく肌質へも働きかける「CO2フラクショナルレーザー」
おでこのシワの中でも、細かいシワやちりめんジワには、レーザー治療が効果的です。CO2フラクショナルレーザー(炭酸ガスレーザー)は、肌に対して、レーザーを細かい点状に照射します。熱エネルギーにより、肌に微細な穴を開けるイメージです。
1.CO2フラクショナルレーザーの効果
CO2フラクショナルレーザーは、レーザーで穴を開けることで肌の生まれ変わりを促進し、肌質改善を目指す治療。エラスチン、コラーゲンなどの生成が促されることで肌にハリが生まれ、小ジワが目立たなくなる効果が期待できます。
2.CO2フラクショナルレーザーの注意点
CO2フラクショナルレーザーは、肌に熱を与える治療のため、数日間のダウンタイムがあります。また治療の効果を最大限発揮し、かつ色素沈着や炎症などの副作用を防ぐためには、治療後の正しいアフターケアが重要です。日焼け対策を徹底し摩擦を避けるなど、医師の指導に従ってケアしましょう。
3.おでこのシワをなくす近道!治療と併用して意識したいホームケア
一度定着したおでこのシワは、自力で消すことは困難です。しかし美容皮膚科の治療とホームケアを併用すれば、シワがなくハリ・ツヤのあるおでこがグッと近付きます。日頃意識したいケアを紹介しましょう。
■十分な保湿とスキンケアを行う
おでこの乾燥小ジワを防ぐために、効果的な保湿成分を含んだ化粧品でケアしましょう。その際、水分・油分のバランスを保つことが大切です。美容皮膚科に相談すれば、肌質や肌悩みに合った化粧品についてアドバイスがもらえます。
■おでこにシワを寄せる習慣に気をつける
表情ジワを定着させないためには、目を見開く・上目遣いなどの表情の癖を意識することが大切です。またうつぶせ寝・横向き寝をしていると、シワが寄る場合があるため注意しましょう。
長時間のパソコン作業でおでこ周りの筋肉が凝りやすい方は、眉間の辺りや頭皮をやさしくマッサージするのもおすすめです。
■紫外線対策を徹底する
おでこのハリ低下を予防するために、常に紫外線対策を意識しましょう。おでこは汗をかいて日焼け止めが落ちやすいため、メイクだけでは十分とはいえません。帽子や日傘などによる物理的な紫外線対策も併用すると安心です。
■まとめ
おでこのシワには、乾燥や紫外線、加齢、表情の癖などさまざまな要因でできるシワがあります。シワ改善には、おでこの筋肉をゆるめるボツリヌストキシン注射や、ボリュームを与えてたるみを改善するヒアルロン酸注射などが効果的です。美容治療を受ける際は、おでこのシワの原因を見極め、適切な治療を提案してくれる医師のもとで相談しましょう。
・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。
【治療の内容】 ボツリヌストキシン製剤の注入
【治療期間および回数】約3~4ヶ月ごとに1回程度
【費用相場】1回約¥10,000~¥110,000 ※注入部位・注入量よって個人差があります。
【リスク・副作用等】注射部位の痛み、腫れ、筋肉の部分的な脱力、無感覚、内出血など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】ヒアルロン酸製剤の注入
【治療期間および回数の目安】約9~12カ月に1回程度 ※製剤や部位によって個人差があります
【費用相場】1本 約¥55,000~¥150,000 ※使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】赤み、内出血、腫れ、痛み、アレルギー反応、修正位置のずれなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】炭酸ガス(CO2)レーザー
【治療期間および回数の目安】
・スポット照射:1~3回程度
・フラクショナル照射:1~3カ月に1回、3~5回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
・スポット照射:1個約¥4,000~¥20,000
・フラクショナル照射:1回約¥30,000~¥100,000
【リスク・副作用等】水疱、びらん、赤み、炎症後色素沈着、ほくろの再発、内出血など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。