ハイフで将来たるむのでは、と気になっていませんか?ハイフはたるみの軽減を助けてくれる施術ではありますが、長期的な効果が見込めるのか、将来どうなるのか疑問に思う方も多いのでは。
そこで今回は、本当にハイフは将来たるむのかどうかを言及するとともに、効果の持続期間やリスクを紹介します。ハイフに興味がある方はもちろん、顔や首のたるみに悩んでいる方も内容をヒントに、自信を持てる美肌を目指しましょう。
INDEX
1.ハイフ(HIFU)とは?仕組みや効果を解説
ハイフとは、専用の医療機器で肌の内側に高密度の超音波を照射する美容治療です。「高密度焦点式超音波(High Intensity Focused Ultrasound)」の頭文字をとり「ハイフ(HIFU)」と名づけられています。
ハイフは、顔や首のたるみ緩和、リフトアップを目指したい人に向いています。では、ハイフの仕組みや期待できる効果を見ていきましょう。
■ハイフがたるみにアプローチする仕組み
ハイフの専用機器で肌に超音波をあてると、表情筋を覆うSMAS層に届き、熱エネルギーが発生します。SMAS層に熱を加えることで、付近の脂肪が融解。筋膜も収縮し、たるんでいる部分の引き締めが狙えるのです。分かりやすく説明すると、お肉を焼くと余分な油が落ちてキュッと縮むようなイメージです。
また、ハイフは単にSMAS層を引き締めるだけではありません。皮膚の奥深いところにあるコラーゲン線維も熱の刺激を受けるため、コラーゲンの生成が活性化。たるみの引き締めやリフトアップと同時に、肌のハリ感アップも期待できます。
■ハイフで見込める効果と持続期間
ハイフを受けると、次のような効果が期待できます。
- たるみの引き締め
- リフトアップ
- ほうれい線の悪目立ち緩和
- ハリ・ツヤ感の向上
- ボリュームダウン・小顔効果 など
ハイフを受けると、施術直後から「引き締まったな」と実感しやすいでしょう。効果のピークは施術から1~3ヶ月後で、そこから徐々に落ち着いていきます。個人差はありますが、効果持続期間の目安は、3~12ヶ月です。
理想の顔立ちを継続するには、定期的にハイフを施す必要があります。しかし、短期間のうちに何度も施術を受けるのは、肌に大きな負担となるためおすすめできません。施術間隔は3~6ヶ月程度を目安にしましょう。ただし、個人差があるので、適切なタイミングは医師と相談してください。
2.ハイフは将来たるむ?たるまない?
「ハイフを受けると将来たるむ」という噂に医学的な根拠はありません。そもそも、肌がたるむのは、加齢による筋肉の衰えやヒアルロン酸・コラーゲンの減少といったことが要因です。
ハイフの熱が皮膚組織内のヒアルロン酸などに影響を与える可能性は、ほとんどないと考えて差し支えないでしょう。つまり、医療機関で適切にハイフを受けていれば、将来たるむ心配はほとんどありません。
3.ハイフで将来たるむ可能性は低くても他のリスクがある
「ハイフは将来たるむ」以外にも「やめたほうがいい」「後悔している」とブログや知恵袋などで目にすると、なんとなく不安になってしまうもの。ハイフで将来たるむという過度な心配は無用ですが、把握しておきたいリスクはあります。ここでは、ハイフのデメリットや副作用といった将来に関わる内容をお伝えするので、漠然とした不安を払拭して正確な情報をインプットしましょう。
■たるみの悪化・頬がこけるリスク
ハイフには、脂肪を融解する効果があるとお伝えしました。ハイフによって脂肪細胞が過度に減ってしまうと、皮膚が余り、たるみが悪化するケースがあります。さらに、脂肪の減少に伴って頬が痩せこけてしまい、老け見えにつながることも。
そのため、もともと顔が細い方は、ハイフを受けないほうがいいでしょう。また、短期間に何度もハイフを繰り返す行為も、脂肪が減りすぎてたるみが進行するリスクが懸念されます。
■たるみが改善されないリスク
たるみの程度が強すぎる場合、思ったような効果を得られない恐れがあります。というのも、ハイフはたるんだ皮膚を物理的に除去する施術ではないため、引き上げを目指すには限界があるのです。
たるみが進行している方は、ハイフと糸リフトの併用や、切開リフトなど違う治療法を検討してみてください。
■やけどや神経損傷のリスク
ハイフの照射量が多すぎたり、照射位置・深度・頻度が適切でなかったりすると、まれにやけどや神経損傷を負うことも。実際に「水ぶくれができた」「顔に麻痺症状が残っている」といった事故が起きており、消費者庁が注意喚起しています。
やけどや神経損傷が起きる原因には、施術者の知識不足が挙げられます。ハイフは皮膚に高密度の超音波をあてて加熱するため、専門的な知識を持つ施術者のもとで治療を受けましょう。
■色素沈着のリスク
真皮にメラニン色素が残ってシミ状に皮膚が色づいてしまう、色素沈着。強い日焼けや炎症がある肌にハイフを照射すると、さらにダメージを受けることになり、色素沈着を招くリスクが高まります。
肌に日焼けや炎症があるときは、状態が落ち着いてから治療を受けるようにしましょう。ハイフの予定がある場合は、日焼け止めクリームを塗ったり、日傘を差したりといった紫外線対策が必要です。
■副作用のリスク
ハイフは、比較的ダウンタイムが短い治療です。とはいえ、皮膚の内部に熱エネルギーを与える治療であるため、副作用の可能性がゼロというわけではありません。ハイフで起こりやすい副作用の症状をまとめました。
- 腫れ
- ほてり
- 赤み
- 痛み
- むくみ
- かゆみ など
副作用は一時的な反応であるケースがほとんどです。1週間程度で落ち着くでしょう。症状が長引いて気になる場合は、クリニックにご相談ください。
4.将来の美肌のために!ハイフを受けるクリニック選びのポイント
ハイフはうれしい効果やメリットが見込める一方、リスクも否定できないため、信頼できるクリニックで施術を受けることが大切です。最後に、クリニック選びのポイントをお伝えします。
■施術者が専門知識を持つスタッフであるか確認する
ハイフを安心して受けるには、施術者に医師免許があるかどうかを確認する必要があります。とくに解剖学の知識を有する施術者がいるクリニックが望ましいでしょう。
2024年6月から、ハイフを人体に照射する行為に医師法が適用されることになりました。つまり、医師免許がないとハイフを実施できないのです。「クリニックならどこでも大丈夫」と過信せず、情報をリサーチしてから受診先を決めましょう。
■症例写真をチェックする
クリニック選びの際、ホームページやSNSなどで症例写真をチェックしてみてください。施術前後の変化や仕上がりがイメージしやすいクリニックで受けると、安心感につながります。あわせて、症例数や実績も検討材料に入れてみてください。
■カウンセリングの質を見極める
カウンセリングは、希望を伝えるのはもちろん、施術の可否や頻度などを話し合う大切な場です。数分のカウンセリングで済ませてしまうクリニックは好ましくありません。カウンセリング中に疑問や不信感を持ったら、他のクリニックを受診するのも1つの手です。丁寧かつ時間をとり、悩みに寄り添って受け答えしてくれるクリニックを選んでください。
■アフターフォローの充実度を調べる
ハイフは、アフターフォロー体制が整っているクリニックで受けると信頼感が高まります。お伝えしたように、ハイフのダウンタイムは短いものの、まったく副作用がないとは言い切れません。また、やけどなど万が一トラブルがあった際に、適切に対応してくれるかどうかは大切なポイントです。
アフターフォローの方針や対応範囲はクリニックによって異なるため、詳細を調べて比較検討しましょう。
まとめ
「ハイフは将来たるむ」とささやかれることがありますが、医学的な根拠はなく、過度に不安に思う必要はありません。しかし、もともと脂肪が少ない方が受けたり、高頻度でハイフを繰り返したりすると、たるみが悪化して老けて見えてしまう可能性があります。すでにたるみが進行している場合も、思ったような効果が得られないかもしれません。
今回紹介した内容を参考に、メリットだけでなくデメリットも把握し、信頼できるクリニックでハイフを受けましょう。
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