
鼻へのヒアルロン酸注射は、ダウンタイムや注意点をよく理解して施術に臨むことが大切です。「鼻の形がコンプレックス」という方にとって、ヒアルロン酸注射による鼻整形は魅力的に感じるもの。しっかり予備知識を入れて、安心して施術を受けられるようにしておきましょう。この記事では、鼻ヒアルロン酸注射のデメリットについてお答え。また、考えられるダウンタイムの症状や、施術のリスク、失敗を回避するためのポイントもご紹介します。
1.鼻ヒアルロン酸注射の効果とメリット・デメリット

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まずは、鼻にヒアルロン酸を入れることで得られる具体的な効果や、メリット・デメリットについて見ていきましょう。
■鼻ヒアルロン酸注射の効果
鼻ヒアルロン酸注射は、理想の鼻を形作る美容整形の1つです。鼻を高く見せる、鼻筋をスッとさせる、わし鼻を目立ちにくくするといった効果が期待できます。注入する箇所は、鼻根(鼻の付け根)や鼻筋などが一般的です。鼻筋が整うと、平坦な印象の顔に立体感が生まれ、顔全体の印象が美人顔に近づくなどうれしい影響も。メリハリのある顔立ちに憧れる、整ったEラインを手に入れて横顔美人になりたいという方にも向いている施術といえます。
■鼻ヒアルロン酸注射のメリット
鼻ヒアルロン酸注射のメリットは以下のとおり。
- 切開しないため身体的・精神的な負担が少ない
- 施術時間が短く、忙しい方でも治療を受けやすい
- 鼻整形の中でもかかる費用がリーズナブル
鼻ヒアルロン酸注射にかかる施術時間は、約5~10分と短時間です。メスを入れないため傷痕もほとんど残らず、仕事やプライベートな予定の合間に気軽に施術を受けることができます。費用も比較的安価で、美容整形が初めての方も挑戦しやすいでしょう。
■鼻ヒアルロン酸注射のデメリット
鼻ヒアルロン酸注射には、次のようなデメリットもあります。
- 効果は半永久的に続かない
- 団子鼻の改善には向かない
- 重大な事故を招く恐れがある
鼻ヒアルロン酸注射の持ちは約半年〜1年と、半永久的でないことに注意が必要です。効果をキープしたい場合は、繰り返し施術を受ける必要があります。また、鼻筋にアプローチする治療ため、鼻先の形状が起因となる団子鼻の改善には向きません。
鼻ヒアルロン酸注射は気軽に受けやすい施術ですが、注入部位・注入量の誤りによる事故が起こる可能性もあります。リスクについては後述しますが、信頼できるクリニックで施術を受けるようにしましょう。
2.鼻ヒアルロン酸注射のダウンタイムの症状と期間

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鼻ヒアルロン酸注射は、ダウンタイムがほとんどないといわれています。しかし、施術後に症状が現れるケースも。万が一に備えて、ダウンタイムの症状と期間をチェックしておきましょう。
■鼻ヒアルロン酸注射ダウンタイムの主な症状
鼻ヒアルロン酸注射の主なダウンタイムの症状はこちら。
- 内出血
- しこり
- 腫れ
- むくみ
- 痛み
いくらメスを使わないといっても、注射するため針の刺激は避けられません。体調やそのときの肌状態によって、内出血や腫れが出やすいことも。また、皮膚が厚く面積が小さい鼻先は、しこりが残りやすいという見解もあります。
ダウンタイムの症状には個人差があることを考慮して、大切な予定を控えている方は施術のタイミングを検討しましょう。日常生活では、マスクやメイクで鼻を隠すなどの対策も可能です。
■鼻ヒアルロン酸注射のダウンタイム期間
施術後に上記のような症状が現れた場合、いずれもピークは1~2日といわれています。個人差はありますが、長くても数日~2週間で落ち着くケースがほとんどです。しかし、それ以上長引く場合や、明らかに症状が重いときは感染症を引き起こしている可能性も考えられます。判断に迷ったら、まずは施術したクリニックに相談しましょう。
3.鼻ヒアルロン酸注射のリスクや失敗例

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「ヒアルロン酸を打ち続けると鼻が太くなる」「鼻のヒアルロン酸注射は失敗する確率が高い」そんな噂を聞いたことがある方もいるでしょう。施術後に後悔しないポイントは、まずはリスクを正しく知って不安を軽減しておくこと。ここからは、鼻ヒアルロン酸注射のリスクや起こりうる失敗例、その原因を解説します。
■仕上がりが不自然になる
ヒアルロン酸を注入後、鼻の形が理想どおりにならなかった、顔のバランスが不自然になったという失敗例。ヒアルロン酸注射は簡単に受けられる施術として広く知られていますが、実は医師の高い技術力と、豊富な知識が完成度を左右する施術です。仕上がりに満足できない原因としては、カウンセリング時に希望のデザインが伝わっていないことや、医師が顔のバランスを見極められていないことなどが考えられます。
また、鼻ヒアルロン酸注射を何回も繰り返していると、鼻が太く見えるというのも事実。ヒアルロン酸は体内で徐々に吸収される性質を持ちますが、回数を重ねることで吸収されにくくなります。「何回まで」という上限はないものの、理想の鼻筋をキープし続けたい方や、複数回の施術を検討している方は、医師とよく相談することをおすすめします。
■ヒアルロン酸が流れる
鼻の左右にヒアルロン酸が流れてしまったというケースも存在します。ヒアルロン酸製剤は液状のため、注入量が多かったり、注入位置を見誤ったりすると、想定外の膨らみや歪みが生じる場合があります。また、ヒアルロン酸の種類は硬さがあるものから、流動性のあるものまでさまざま。一般的に、鼻には硬めのヒアルロン酸が用いられますが、粘度が低い製剤が使われた場合には流れやすくなるとされています。
■稀に後遺症が出る
ヒアルロン酸注射は、稀に失明や皮膚の壊死など、重い後遺症が残る場合があります。このような事故の多くは、ヒアルロン酸が血流を阻害してしまうことが主な原因です。鼻は動脈や毛細血管が複雑に入り組んでいるため、注入の際は医師の十分な経験や知見が欠かせません。誤った位置に、誤った量のヒアルロン酸を注入するなど、施術者側の判断ミスが甚大な影響を与えます。
4.鼻ヒアルロン酸注射で後悔しないためには?

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鼻ヒアルロン酸注射のダウンタイムやリスクを抑えるには、ご自身で対策することも大切です。最後に、施術前・施術後に押さえておきたい後悔を避けるためのコツをお伝えします。
■施術後は安静に過ごす
ヒアルロン酸注射後に血行を促進する行動をすると、ダウンタイムの症状を悪化させる可能性があります。とくに施術から数日間は、激しい運動やサウナはNG。洗顔やシャワーは当日からOKとするクリニックもありますが、アフターケアについては受診したクリニックの方針に従いましょう。また、アルコールも血管を拡張させてしまうため、過度な飲酒も控えたほうが無難です。
■注入部位に強く触れない
注入後は、ヒアルロン酸が鼻の組織になじんでいません。施術後2週間はヒアルロン酸の変形につながる恐れがあるため、注入部位を強くマッサージしたり、押したりしないようにしましょう。また、注射の傷口を不必要に触ってしまうと、それが原因で感染症を引き起こす可能性があります。気になるかもしれませんが、なるべく触らないよう注意し、洗顔やスキンケアもやさしく行いましょう。
■施術が上手い先生を選ぶ
鼻ヒアルロン酸注射の失敗例では、経験が浅い医師が担当していたという事例が複数見られます。症例数や治療内容はもちろん、経歴も目をとおし、鼻ヒアルロン酸注射を得意とする熟練した医師を選びましょう。
一方で、医師と患者間のコミュニケーション不足や、美容医療のリスクを理解できていなかったことも、術後の満足度に影響を与える要因となります。施術を受ける前に、カウンセリングをとおして医師と信頼関係を築くことが大事。リスクやもしものときのフォロー体制についても事前に話を聞き、安心できる環境を整えてから治療を受けましょう。
まとめ
鼻ヒアルロン酸注射は、理想の鼻筋やメリハリのある顔立ちを、その日のうちに手に入れられる魅力的な施術です。ダウンタイムがほとんどないというメリットがある一方で、デメリットやリスクは無視できません。失敗や後悔を避けるには、鼻ヒアルロン酸注射についてよく知るとともに、クリニック選びを慎重に行うなど対策を講じることも大切です。そして、施術を受ける際は術後のケアにも気をつけましょう。
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【治療の内容】ヒアルロン酸製剤の注入
【治療期間および回数の目安】約9~12カ月に1回程度 ※製剤や部位によって個人差があります
【費用相場】1本 約¥55,000~¥150,000 ※使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】赤み、内出血、腫れ、痛み、アレルギー反応、修正位置のずれなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。