「産後のシミ取りっていつからできるの?」そのような疑問を抱いている方はいませんか?妊娠や出産をきっかけにシミが増えて悩んでいる方は多いよう。そこで今回は、妊娠中や出産後にシミが増える原因とシミ取り治療を受けられる時期について徹底解説!おすすめの美容治療法とセルフケア方法もご紹介するので、出産前後のシミに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
1.妊娠中・産後はシミができやすい?
まずは、「妊娠中・産後にシミが増えた!」と感じている方に向けて、出産前後にシミが増える原因と、シミ取りレーザーをはじめとした美容治療がいつから受けられるのか、との疑問に対するアンサーをまとめました。
■妊娠中・産後にシミが増える原因
妊娠中や産後にシミが増える大きな要因としては、ホルモンバランスの変化が挙げられます。妊娠中や産後は、女性ホルモンである「プロゲステロン」や「エストロゲン」の分泌量が安定しにくい時期。出産前に増加した女性ホルモンは、産後に限りなくゼロに近い数値まで減少します。このホルモンバランスの乱れは、メラニン色素を生成するホルモンを刺激するため、シミができやすくなるのです。
また、ホルモンバランスの乱れは、ニキビをはじめとした肌荒れ症状も引き起こしやすくなります。炎症の痕が黒ずんでシミになる機会も増えるのです。さらに、妊娠中・産後のストレスも肌のターンオーバーを遅らせる、ホルモンバランスの乱れを引き起こすといった事態の原因に。妊娠中・産後は、シミのできやすい多くの条件が重なりやすい時期なのです。
■妊娠中・産後のシミ取りはいつからできる?
妊娠中・産後に増えたシミや濃くなったシミをできるだけ早く取りたい方には、レーザー治療がおすすめです。基本的に、授乳中や妊娠中のシミ取りレーザー治療に制限はありません。ただし、色素沈着やシミが生じやすい時期であるため、治療を行っていないクリニックが多くなっています。デリケートな時期であり、レーザーによって何らかのリスクを高める可能性もあるでしょう。
授乳中を避け、生理が再開したあとのタイミングであれば、施術を受けられる治療法も多いようです。「シミ取り治療が授乳中にできないのはなぜ?」といった疑問がある方もいるかもしれませんが、治療法によって施術の可否が変わります。治療を受けるか迷った場合には、経験者のブログやサイトの情報を鵜呑みにせず、専門クリニックでのカウンセリング時に相談してみるといいでしょう。
2.産後の女性におすすめの美容治療
産後に「シミを消したい!」と考えている方におすすめのシミ取り治療法をご紹介します。
■レーザー治療
産後に受けられるシミ取り治療法としては、レーザートーニングやQスイッチレーザー、炭酸ガスレーザーなどがあります。それぞれの施術内容を確認しておきましょう。
レーザートーニング
レーザートーニングは、微弱なレーザーを肌へ均一に照射することで、負担を軽減しながらシミへアプローチできる治療法。肝斑や老人性色素斑、そばかすなどの軽減効果が期待できます。
出産前後には肝斑をはじめとしたシミを増やしてしまうリスクがあるため、施術を受けるタイミングは授乳期間終了後を目安として考えておくといいでしょう。
Qスイッチレーザー
Qスイッチレーザーは、シミや刺青、あざなどの原因となっている色素沈着にアプローチできる医療機器。治療するシミに合わせて、「ヤグレーザー」「ルビーレーザー」「アレキサンドライトレーザー」という機器を使用します。妊娠をきっかけに、そばかすが濃くなってしまった方は、試してみるといいかもしれません。
炭酸ガスレーザー
炭酸ガスレーザーは、レーザーを皮膚組織内の水分に吸収させることで熱エネルギーを生み出し、シミやほくろなどを蒸散させる治療法。盛り上がったイボも除去できるため、脂漏性角化症がある方にも向いています。治療の際は局所麻酔を行うため、炭酸ガスレーザーによる産後のシミ取り治療は生理再開後に検討するといいかもしれません。
■内服薬
産後には、内服薬を使用したシミ取り治療法も試してみるといいでしょう。シミへアプローチできる内服薬の有効成分をご紹介します。
トラネキサム酸
トラネキサム酸には、メラニンの生成を抑制する働きがあります。一般的に妊娠・授乳期に服用しても問題のないとされている成分です。ただし、血栓傾向や凝固障害のある方、長期的に服用している方などは注意する必要があるでしょう。
アスコルビン酸
アスコルビン酸とは、ビタミンCのこと。メラニン色素の生成を抑制するほか、有害な活性酸素の働きを抑える、コラーゲンの合成を助けるといった作用があります。妊娠・授乳期に服用しても問題のない成分ですが、投与量の調整が必要となる場合もあるため、医師の判断を仰ぐのがおすすめです。
3.妊娠中・産後のシミにアプローチするセルフケア方法
妊娠中のホルモンバランスの変化によって生じたシミは、産後徐々に薄くなっていくケースも多いですが、完全に消えるわけではありません。そのため、シミを増やさないためのケアが大切です。
最後に、妊娠中や産後にシミができた場合のセルフケア方法をご紹介します。
■優しく洗顔する
妊娠中や産後にシミができてしまった場合には、毎日の洗顔を今まで以上に優しく行いましょう。洗顔時に生じた摩擦は、メラニン生成を促す要因に。汚れを除去することで肌の正常なターンオーバーが促進され、メラニン色素を排出しやすくなります。
洗顔する際には、以下の手順がおすすめです。
- 32~35℃のぬるま湯で軽く流す
- 洗顔料を泡立てる(手の平を返しても落ちない程度)
- Tゾーンへ泡をのせる
- 頬や顎、こめかみに優しく泡を広げる
- 洗い流す(60秒以内)
正しい手順での洗顔は、汚れのスムーズな除去にもつながります。
■美白有効成分配合の化粧品を使用する
『美白有効成分』とは、厚生労働省の認可を得た美白効果を有する成分のこと。メラニン生成を抑制し、シミの悪化や増加を防ぐ作用が期待できます。具体的には、アスコルビン酸やトラネキサム酸、ヒト胎盤抽出物(プラセンタエキス)などが美白有効成分として認められています。
使用する化粧品や相性によって効果には個人差がありますが、シミが気になるときには試してみるといいかもしれません。
■紫外線対策を行う
ホルモンバランスが不安定な状態となっている出産前後には、いつも以上に十分な紫外線対策を行うことが大切です。メラニン色素が生成されやすい時期のため、紫外線による影響も受けやすくなっています。日焼け止めや日傘による紫外線対策は欠かさず行いましょう。
■ストレスフリーを意識する
出産前後にシミが増えた場合には、できるだけストレスを溜めすぎないよう意識しましょう。ストレスの蓄積は、肌のターンオーバーの乱れを引き起こしやすくなります。無理のない範囲でのストレッチやできるだけ睡眠をとること、栄養バランスの整った食事などが大切です。
まとめ
妊娠中や産後にシミが増える原因とシミ取り治療を受けられる時期、おすすめの美容治療法とセルフケア方法について解説しました。ホルモンバランスの乱れが生じる妊娠中や産後は、シミができやすい時期。シミができたとしても、シミ取り治療は授乳期間終了後や生理再開後の施術が望ましいでしょう。それまではセルフケアとして優しい洗顔やストレスフリーな生活を心がけることが大切です。どうしても気になる場合には、専門医と相談して受けられる治療法を探してみるといいかもしれません。
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