糸リフトにはどんな失敗のリスクがあるのでしょうか。今回スポットを当てるのは“糸リフト”の施術について。肌に糸を挿入し、たるみを引き上げる糸リフトには、「やらなきゃ良かった」と後悔するケースもあるようです。記事内では糸リフトの失敗例を複数ご紹介します。糸リフトの施術を検討中の方に向けて、事前に知っておきたい情報をお届けしましょう。
INDEX
1.糸リフトとは?メリット&デメリットも
糸リフトとは、医療用の糸を挿入し、たるみを引き上げる美容整形の施術のこと。たるみやほうれい線、濃いマリオネットライン、毛穴などに効果が期待できます。糸リフトと比べてより高い効果が期待できるフェイスリフト手術もありますが、切開を伴うことからダウンタイムが長引く点がデメリット。施術時間も長くなり、体への負担が大きくなる手術方法です。
<糸リフトはこんな方におすすめ>
- 肌のたるみやシワが気になる
- 小顔になりたい
- フェイスラインを整えたい
- 乾燥による肌トラブルがある
- 切開を伴わない施術を希望している
糸リフトは肌のたるみが軽度~中程度の方向け。施術に使用する糸は、非吸収性と吸収性の素材があり、糸にコグと呼ばれるかえしの有無もあります。
非吸収性 | 体内で自然に分解されない糸の素材。リフトアップ効果は長続きしやすいが、半永久的ではない。 例:金の糸、スプリングスレッドなど |
吸収性 | 時間が経つと体内で自然に分解される糸の素材。糸が溶けだしたあともしばらく効果が継続するとされている。 例:ポリジオキサノン、ポリカプロラクトンなど |
吸収性の糸は、非吸収性と比べて種類が多く選択肢が豊富。また、リスクや副作用が出にくいことも特徴です。
■糸リフトのメリット&デメリット
<メリット>
- 施術直後から効果を実感しやすい
- 手術痕が残りにくい
- 体への負担が少なめ
- ハリや弾力アップ効果が期待できる
- たるみ予防になる
糸リフトは、糸を挿入して引き上げる施術内容なので、術後すぐに効果を実感しやすいとされています。また、切開を伴わないことから手術痕が残りにくく、施術時間やダウンタイムも短め。体への負担の少ない施術を希望する方に向いているでしょう。また、挿入した糸が皮下組織を刺激してコラーゲン生成が促され、肌のハリや弾力アップ効果が期待できるところもメリットです。「糸リフトをすると将来たるむ」という噂もありますが、基本的に施術前よりたるむことはなく、たるみ予防になると考えられています。
<デメリット>
切開を伴うフェイスリフトに比べて……
- 効果が穏やか
- 持続期間が短い
糸リフトは、強いたるみに対して狙った効果を出すのが難しい施術です。肌の状態によってはフェイスリフトや他の施術との組み合わせも検討する必要があります。
2.【糸リフトの失敗例】後悔する前にチェックしておこう
続いて、糸リフトの失敗例をご紹介します。施術後に「糸リフトに失敗した」と後悔する前に、どんな失敗の可能性があるかチェックしておくことが大切です。
■糸リフトの失敗例その1│表面の凹凸
糸リフトの施術を受けると、コグで皮下組織が引き上げられることにより表面に凹凸ができることがあります。術後の仕上がりは医師の技術力に左右されるもの。症状は一時的な場合がほとんどですが、時間が経っても落ち着かないときには糸を挿入する位置や深さに問題があるかもしれません。
■糸リフトの失敗例その2│糸が透けて見える
肌状態に合わせた太さの糸が使われていないと、表面から糸が透けて見える場合があります。糸の種類や太さの選択と合わせて、もとの皮膚が薄い方には細い糸を使う、太い糸は皮膚の深い部分に通す、といった工夫が欠かせません。
■糸リフトの失敗例その3│引きつれが起こる
施術直後は糸が肌になじんでいない状態なので、引きつったような感覚があります。挿入した糸の数や種類によって引きつれの度合いは変わりますが、糸がなじむと引きつれはなくなり、見た目も自然と落ち着くでしょう。個人差はあるものの、違和感がなくなるまで約1ヶ月かかるとされています。
■糸リフトの失敗例その4│仕上がりに変化があまりない
術後の仕上がりに変化があまりないと感じる方もいるようです。考えられる原因は、医師の技術力やコミュニケーションの不足など。その他、糸リフト自体が施術を受ける方に合っていなかったことも挙げられます。カウンセリングでは自身の希望や悩みを医師にしっかり伝え、必要に応じて他の治療との併用も検討しましょう。
■糸リフトの失敗例その5│施術前より顔が大きく感じる
施術後は一時的に顔が腫れるので、症状が落ち着くまで様子を見る必要があります。時間が経っても落ち着かないときは医師に相談することが大切。また、もとの顔の骨格やたるみ具合によって、引き上げた際に顔が大きく見える場合もあるので、事前に仕上がりイメージのすり合わせをしっかり行っておきましょう。
■糸リフトの失敗例その6│一部の髪が抜ける
糸リフトの施術を受けると、一部の髪が抜ける可能性があります。施術時に糸を通す部分は、髪の生え際のような目立ちにくい位置。その結果、毛根が傷つく、糸を固定した部分に血行障害が起こる、といった原因により髪が抜ける可能性があるとされています。毛根が傷つくと髪の再生は難しいですが、血行障害が原因なら糸の吸収により症状が和らぐので髪は再生されていくでしょう。
3.糸リフトはやり直しできる?期間の目安は?
- 糸リフトは再施術可能
- 回数の制限はない
- 施術間隔の目安は半年~1年程度
糸リフトに失敗したら、やり直しとして再施術を検討するのも1つの方法です。回数の制限はありませんが、短期間に何度も施術を受けると体への負担が大きくなります。施術間隔の目安は、半年~1年程度が一般的。繰り返し施術を受けることで糸リフトの持ちが良くなる効果も期待できるでしょう。
4.糸リフトで失敗しないためのポイントと注意点
最後に、糸リフトで失敗しないためのポイントと注意点を見ていきましょう。
■施術先を慎重に選ぶ
糸リフトの施術を受けられるのは、美容外科や美容皮膚科などのクリニックです。失敗を防ぐためのクリニック選びで注目したいのは、実績の多さと技術力の高い医師が所属していること。糸リフトには、施術を受ける方の状態をしっかり把握したうえで自然な仕上がりをデザインする医師の技術力が欠かせません。また、糸リフトで失敗・後悔しないためにはクリニックのブログや画像も参考になります。症例写真もチェックしたうえで施術先を探すようにしましょう。
■カウンセリングと保証制度に注目する
糸リフトの施術を受ける際は、カウンセリングで医師とイメージのすり合わせをしっかり行うことが大切です。希望や悩みが医師に伝わっていない、シミュレーションが甘い、といった場合はイメージと異なる仕上がりになる可能性もあります。カウンセリングでは、医師の対応が丁寧かどうか、時間をかけているか、などに注目してみましょう。
また、保証制度の内容と期間も確認が必要です。糸リフトに失敗した場合に役立つことなので、カウンセリングで事前にチェックしておくことをおすすめします。
■ダウンタイム中の過ごし方をチェックしておく
糸リフトの施術後の過ごし方には制限があります。
洗顔 | 当日~ |
シャワー | 翌日~ |
入浴 | 1週間後~ |
メイク | 当日~ |
フェイスマッサージ | 1ヶ月後~(強めのものは2ヶ月後~) |
歯の治療 | 2ヶ月後~ |
クリニックごとに基準が異なるので上記は目安となりますが、失敗を防ぐためにこれらの制限を確認しておくことが大切です。とくに、フェイスマッサージや歯の治療は糸に負担がかかり、糸のズレや外れの原因になります。
まとめ
糸リフトは肌のたるみに効果を期待できる施術ですが、表面の凹凸や糸が透けて見える、引きつれを感じる、といった失敗のリスクもあります。これらの失敗例には、どれも医師の技術力が関わっています。施術先を選ぶ段階で慎重にならないと、糸リフトを失敗するリスクが高まるでしょう。施術先選び以外では、ダウンタイム中の過ごし方も失敗を防ぐ大切な要素です。肌に挿入した糸がズレたり外れたりしないよう、自身で注意すべきことも把握しておきましょう。
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