産後のセックスつらくない?性交痛を膣の入り口から感じる原因と3つの対処法

産後のセックスつらくない?性交痛を膣の入り口から感じる原因と3つの対処法

いろいろな体の変化を感じる産後の女性の体。ときには、産前とは違って、セックスの際に膣の入り口付近に痛みを感じる場合もあります。夫婦の大切なコミュニケーションの一環であるセックスが、痛みによって億劫になるのは避けたいものです。そこで今回は、産後に性交痛を膣の入り口から感じる原因や、その対処法をご紹介します。そのほか、産後の性交痛に関するよくある疑問の解答もまとめました。

1.産後のセックスはいつからOK?

そもそも、産後のセックスはいつから再開して良いのか悩みがち。個人差はありますが、経膣分娩の場合でおよそ産後1ヶ月が経過してからが、セックス再開の目安です。帝王切開の場合は、傷の回復をチェックしつつ、産後1~2ヶ月程度開けましょう。ただし、帝王切開の場合も傷の経過に個人差があるため、様子をみてセックス再開のタイミングを見極めてください。

経膣分娩の場合も帝王切開の場合も、傷部分に痛みを感じない、精神的に性行為が受け入れられるかどうかといった点にも配慮することも大切です。出産後の1ヶ月健診の際に、性行為の再開の目安を医師に相談するのも1つの方法。タイミングを間違えると、痛みを伴ったり傷が再び開いてしまったりする可能性があるため注意しましょう。

2.産後に性交痛を膣の入り口から感じる原因をチェック

出典:photoAC

産後の性行為で、膣の奥や入り口付近など、さまざまな部分に痛みを感じる場合もあります。中でも今回は、膣の入り口付近から感じる性交痛の原因について詳しくご紹介しましょう。

■出産時の会陰切開や裂傷がまだ治っていない

産後の性交痛を膣の入り口付近に感じる場合には、会陰部の切開や裂傷が完治していないことが考えられます。会陰とは、膣と肛門の間にある皮膚で、出産時に傷つくことが多い部分です。会陰部が治っていないことで、性交痛を感じます。ときに、会陰部の傷が完治していても、筋肉や皮膚の傷痕によってヒリヒリとした性交痛を感じる場合もあるため注意が必要です。

■出産を経験したことによる緊張や不安

出産は、強い痛みを感じるなど、女性の体や心に大きな負担がかかります。こういった経験から産後も緊張や不安が解消しきれない場合も。このままセックスを再開することで、膣の入り口付近や奥などに性交痛を感じることもあるのです。精神的に不安を感じて緊張状態になると、膣のうるおいが十分でなくなり、その結果膣の入り口の痛みを感じると考えられます。

■女性ホルモンが減少したことによる膣の萎縮

授乳などの影響で、産後にホルモンバランスが崩れ、エストロゲンと呼ばれるホルモンの分泌が減少するといったことも、産後に膣の入り口付近に性交痛を感じる原因の1つです。エストロゲンの分泌が減少すると、性器組織が萎縮する、膣が乾燥しやすくなるといったことが起こります。ほかにも、ホルモンバランスの乱れによって膣内のコラーゲンが減少して粘膜が薄くなる、弾力が低下するといったことも起こりうること。すると、セックスの際に挿入がスムーズにいかず、膣の入り口付近に痛みを感じやすくなります。

■病気の可能性も

産後のセックスで痛みを感じる場合には、病気の可能性もあるため要注意です。ほかにも、膣内の炎症や感染症によって性交痛が起こる場合もあるため、覚えておきましょう。

膣の奥の痛みを感じる場合は、病気の可能性もあります。中には、病気が進行しても自覚症状が乏しい場合もあるため、少しでも違和感や不安がある方は、早めにクリニックを受診してみてください。

3.痛みを感じたら早めに試してみて!性交痛の対処法

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産後の性交痛は、他人に気軽に相談しにくいデリケートな悩みです。とはいえ、放置していると、パートナーとの関係にひびが入ったり、セックスに恐怖心を抱いてしまったりすることもあります。そこでここからは、産後に膣の入り口付近に痛みを感じる場合の対処法を3つご紹介します。セックスが億劫になってしまう前に早めに対策しましょう。

■ホルモンバランスを整えるための努力をする

産後の性交痛を改善するために、まずはホルモンバランスを整えることを意識してみてください。日々の生活に、バランスの良い食事や良質な睡眠、ストレスケアなどを積極的に取り入れましょう。

具体的には、ホルモン分泌に関係する亜鉛やビタミンEを含む食品を意識して食べる、まとまった睡眠時間を確保する、体を温めてストレス緩和に配慮するといったことがあげられます。

■膣をうるおすアイテムを使用する

産後に膣の入り口付近に痛みを感じるのは、膣のうるおいが十分でないことも原因の1つとして考えられます。そこで、ローションやジェルなどを使用するのも、性交痛を軽減する対処法の1つです。こういった膣をうるおすアイテムを使用することで、痛みを軽減できます。性交痛が緩和できれば、セックスに対するネガティブな気持ちも解消され、ホルモンバランスが整うことも期待できるのです。

しかし、ローションやジェルといった膣をうるおすアイテムを使って得られる効果は、一時的。膣が乾燥した状態が長く続くようであれば、一度クリニックを受診しましょう。

■クリニックを受診してみる

産後のセックスでは、会陰切開や裂傷後の縫合が上手くいっていないことで、性交痛を感じる場合もあります。産後1ヶ月以上経過しているのにも関わらず、セックスの際に膣の入り口付近が痛む場合は、クリニックでチェックしてもらいましょう。痛みの原因がはっきりすることで、適切な対処法も見つかるはずです。とくに、我慢できないほどの痛みを感じる、痛みを感じる頻度が多いといった場合は、早めにクリニックを受診してください。

場合によっては、クリニックで女性器の形を整え、機能を回復させることが期待できる婦人科形成の相談をするのも選択肢の1つです。性交痛だけでなく、産後の膣のゆるみや尿漏れといった悩みの解消につながることもあります。

産後の1ヶ月健診では、体の健康状態はしっかりチェックしてもらえますが、性交痛の原因までは診察してもらえないことがほとんど。そのため、勇気を出して相談することも大切です。ときには、思いもよらない病気を早期発見できることもあるでしょう。

4.産後の性交痛に関するよくある疑問

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最後に、ここまででご紹介しきれなかった、産後の性交痛に関してよくある疑問をご紹介します。

■産後のセックスで傷が避ける可能性はある?

産後のセックスで会陰部の傷が開く可能性は低いですが、まだ完治していないうちにセックスを再開すると、縫合部分から血がにじんだり痛みを感じたりする場合があります。また、無理にセックスを再開したことで、縫合部分が化膿することもあるため注意しましょう。

急いでセックスの再開をするのではなく、自分の体と向き合ってセックス再開の時期を見極めてみてください。心配や不安がある場合には、躊躇せずにクリニックを受診しましょう。

■産後のセックスで注意したほうが良いことは?

産後に膣入り口付近に痛みがある場合は、ホルモンバランスを整えることを意識する、膣をうるおすアイテムを使う、クリニックを受診するといった対処法を試してみてください。パートナーに相談するのも1つの方法です。自分の思いを伝えることで、あなたの体にパートナーが寄り添ってくれるでしょう。

また、産後しばらくは生理がストップしたままであることが多く、いつ排卵が起こるか分かりません。必要であれば避妊をすることも、注意したいポイントです。

■まとめ

産後に性交痛を感じる場合、我慢は禁物です。中でも膣入り口付近に痛みを感じる際には、ホルモンバランスの崩れや膣の乾燥、会陰部の傷が関係している場合があります。それぞれの原因にマッチした対処法を取り入れて、パートナーとのセックスを楽しみましょう。痛みが長く続く、自分だけでは改善できない、我慢できないほど痛いなどの際には、勇気を出してクリニックを受診してください。無理に産後のセックスを再開せず、パートナーと話し合って最適なタイミングを見極めることも大切です。

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