デリケートゾーンのかゆみでお悩みの方はいませんか?「デリケートゾーンのかゆみが気になるけれど、なかなか人には相談しにくい」という方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、デリケートゾーンのかゆみの原因や対処法、美容医療で対策する方法をご紹介しています。デリケートゾーンのかゆみに早めに対処するためにも、ぜひ参考にしてみてください。
1.デリケートゾーンのかゆみの原因
デリケートゾーンのかゆみがつらい方は、かゆみの原因を知ることから始めましょう。まずは、デリケートゾーンのかゆみの原因について解説していきます。
■汗やムレ
常に下着をつけているデリケートゾーンは、多湿になりやすい箇所です。汗をかきやすく皮脂もたまりやすいため、かゆみやかぶれの原因になります。とくに、夏の暑い時期にデリケートゾーンがかゆくなる方もいるでしょう。
■下着などによる刺激
デリケートゾーンは皮膚が薄いため、下着や生理用品が接触するだけで刺激となり、かゆみとして現れることもあります。下着や生理用品の素材によっては、肌に合わないケースもあります。肌が弱い人はかぶれやかゆみを起こしやすくなるため、刺激の少ない素材を選ぶようにしましょう。
■おりもの・経血
おりものや生理中の経血も、デリケートゾーンのかゆみの原因となります。おりものや生理中に出る経血は、体外に出ると、酸化して雑菌が繁殖しやすくなるからです。おりものシートや生理用ナプキンで雑菌が繁殖すると、かゆみやかぶれを引き起こします。
■尿漏れ
デリケートゾーンのかゆみは、尿漏れによるかぶれが原因の可能性もあります。女性ホルモンのエストロゲンが減ったり、デスクワークが多く運動をあまりしなかったりすると、骨盤底筋群がゆるみ、尿漏れしやすくなります。
■萎縮性腟炎
更年期に女性ホルモンの分泌が減ると、デリケートゾーンもうるおいが少なくなり、乾燥しやすくなります。また、腟や外陰部の皮膚が薄くなり柔軟性が低下し、デリケートゾーンにかゆみを感じるようになります。これは、膣の壁が乾いてただれる「萎縮性腟炎」の症状です。デリケートゾーンにかゆみや違和感があれば、クリニック婦人科などのクリニックを受診しましょう。
■感染症の可能性
デリケートゾーンがかゆい場合、感染症が原因である可能性もあります。陰部のかゆみのほか、おりものの色や量、においの変化に気づくこともあるでしょう。クラミジアやトリコモナス腟炎、梅毒などの性感染症のほか、性器ヘルペスの可能性もあります。気づかないうちに症状が進行していることも多いため、気になる場合は早めに病院を受診し、必要な検査を行いましょう。
2.【セルフケア】デリケートゾーンのかゆみ対処法
ここでは、自宅でできるデリケートゾーンのかゆみを抑える方法をご紹介します。
■デリケートゾーンを清潔にする
デリケートゾーンにかゆみがあるということは、普段以上に肌が敏感になっている証です。デリケートゾーンに刺激を与えず、清潔に保つことが大切です。トイレに行くタイミングでデリケートゾーン用のウェットシートで拭くのも良いでしょう。ただし、膣の中まで洗ってしまうと自浄作用が失われてしまうため、洗いすぎには注意が必要です。
■圧迫感のない下着をつける
圧迫感のある下着は、摩擦が起こりやすく、デリケートゾーンへの刺激になってしまいます。また、通気性が悪い場合も、ムレの原因となり陰部がかゆくなることがあります。デリケートゾーンが直接触れてしまう下着は、肌への刺激が少なく、通気性が良いものを選びましょう。天然素材のコットンやシルク製がおすすめです。少しでも刺激を避けることで、かゆみが抑えられるケースもあります。
■生理中はこまめにナプキンを取り替える
同じ生理用ナプキンを長時間つけていると、デリケートゾーンがムレやすくなります。ムレると雑菌が繁殖し、かゆみの原因になるので注意が必要です。生理中は、生理用ナプキンをこまめに取り替え、サラサラな状態にしておくことが大切。また、タンポンや月経カップを使用して、経血が直接肌につかないようにしましょう。
■市販の薬を塗る
デリケートゾーンのかゆみの対処法として、薬局やドラッグストアなどで購入できるデリケートゾーン用のかゆみ止めを塗るのも1つの手です。クリームタイプや膣に差し込む膣錠タイプなど、さまざまな種類があります。抗ヒスタミン成分や麻酔成分が含まれているものは、かゆみの症状を抑えてくれます。薬剤師に相談し、説明を聞くと良いでしょう。ただし、市販薬は医療機関を受診できない場合のみに使用してください。
3.【美容医療】デリケートゾーンのかゆみ対処法
最後に、美容医療でデリケートゾーンのかゆみに対処する方法をご紹介します。
■小陰唇縮小
通気性が良く圧迫感がない下着をつけても、デリケートゾーンのかゆみが解消されない場合、尿道口や膣を保護する「小陰唇」と呼ばれる薄いひだ状の部分が大きすぎる可能性があります。小陰唇が大きすぎて擦れてかゆみが生じている状態です。
「小陰唇縮小」は、小陰唇の大きさや左右差などを改善する治療法です。擦れてかゆみの原因となる余分な小陰唇を取り除き、形を美しく整えます。小陰唇縮小には、ダウンタイムが1週間程度あり、腫れや出血といった症状が現れることがあります。
■膣ハイフ
「膣ハイフ」は、膣の中にハンドピースを挿入し、高密度の超音波を照射する治療法で、ハイフ技術を採用した膣縮小器です。熱エネルギーで膣内のコラーゲンを活性化し、膣のタイトニング。メスを使わず、膣を含めたデリケートゾーンのトラブル改善に役立ちます。切開がないため手軽な施術を受けたい方に向いている治療です。
■膣ヒアルロン酸注入
「膣ヒアルロン酸注入」は、膣粘膜下にヒアルロン酸を注入し、膣の引き締まり感や保湿性を改善する治療法です。デリケートゾーンの乾燥による不快感やかゆみのある方や、尿漏れの悩みを抱える方に向いています。出産や加齢による膣のゆるみやたるみを解消し、デリケートゾーンのかゆみを改善できるでしょう。ヒアルロン酸の効果は1~2年程度です。
■ホルモン補充療法
閉経後に発症するデリケートゾーンのかゆみ(萎縮性腟炎)には、ホルモン補充療法が適しています。ホルモン補充療法は、更年期を迎え、減少した女性ホルモン(エストロゲン)を薬剤で補う治療法です。エストロゲンが減りデリケートゾーンが乾燥すると、かゆみが起こりやすくなります。不足するエストロゲンを補充すれば、乾燥していたデリケートゾーンへうるおいが戻り、陰部のかゆみも解消されるでしょう。
■膣レーザー療法
「膣レーザー療法」では、デリケートゾーンにレーザーを照射することで、コラーゲンの生成を促進し血流や潤滑の増加を促します。加齢による膣の乾燥やかゆみなどを改善し、うるおいのある腟に導いてくれる治療法です。早期に施術を受けることで、デリケートゾーンのかゆみなどの不快な症状の予防としても効果が期待できます。
■まとめ
デリケートゾーンのかゆみの原因や対処法、美容医療で対策する方法をご紹介しました。デリケートゾーンのかゆみがストレスという場合は、まず圧迫感のない通気性の良い下着を着用し、陰部を清潔に保つことが大切です。セルフケアで解消されない場合は、医療機関や美容クリニックを早めに受診しましょう。ホルモン補充療法や膣レーザー治療など、症状やお悩みに合わせた治療法を提案してくれるはずです。
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