セルフプレジャーは美容にも良い?フェムテックトレンドでどう進化している?

セルフプレジャーは美容にも良い?フェムテックトレンドでどう進化している?

自分だけの悦びを見つけられる行為として、女性の間で身近になってきているセルフプレジャー。フェムテックがトレンドとなる中、性的な快楽だけではないメリットがたくさんあるとして女性のセルフプレジャーに注目が集まっています。今回は、セルフプレジャーで得られる美容と健康への影響について解説。美容医療が提供する女性器の悩みにアプローチできるメニューもご紹介しますので、チェックしてみてください。

1.メンタルケアとしてのセルフプレジャーが浸透!フェムテックトレンドの変化とは

出典:photoAC

耳にする機会が増えているフェムテックという言葉。社会に浸透する中で、どのようにトレンドが変化しているのかチェックしていきましょう。

■そもそもフェムテックとは

「femtech(フェムテック)」は、「Female(女性)」と「Technology(テクノロジー)」を組み合わせた造語。生理・妊活・妊娠・産後・更年期といった女性特有の健康課題をテクノロジーで解決する製品・サービスのことを指します。

特定非営利活動法人 日本医療政策機構が18~49歳の勤務している女性2,000名に実施した「働く女性の健康増進調査2018」によると、月経や更年期に伴う諸症状のために普段に比べて、仕事のパフォーマンスが半分以下になると答えた人が約半数(※1)。株式会社 日立コンサルティングが発表した「働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に与える効果と課題に関する調査 報告書」によると、月経によって働く女性のパフォーマンスが落ちた結果被る経済的損失額は約4900億円と試算されています(※2)。女性特有の健康問題は、個人だけでなく社会や企業が取り組むべき課題として捉えられるようになり、フェムテックによって課題を解決し、誰もが働きやすい社会をつくろうとする動きが活発化したのです。

フェムテックに含まれるものは非常に幅広いことが特徴。生理関連では、ナプキン・タンポン・吸水ショーツ・月経カップのほか、月経管理アプリといったものがあります。妊活関連では、オンラインの不妊治療相談サービスや妊活中の体調管理アプリが代表的でしょう。更年期関連では、更年期ケアアプリや頻尿対策グッズなどが含まれています。

関連する言葉に「フェムケア」がありますが、こちらはデリケ-トゾーンと呼ばれる女性器とその周辺への悩みを解決する製品・サービスのこと。におい・かゆみ対策として、VIO脱毛やデリケートゾーン専用ソープで洗浄を行うこと、黒ずみ対策としてデリケートゾーンを保湿するといったことが、フェムケアに含まれます。

■進化するフェムテックトレンド……メンタルケアにも注目

フェムテックが浸透するとともに、女性のメンタルヘルスも注視されています。なぜなら、ホルモンバランスの乱れはメンタルの不調につながりやすいからです。
セクシャルウェルネス(性の健康)もメンタルヘルスの維持に関係しているとされ、自分の体と向き合い、心をリラックスさせるメンタルケアとしてのセルフプレジャーも浸透してきています。

2.セルフプレジャーは美容にも役立つ?フェムテックグッズも人気

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セルフプレジャーとは「自分自身で快楽を得る」という意味で、いわゆる自慰行為のことを指します。フェムテックのトレンドによって、女性の「性」をオープンに捉える動きが広がり、女性のセルフプレジャーにも注目が集まるようになりました。セルフプレジャーがもたらす心身への働きについてチェックしましょう。

■セルフプレジャーで期待できる美容への影響とは

セルフプレジャーで期待できる美容・健康への影響は、主に以下の2つがあります。

  • 緊張を和らげ、心身をリラックスさせる効果
  • 寝つきが良くなることやホルモンバランスが整うことによる美肌効果

セルフプレジャーによってオーガズム(快感)を得ると、オキシトシンの分泌が活発になることが分かっています。オキシトシンはストレスを抑制し、緊張を和らげる効果がある働きを持つホルモンで、セロトニンの分泌を促進。さらにセロトニンを介して、メラトニン(睡眠ホルモン)が分泌され、寝つきを良くする作用がもたらされます。
また、セルフプレジャーによって体がリラックスすると副交感神経が優位になりやすく、自律神経やホルモンバランスが整いやすくなるでしょう。
ストレスの蓄積や睡眠不足は、心身の疲労のほか、さまざまな肌悩みを引き起こす原因になります。十分な睡眠によって細胞を修復し、肌のターンオーバーを促すことや、心身をリラックスさせて乱れたホルモンバランスを整えることが、美肌につながるでしょう。

このように、セルフプレジャーは美容と健康の両面に良い影響を及ぼすことが期待できます。いつまでも美しく健康でありたいという女性の間で、フェムケアとしてのセルフプレジャーが浸透していくでしょう。

■女性向けセルフプレジャーアイテムの人気も広がる

セルフプレジャーは指で行うこともできますが、女性向けのセルフプレジャーアイテムも充実しており、フェムテックグッズの1つとして人気が広がっています。
セルフプレジャーアイテムはさまざまなタイプがあり、あてがって使用する振動タイプ・ウーマナイザー(Womanizer)に代表される吸引タイプ・挿入タイプなどに分類されることも。衛生面が気になる方は、使い捨てタイプのアイテムもあります。いずれも百貨店の店舗のほか、Amazonなどの通販サイトでも気軽に購入することが可能。
一見セルフプレジャー用とは分からない、おしゃれなデザインのアイテムも「iroha」などのブランドが広く展開しています。こういったグッズにまだ抵抗がある方も、ストレスを和らげたり、リラックスしたりといった目的で手に取ってみてはいかがでしょうか。

3.女性器は加齢によって変化する!その原因とは

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年齢を重ねるにつれて多様な理由で女性器に変化が起き、性交時の感度低下や尿漏れなどの悩みにつながることがあります。ここでは、女性器が変化することによって起こる症状について紹介しましょう。

■骨盤底筋の衰え

お風呂上りに膣からお湯が出てくる、性交時の満足度が以前より低くなった、尿漏れしやすいといった悩みを抱えている場合、膣のゆるみが起こっている可能性があるのです。膣がゆるむ原因として、骨盤の底部にある筋肉「骨盤底筋」が衰えていることが考えられます。骨盤底筋は膀胱や子宮、直腸などの臓器を下から支えていますが、妊娠・出産によるダメージや運動不足・肥満などによって、支える力が衰えてしまうのです。
骨盤底筋の衰えへのセルフケアとして、骨盤底筋トレーニングで筋肉を鍛えるという方法があります。簡単に実施できるので、試しても良いかもしれません。

■膣萎縮

女性器は、エストロゲン(女性ホルモン)の作用を強く受けています。加齢によってエストロゲンの分泌が減ると、膣内の粘膜が萎縮する「膣萎縮」が起こる可能性も。膣萎縮が進行すると、膣の乾燥やゆるみ、かゆみ、性交痛といった症状が出ることがあります。
専用のオイルを使った膣マッサージは、性交痛や膣の乾燥をケアする方法の一つです。

セルフケアによって悩みが改善しないときは、婦人科のほか、美容クリニックを受診するという選択肢もあります。

4.女性器のケアを行える美容医療メニューを紹介

フェムテックのトレンドが美容医療分野にも広がり、フェムケア関連メニューが充実したクリニックも増えているのです。ここでは、女性特有のデリケートゾーンの悩みに対応する、2つの美容医療メニューをご紹介しましょう。

■膣内ヒアルロン酸注射

膣内ヒアルロン酸注射は、膣の入り口から奥までヒアルロン酸を注入し、膣壁をふっくらと肉厚にして締まりを良くする治療。性交渉時のパートナーからの指摘や尿漏れといった、膣のゆるみに関する悩みに用いられ、乾燥による膣のヒリヒリとした痛みにも効果が期待できます。
膣内ヒアルロン酸注射は、ダウンタイムが少なく、見えるところに傷痕が残らない治療であるため、美容医療が初めての方も安心して治療を受けやすいでしょう。

■膣ハイフ

膣ハイフは、膣内にハンドピースを挿入して深部へ超音波を照射する治療です。粘膜の深部まで熱による刺激を与えると、ダメージを受けた粘膜が修復する1~3ヶ月の間に、新たなコラーゲン線維が再生され、膣の弾力性がアップする効果が期待できます。性交痛や感度の低下、尿漏れなどの悩みにアプローチ可能。個人差はありますが、痛みやダウンタイムはあまりない治療とされています。

■まとめ

心身や美容に好影響を与えるセルフプレジャー。セルフプレジャーを行うことに対し、後ろめたい気持ちがある方も、自分を労わるケアの1つとして、取り入れてみても良いかもしれません。また、多くの美容クリニックでも、女性器のエイジングケアに関するメニューを提供しています。心身をサポートするフェムテックやフェムケアで、女性ならではの悩みを軽減し、日々のQOLを上げてみてはいかがでしょうか。

※1 特定非営利活動法人 日本医療政策機構「働く女性の健康増進調査2018」

※2 株式会社 日立コンサルティング「働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に与える効果と課題に関する調査 報告書」

・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。

【治療の内容】
・膣内ヒアルロン酸製剤注入(膣縮小)
【治療期間および回数の目安】
・3ヶ月~6ヶ月に1回程度
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
・膣内全周 約¥100,000~ ¥200,000
・膣内半周 約¥80,000~ ¥100,000
【リスク・副作用等】
・内出血、腫れ、痛み、アレルギー、感覚異常、感染、しこり、血管塞栓、おりもの増加など
【注意事項】
・次の方は、施術をお受けいただけません。
-生理中、妊娠中の方
-過去にヒアルロン酸注入でアレルギーが出たことのある方
-施術部位に傷やびらん、皮膚炎、性器ヘルペスがある場合
-子宮関連疾患のある場合
※詳細については医師にお尋ねください。
【未承認医療機器を用いた治療について】
・膣内ヒアルロン酸製剤注入には、国内未承認医薬品または医療機器を用いた施術が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・国内承認を取得している機器以外は、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品はありません。

【治療の内容】
・膣への医療用HIFU(高密度焦点式超音波)
【治療期間および回数の目安】
・治療後3ヶ月~6ヶ月以降から再照射可能
※治療期間や回数等はクリニックごとに異なります。
【費用相場】
・1回 約 ¥65,000~ ¥300,000
【リスク・副作用等】
・熱感、むくみ、鈍痛、内出血、ミミズ腫れ、痺れ、知覚鈍麻、しこり、おりもの増加など
【注意事項】
・次の方は、施術をお受けいただけません。
-生理中、妊娠中の方
-子宮内避妊具を使用している方
-膣にヒアルロン酸を注射している方
-骨盤内感染がある場合
-施術部位に傷やびらん、皮膚炎、性器ヘルペスがある場合
-子宮関連疾患のある場合
-長期のステロイド治療を受けている場合
※詳細については医師にお尋ねください。
【未承認医療機器を用いた治療について】
・膣ハイフの治療には、国内未承認医薬品または医療機器を用いた施術が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・国内承認を取得している機器以外は、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品はありません。

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