20代女性の中には、薄毛が治るかどうか心配に感じているケースもあるでしょう。また、どのような対策や治療法があるのか、具体的に把握しておきたい方もいるはずです。薄毛が原因で、「おしゃれが思うように楽しめない」「周囲の目が気になる」といった悩みにつながることもあります。そこで今回は、20代の女性によくある薄毛の種類や考えられる原因、対策や代表的な治療法などを解説しましょう。
1.20代女性によくある薄毛の種類
年配の方によくある悩みというイメージを抱きがちな薄毛。しかし、中には20代の女性でも、薄毛に悩まされることがあります。
髪の毛が1本1本全体的に細くなる症状が特徴の「びまん性脱毛症」や、毛穴のつまりや炎症が原因で抜け毛が増える「脂漏性脱毛症」などが代表的です。
ほかにも、フケによって毛穴がふさがれたことで薄毛を進行させる「粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)」や、同じヘアスタイルを続けたことによって頭皮の血行が不良となり薄毛になる「牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)」といった種類の薄毛もあります。
加齢とともに減少する男性ホルモンを補うために作られるジヒドロテストステロンが原因となって薄毛となる「AGA(男性型脱毛症)」は、男性だけのものと思われがち。しかし実は女性にも起こるため、男性型と区別するため、女性の場合は「FAGA(女性男性型脱毛症)」と呼ばれます。
このように、薄毛にはさまざまな種類があるのです。
2.20代の女性が薄毛になる原因は?
ここからは、20代の女性でも薄毛になる原因について見ていきましょう。日々の何気ない生活の中に、薄毛の原因が隠れているかもしれません。
■ストレスや生活習慣の乱れ
20代の女性は、就職や結婚、職場やプライベートでの交友関係など、さまざまな悩みを抱えやすい年代でしょう。普段の何気ない生活の中で、気づかないうちにストレスを感じているケースもあります。ストレスの影響で血流の悪化や自律神経の乱れが生じ、髪にとって必要な栄養がしっかり送られないと、薄毛になることも。
ストレスによって髪に十分な栄養が行き渡らない場合、抜けやすい髪質になることも考えられます。
■ヘアケアが正しく行えていない
シャンプーやトリートメントなどのヘアケアは、毎日行っている方も多いはず。注意したいのが、洗いすぎや力の入れすぎといった行為です。頭皮のニオイや薄毛が気になるからと1日に何度もシャンプーして頭皮を洗いすぎると、必要な皮脂までも洗い流してしまい、頭皮にとって負担となる可能性があります。力いっぱい頭皮を洗うことや洗浄力が強すぎるシャンプーを使っている場合も、頭皮の刺激になる可能性が考えられるため、気を付けましょう。
見落としがちなのが、紫外線ケアです。髪も、肌と同様に紫外線によるダメージを受けます。ダメージにより頭皮が硬くなる・血行が悪くなるといったことが起こり、薄毛になる可能性も考えられるのです。
■ダイエットのしすぎ
ファッションを楽しむためやビジュアルが気になって、ダイエットにはげむ20代の女性もいるでしょう。過度な食事制限など無理なダイエットを行うと、体にとって必要な栄養が足りなくなることがあります。
髪を作るために必要なたんぱく質の一種であるケラチンが不足すると薄毛につながりやすいため、注意しましょう。
■ヘアカラーやパーマが原因になることも
20代の女性は、おしゃれのためにヘアカラーやパーマを定期的に行っている方もいます。短期間に何度もヘアカラーやパーマを施すと頭皮や毛根が傷付き、髪の成長を妨げる場合も。
また、エクステは同じ箇所に髪を引っ張って装着し続けるため、頭皮に負担がかかり、薄毛につながる可能性があります。
3.20代の女性に実践してもらいたい薄毛対策法3つ
20代女性の薄毛の進行を食い止めて深刻化を避けるためにも、薄毛対策には早めに取り組むことが大切です。本格的な治療を検討する前に、今日からできる薄毛対策を3つご紹介します。
■生活習慣を見直す
十分な睡眠時間の確保や適度なストレス発散、栄養に配慮した食生活など、生活習慣を見直してみましょう。早寝早起きを心がけ、適度な運動をしたりお風呂にゆっくり入ったりして、ストレスをため込まないように意識してみてください。
無理なダイエットは止め、食事内容の見直しや運動方法などを工夫し、健康的な体型維持に取り組むことも大切です。髪の栄養となるたんぱく質やビタミン、ミネラルなどを含んだ食品を積極的に食べることが薄毛対策として効果的です。大豆や卵、豚肉、ナッツ類、レバー、牡蠣などの食品から、髪に必要な栄養を摂取しましょう。
■ケア方法の見直し
普段のヘアケア方法を見直すことも薄毛対策として代表的な手段です。シャンプーの際は、先にブラッシングして髪のもつれをほどき、指先で優しく洗うようにしてみてください。また、すすぎ残しがないように隅々まで洗い流すことも覚えておきたいポイントです。洗い終わったあとはタオルドライして、すぐにドライヤーで乾かしましょう。
出かける際は、帽子や日傘で髪の紫外線対策をしましょう。UVカット機能が備わったヘアスプレーなども市販されているので、活用してみてください。
■頭皮マッサージを取り入れてみる
頭皮マッサージは、血行促進や毛穴汚れを取れやすくする・ストレス軽減といったことに役立ちます。バスタイムや就寝前などリラックスできるタイミングに頭皮マッサージを行うのも薄毛対策となるでしょう。
マッサージは、髪の間に指を入れ、頭皮を動かすようなイメージでもみほぐします。爪を立てず、指の腹で行うことがポイントです。頭皮の負担にならないよう1回10分程度を目安にマッサージしてみてください。
4.20代女性の薄毛は治る?医療に頼る方法もあり
20代の女性が薄毛をカバーする方法として、ウィッグの活用や育毛剤でのケアなどがありますが、より「効果あり」と感じたい場合は、専門の医師による治療を試みる方法もあります。
薄毛治療に特化したクリニックはもちろん、女性にとってなじみ深い肌ケアなどを取り扱う美容クリニックなどで治療可能なこともあるため、ご自身が足を運びやすい方法を選択するとよいでしょう。
ここでは、医療機関や美容クリニックで行われる代表的な女性の薄毛治療の方法をご紹介します。
■内服薬と外用薬で治療する
20代の女性が行う薄毛の治療法として、内服薬や外用薬を活用する方法が代表的です。
ミノキシジルやアルファトラジオールといった成分を含む薬が使われます。内服薬や外用薬の働きをサポートするためにサプリメントを用いるケースも。
症状を医師が診察し適した薬の処方を行い、治療するのが基本の流れです。クリニックによっては、オンライン診療を受けつけている場合もあるため、より気軽に治療に取り組みたい女性はチェックしてみてください。
■注射や点滴で治療する
髪の再生を促す薬剤や髪の栄養となる成分を、注射や点滴によって頭皮に注入することで薄毛治療する方法もあります。頭皮に直接注入するため、効率的な治療が叶う方法です。注射や点滴で行う治療に、内服薬・外用薬を併用するケースが多いようです。
まとめ
20代女性の薄毛を治すには、クリニックで治療する方法があります。医師の診断にもとづいて処方された内服薬や外用薬、注射や点滴などを用いるのが一般的です。薄毛の原因は人それぞれ異りますが、薄毛の原因を見極めることで効率的な治療も可能となります。治療だけでなく、シャンプーや紫外線対策といったヘアケア方法やヘアカラー・パーマの頻度を見直すなど、セルフでできるケアも日々心がけることが大切です。
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