表参道レジュバメディカルクリニック 院長 平田玲奈先生へインタビュー。美容クリニックの枠を超えて多彩なアプローチで美を追求する「表参道レジュバメディカルクリニック」は、健康・美容・修復医療の分野で高度なサービスを提供するメディカルクリニックです。
内側と外側の両方からケアをするトータルビューティをコンセプトとしており、エステ、ネイル、ワークアウト、婦人科検診など美容に関するすべてをワンストップで叶えることができます。今回は平田先生に、ホリスティック美容に対する想いや、同院の強み、今後のビジョンなどについて詳しくお話を伺いました。
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ドクターズプロフィール
表参道レジュバメディカルクリニック 院長
平田 玲奈(ひらた れな)先生
東邦大学医学部医学科卒業後、「東京慈恵医科大学附属病院」にて皮膚科と形成外科に携わった後、美容医療の分野へと進む。美容医療の中でも抗加齢医療および美容婦人科に関心を持ち、大手美容外科クリニックの院長就任後は、数多くの症例を経験。これまでに培ってきたノウハウと経験を活かして、さらに患者様の悩みに寄り添った美容医療を提供したいという想いを持ち、2020年に「表参道レジュバメディカルクリニック」を開院する。美容皮膚科と美容婦人科全般を得意施術とし、近年はセクシャルウェルネスの分野にも注力している。
(経歴) 2007年 東邦大学医学部医学科 入学 2013年 The Royal London Hospitalにて臨床実習、東邦大学医学部医学科 卒業、東京慈恵医科大学附属病院 勤務 2015年 大手美容外科クリニック 入職 2017年 大手美容外科クリニック 院長就任 2019年 銀座の大手美容外科クリニック 非常勤勤務 2020年 表参道レジュバメディカルクリニック 設立 (所属学会) 日本形成外科学会会員 日本皮膚科学会会員 日本美容外科学会会員(JSAS) 国際美容外科学会会員(ISAPS) 日本抗加齢医学会会員 |
医師としての背景 ~自身の皮膚疾患の経験が医師を志すきっかけに~
―――まずは、医師を志したきっかけや美容医療に携わりたいと決意した理由を教えてください。
高校卒業後は、国際基督教大学国際関係学科に入学し経営学を学んでいましたが、幼い頃からの皮膚疾患が悪化して入院を余儀なくされました。その時に肌をきれいにすることは、男女関わらず全ての人にとって自信につながるし前向きになれることだと身を持って感じました。そして医療の素晴らしさを目の当たりにして、皮膚科や美容医療の分野に興味を持ち始めるようになったんです。
そんな自身の経験から医療を通じて肌の悩みを持つ方の力になりたいと思うようになり、医師になることを志して東邦大学医学部医学科に入り直しました。
美容医療への情熱 ~トータルビューティへのこだわり~
―――医局の形成外科と皮膚科に携わったのち美容医療の分野へとシフトされていますが、その当時持たれていたビジョンや想いについて教えてください。
大手美容クリニックに入職した頃から、すでにトータルクリニックへの想いを持っていました。男性も女性もさまざまなライフステージがあるかと思いますが、特に女性の体は妊娠や出産、加齢などの大きなステージを経てめまぐるしく変化していきます。その中でも、各ステージに適応しながら仕事を続けて前向きに前進していかなければなりません。
では、どうすれば女性のライフステージに寄り添えるのか…。そう突き詰めて考えたときにたどり着いたのがトータルビューティという形でした。目先の美だけではなく、女性の多様な悩みに外側だけでなく内側からも応えられる総合的なクリニックがあればいいなと当時から考えていましたね。
―――それですぐに独立の道を選ばれたのでしょうか。
大手美容外科クリニックに勤めていたときには、数多くの症例を経験しましたが、治療内容に制限が出てしまうという悩みがありました。自分が患者様に本当におすすめしたいと思っている治療を提供できないことにずっともどかしさを感じていて、このスタイルは自分には合っていないなと気づいたんです。それで、これまでの経験を活かしてさらにお客様に寄り添った医療を提供したいと考えるようになり、開業への決意が固まっていきました。
平田先生の強み ~自尊心を満たす医療やサービスの提供~
―――美容医療業界の中でも、ワークアウトやネイルにエステまでとワンストップでできるクリニックは珍しいかと思います。平田先生のその多角的な視点や考え方はどこからきているのでしょうか。
今はネットを通じて海外の学会などもオンラインで見られる時代です。そういうものは以前より積極的に参加するようにしていました。また、どんなところにヒントが落ちているかはわかりません。ささいなことがきっかけとなり、何かにつながる可能性もあります。
そのため、普段から幅広くアンテナを張り巡らせるように意識していました。美容医療に限らず、音楽やアートなどでも話題となっているものは何でもチェックするようにしていましたね。今思うと、そういったことが今の自分の物事に対する見方や考え方にも影響しているのかもしれません。
―――独立開業する際、ブランディングはどのように考えられていたのでしょうか。
私やスタッフたちが「自分も実際に通いたい」と思えるクリニックを作れば、お客様にも共感していただけると考えていました。そこで重要視したのがセルフエスティーム*を高める医療やサービスの提供です。
美容治療だけでなく、婦人科や体を鍛えるワークアウトなど外面と内面の両方からアプローチをし、多様な悩みにワンストップで効率よく対応する。これがお客様の自尊心を満たすことにつながるという考えのもと、当院はトータルビューティやホリスティック*な美容をテーマに掲げてスタッフみんなでクリニックを作り上げています。そのため、同じマインドを持った志の高いスタッフが自然と集まってきているように感じますし、クリニック全体が同じベクトルを向いて進んでいると思います。
*セルフエスティーム…自尊心または自尊感情のこと
*ホリスティック…全体的、包括的の意味。医療や美容の業界では心と体の全体的なバランスを整えることで、体が本来持っている自然治癒力を高め、さまざまな不調を緩和させ、健康を目指せるという考えがある。
―――お客様の自尊心を満たすことを大切にされているとお話いただきましたが、そのために日々の診療において意識的に取り組んでいることはありますか。
お客様に対して良いと思ったことは、きちんと口に出してお伝えするようクリニック全体で意識しています。海外では褒め合う文化が日常に根付いていますが、日本は褒められると謙遜の言葉を返す方が多いですよね。そのため、良いことであっても相手に正直な気持ちを伝えることにどこか遠慮したり躊躇してしまったりするのだと思います。
でも、褒めてもらえるとやっぱり内心は嬉しい気持ちになるものです。そういう気持ちは自尊心を高めることにつながりますし、周りにいる人にも伝染していくと思うんです。
ささいなことかもしれませんが、このような対応がお客様の内面に働きかけることにもなると考え、良いことは積極的にお伝えしていくよう日々の診療でも心がけています。
―――平田先生が考える“美しさ”とはどのようなものでしょうか。
やはり自尊心が高い人は、自分に対して自信を持っていて美しいと感じます。自分を愛せている人は心が満ち足りていて、周りの人にも手を差し伸べたり寛容に接することができたりする、そういった立ち振る舞いを自然体でできる方が多い印象です。自尊心は、思想や言動などすべてにつながっているものです。美をサポートする身として、自尊心を満たすことの重要性を感じています。
美容医療業界の今後の動向と期待 ~業界全体の発展に向けて正しい治療を届けたい~
―――平田先生は美容医療業界にどのように貢献していきたいとお考えですか。
美容医療は競争が激しい業界ですが、ありがたいことに私は周りの人にとても恵まれていて、同業者である先輩方にはたくさん助言をもらい支えていただきました。昔だったら新参者は敵対視され情報も共有してもらえなかったかもしれません。今は勉強会もオープンですし、自分の技術をシェアされている方も多く、有益な情報をさまざまなところから得ることができます。
周りの方が自分を助けてくれたように、私もギブの精神を持って恩返しをしていきたいですし、みんなで日本の美容医療業界を発展させていきたいという想いでいます。
―――美容医療業界の発展のためには、どのようなことが必要だとお考えでしょうか。
海外は美容医療に関してさまざまな規制が設けられていますが、いまの日本は海外と比較するとそれほど厳しいものではありません。もちろん自由に何でもできるというわけではありませんが、医者という立場を利用すれば個人輸入もできてしまいます。だからこそ良くも悪くもあって。
保険診療のように美容医療も安心安全と思っている方が多いかもしれませんが、残念ながら実際そうではない部分もあるんですよね。安全性を確保できていない医療を提供すれば、いずれ規制が強化され施術の幅も限定されてしまうでしょう。
お客様に満足していただける美容医療をお届けし続けるためには、当たり前のことではありますが、私たちは安心安全で正しい医療を提供していくこと。そして次の世代にもこの想いを根付かせ、今のシステムを引き継いでいく。これが私を含め、現在美容医療に従事している者たちの使命だと考えています。
―――「表参道レジュバメディカルクリニック」が目指している位置づけやビジョンを教えてください。
長い人生のステージの中で歳を重ねながらも美しく健康で生きることは、女性にとって大きなテーマであり、とても大切なことです。自分らしさを失わずに生きていくためにも、健康と美容はセットで考えていかなければなりません。
そういった点を踏まえて私たちが目指しているのは、健康や美容など多様な悩みを1つの場所で解決できるクリニックといえば『レジュバが日本一』だと皆さんに思っていただけるようになることです。女性にとってサポーター的な心強い存在になれたらいいなと思っています。
読者の方に向けて伝えたいメッセージ ~これから美容医療を受けたいと考えている方へ~
当院では今、セクシャルウェルネス*の分野にも注力しています。最近ではフェムテックという言葉もよく耳にするようになり、それとともにセクシャルウェルネスについて触れる機会も増えてきました。当院の患者様の中にも、外見を美しくする美容医療に並行して婦人科形成の同時施術を希望される方も増えており、需要の高まりを感じています。
初めての方は、性の部分を他人に相談することに抵抗を覚えるかもしれませんが、同じような悩みを抱えている方はたくさんいらっしゃいます。実際に婦人科形成を求めて初めてうちにかかられた方にお話しを伺うと、当初の印象と違ったとおっしゃる方がほとんどです。そのため、皆さんもぜひ少しだけ勇気を出して1歩を踏み出してほしいと思います。カウンセリングに行くだけでも、きっと大きく視野が変わるはずです。
セクシャルウェルネスの分野のみに限らず、皆さんにとって健康や美などのお悩みを気軽に相談できて末永く付き合えるかかりつけの美容クリニックが見つかればいいなと思っています。
*セクシャルウェルネス…性に対して、身体的・精神的・社会的・感情的にも健康な状態にあること