顧客ファーストと信頼できる技術で脂肪吸引・注入分野に変革をもたらす!Mods Clinic 総院長 長野寛史先生へインタビュー

顧客ファーストと信頼できる技術で脂肪吸引・注入分野に変革をもたらす!Mods Clinic 総院長 長野寛史先生へインタビュー

日本で初めて脂肪吸引・脂肪注入の専門クリニックをオープンした「Mods Clinic(モッズクリニック)」総院長 長野寛史先生にインタビュー。自院や美容医療業界の過去・現在・未来を俯瞰する冷静さと、徹底した顧客ファーストで脂肪吸引・注入の常識を変えようとする情熱を併せ持つドクターです。国際学会の発表後も聴衆からの質問が絶えないほど注目を浴びている先生に、脂肪吸引・注入の課題や展望などを伺いました。ぜひご覧ください。

ドクターズプロフィール

Mods Clinic 総院長 長野 寛史(ながの ひろし)先生

Mods Clinic 総院長
長野 寛史(ながの ひろし)先生

日本初の脂肪吸引・注入を専門とするクリニックを開院した美容外科医。痩身機器や注射などがブームの昨今、手術のハードルの高さに尻込みする患者様に対して「手術でしか得られない効果もある」という考え方を広めています。機器の発達と同様に手術方法も発達していることから、痛みや出血といったダウンタイムの軽減や術後の不安な時期を一緒に支えることが重要だと考えのもと、常に「患者様のためになる選択肢」を選び続けています。

(経歴)
2006年 東京慈恵会医科大学医学部 卒業、亀田総合病院 入職
2008年 東京慈恵会医科大学 入職
2012年 THE CLINIC 入職
2016年 Mods Clinic 開院
(資格)
コンデンスリッチファット(CRF)療法認定医
VASER Lipo認定医
VASER 4D Sculpt(ベイザー4D彫刻)認定医
(所属学会)
日本美容外科学会(JSAS)会員

医師としての背景 ~保険診療から美容医療の世界へ~

―――医師になったきっかけや美容医療の世界へ飛び込んだ理由を教えてください。

自営業の両親や医師だった親戚の姿を見て、僕自身も手に職をつけたいと思っていました。そして、医師という職業や東京への憧れから、東京にある大学の医学部に進学しました。大学卒業後は6年間保険診療の世界にいたのですが、僕と同じく医師になった実弟が実家で開業することになって。「それならば、僕は東京に残って、将来流行するであろう分野に進もう」と美容医療の世界に入ることを決心しました。

僕以外にも多くの医師が「美容医療は間違いなく流行する」と思っていたでしょうが、当時は美容医療がまだ後ろめたい雰囲気の強い時代でもありました。僕に流行をかぎ分ける能力があったというよりは、美容医療の世界に飛び込む勇気があったのだと思います。

美容医療へのこだわり ~ダウンタイムの少ない脂肪吸引に特化することを決意~

Mods Clinic 総院長 長野 寛史(ながの ひろし)先生

―――美容外科医として歩み始めた頃のことを教えてください。

同じ年齢で美容外科医になった医師たちとくらべて、「自分は出遅れている」と焦りを覚えて毎日を過ごしていました。今考えると、自分でも何をそんなに焦っていたのかとよく分からないほどに。
一方で、状況分析は冷静に行っていた自分もいて、将来的に美容医療も特化型の時代になると予想していました。どんな治療もできるクリニックより、専門性に特化したクリニックが増えると予想したわけです。
大学病院だって、例えば同じ診療科でも消化器の中で胃だけ、大腸だけと細分化しているわけですから、美容医療だって同じことですよね。

―――先生が脂肪吸引の分野に特化したいと思ったのはなぜですか?

「THE CLINIC」時代に『脂肪吸引を極めたい』という志が固まった理由は、脂肪吸引が手術方法や手術器具など昔から変わっていない分野だったからです。例えば、二重整形は埋没法ができて以降、ぐっとカジュアルな手術というイメージに変わりました。それなのに、脂肪吸引は非常に痛みを伴う手術という事実が変わっていなかったのです。
そこで、手術の方法・器具、そして患者様を悩ませる痛みをはじめとしたダウンタイムを変えられればすごく良いなと思いました。それが脂肪吸引に特化しようと考えた理由です。

Mods Clinicの強み ~経営戦略での差別化~

Mods Clinic 総院長 長野 寛史(ながの ひろし)先生

―――独立開業する際、先生が意識したことは何ですか?

いくら「僕はオペが上手です」と言っても信用されませんから、目に見える形でほかの美容クリニックとの違い、それもエッジを効かせた見せ方を意識しました。いろいろと思案して、「誰も目をつけていない脂肪吸引の傷痕・痛みを軽減したら差別化になるはず」と思ったのです。
そこで、手術翌日から普通に歩けている様子や、それまで美容医療業界では議論にすらならなかった脂肪吸引のダウンタイムが軽減する取り組みなどを、戦略的にSNSで動画配信することに。それが業界内でも目立って、あっという間に当院の取り組みが真似される流れになりました。

―――他院との差別化について詳しく教えてください。

まず、「顧客ファースト」はよく謳われますが、お題目になってしまっているクリニックも多い印象です。経営戦略として掲げてもできてないクリニックが多いのであれば、当院では徹底的に顧客ファーストを実行しようと思いました。
また、スタッフの発案で生まれた「翌日縫合フォロー*」をはじめ、麻酔代を除き、再診察・処置・薬の処方など手術後の通院費用は当院では一切かかりません。翌日縫合フォローに費やす人員と処置室があったら、レーザーやほかの治療をして収益を上げたいクリニックも多いでしょう。だから、追加料金なしで翌日縫合フォローを導入しているクリニックはなかなかありません。
さらに、当院で使用している「特注の極細カニューレ*」は1本あたり約5万円と高額なのに折れやすいもの。一般的な経営者だとランニングコストがかかり過ぎて嫌になるかもしれません。ですが、折れない太いカニューレだと傷口が大きくなってしまうのと、術後の痛みが強くなる傾向があるため、当院ではコスト度外視で細く折れやすいカニューレを使用しています。脂肪吸引専門クリニックなので、とことんそこにこだわらないと存在意義がないと思っているので。

*翌日縫合フォロー…傷口を手術当日に縫わず、翌日に縫う方法。1日開けることで溜まった麻酔液をより体外に放出させることが目的。それにより、手術翌日の時点で腫れ・むくみが少なくスッキリした実感が得られ、ダウンタイムの軽減につながる。

*カニューレ…脂肪吸引・脂肪注入で用いる管状の器具。吸引管とも呼ばれる。

―――スタッフと足並みをそろえるための取り組みはありますか?

スタッフと密なコミュニケーションを図るために院長室をつくりませんでした。また、当院では職場の行動指針も設けて、スタッフみんなで同じ方向を目指せるようにしています。
開業したばかりの頃は、まだそこまで患者様も多くなく、経営戦略もトライ&エラーで時間をかけながらいろいろと試せました。スタッフとも「AとBなら、Aの方が患者様にとってより良いよね」というような検討を繰り返しながら、今の「Mods Clinic」になって行ったわけです。
働くうえで給与はもちろん大事なことですが、当院では「顧客ファーストってなんて楽しいんだろう」、「美容医療業界の中で当院はどういう立ち位置にいるべきか」などと意識しながら働いているスタッフも多いです。そのような志の高い素晴らしい人材が当院に残ってくれて、自然に好循環していると個人的には感じます。
また、当院では無理なアップセル*もないため、患者様に本当に必要なものをご提案できて、スタッフは心の負担なく働けているようです。

*アップセル…顧客の単価を向上させる取り組み。

Mods Clinicの今後の展開・ビジョン ~分院展開・業界内での立ち位置~

Mods Clinic 総院長 長野寛史先生へインタビュー

―――現在も全国に分院がありますが、今後の展開はどのように考えていますか?

現状では、これ以上、分院を増やす考えはありません。というのも、当院は分院展開して規模を大きくするため新たに医師を雇ったわけではありませんでした。他院との差別化を進める中で、当院の理念や実際の動きに共感して「一緒に働きたい、学びたい」という医師が自然と集まってきて。そうして、医師の人数的に現在の分院数となったわけです。東京にたくさん医師がいても仕方がないですから、「それじゃあ大阪院つくろう、今度は名古屋に開院しよう」となりました。
脂肪吸引は顧客単価がある程度高い手術。開院するエリアを見誤ると、山だけ増えて収益がきちんと上げられないという状況になりかねません。そのため、主要都市に分院展開している現状がちょうど良い規模感だと思っています。

―――美容医療業界の中でどのような存在を目指していますか?

僕はとにかく、美容医療業界で脂肪吸引の常識を変えるような存在になりたいと思っています。僕らが患者様に負担のない脂肪吸引を今後も行い続けることで、ほかのクリニックも僕らと同じことをやらざるを得ない状況になればな、と。そうしたら、美容医療業界での脂肪吸引のレベルはより良いものになりますよね。
患者様も知識を増やして行くわけですから。昔ながらの手術で傷痕が多くできたり、痛みや内出血といった重いダウンタイムを伴ったりするクリニックは患者様に選ばれなくなるでしょう。脂肪吸引のレベルが上がるのなら、当院のやり方を真似していただいて全然構わないと思っています。
実際、当院の公式ホームページを真似していただいている事例が何件もあって、クリニックの間に当院の姿勢が浸透していることは非常にうれしいですね。

美容医療業界の課題と展望 ~事志と違う医療への懸念と生存競争の激化~

―――日本の美容医療業界で、現状、何が課題でしょうか?

美容クリニック同士の知名度合戦になってきている感はあります。裏では道徳に反するような美容医療を行っているのに、知名度だけ高いクリニックやドクターは見ていて良い気はしません。だからこそ、患者様の側もだまされないように気を付けていただきたいと願っています。そのためには、本物を見抜く力は必要ですし、情報収集をきちんとすることも大切ですね。
また、知名度がものを言う時代という一方で、インフルエンサーとして牽引力があるクリニックやドクターには、謳い文句と実際提供できる美容医療のレベルが伴っていないことも。理想と現実のバランスが取れるようになれば良いなとも思います。

―――日本の脂肪吸引は今後どのように発展して行くと思いますか?

海外で流行しているボディスカルプティング*のような手術はとても素晴らしいものですが、日本人の体格や嗜好にマッチしないため僕が生きているうちは流行しないと考えています。日本が欧米のような文化に近づいて行くと、自然と脂肪吸引も欧米と同じような風潮になるかもしれませんけどね。
今後も美容外科医や個人クリニックの数は増えて行くと思います。すると、韓国でも起こったような価格破壊につながって、クリニックの生存競争は激化するでしょう。個人クリニックが増えることで、将来的には大きな美容クリニックというのはできにくくなるかもしれませんね。

*ボディスカルプティング…脂肪吸引によりスリムで引き締まったボディラインに整えたり、ボリュームが必要な部位には脂肪注入をしたりする美容外科手術のこと。

読者や患者様へ向けて伝えたいメッセージ ~倫理観のあるクリニック選びを~

Mods Clinic 総院長 長野寛史先生へインタビュー

僕は、脂肪吸引を受ける患者様に最後まで伴走したいと考えています。当院では脂肪吸引の痛みや内出血などを軽減し、手術の傷痕も目立たない工夫をしています。でも、「どうしてこんなところに傷痕ができたのだろう?」、「水着を着るとき傷痕が気になるのでは?」というような他院の症例を見てとても残念に思い、患者様の精神状態が心配になることも。
だからこそ、患者様には正しい目できちんとした美容クリニックを選んでいただきたいですね。僕らと同じ取り組みをするクリニックが増えるように、これからも他人が揶揄する隙もないような医療を行い、真似したくなる・せざるを得ない倫理的なクリニックの姿勢を維持し続けます

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