
真崎医院 院長 真﨑信行先生へインタビュー。代官山の一角に佇む、看板すら掲げないプライベートクリニックには、口コミや紹介を頼りに世界中のセレブや著名人が足を運びます。
切らずに済む治療や戻せる選択肢、整形と気付かれにくい自然な美を追求する姿勢。その根底には、美容医療がいま失いつつある“誠実なまなざし”を大切にする、真﨑先生の揺るぎない哲学が息づいています。
本取材では、真﨑先生が20年以上前から提唱する「切らない眼瞼下垂手術」をはじめ、施術に対するこだわり、美しさの定義、そして業界への問題提起を深堀していきます。
INDEX
ドクターズプロフィール
真崎医院 院長
真﨑 信行(まさき のぶゆき)先生
大学病院で麻酔科医としての勤務を経て、美容外科医へ転科。20年以上にわたって「共立美容外科」で総院長を務め、数多くの著名人を手がけた美容外科界の第一人者。
確かな技術と丁寧なカウンセリング、そして目元治療への深い知見を兼ね備え、“二重整形・眼瞼下垂の名医”として国内外で称される存在に。医療機器の発明や特許取得、海外の学会にも招かれるなど幅広く活動。
2007年には、東京・代官山に「真崎医院」を開院。二重埋没法や切らない眼瞼下垂など一人ひとりに最適な施術を提供し、自然で美しい仕上がりを追求し続けている。
(経歴) 1983年 金沢医科大学医学部卒業 1983年 順天堂大学医学部附属順天堂医院 麻酔科へ入局 1989年 共立美容外科・歯科を開設 2007年 共立美容外科総院長退任 2007年 真崎医院開設 (所属学会等) 先進医療医師会 日本美容外科学会(JSAS) 日本美容外科学会専門医 麻酔標榜医 日本形成外科学会 会員 日本美容外科学会 会員 東京ミッドタウンクリニック Noage顧問 第101回日本美容外科学会 学会長 |
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医師としての背景 ~アメリカの動向から日本の美容医療発展を確信して転科を決意~
―――まずは、真﨑先生が美容医療の道に進んだきっかけを教えてください。
医学部卒業後は「順天堂大学医学部附属順天堂医院」に入局し、麻酔科医として研鑽を積みました。しかし、この道で本当に良いのかと自問自答する一方、美容医療への関心も高まっていきました。
当時、日本ではまだ美容外科医を志す人はほとんどいませんでしたが、アメリカでは美容外科医は医療の花形としてエリート視されていたんです。日本でも必ず将来性のある分野になると確信し、転科を決意しました。
美容外科医は医者として認められないと揶揄されることもありましたが、当時思い切って行動したからこそ今があります。
長年、美容外科医として積み重ねてきた実績が信頼へとつながり、患者さまに選んでいただける理由の1つにもなっていると感じています。
もちろん、現在も努力を惜しむことはありませんし、若い医師たちに負けないように、常に最新の医療知識や技術の習得にも力を入れています。
美容医療への情熱 ~最小限の介入で患者さま本来が持つ真の美を引き出す~
―――真﨑先生が美容医療において大切にしている“軸”や“信念”について教えてください。
私が大切にしている医療方針は、“外見だけでなく内面からも美しくなっていただくこと”です。
以前、顔のホクロに強いコンプレックスを抱えていた患者さまがいらっしゃいました。その小さなホクロを1つ除去しただけで自信を取り戻し表情までもが豊かになり、まるで別人のようにみるみる美しさが増していきました。
私は、この内側からの変化こそが美容医療の真髄だと考えています。
もともと誰しもが光る要素を持っています。しかし、医師の一方的な提案で施術を重ねても、本来の美しさにはたどり着けません。
最小限の介入で患者さまお一人おひとりの中にある真の美しさを最大限に引き出すためには、何に悩み、どこに課題を感じているのかを見極めることが不可欠です。
そのために、私はカウンセリングでの対話を何より重視しています。
会話の中の言葉選びや声のトーン、話す際の表情など、写真や外見だけでは分からない小さなサインも見逃さないように心がけています。
また、美容外科手術は患者さまのプライバシーに深く触れる行為であり、信頼していただけることが何より重要です。
当院では、他の患者さまと顔を合わせずに済む完全個室の待合室を備え、駅からも離れて看板を出さない隠れ家的な空間設計にこだわりました。心地良い環境で、安心して施術に臨んでいただけるよう配慮しています。
―――真﨑先生は、20年以上も前から「切らない眼瞼下垂手術(埋没式挙筋短縮法)」を提唱されていますね。このアプローチ法の考案や確立に至った経緯について教えてください。
二重手術にはいろいろな方法がありますが、私が大手美容クリニックに勤めていた2000年頃に主流だったのは挙筋法(きょきんほう)です。挙筋法とは、まぶたを開閉する際に使用する“眼瞼挙筋”に糸をかけて二重ラインを作る埋没法の一種です。
やはり、切りたくないという方が圧倒的に多かったんですよね。しかし、挙筋法では、ぱっちりと目が開く方もいれば、逆に下垂になる方もいて、効果の現れ方が患者さまによって異なるのです。
なぜ糸のかけ方でこれだけの違いが生まれるのかと疑問を抱いたことが、「切らない眼瞼下垂手術」考案のきっかけでした。
眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、何らかの原因によって上まぶたが下がってしまう状態のことです。
従来の眼瞼下垂手術はまぶたの切開が必要でしたが、私が提唱している「切らない眼瞼下垂手術」は、医療用の細い糸で、まぶたの中にある挙筋腱膜とミュラー筋を前転させて固定、そして下垂したまぶたを引き上げる方法をとっています。
とはいえ、当初は課題が山積みでした。
その頃は先進的な技術として、患者さまに多くのメリットを提供できていたことは間違いないのですが、十分な効果が得られないケースや、元に戻しにくい欠点があったり、糸がしっかり埋まりきらずに角膜を傷つけてしまったり。
それらの欠点を克服したいと考え、研究と改良を重ね続けた結果、紆余曲折を経て、ようやく現在の形へとたどり着きました。
私の人生をかけた取り組みといっても過言ではなく、今が技術の集大成といえるでしょう。また、眼瞼下垂の治療は、見た目年齢にも大きく影響を与えると考えています。
若々しい印象を求めてフェイスリフトなどのたるみ治療を選ぶ方も多くいらっしゃいますが、まぶたの下垂が見られる場合は、まず眼瞼下垂の治療を受けていただきたいというのが私の思いです。
重たく垂れ下がったまぶたのせいで目は小さく見え、実年齢よりも老けた印象を与えます。また、目を開けるにもおでこに余計な力が入り、シワの原因になるほか、肩こりや頭痛を引き起こすこともあります。
これらを改善するためにも、眼瞼下垂の治療は大きな意味を持つと考えています。
―――「真崎法・切らない眼瞼下垂手術」のポイントについて詳しく教えてください。
まずは、傷痕が目立ちにくく、ダウンタイム期間も比較的短く済むこと。まぶたを切開しないためダメージを比較的抑えられ、すぐに日常生活に戻っていただけます。
また、当施術は長期的な安定性を重視しており、多くの患者さまから持続性についても高い評価をいただいております。
そして、元に戻せることも「切らない眼瞼下垂手術」の魅力です。
眼瞼下垂の手術では、まぶたがしっかり開いたという結果に医師は満足してしまいがちですが、目が開いたことによる風貌の変化についていけず、以前の目に戻したいと考える患者さまが稀にいらっしゃることも事実です。
また、先天性の眼瞼下垂の方や、過去に目元の手術歴のある方、まぶたの脂肪が多く厚みのある方は、思うような仕上がりにならない場合も。こうしたケースにおいて、埋没法であれば糸を外すだけで簡単に元の状態に戻せます。
切らずに自然な仕上がりを実現できるだけでなく、望んだタイミングで元に戻すこともできるという安心感がある。これは非常に画期的です。
当院ではトライアル返金システムを導入しており、仕上がりにご満足いただいた患者さまからのみ代金をいただきます。
施術後1週間の経過観察期間を設け、期間内に「元に戻したい」というご希望があれば、埋め込んだ糸をすべて外して返金手続き(麻酔代・薬代を除く)を行います。
納得できなければ元に戻して返金対応をする医療機関は、おそらく他にないのではないでしょうか。
近年は利益主義のクリニックも増えていますが、私は患者さまファーストを何より大切にしたいと考えています。
―――これまでに「切らない眼瞼下垂手術」をたくさんの患者さまに提供されていますが、中でもとくに印象に残っているエピソードはありますか?
ありがたいことに、当院にはこれまで多くの著名人や芸能関係の方にご来院いただいています。
中でもとくに印象に残っているのが、ある女性タレントの患者さまです。「切らない眼瞼下垂手術」を希望されましたが、5日後には生放送の収録が控えていました。
従来の眼瞼下垂手術ではダウンタイムを考慮すると到底間に合わないスケジュールです。しかし、私が提唱する「切らない眼瞼下垂手術」であれば、問題なく施術を受けていただけます。
実際に施術を受けられた結果、目立った腫れや内出血などがなく、周囲はもちろん、担当のメイクさんにも気付かれなかったそうです。目が疲れにくく見えやすくなったという機能面の変化と自然な仕上がりに大変ご満足いただきました。
その後、ご自身のSNSでも私の治療についてご紹介くださり、とても嬉しく感じた出来事でしたね。

画像:マサキカフ
―――患者さまファーストを徹底しておられる真﨑先生。その表れの1つともいえる電子駆血帯「マサキカフ」についても教えてください。
電子駆血帯「マサキカフ」は、採血や点滴時の痛みや刺し直しなどによる患者さまのストレスを軽減したいという想いから開発したものです。
日本やアメリカ、ヨーロッパでは特許を取得しています。
駆血圧の自動コントロールによって安定した血管の膨らみを確保することで、医療従事者の経験値に左右されることなく、誰が使っても、そして誰に対しても駆血から穿刺までを確実に行える、優れた機械だと思っています。
従来、医療現場では経験値に依存する部分が大きく、技術格差が問題視されることもありましたが、「マサキカフ」によってその常識からの脱却を可能にする革新を起こせたと自負しています。
現在は全国の病院で導入が進み、患者さまから直接お問い合わせいただくこともあるほどです。
▷マサキカフ問合せ先
株式会社ドリームインポケット/担当:川崎050-5896-5025(代表電話)
▷マサキカフECサイトはこちら
―――真﨑先生はアンチエイジングにも造詣が深く、NMNサプリメントの活用などを意識されたきっかけについて教えてください。
ハーバード大学のデビッド・アンドルー・シンクレア教授のNMN*を用いた>マウス実験の結果に衝撃を受けたことがはじまりです。人間でいえば60歳にあたるマウスが、1週間のNMN投与で20歳相当になったというから驚きですよね。
やはり、健康で長生きしたいというのは誰しもが願うものですから、エビデンスがしっかりあって信頼できるNMNサプリメントを見つけたいと思ったんです。
当院で提供している「PUERFONS NMN 12000 PREMIUM(プエルフォン)」は、国内唯一のNRKを使用した「生物酵素触媒法」で生成されていて、体内で作られる100%β-NMNそのものだという研究結果がでています。
NMN生産の本場アメリカの学会で報告されているエビデンスは、すべてこの「生物酵素触媒法」によるものですから、安全かつ効果の高いサプリメントは、今のところこの製品だけではないかと私は思っています。
また、NSF(米国衛生基金)やFDA(米国食品医薬品局)、FSMA(米国食品安全強化法)などから認証を受けていることも、極めて安全性の高さがうかがえます。
実際に私も服用していますが、睡眠の質や肌の状態、運動機能などさまざまな方面で良い変化があったと実感しています。当院の患者さまも約7割もの方がリピートされています。
費用は少し高めですが、“健康は投資”というようにご自身の体を大切にしたいと考える方が多いのでしょう。
私としても、ご来院いただいた患者さまには見た目の美しさだけでなく、長く健康寿命を延ばして幸せになっていただきたいと願っています。
NMN……ニコチンアミド・モノ・ヌクレオチドの略。体内で自然に生成されるビタミンB3の一種。人や生物に存在し、エネルギー生産や細胞の修復などに関わるとされる
▷NMN問合せ先:真崎医院/0120-120-454
美容医療業界の課題 ~将来を担う人材が実践的に学べる場を整備することが使命~
―――真﨑先生が考える、現在の美容医療業界の課題について教えてください。
この業界では、いわゆる“直美(ちょくび)”と呼ばれる問題が度々取り上げられます。他科での経験を積むことは、患者さまとの接遇スキルや医師としての倫理観を高め、広い視野で診療に臨むためにも有益です。
一方で、全国から珍しい症例が集まる大学病院は学生の学びの場として機能しているものの、美容外科の症例はほとんど扱われません。
では、美容外科医として必要な知識を習得できる環境をどのように作るのか。そこに踏み込み、解決を図ろうとする人は多くないのが現状です。
将来を担う人材が実践的に学べる場を整備し、知識と技術の継承を途切れさせないことが、私たちの使命だと考えています。
また、近年では医師の本来の目的を見失い、商業至上主義に傾倒するクリニックが目立つようになってきました。
かつては医師自身がカウンセリングを行っていましたが、現在はカウンセラーが聞き取りを担当するケースが少なくないですよね。
中にはインセンティブ制度*の導入によって顧客単価を上げるために巧みな話法で高額な施術を勧めたり、不要な施術を提案したりするカウンセラーも存在するようです。
その結果、医師が本意ではない施術を行わざるを得ない状況も生まれています。私は、患者さまのお悩みを的確に見極め、最小限の施術でどれだけ大きな効果を生み出せるかを追求する姿勢こそが、美容医療の本質だと考えています。
この本質を忘れないことが患者さまからの信頼を生み、ひいては業界全体の信頼にもつながるのです。
インセンティブ制度……社員のモチベーション向上や目標達成を促進させるために、成果や業績などに応じて追加の報酬を与える制度
読者へのメッセージ ~信頼関係を構築できる医師であるか見極めることが大切~
―――美容医療に興味を持たれている読者の方に向けてメッセージをお願いします。
近年は、患者ファーストではなく利益追求に走るクリニックが増えてきています。だからこそ、施術を受けるクリニックは慎重に選ぶ必要があります。
選択の際には、複数のクリニックでカウンセリングを受けて、医師とじっくり話をしてみてください。
考え方やコミュニケーションの相性が合うか、そして何よりも安心して身を委ねられる相手かどうかを見極めることが、後悔のない選択へとつながります。