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エステ脱毛最大手「ミュゼプラチナム」の全取締役が2月14日に解任されたことが判明。
これまでも給与遅配が続き、SNSでは「ふざけんなよ!」という怒りの声が噴出。
業界全体が危機に直面する中、脱毛ビジネスの構造的な課題が浮き彫りになった。
POINT
- ミュゼプラチナムの全取締役が解任 → 2月14日に社長含む役員が一斉退任
- 給与遅配が常態化 → シングルマザーや若手社員の生活が逼迫
- 年金当局による口座差し押さえが影響 → 資金繰りの悪化が加速
- X(旧Twitter)上で従業員の怒り爆発 → 「給料遅れすぎ!社長交代とか関係ない!」
- アリシアクリニック破綻後、業界全体が危機に → 競争激化と広告依存の経営が崩壊へ
~脱毛サロンの終焉か?前受金ビジネスの限界が引き起こす連鎖破綻~
1. ミュゼの内部で何が起こっていたのか?
エステ脱毛業界の最大手「ミュゼプラチナム」が、全取締役の解任という異例の事態に陥った。
2月14日、従業員に配布された「資本及び代表者変更のお知らせ」には、株主構成の変更、前代表の三原孔明氏を含む役員全員の解任、そして新代表として阿部博氏が就任することが記されていた。
しかし、この発表は従業員にとって全くの寝耳に水だった。
数日前には「来週には給与を支払う」とのメールが送られていたが、その約束をした社長は突然の解任。給与未払いの状況は続いたままだった。
従業員の怒りが爆発:生活が崩壊寸前
SNS上では、ミュゼの従業員と思われるアカウントが怒りの声を上げている。
「別日とか何回言うんだよ!社長が変わるとかどーでもいいから!ふざけんなよ!」
「給料日に別日とかあるんだ~、、、こんなに社員が困窮してる会社ある?」
「(新代表)誰だよマジで」
従業員のA氏によると、ミュゼで働く社員の多くは女性で、シングルマザーも多いという。
「家賃もクレジットカードも払えない。もう会社を信用できない」
また、給与遅配だけでなく、サロン内の備品不足や、クーリング・オフの返金遅延、コスメの欠品隠蔽などが相次いで発生していることも明らかになった。
「脱毛機器のメンテナンスも進んでおらず、施術自体が遅れている店舗もある」(ミュゼ従業員)
業界最大手のミュゼが、事実上の経営崩壊に陥っていることが浮き彫りになった。
2. 崩壊する脱毛サロン業界:前受金ビジネスの限界
ミュゼプラチナムの経営危機は、脱毛業界が抱える構造的な歪みを露呈した。
その根底にあるのは、「前受金モデル」という資金繰り依存型のビジネスの限界だという声も多いのが事実ある。
「前受金依存」のビジネスモデル
エステ脱毛サロンの多くは、「コース料金を前払いで受け取り、その資金を広告費や運営費に充てる」というモデルで成長してきた。
しかし、このモデルには大きな問題がある。
- 広告費に多額の資金を投入し、新規顧客を獲得
- 過去の契約分の施術が滞り、施術待ちが増加
- 新規契約が減少すると、キャッシュフローが急激に悪化
- 支払いが滞り、給与・テナント料・仕入れが遅延
- 資金ショートを起こし、経営破綻
これは、2024年末に破綻したアリシアクリニックと全く同じ構造である。
アリシア破綻の影響がミュゼにも直撃か?
ミュゼプラチナムは、アリシアクリニック破綻後、その顧客を引き受ける支援策を発表していた。
しかし、その裏では自身の経営も悪化しており、従業員の給与さえ払えない状況に陥っていた。
2024年11月には、年金当局による口座差し押さえが実施され、資金繰りが急激に悪化。
これにより、従業員の給与遅配が続き、さらに2025年に入っても正常化の見込みは立たなかった。
このままでは、ミュゼだけでなく、他の大手脱毛サロンも次々と破綻する可能性が高い。
3. 今後の影響と見通し
ミュゼプラチナムの経営危機は、脱毛業界のビジネスモデルそのものに警鐘を鳴らしている。
前受金に依存した経営の持続性が問われ、業界全体が岐路に立たされている。
① 前受金モデルの崩壊
新規顧客を集めなければ資金が回らない「前受金ビジネス」は、限界に達している。
今後、このモデルを見直さなければ、同様の経営破綻が続く可能性が高い。
② 広告依存の限界
脱毛サロンはSNS広告やインフルエンサー施策に多額の資金を投入しているが、
広告費の高騰により、利益を圧迫。
広告ありきの集客戦略は、持続不可能な時代に突入している。
③ 返金トラブルの増加
給与未払いに加え、クーリング・オフや契約解約による返金対応が滞るリスクが急増。
今後、顧客からの訴訟リスクも高まる可能性がある。