医療機関が迎える最大の試練
全国の病院の61.2%が赤字に転落し、経営難が深刻化。
物価高騰や人件費の上昇に診療報酬が追いつかず、病院経営が持続困難な状況に。
日本医師会を含む6病院団体が「このままでは地域医療が崩壊する」と警鐘を鳴らし、国に緊急対策を要望していることがわかった。
📌 3つの注目ポイント
1️⃣ 全国6割超の病院が赤字経営
→ 2023年比で10.4ポイント増加、医業利益が赤字の病院は69%にのぼる
2️⃣ 賃上げ・物価高に診療報酬が対応できず
→ 病院給食費4.2%増、給与費2.7%増と支出が拡大
3️⃣ 医師会と6病院団体が「医療崩壊寸前」と声明
→ 「診療報酬の緊急改定」を求め、国に財政フレームの見直しを訴え
🔍 現在、病院経営に何が起きているのか?
「病院があるのが当たり前」と思っているかもしれない。
しかし今、全国の病院の半数以上が経営危機に陥り、突然の閉院リスクに直面している。
📉 病院経営が急速に悪化
日本医師会と6病院団体の緊急調査によると、
2024年6月の診療報酬改定後、全国1731病院のうち61.2%が赤字。
さらに、国の補助金を除いた実質的な医業利益では69%の病院が赤字という深刻な事態が明らかになった。
その背景には、
✅ 物価・人件費の急上昇(病院給食4.2%増、給与費2.7%増)
✅ 病床利用率90%を超えないと黒字にならない厳しい経営環境
✅ 診療報酬の増加が物価・賃金の上昇に追いつかない
これらが重なり、病院経営は悪化の一途をたどっている。

🏥 地域医療の未来は? 医師会が国に求めた2つの対策
日本医師会と6病院団体は、「このままでは病院が突然なくなる」と強く警告し、
政府に以下の2つの対策を求めた。
1️⃣ 診療報酬の緊急改定(2026年を待たずに期中改定)
→ 物価高騰や賃上げに対応できる仕組みが必要
2️⃣ 社会保障予算の財政フレームの見直し
→ 「高齢化の伸びの範囲内に抑制」というルールを撤廃し、別次元の財政対応を
現行の診療報酬制度では、病院は医療の公定価格でしか収益を得られない。
それが物価・人件費の上昇に適応できない限り、経営難はさらに深刻化するだろう。

📝 NERO編集長ポイント
「医療崩壊の危機」は自由診療・美容医療にも波及する?
病院の6割が赤字、そして「このままでは突然なくなるかもしれない」という日本医師会の警告。
これは単に公的医療機関の問題ではなく、自由診療や美容医療、ひいては健康医療にも大きな影響を与えかねない。
❶ 自由診療へのシフト加速
公的病院の経営が悪化する中で、自由診療へシフトする医師が増える可能性がある。
すでに「直美問題」(初期研修後すぐに美容医療に流れる若手医師)などが議論されているが、
この動きはさらに加速するかもしれない。
なぜなら、診療報酬が低く、病院経営が苦しいなら、より収益性の高い自由診療に移る方が医師にとって合理的だからだ。
この流れが進めば、公的病院の人材不足はますます深刻になり、地方の医療機関は崩壊に近づく。
❷ 美容医療市場の拡大とリスク
一方で、美容医療業界にとっては、医師の流入により市場がさらに拡大する可能性がある。
しかし、それが必ずしも良い方向に働くとは限らない。
❌ 経験の浅い医師が短期間のトレーニングで美容医療に参入し、トラブルが増えるリスク
❌ 患者数が急増し、質の低い施術が増える可能性
❌ 自由診療の市場が膨張し、不適切な価格競争が起こる
すでに「カウンセラー主体の契約」や「無資格施術」の問題が指摘されている中で、
自由診療の拡大が「玉石混交」の状態になり、美容医療の信頼性が揺らぐ可能性がある。
❸ 健康医療の未来:病院がなくなる時代?
さらに、この状況が長引けば、「病気になったら病院へ行く」という常識が崩れる可能性がある。
なぜなら、病院の減少により、そもそも「行ける病院」がなくなるかもしれないからだ。
その結果——
✅ 「病気を未然に防ぐ」健康医療市場(予防医療・ウェルネス)が拡大
✅ 高額な自由診療を選べる富裕層と、治療を受けられない層との医療格差が拡大
✅ 健康維持のためのサプリ・再生医療・アンチエイジング医療がさらに注目される
要するに、今の病院経営の悪化は、
「医療のあり方そのものが変わる時代の入り口に来ている」ことを示しているかもしれない。

🔚 まとめ
✔ 全国の病院の6割以上が赤字、診療報酬改定を求める声が強まる
✔ 自由診療への医師流入が加速し、美容医療市場も影響を受ける可能性
✔ 病院の減少が進めば、健康医療・予防医療の需要が急拡大する
「病院がなくなる未来」
そんな状況を防ぐために、今、私たちは何を考え、どう行動すべきなのか?
自由診療・美容医療・健康医療の未来を見据えながら、
“医療の転換期” に私たちはどう向き合うべきか、今こそ考える時が来ている。