欧米で火がついた話題の美容手術「肋骨リモデリング術」。 切除ではなく“整える”という構造的アプローチによって、ダウンタイムや傷跡を最小限に抑えながら理想のウエストラインを形成する次世代のボディメイク術だ。
1,世界的トレンドとしての“骨格から整える美容”
肋骨リモデリング術は、下部肋骨(第10~12肋骨)を切除せずに物理的に調整することで、ウエストラインを根本から細く見せる構造的施術である。骨格にアプローチすることで、脂肪吸引やEMSでは実現できない“骨レベル”でのボディライン形成が可能となる。
術式は、超音波ガイド下で小さな針穴から肋骨にアクセスし、ピエゾトームなどで表面を削り、手動で骨をコントロールしながらわずかに湾曲させる。骨の再成長と定着を促すため、術後は3ヶ月間コルセット着用が必須となるが、2〜4インチ(約5〜10cm)のウエスト減少が即日実感できるとされる。
米国では2024年以降、人気が急増。南米ペルーを中心に世界的に導入が進み、米国内でも「新時代のくびれ形成術」としてSNSを通じて拡散中である。
2,美容ニーズの多様化と日本導入の現在地
患者層は主に20〜40代の女性と一部トランスジェンダー男性。「シェイプウェアなしでも理想の体型でいたい」、「コルセットを巻かずに生きたい」「骨格からくびれを作りたい」というニーズが、非切除・非侵襲を重視したこの術式と合致している。
日本国内でも2025年5月より、東京・銀座の美容クリニックが正式導入を発表。従来の肋骨切除術と比べて、
- 傷跡が目立たず
- ダウンタイムが少なく
- 構造的な安全性が高い という点が訴求されている。
また、3DCTなどで事前に骨格を精密に確認した上で適応判断を行うという、科学的・慎重な導入体制も注目に値する。
このような「骨格×低侵襲×審美設計」による治療は、美容医療における次世代型カスタマイズ治療の一端と見られるのか。

3,懸念点とリテラシー格差──“構造医療”の倫理と課題
一方で、骨に介入する施術への心理的・倫理的ハードルは依然高い。ネット上では、「肋骨がないと危険では?」「骨折させるなんて怖すぎる」という声も見受けられる。
実際には、肋骨リモデリングと混同されがちな“肋骨切除手術”のリスクが独り歩きしている部分もある。骨折といっても単皮質のわずかな変形であり、胸郭の保護機能は温存される。
しかし、術者の技術力が成果と安全性を大きく左右することは間違いなく、術後のコルセット管理も含めた患者教育が重要となる。
また、“くびれ”を求めて施術を受けた後の身体的・心理的満足度が本当に持続するのか、長期的なエビデンスも今後の課題である。
編集長POINT
~自由診療の未来は、骨格という未踏領域にある~
肋骨リモデリング術は、脂肪吸引や筋トレでは得られない「骨格そのものを美しくする」という新しい価値観を体現している。
これは単なる外見改善の域を超え、「自己表現としての身体造形」「外科的セルフブランディング」の一形態とも言えるだろう。
しかしその一方で、こうした手術が“無批判に流行”として消費されることには慎重な目を向ける必要がある。NEROは、医療としての信頼性と審美性を両立させる基準作りと、患者が本質的な自己決定を行えるインフラ整備に今後も寄与していきたいと考える。

まとめ
- 肋骨リモデリングは切除せず骨を調整する次世代くびれ形成術
- 海外で急速に流行、日本でも2025年から正式導入が始まる
- 脂肪吸引では届かない骨格レベルの美にアプローチ可能
- ダウンタイムは少なく、傷も最小限。3ヶ月のコルセット管理が要
- 誤解されやすいが、安全性は高く、適応には医師の技術と診断力が不可欠
- 構造的美容医療は今後の自由診療の大きな鍵になる可能性を秘める