北朝鮮での美容整形は合法化、社会主義体制に合わない施術は厳格に規制
北朝鮮における美容整形は、合法化される一方で、特定の施術に対しては厳格な規制が存在する。このニュースでは、美容整形の合法化とその規制の背景にある社会主義体制の影響を掘り下げ、北朝鮮での整形需要と技術の進展を分析。さらに、他国との美容医療事情との違い、特に治安維持と美の追求のバランスがどのように調和しているかに焦点を当てながら解説していく。
出典:北朝鮮労働党機関紙労働新聞は去る5月15日、金正恩党総秘書の「人民大衆第一主義」を宣伝した。 /労働新聞ニュース
📌 ざっくりまとめると…
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美容整形の合法化
北朝鮮では、2016年に制定された「整形外科治療法」により、美容目的の整形手術も一定範囲で合法化され、整形需要が急増している。
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治安維持のための規制
ただし、顔を完全に別人に変える手術や指紋変更などは治安上の理由で厳しく禁止され、社会主義体制の価値観が反映されている。
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市場の進展と技術の発展
美容整形市場の拡大とともに、北朝鮮の整形医療技術が進化しており、不法施術の取り締まりが強化されている。
美容整形の合法化と発展とは?
北朝鮮では、美容整形が急速に普及しており、特に2016年に制定された「整形外科治療法」によって、美容整形が合法化され、一定範囲で美容目的の手術も許可されるようになった。
この法改正により、整形手術は治療の一環として受け入れられ、特に二重まぶた手術や美容的な顔の改善手術が行われるようになった。美容医療の需要が急増し、これに対応するための法的な整備も進んでいる。北朝鮮政府は、美容整形を国民の健康的で美しい外見を追求する手段として推進し、社会主義体制に基づいた医療サービスとして位置づけている。
これにより、医療技術の進展が促されており、整形手術が一般市民に普及していく中で、美容医療市場の発展が加速している。
規制と治安維持のバランスって?
しかし、すべての整形手術が許されるわけではなく、顔を他人の姿に完全に変える手術や指紋変更手術は厳しく制限されている。これらの規制は、治安維持や社会体制を守る目的で設けられており、生体認識セキュリティを重視した結果であると分析されている。
北朝鮮は、社会主義的価値観を保護するために、整形手術が社会の規範に反することがないようにするための監視を強化している。また、眉毛タトゥーやまつげタトゥーなど、美容的に一般的な施術も、社会主義の価値観に反するとされ、禁止されている。
こうした規制は、治安上のリスクを回避し、社会的統制を強化するために不可欠とされている。
出典:平壌の住民の姿。写真=ヨンハップニュース