
眉や唇に色素を入れ、数年間持続する「アートメイク」
その人気は、コロナ禍以降の美容需要拡大を背景に、性別や世代を超えて広がっている。
しかし、都市部では医師の指示を受けない“ヤミ看護師”や、資格すら持たない無資格者がマンション一室やレンタルスペースで施術を行うケースが後を絶たないという報道がちらほら…。
過去には肝炎感染や角膜障害の事例も報告され、厚生労働省はアートメイクを医療行為と位置付けているが、制度的な隙間を突くグレーゾーンは温存されたままだ。
その狭間で、正規の医療従事者による安全確保の枠組みが試されている。
【4】今こそ制度の明文化を
アートメイクは美容目的だけでなく、がん治療による脱毛や外傷後の再建など医療的意義も持つ。
しかし、この価値を守るには、
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施術者資格の範囲と要件の明確化
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施設衛生基準の法的義務化
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色素・機器の国内安全基準の設定
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広告・価格表示ルールの厳格化
といった包括的な法整備が急務だ。
グレーを放置すれば、正規の努力が市場ごと侵食されかねないとNEROでも以前から言及してきた。
編集長ポイント
~安全と美の均衡をどう取るか、業界の覚悟が問われる~
ヤミの温床を断ち、正規の価値を守るための法整備を
アートメイクは、美容医療の新しい象徴であると同時に、医療安全の試金石でもある。
制度の穴を突くヤミ施術は、単に違法というだけでなく、業界の信頼資本を毀損する“構造リスク”だ。
正規従事者と消費者の双方に安心をもたらすためには、規制強化ではなく正規ルートの明文化と社会的浸透が鍵になる。
この分岐点を見誤れば、成長市場は一転して不信市場へと傾くリスクもある。
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