
大手美容クリニック 湘南美容クリニック(SBC) が打ち出した「成長ホルモンプラン」を巡り、SNS上で炎上が広がっている。
「身長+5cm目指す」「6歳から診療可能」といった広告表現が拡散し、
「親の不安を煽る」
「副作用リスクを十分に説明していない」
と批判が集中。
一方で「実際に伸びた」という体験談もあり、賛否が鋭く対立する事態となっている。
INDEX
韓国で加熱と規制が同時進行か?!
韓国では 「키 크는 주사(身長注射)」 が社会的に一般化し、
市場は2019年から2023年で 約3倍に拡大。
一方で副作用として、
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巨人症・末端肥大症
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脊柱側弯の悪化
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糖尿病の境界値判定
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視神経浮腫
など深刻なリスクが報告され、
食品医薬品安全処(食薬処)が2025年7月に全国的な取り締まりを開始した。
病院・薬局を対象に 過大広告の点検 を進め、
正しい投与法や副作用報告を含むガイドを配布。
韓国小児内分泌学会も「正常児への投与は絶対禁止」と強調しているとの情報もある。
SNSで噴出した怒りと賛否
湘南美容クリニックの「成長ホルモンプラン」を巡っては、X(旧Twitter)上でも賛否が鋭く対立している。
否定的意見(多数派)
多くの投稿は リスクや倫理面への懸念 を示しており、炎上の中心を占める。
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副作用リスク:「健康な子に成長ホルモンを打つのは虐待。頭痛・血糖異常・がんリスクも」
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商業主義批判:「数百万円で数cm? 弱者を食い物にしている」
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心理的影響:「低身長=病気と刷り込むことでコンプレックスを植え付ける」
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専門家の警告:小児科医や学会が「保険適応外の投与は不適切」と注意喚起
ある産婦人科医の投稿は4,000以上の「いいね」を獲得し、批判の象徴的な声として拡散されている。
肯定的意見(少数派)
一方で、一定の理解を示す声もある。
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親の選択肢:「遺伝的に小柄でもやらなければ後悔したかも」
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生活習慣への意識向上:「栄養や睡眠を見直すきっかけになる」
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障害児への応用:「大きくなりすぎる子に抑制ホルモンを打つ例がある。逆も理にかなうのでは」
ただし、いずれも「専門医の診断ありき」と条件付きの意見が多い。
全体の傾向
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9月下旬の投稿を中心に、関連ハッシュタグ「#SBC」では数万~数十万規模で拡散。
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韓国の事例記事をシェアしながら「日本も同じ道をたどるのでは」という懸念が共通テーマに。
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中立的な声として「適正な低身長治療は守られるべき」との投稿も散見された。
欧米は一貫して慎重姿勢??
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フランス:「やや小柄」程度では投与せず、栄養指導やビタミン補給を優先
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米国:IGF-1値と がんリスクの関連 を指摘、正常児への使用を推奨せず
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国際ガイドライン:「研究目的を除き正常児への投与は行わない」
日本の正規治療との違いとは
日本国内の低身長治療は 保険適用の厳格な基準下 にある。
対象は
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成長ホルモン分泌不全症
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ターナー症候群
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慢性腎不全 など
診断は小児内分泌科医が行い、投与後も厳格なモニタリングが必須。
自由診療で「+5cmを保証風に掲げるプラン」とは 根本的に異なる。
美容大国・韓国の影響、日本の行方...
韓国では「背の高さ」も美容整形の一部として扱われている。
その潮流は日本の美容業界にも波及しつつあり、数年後には一般化する可能性が否定できない。
しかし今回の炎上は、社会が「まだその準備ができていない」ことを示しているかもしれない。
編集長POINT
~「自由と責任の境界線」~
NEROでは以前から、
「医療の自由度拡大は必ず副作用リスクと隣り合わせ」 であると発信してきた。
韓国の例が示すのは、市場拡大と規制強化が同時進行する現実だ。
経済原理に駆動される美容領域は、子どもにまで波及する。
今回のSBC炎上は、単なるSNS騒動ではない。
「何歳から、誰のために、どこまで医療を自由化するのか」――その線引きを日本社会全体で考える必要がある。
まとめ
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湘南美容「成長ホルモンプラン」が炎上、SNS世論は圧倒的に否定的
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韓国では“身長注射”が急拡大、副作用増加と規制強化が進行
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欧米は正常児への使用を強く否定、日本の保険診療は厳格基準のみ対象
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今回の問題は 「美容の自由」と「医療の責任」の線引き を問う警鐘
NEROでは美容医療に関連するニュースをキャッチ次第、投稿していきます!
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