📌 記事をざっくりまとめると…
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渋谷ヒカリエで「Beauty & Medical Collection 2025」開催
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建設業のユニオンテックが、美容医療の信頼を“空間から”再設計
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NEROが主催・大川社長に独自取材し、開催の真意を取材
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「広告ではなく、リアルな体験で信頼を生む場に」と語る
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美容医療は今、“情報産業”から“体験産業”へと進化している
◆ 美容医療の“信頼”をリアルで可視化する試み
このイベントでは、医師によるステージ発表や施術体験・相談ブースを通じて、
来場者が「どのクリニック・施術が自分に合うのか」を体験から理解できるよう設計されていた。
SNSや広告では伝わらない“リアルな医療の空気”を、
直接触れられる場として再構築したことが最大の特徴だ。

写真引用:総合MCのJOYさん(左から2人目)とスペシャルゲストの板野友美さん(中央)が、美容医療との向き合い方について語ったトークセッションの様子(Beauty & Medical Collection 2025/渋谷ヒカリエ)
◆ 主催者が語る「信頼を取り戻す場を、第三者がつくる必要があった」
NERO編集長・安達が、主催者であるユニオンテック株式会社 大川社長に
今回のイベントの意図と、建設業としての立ち位置を伺った。
「美容医療は単価が高い分、空間・対応・おもてなしまで含めて評価される世界です。
私たちは25年以上、医療や商業の空間を設計してきましたが、
“口コミを生む環境”をどうつくるかが一番大事だと感じています。
実は建設業も、かつて“3K”(「きつい」「きたない」「危険」)のイメージで人が離れ、業界全体が疲弊しました。
美容医療も今、同じ分岐点に立っているのではないかと考えています。
信頼の積み上げがなければ、結局コストが上がり、業界が衰退してしまう。
だからこのイベントは、業界全体で信頼をつくるための“リアルな対話の場”にしたかった。
1クリニックの宣伝ではなく、どんな立場の人でも安心して比較・相談できる、
“オープンで中立的な共有の場”をつくることに意味があると思っています。
私たち建設業は“場”をつくる仕事。その場こそが医療体験の一部なんです。」
NEROが感じたのは、“空間を売る会社”ではなく、
「業界の信頼をどう設計するか」を考える思想家としての姿だった。

写真:NERO編集長 安達と大川社長(ユニオンテック株式会社)
◆ 広告から“体験”へ── 美容医療の次なる構造転換
Beauty & Medical Collection 2025は、情報過多の時代における
「本当に信頼できる医療を、どう伝えるか」という課題への解答でもある。
来場者は医師と直接対話し、機器や製剤を実際に体感しながら比較できる。
その中で「医療を選ぶ」ではなく、「納得して信頼する」という変化が生まれる。
広告から体験へ、情報発信から信頼設計へ。
美容医療はいま、“空間と対話”によって再構築されようとしている。

編集長POINT
~ 「信頼は場(体験)から生まれる」時代が来た~
NEROが現場で感じたのは、「空間づくり=信頼づくり」という新しい視点だ。
ユニオンテックは、美容医療の空間を単なる内装ではなく、
“患者と医師が信頼を築く体験のインターフェース”と位置づけている。
美容医療が成熟産業へ進化するには、
価格や技術だけでなく、体験・空間・中立性の3要素が不可欠だ。
そして今回のイベントは、それを“リアルな形で見せた”象徴的な一日となった。

まとめ
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NERO独自取材で、主催者の理念と業界への問題意識を可視化。
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美容医療を「体験で選ぶ」時代の新しい信頼構造を提示。
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大川社長:「信頼をつくる場を、業界の外から設計する必要がある」。
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広告ではなく“体験”によって信頼を再構築する新時代の到来。
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美容医療は、いま“情報産業”から“体験産業”へ進化しつつある。
NEROでは、アジア各国における医療の制度変容と自由診療の構造分析を継続的に報じている。
今後も「医療市場の倫理とサステナビリティ」をテーマに、
日本がどこまで自由診療を拡張すべきか、その境界を問い続ける。