表層ケアから「老化の深部」へ
2026年の技術進化を象徴するのが、次世代リサーフェシングだ。
Acclaroに代表される新世代デバイスは、
従来よりも深部まで精密にコラーゲン再構築を促す設計を可能にしている。
これにより、
といった、これまで改善が難しかった領域に対し、
回復時間を最小限に抑えた治療が現実的になってきた。
世界の臨床現場では、
「効かせるが、生活は止めない」という思想が共有され始めている。
レーザーコアリングと“治療深度”の再定義
UltraClearレーザーによるレーザーコアリングも、
2026年の注目技術として挙げられた。
ノーダウンタイムの軽度治療から、
深層リサーフェシングまでを単一プラットフォームで担える汎用性が評価されている。
一方で、回復期間や安全性については慎重な意見もあり、
今後は効果と侵襲性の最適設計が重要テーマになる。
すべての肌タイプに対応するという前提
2026年のデバイス設計で特徴的なのが、
あらゆる肌タイプ・人種に対応できる汎用性だ。
単一機器で
に対応できる柔軟性は、
患者安全性だけでなく、医療経営の観点からも不可欠な要素になりつつある。
AIと可視化が「肌質」を書き換える
AIはすでに美容医療の現場に組み込まれ始めている。
レーザー照射の位置や間隔をAIが補正することで、
治療の再現性・予測性・安全性は大きく向上している。
また、
毛穴の形状や肌質を定量評価する高度なイメージング技術により、
「肌質」という概念そのものが、
主観から客観指標へと再定義されつつある。
「やった感」を消すことが最大価値に
2026年の最大トレンドは、
治療していると分からない仕上がりだ。
専門家の間では、
製剤やデバイス以上に、
誰が、どのように設計し、どの程度介入するか
が結果を左右すると強調されている。
フィラー移動問題も、
製品ではなく過量・不適切注入という技術問題として整理され始めている。

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再生・ロンジェビティ科学が交差する地点
最も未来志向のテーマとして語られたのが、
再生医療・ロンジェビティ科学との融合だ。
細胞老化(セネッセンス)やDNA損傷、
分子レベルでの老化理解が進むことで、
美容医療は「見た目の改善」から、
老化プロセスへの予防的介入へと射程を広げている。
将来的には、
遺伝子検査や全身的アンチエイジング医療と
美容医療が自然に接続する可能性も示唆されている。
編集長POINT―― 美容医療は「若返り産業」を卒業しつつある
今回のトレンドが示すのは、
美容医療が単なる審美医療ではなくなりつつある、という現実だ。
これから問われるのは、
どれだけ若く見せるかではなく、
老化をどう理解し、どう遅らせ、どう共存するかという設計思想。
美容医療・再生医療・予防医療・ロンジェビティ。
これらは分断された領域ではなく、
一つの人生設計を支える医療として再編され始めている。
まとめ
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世界の美容医療は老化プロセス介入型へ移行
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技術進化の軸は「深さ」「再現性」「可視化」
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ナチュラル志向はセンスではなく設計力の問題
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再生・ロンジェビティ科学との融合が本格化している

NEROでは、世界各国における医療の制度変容と自由診療の構造分析を継続的に報じている。今後も「医療市場の倫理とサステナビリティ」をテーマに、日本がどこまで自由診療を拡張すべきか、その境界を問い続ける。