【Global News】英国・非外科的美容施術は厳しい法整備 「資格と管理の時代」へ ── 国家ライセンス構想、スコットランドで法制プロセスに

📌 記事をざっくりまとめると…

  • 英国スコットランド議会で、非外科的美容施術を規制する法案が原則支持(Stage 1通過)

  • Botox・フィラー等を医療従事者に限定する制度設計が条文レベルで進行

  • 18歳未満への施術禁止、登録制・監督体制の法制化が現実フェーズへ

  • 英国全体で検討されてきた国家ライセンス制度構想が、地方から実装段階に突入

  • NEROが過去から追ってきた制度化の流れが、立法プロセスとして可視化

英国における非外科的美容施術の規制は、
突発的に始まった議論ではない。

NEROではこれまで、
無資格施術・事故の増加を背景に進む英国の制度化構想
そして
非外科的美容施術を国家ライセンス制度で管理する動き
継続的に追ってきた。

そして2026年1月下旬
その構想はついに「実装フェーズ」へ踏み出した。

スコットランド議会が、
非外科的美容施術を規制する法案について一般原理を支持(Stage 1通過)し、
制度は立法プロセスの中で具体化され始めている。

 

スコットランド議会、非外科的美容施術規制法案を原則支持

2026年1月27日、スコットランド議会は
「非外科的美容施術および医療レビュアー機能に関する法案」に関する
Stage 1レポートを公表し、法案の一般原理を支持した。

本法案は、
Botoxやヒアルロン酸フィラーなどの非外科的美容施術について、

  • 医療従事者に限定した実施体制

  • 登録制・監督制度の法的整備

を目的としている。

施術者の資格要件、
教育・訓練基準、監督機関の設置、違反時の是正措置などが制度として整理され、
「誰が、どの条件で施術できるのか」が明文化されつつある。

資格・訓練・年齢制限──制度は「安全設計」を前提に進む

1月30日前後には、英国全体で
非外科的美容施術における訓練・資格基準の標準化を求める
報告・提言も相次いだ。

スコットランドの法案では特に、

  • 18歳未満への施術禁止

  • 医療的判断を伴う処置の責任主体の明確化

が重視されている。

ここで重要なのは、
規制の目的が「施術を締め出すこと」ではない点だ。

安全性・責任・教育体制を、制度として固定化する。
これが、今回の規制の本質である。

国家ライセンス構想は、地方から「実装フェーズ」へ

英国政府レベルではこれまで、
非外科的美容施術を国家ライセンス制度の下で管理する構想が進められてきた。

今回のスコットランド議会での動きは、
その構想が初めて具体的な立法プロセスとして表に出た事例だ。

国家レベルの制度設計が、
地方議会を起点に実装段階へ移行し始めたことで、
英国の非外科的美容施術は、

「野放しの自由市場」から
「制度管理下の医療行為」へ

と、位置付けを明確に変えつつある。

編集長POINT〜 開業・運営の前提は、制度で決まる時代へ 〜

美容医療の規制は、しばしば「そのうち来る話」として語られるのか

しかし英国ではいま、
制度が本当に動いているかを“検証できる段階”に入った。

  • 国家ライセンス構想

  • 資格・訓練要件の設計

  • 地方議会での立法プロセス

この3点が同時に進行した時点で、
制度は後戻りしない。

日本の美容医療も、
開業・広告・施術範囲・資格の境界が曖昧なまま拡大してきた。

英国や各国で起きている制度・規制変容は、
数年後の日本で「開業前提条件」が変わる可能性を示すシグナルでもあるかもしれない。

まとめ

  • 🇬🇧 英国スコットランドで、
    非外科的美容施術規制が立法プロセスに突入

  • 医療従事者限定/年齢制限/登録制という制度設計が具体化

  • 国家ライセンス構想は、
    構想段階を超え実装フェーズへ

  • NEROが追ってきた制度化の流れは、
    現実の法制度として検証可能な段階に入った

NERO 安達健一 

NEROでは、世界各国における医療の制度変容と自由診療の構造分析を継続的に報じている。今後も「医療市場の倫理とサステナビリティ」をテーマに、日本がどこまで自由診療を拡張すべきか、その境界を問い続ける。