📌 記事をざっくりまとめると…
- 初利用が「直近1年以内」44.8%
- 年間10万円以上の支出が約3割
- 最多施術は医療脱毛(55.6%)
- 韓国で施術経験あり23.3%
- 市場規模は6310億円(前年比+6.2%)
数字を見るだけでも、美容医療が確実に広がっていることが分かる。
では、何が起きているのか。
直近1年以内に美容医療を初めて利用した人は44.8%。
年間10万円以上を支出する人は約3割。
さらに23.3%が韓国で施術経験あり——若年層では約35%に達する。
これは単なる「人気拡大」ではない。
美容医療が、“特別な決断”から“日常の選択肢”へと変わり始めている。
その背景には、消費構造の変化と価値観の転換がある。
一方で、医師の教育体制や合併症対応の標準化も、今後の市場成熟に不可欠となる。

拡大の入り口は「医療脱毛」だった
調査(女性502人)で最も利用が多かった施術は医療脱毛(55.6%)。
次いでシミ・くすみ・肝斑治療(40%)、ボトックス(20.3%)、ヒアルロン酸(14.3%)
特徴的なのは、いずれも「メスを使わない施術」であることだ。
また、利用頻度は年1〜2回、3〜5回がそれぞれ約2割。
年間支出の中央値は4万円だが、10万円以上が3割を占める。
美容医療は“単発イベント”ではなく、
段階的に広がる通院型消費へと移行している。
「きっかけ」は年齢変化と限界感
美容医療を始めた理由は、
年齢による変化を感じた(39.8%)
化粧品やエステでは限界を感じた(27.5%)
ここが重要だ。
変身願望ではなく、補完的医療として選ばれている。
さらに、美容医療のために減らした支出は
服・ファッション(24.9%)
外食・飲み会(23.7%)
つまり、“装う消費”から“整える消費”へ。
美容医療は「将来への投資」と捉える層も増えている。
韓国23%が示す“文化の輸入”
韓国で美容医療を受けた経験がある人は23.3%。
18〜29歳では約35%。
韓国では「肌管理」という言葉が浸透している。
肌が荒れたら皮膚科へ行く。
定期的にクリニックへ通う。
この文化がSNSを通じて日本に流入し、
心理的ハードルを下げている。
市場規模は6310億円(前年比+6.2%、コロナ前の1.5倍)。
一方で相談件数は1.7倍に増加。
拡大と同時に、選択の難易度も上がっている。

編集長POINT ——これは“拡大ニュース”なのか
今回の数字は、単なる市場拡大を示しているのだろうか。
本質はそこではない。
美容医療が「特別な決断」から「日常の選択肢」へ移動している。
ここに構造変化がある。
非外科中心、通院型、年数回ペース。
医療脱毛を入り口に段階的に広がる設計。
これは拡大というより、
生活への組み込み=インフラ化だ。
しかし、日常化が進むほど課題も増える。
副作用への不安。
料金相場の分かりにくさ。
情報過多による迷い。
市場規模は6310億円。
逆に相談件数は増加。
勢いと同時に、
「選ぶ難しさ」も拡大している。
これから問われるのは規模ではない。
透明性、説明力、医師教育、リスク管理。
美容医療が成熟産業になるかどうかは、
“どれだけ広がるか”ではなく、
どれだけ正しく選べるかにかかっている。
情報があふれる時代だからこそ、必要なのは量ではない。
判断軸だ。
NEROは、単に流行を追うのではなく、
構造を整理し、選択の基準を示すメディアでありたい。
拡大の先にあるのは混沌か、成熟か。
その分岐点は、いま静かに訪れている。
まとめ
✔ 直近1年以内の初利用が約45%
✔ 年10万円以上の支出が約3割
✔ 医療脱毛が入り口施術
✔ 韓国施術経験23%
✔ 市場規模6310億円、相談件数は増加
引用元:日本経済新聞(NIKKEI MJ)2026年2月23日掲載記事
「美容医療『年10万円以上』は3割 経験者500人調査、『韓国で施術』23%」
