【Breaking News】プレミアムPRP皮膚再生療法を巡り提訴 顔面しこり被害で1850万円請求 —— 問われる“説明義務”と再生医療の管理体制

📌 記事をざっくりまとめると…

  • 都内クリニックを相手取り、女性3人が約1850万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴
  • 施術は「プレミアムPRP皮膚再生療法(bFGF添加PRP)」
  • しこり・皮膚隆起などの副作用が発生
  • 原告側は説明義務違反・再生医療法違反を主張
  • 日本美容外科学会は同療法を「行わないことを弱く推奨」している

顔に残った“しこり”は、消えないのか。

東京都内のクリニックで「プレミアムPRP皮膚再生療法」を受けた女性3人が、しこりや皮膚隆起などの副作用が生じたとして、計約1850万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。

争点は単なる合併症ではない。
再生医療法の枠組みで実施される自由診療の中で、適応外使用や学会が慎重姿勢を示すbFGF添加PRPはどのように説明されていたのか。

NEROはこれまでも、本療法を巡る合併症報告や制度上の位置づけを継続的に報じてきた。今回の提訴は、その議論が“司法の場”へ移行したことを意味する。

美容医療の技術革新が進むなか、いま問われているのは
技術の是非ではなく、説明と責任の設計である。

何が起きているのか

東京都内の美容クリニックで
「プレミアムPRP皮膚再生療法」を受けた女性3人が、

・目の下や頬のしこり
・皮膚の隆起
・日常生活への支障

などが生じたとして、
計約1850万円の賠償を求め東京地裁に提訴した。

原告側は、
施術前に十分なリスク説明がなかったと主張している。

プレミアムPRPとは何か

本件で問題となっているのは
bFGF(フィブラストスプレー)を添加したPRP療法。

PRPは自己血液を用いる再生医療だが、
bFGFは本来外用薬(傷薬)として承認されている医薬品である。

製薬会社は
「注入投与の有効性・安全性は確立されていない」と注意喚起。

さらに日本美容外科学会も、

合併症が多く報告され、安全性が保証できないため
「行わないことを弱く推奨する」

と声明を出している。

SNS上で広がる誤解

今回の報道を受け、X(旧Twitter)上では
「PRPは危険なのか」という議論が再燃し広がっている。

しかし本件の争点は、
PRP単体ではなく、bFGF(塩基性線維芽細胞成長因子)を添加した療法である点にある。

PRPは自己血液を用いた再生医療として、整形外科やスポーツ医学などでも活用されてきた。一方で、美容領域においては添加物を組み合わせた施術も存在し、その安全性や説明の在り方が議論となってきた。

つまり問題は
「PRP=危険」という単純な構図ではなく、
添加の有無と、そのリスク説明が適切だったかどうかである。

問われているのは“合併症”だけではない
【Breaking News】プレミアムPRP皮膚再生療法を巡り提訴 顔面しこり被害で1850万円請求 —— 問われる“説明義務”と再生医療の管理体制
画像出典:医療問題弁護団「プレミアムPRP皮膚再生療法ホットライン実施要領」より

今回の争点は単なる副作用ではない。

✔ 適応外使用の説明は十分だったのか
✔ 半永久的に残るリスクを理解できる説明だったか
✔ 再生医療法で定められた説明義務は履行されていたか

原告女性は会見でこう語った。

「鏡に向き合うたびに絶望が突き付けられる」

そしてもう一人は、

「成功してるじゃん、と言われた」

と証言している。

ここで問われているのは、
医療技術そのもの以上に、説明と誠実性だ。

さらに、医療問題弁護団は「プレミアムPRP皮膚再生療法」に関する被害相談の増加を受け、専用ホットラインを実施すると公表している。

対象には、名称が異なっていてもbFGF(フィブラストスプレー)添加PRP療法が含まれると明記されている。

訴訟だけでなく、相談窓口の設置にまで発展している現状は、本件が個別事案を超えた広がりを持ち始めていることを示唆する。

編集長POINT|これは“技術”の問題なのか

再生医療は今後も重要な領域だ。

だが、

再生医療法の下で行われる自由診療 × 適応外使用 × 美容市場拡大

この3つが重なったとき、
説明の質が追いついているのか。

日本の美容医療は今、

✔ 技術革新のフェーズ
から
✔ 管理・説明・透明性のフェーズ

へ移行している。

再生医療という言葉は、未来志向で魅力的だ。
だが、その未来は説明責任と透明性の上にしか築けない。

今回の裁判は、
技術の進歩ではなく、医療の信頼設計が問われている。

まとめ

・プレミアムPRP療法を巡り1850万円請求訴訟
・争点は副作用だけでなく説明義務
・再生医療法の運用実態も問われる可能性
・美容医療は“技術”より“説明力”が問われる時代へ

 

今回の裁判は、一つのクリニックの問題にとどまらない。
再生医療を美容領域でどう運用し、どこまで説明すべきか。

技術が進むほど、説明責任は重くなる。

司法の判断が、日本の美容医療にどんな基準を示すのか——NEROは今後も注視したい。

引用元:産経ニュース
「鏡向くたびに絶望」顔にしこりなど副作用…美容医療受けた女性ら、都内のクリニック提訴
2026年2月27日配信

NERO 安達健一 

NEROは、拡大する美容医療に“判断軸”を示すメディアです。

NEROでは、世界各国における医療の制度変容と自由診療の構造分析を継続的に報じている。今後も「医療市場の倫理とサステナビリティ」をテーマに、拡大の先にあるのは混沌か、成熟か。その分岐点を、冷静に読み解き続けます。