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【第4回 日本美容医師会2026】単剤から「設計」へ―脂肪溶解・肌育・糸リフトの次の一手

【第4回 日本美容医師会2026】単剤から「設計」へ―脂肪溶解・肌育・糸リフトの次の一手
🏛️ 国内学会・業界動向
第4回日本美容医師会 2026年10月3〜4日 渋谷ヒカリエ

「脂肪溶解注射は化粧品から医薬品の時代へ」
「PCL製剤とPDRNのデュアル戦略」
「コラーゲン製剤と糸リフトのコンビネーション」
──今年の第4回日本美容医師会のセッションタイトルを並べると、
美容医療の「製剤の世代交代」という一つの大きな流れが見えてくる。

2026年10月3日(土)・4日(日)、渋谷ヒカリエ(9F ヒカリエホール)で開催される
第4回日本美容医師会(会長:田中亜希子 先生・あきこクリニック院長、テーマ:未来に繋ぐ美容医療)は、
単なる技術発表の場ではない。
今の美容医療市場が「何を次の柱にしようとしているか」を映す鏡でもある。

NEROはこの学会を、参加案内としてではなく、業界の「今のモメンタム」を読む素材として整理する。

第4回日本美容医師会 会長 田中亜希子先生(あきこクリニック院長)
第4回日本美容医師会 会長・田中亜希子先生(あきこクリニック院長)。テーマは「未来に繋ぐ美容医療」。

今皆さまが何を学びたいのか──
それを考えてこの学会を設計しています
── 田中亜希子会長(公式サイト「会長挨拶」より)
📋 この記事でわかること
  • 第4回日本美容医師会の開催概要(会期・会場・会長・参加費)
  • 「化粧品→医薬品」という脂肪溶解注射の製剤規制の転換が意味すること
  • PCL製剤×PDRN・コラーゲン製剤×糸リフト──「組み合わせ」が戦略になる時代
  • 注目セッション3本の演者・テーマ詳細
  • 【NERO編集部の読み解き】この学会のプログラムから見える美容医療の次の一手

開催概要

第4回日本美容医師会2026 公式ポスター

第4回日本美容医師会 公式ポスター

学会名第4回日本美容医師会
テーマ未来に繋ぐ美容医療
会期2026年10月3日(土)・4日(日)
会場ヒカリエホール(渋谷ヒカリエ 9F)〒150-8510 東京都渋谷区渋谷2-21-1
会長田中 亜希子 先生(あきこクリニック院長)
副会長荒尾 直樹 先生(あらおクリニック 院長)

田中亜希子先生
PRESIDENT|会長
田中 亜希子(たなか・あきこ)先生
あきこクリニック 院長/第4回日本美容医師会 会長
美容外科医として30年。大手美容外科クリニックで14年間勤務したのち開業し、以来16年にわたり診療を続ける。
2022年、第110回日本美容外科学会(JSAS)会長。
2023年11月からは、クリニックの垣根を越えた勉強会「あきラボ」を主宰している。

セッションを読むと「今何が起きているか」が見える──
NEROが注目する3つの視点

今回のプログラムにはシンポジウム18本・ランチョンセミナー4本・スポンサードセミナー4本が並ぶ。
全部を追う必要はない。NEROが注目するのは業界の「製剤戦略の変化」が透けて見える3本だ。

視点① 「化粧品→医薬品」という規制の転換点

ランチョンセミナー3(MDTインターナショナル共催)のタイトルが象徴的だ。
「脂肪溶解注射の新たな選択基準──化粧品登録製剤から、注射剤医薬品の時代へ」

これはただのテーマ設定ではない。
日本では長らく、脂肪溶解目的の注射製剤が「化粧品」として流通・使用されてきた背景がある。
薬機法上の承認を経ていない製剤が「成分が化粧品規格」という建付けで使われるという、
グレーゾーンが業界内に存在してきた。

「注射剤医薬品の時代へ」という言葉は、
その構造に正面から向き合うという業界のシグナルだとNEROは読む。

座長・演者:原かや(八重洲形成外科・美容皮膚科院長)、谷治春香(共立美容外科・歯科・皮膚科)
DAY2 10月4日 12:10〜13:00 第1会場 / 共催:株式会社エムディティ・インターナショナル

視点② PCL×PDRN──「1製剤で完結」から「複合戦略」へ

スポンサードセミナー1(アピールインターナショナル共催)のテーマは
「肌育製剤の進化がもたらす可能性──次世代親水性PCL製剤と複合DUAL PDRN製剤の臨床アプローチと戦略」

PCL(ポリカプロラクトン)バイオスティミュレーターは、HA(ヒアルロン酸)に代わる
「長期持続型の体積補填+組織刺激」製剤として注目されてきた。
そこにPDRN(ポリデオキシリボヌクレオチド)という組織修復・抗炎症・血管新生促進の製剤を
組み合わせるという「デュアル戦略」が、今の臨床現場で広がりつつある。

「1回注射で済む製剤」から「複数製剤を組み合わせて相乗効果を狙う設計」へ。
製剤選定が「個々の製品知識」より「プロトコル設計力」を問う時代になっていることを示している。

座長:鈴木芳郎(ドクタースパ・クリニック院長)、演者:小林美幸(聖心美容クリニック熱海院)・石塚紀行(ARIEL.BUST.CLINIC)・古市雅子(オラクル美容皮膚科 東京新宿院)
DAY1 10月3日 19:00〜20:00 第1会場 / 共催:有限会社アピール・インターナショナル

視点③ コラーゲン製剤×糸リフト──「ストラクチャー設計」という発想

スポンサードセミナー2(NORIZ共催)のテーマは
「次世代肌育治療におけるコラーゲン製剤と糸リフトを用いたコンビネーション治療」

コラーゲン産生を促進するバイオスティミュレーター(PLLA・PCL・コラーゲン刺激製剤)と
糸リフトを組み合わせるという発想は、単なる「量を補う」発想からの脱却だ。
「内側からのリモデリング」×「外側からのリポジション」という二軸で顔面変化を設計する。

これは形成外科・美容外科的な「構造を理解した上での設計」という美容医療の潮流と符合する。
ISAPS 2024が示した「structural approach」の延長線上にある話でもある。

座長:征矢野進一(神田美容外科形成外科医院院長)、演者:佐藤大記(FACE SKIN CLINIC新宿)・柳川央徒(blinc clinic)・山本晃義(ピオーネビューティークリニック)
DAY1 10月3日 11:00〜12:00 第2会場 / 共催:株式会社NORIZ

注目3セッションの演者プロフィール

スポンサードセミナー2(NORIZ共催)演者プロフィール
座長:征矢野 進一(そやの しんいち)
神田美容外科形成外科医院 院長
1979年東京大学医学部医学科卒業・形成外科入局。1988年東京大学医学博士取得後、神田美容外科形成外科医院を開設。形成外科の基盤を持つ美容外科医として長年にわたり診療を続けている。
演者:佐藤 大記(さとう だいき)
FACE SKIN CLINIC 新宿 院長
2019年岩手医科大学医学部卒業。東京都立大久保病院・品川美容外科新宿院(主任部長)・青山美容クリニックを経て2025年より現職。日本抗加齢医学会専門医・日本医師会認定産業医・日本美容外科学会会員。糸リフトをはじめ複数製剤のKOLを担う。
演者:柳川 央徒(やながわ ひろと)
blinc clinic 院長
2016年横浜市立大学医学部卒業。麻酔科・救急科・形成外科・皮膚科を経験後、湘南美容クリニックへ入職。水戸院・上野院の院長を経て2023年にblinc clinicを開業。
演者:山本 晃義(やまもと あきよし)
ピオーネビューティークリニック 院長
2017年慶應義塾大学医学部卒業。立川病院・慶應義塾大学病院での初期研修後、東京都立広尾病院麻酔科・湘南美容クリニックを経て2022年にカンナム病院外科新宿院を取得。2023年よりピオーネビューティークリニック院長。

プログラム全体を俯瞰する──
この学会が「美容医師の横断的連帯」の場であること

田中亜希子会長は、公式サイトの会長挨拶で自身のキャリアをこう振り返っている。

田中亜希子先生
田中 亜希子 先生
第4回日本美容医師会 会長/あきこクリニック 院長
私は30年間美容外科医一筋で参りましたが、最初の14年間は大手美容外科クリニックに勤務していました。症例経験は充分に積めた一方で、学会参加は自分が発表するときと院長が学会長の時だけに制限されており、他のクリニックの先生方との交流も厳しく制限されておりました。
開業してからは好きな学会に思う存分に行くことが出来るようになり、様々な勉強会にも参加できました。大手美容外科に所属していた14年間とその後の16年間を比べると、後者の方が圧倒的に自分自身の進化に繋がりました。
出典:第4回日本美容医師会 公式サイト「会長挨拶」より抜粋(jcma2026.umin.jp
大手での14年より、開業後の16年が
自分を進化させた
── 田中亜希子会長の挨拶をもとに NERO編集部が要約

これは個人の述懐にとどまらない。
大手チェーンクリニックが「情報クローズド」で医師を囲い込む文化と、
「クリニックの垣根を越えた学びの場」が生む医師の成長速度の違いを示している。
日本美容医師会という場は、その問題意識から生まれている。

💡 NERO編集部の読み解き

今回のプログラムを総合すると、3つのことが見える。

① 製剤規制の整備が始まった:
「化粧品登録→注射剤医薬品」という脂肪溶解注射の議論は、グレーゾーンの可視化だ。
患者目線でいうと「何で注射されているか」の透明性が問われている。

② 単剤から複合プロトコルへ:
PCL×PDRN、コラーゲン製剤×糸リフトという「組み合わせ」が前面に出ている。
「新しい製剤を売る」から「設計力を競う」時代になったことを意味する。

③ 専門横断が加速している:
美容外科・美容皮膚科・美容内科・婦人科形成・AGAまで1つの学会に並んでいる。
美容医療の「専門の境界線」は今後も薄れていく。

いずれも「患者が賢く選ぶための情報」につながるテーマだ。
NEROはこの学会の続報もフォローしていく。

MESSAGE|会長メッセージ
田中亜希子先生
田中 亜希子 先生
第4回日本美容医師会 会長/あきこクリニック 院長

この度、第4回日本美容医師会の会長を拝命いたしました。2022年に第110回日本美容外科学会(JSAS)の会長を務めた際、「こんなにエキサイティングな経験はもう二度とないだろう」と思っておりましたが、もう一度このような機会をいただけることになりました。

(中略)

そうした経験を踏まえ、2023年11月よりクリニックの垣根を越えた勉強会「あきラボ」を開催してきました。今皆さまが何を学びたいのか──それを考えてこの学会を設計しています。若手からベテランまで、美容外科医のみならず美容皮膚科医・美容内科医の皆様にも「参加して良かった」と思っていただける場にしたいと考えております。

出典:第4回日本美容医師会 公式サイト「会長挨拶」より抜粋(jcma2026.umin.jp

NERO編集長 安達健一
NERO編集長 安達健一

「脂肪溶解注射が化粧品として注射されていたかもしれない」
これは患者にとって相当重い話です。「何を打たれているか、あなたは知っていますか?」
この問いは、美容医療を受けるすべての人に関係します。
今回のランチョンセミナー3のタイトルは、
業界がその問いに正面から向き合い始めたサインだと思っています。

田中会長が挨拶で振り返った、
かつての勤務先では学会参加も他院の医師との交流も
制限されていたという経験は、
業界関係者なら重く受け取るはずです。

美容医療の品質格差の一因が
「情報の閉じられ方」にあるとすれば、
こうした学会が「垣根を越えた学びの場」として
機能することは、業界全体の底上げに直結します。
NEROはその動きをこれからも追います。

NERO編集長 安達健一
NERO編集長 安達健一

参加登録

参加登録締切:2026年10月4日(日)12:00まで
※ クレジットカード決済のみ受付中(コンビニ決済・証明書提出の締切は終了)。
公式サイト:jcma2026.umin.jp

出典・参考情報

  1. 第4回日本美容医師会 公式サイト. jcma2026.umin.jp(直接確認済み)
  2. タイムテーブルPDF. jcma2026.umin.jp/program_timetable.pdf
  3. 演者プロフィールは大会事務局提供情報に基づく。
安達健一

安達 健一

NERO DOCTOR/BEAUTY 編集長

日本・米国看護師(BSN)・MBA保有。世界の一次医療データをもとに監修。広告主からの影響を受けない独立した編集方針を貫いています。