ニキビの治し方は「続け方」で決まる|滋賀・ふくなが皮膚科に学ぶ“未来に残る診療所”のつくり方

SUPERVISOR

ふくなが皮膚科 院長

福永 真未 先生

滋賀医科大学医学部を卒業後、同大学皮膚科に入局。総合病院での研修や爪専門外来の開設、美容皮膚科クリニック院長を経て、令和4年にふくなが皮膚科を開院。日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医として科学的根拠に基づく診療を重視し、「健やかな肌」を育てる医療を追求している。対話と双方向の理解を大切に、通い続けたくなるクリニックを目指して日々の診療に取り組んでいる。

ニキビの治し方は「続け方」で決まる|滋賀・ふくなが皮膚科に学ぶ“未来に残る診療所”のつくり方

「ニキビの治し方」を調べて、スキンケアや薬を試しても、あまり効果がなかったり、繰り返してしまう。そんな経験はありませんか。

実はニキビは、一時的なトラブルのように見えて、適切に治療しなければ、再発を繰り返しやすい慢性の皮膚疾患です。

そのため、一般的にイメージされるようなニキビの治し方だけでは不十分なケースもあり、継続を前提とした治療設計が欠かせません。

また、ニキビの治る期間は人によって異なり、短期間で完結するとは限りません。にもかかわらず、治療が完了せずに途中で途切れてしまうことで、結果的に「また繰り返す」と感じるケースも少なくありません。

では、なぜニキビ治療は続かないのか。そして、本当に必要なニキビの治し方とは何なのか。本記事では、滋賀県彦根市の「ふくなが皮膚科」の診療思想をもとに、ニキビが治るまでの期間とあわせて、“続けられる医療”という視点からその答えを解説します。

お話しをお聞きした滋賀・ふくなが皮膚科の公式HP

ニキビが治らない理由は「続かないから」|ニキビが治るまでの期間と医療の断絶構造

ニキビが続かない理由を示した図

ニキビが治らない理由は、ケアが足りないからではなく、“治療が続かない構造”にあるケースも少なくありません。

ここでは、ニキビの治る期間とあわせて、なぜ治療が途切れてしまうのか。そして本当に必要な「ニキビの治し方」とは何かを、医療の構造という視点から解説します。

▽ふくなが皮膚科のニキビ診断について

ニキビは「続けられなければ治らない」仕組みである

慢性の炎症性疾患である「ニキビ」は、一般的に考えられているような一度治療すれば終わる“単発のトラブル”ではありません。

目に見えている赤いニキビの背景には、毛穴の詰まりや皮脂分泌、肌のターンオーバーの乱れといった“見えない原因”が複数存在しています。

多くの方は、赤く腫れたニキビが多発するタイミングで治療を始め、炎症が引いた段階で「治った」と判断してしまいがちです。

しかし実際には、その時点では“表面の炎症が落ち着いただけ”であり、ニキビのできやすい環境が残っている限り、何度もニキビを繰り返してしまう可能性は高いままです。

炎症が出ては引き、また出る。このサイクルを断ち切らない限り、ニキビは“終わらない状態”が続きます。その途中でニキビ痕になってしまうと、治療は一層難渋します。

ニキビの治る期間は人によって異なりますが、短期間で完結するものではないと福永先生は言います。

福永先生
福永先生
ニキビは軽く見られがちですが、炎症が長引いたり悪化したりすると、痕として残り、将来的な肌悩みにつながることが多くあります。正しい診断と一定期間正しく継続する治療できれいに治るので、放置せず早めに受診しましょう。

赤みが引いた=治療終了、ではないのがニキビの難しいところです。ニキビを「消すもの」ではなく、「再発を防ぎながら整えていくもの」と捉え直せるかどうかで、治療の結果は大きく変わります。

だからこそ、“続けられる治療設計”そのものが、ニキビ治療の質を左右するといえるでしょう。

「続かない」のは患者の問題ではない|医療の構造に原因がある

「ちゃんと通えなかったから」「薬をやめてしまったから」などと、ニキビが治らない理由を、自分のせいだと感じている方は少なくありません。

しかし、問題の大半は、“続けられる設計になっていない医療”にあると福永先生は言います。

たとえば、

  • その場しのぎの対症療法
  • 医師ごとに変わる方針
  • ゴールが見えない治療
  • 次の一手が分からないフォロー体制

こうした医療は、治療を「点」でしか提供しておらず、その都度「続けるか、やめるか」を患者が判断することになります。

目標や判断軸がなければ、続かないのは当然です。つまり、ニキビが治らないのは意思の問題ではなく、構造の問題。ニキビの治る期間が人によってばらつくのも、この構造に左右されている側面があります。

▽ニキビの自己流ケアの危険性について

ふくなが皮膚科が設計する「続く医療」|三方よし循環モデル

治療が続くかどうかは、「良い先生がいるか」だけでは決まりません。患者・スタッフ・地域の3つがうまく循環してはじめて、医療は“持続”します。

「ふくなが皮膚科」の診療の根底にあるのは、近江商人の“三方よし”の精神。「患者さん・地域・スタッフの三方よし」をモットーにした組織づくりを行っているのが特徴です。

三方よしでしか医療は続かない|患者・スタッフ・地域の循環構造

医療は、一方向では成立しません。

患者が通い続けられること。
スタッフが働き続けられること。
地域に医療が残り続けること。

この3つは、独立しているようでいて、実際にはすべてつながっています。

ふくなが皮膚科三方よし循環モデルこの循環を、理念ではなく“日常診療の中で自走しながら回る構造”として成立させる。それが「ふくなが皮膚科」の考え方です。

福永先生は、この“三方よし”における「地域」を、単なる地理的な意味ではなく、もっと広い“社会”として捉えています。

地域の中で信頼され、必要とされる医療を積み重ねていくことが、社会にとっての価値につながっていく、という考え方です。

治療は“続けられて初めて意味がある”|ニキビが治るまでの期間を見据えた診療設計

ニキビ治療で本当に重要なのは、「何をするか」ではありません。大切なのは、熱量をもってニキビが治るまで、無理なく続けられるように設計されているかどうかです。

ニキビは、数回の治療だけで完全に安定するとは限らず、炎症を抑えたあとも、再発予防や肌質改善まで見据えた継続的なアプローチが必要になることがあります。

そのため、「ふくなが皮膚科」では、治療を単発で終わらせるのではなく、以下の流れを1つのプロセスとして設計しています。

  • 初期治療(炎症を抑える)
  • 維持治療(再発を防ぐ)
  • 肌質改善(跡・肌質を整える)

そのうえで、「今どの段階にいるのか」「次に何を目指すのか」を患者さんと共有しながら進めることで、治療の見通しを持ちやすくしています。

また、継続のしやすさは、患者さんの意志だけに任せるものではありません。通いやすさ、説明のわかりやすさ、治療プランのシンプルさ、経過の可視化まで含めて、自然と続けやすい医療の仕組みになっているかどうかが重要です。

当院で一番重視しているのは初診です。『3ヶ月続ければ変化を実感できる設計』と『自宅でも再現できるシンプルな治療プラン』を意識して、無理なく継続できるようにしています。
福永先生
福永先生

さらに「ふくなが皮膚科」では、回転率よりも対話を重視し、患者さん自身が治療の意味を理解しながら進められる診療を大切にしています。ニキビ治療は、ただ通うだけではなく、理解して実践できてはじめて結果につながるものだからという福永先生の考えによるものです。

ニキビ治療で見るべきなのは、「どんな施術があるか」だけではありません。“どう続けられるか”まで設計されているか。それこそが、本質的なニキビの治し方につながります。

▽ふくなが皮膚科の継続できるニキビ治療についての詳細

人が続かなければ医療は続かない|診療所を支える組織設計

ふくなが皮膚科のスタッフ

医療の質は、設備や薬ではなく、最終的には「人」で決まります。そして、その人の質が低ければ理想の医療も続けられません。だからこそ「ふくなが皮膚科」では、人材を“確保する”のではなく、自ら学び、環境を最大限に生かす人材を生み出す構造を整備することに重きを置いています。

  • 働き方の柔軟性
  • 教育とキャリア支援
  • 無理のない組織設計

こうした土台によって、常に質の高い人材が生まれ、誰が担当しても診療の質が安定する。医療の持続は、全スタッフの質の底上げと適切な新陳代謝によって支えられています。

さらに同院では、スタッフが一つの役割にとどまらず、複数の軸を持って成長できる環境づくりにも取り組んでいます。保険診療と自費診療、診療とマネジメントなど、異なる領域に関わることで視野とスキルが広がり、結果として個人の価値も高まっていきます。

これは単なるキャリアアップにとどまりません。複数の軸を持つことで、評価や報酬にもつながる構造になっています。

意識の高いスタッフを求めても、地域の診療所にいきなり集まるわけではありません。だからまずは方向性を示すこと。そのうえで、スタッフが自分で考え、動ける仕組みをつくる。そうしないと、どんな疾患でも“出口のある医療”は成立しません。
福永先生
福永先生
福永先生
福永先生
ニキビ治療の流れやツールを考えてくれたのは、スタッフなんです。私は“ニキビで圧倒的な結果を出したい”と一言伝えただけで、あとは現場のメンバーが形にしてくれました。

ニキビ治療を“続けられる医療”にするには、患者だけでなく、支える側も続けられなければ意味がありません。

人が育ち、自らの力を最大限に発揮し、現場のトライアンドエラーを安心して支えられる組織があること。それこそが、「ふくなが皮膚科」の診療の再現性と持続性を支えている土台なのかもしれません。

ふくなが皮膚科に学ぶ属人化しない診療所のつくり方|再現性を生む仕組み

保険医療は本来、「誰が診ても同じ質であること」が求められます。しかし現実には、医師ごとに診療のばらつきが生まれるケースも少なくありません。

「ふくなが皮膚科」が目指しているのは、特定の名医に依存する医療ではなく、誰が関わっても一定の質を担保できる医療。その差を埋める鍵になるのが、「再現性」です。

医療が属人化するのはなぜか|“経験”と“勘”に依存する構造

医療は高度な専門領域であるがゆえに、どうしても個人の経験や感覚に依存しやすい側面があります。

  • 診療判断が「これまでの経験」に基づく
  • 治療方針が「医師の解像度」によって変わる
  • 教育が「見て覚える」形式になりやすい

こうした状態では、判断基準が個人の中に閉じ込められてしまいます。その結果、医師ごとに治療内容が変わったり、同じ症状でも対応にばらつきが出たりと、医療の質が安定しにくくなります。

患者さんにとっては、「誰に当たるかで結果が変わってしまう医療」。これは、本来あるべき姿とはいえません。

暗黙知を言語化する|ふくながBOOKによる標準化の仕組み

ふくなが皮膚科の属人化しない医療のつくり方

属人化を防ぐためには、経験や勘を“個人の中に留めないこと”が大切です。

「ふくなが皮膚科」では、日々のすべての行動の指針となる理念や基準をクリニックのコンセプトブックである「ふくながBOOK」として体系化しています。

「ふくながBOOK」は、すべてのスタッフが常に携帯する小冊子であり、理念やミッションだけでなく、日常業務のルールに対する考え方や接遇の指針までが記されています。

組織の最上位にこの「ふくながBOOK」を置き、全スタッフがそれを基準に判断・行動することで、個人の価値観に依存しない業務体制を実現しています。

また「ふくながSTYLE」ではさらにもう一歩踏み込んで

  • どのような状態をどう評価するのか
  • どのタイミングで治療を切り替えるのか
  • 誰がどの順番で介入していくのか

こうした現場での判断軸を明文化し、チームで共有することで、診療や施術のばらつきを最小限に抑えています。さらに、

  • 業務フローの整理
  • 役割分担の明確化
  • 教育プロセスの標準化

といった仕組みによって、新しく加わるスタッフでも、無理なく一定の水準に達した状態で診療に関われる仕組みをつくっています。

ちなみに当院では主に教育を担当するスタッフは新入社員の次に経験の浅いスタッフです。「長年の勘」や「これまでの教育経験」がなくても、迷わず指導できることが大切だと考えているからです。

属人化を防ぐとは、個人の力を否定することではありません。個人の知見を、チーム全体の資産に変え、再現性を設計すること。それが、医療を一代で終わらせないための設計です。

再現性があるから医療は続く|“個人”から“仕組み”への転換

個人の技量に依存した医療は、その人がいなくなった瞬間に成り立たなくなります。医師やスタッフが変わることで治療方針や質にばらつきが生まれる状態では、医療は長く続きません。

一方で、仕組みとして設計された医療は、

  • 誰が関わっても一定の質が担保される
  • 教育によって人材を育てられる
  • 他の地域でも再現できる

という形で、継続性を持ちます。

つまり医療は、“個人のもの”から“社会に残るもの”へと変わる。「ふくなが皮膚科」が取り組んでいるのは、「良い医療を一代で終わらせない」ための設計です。

特別な誰かにしかできない医療ではなく、どの地域でも、どのチームでも再現できる医療へ。その積み重ねが、患者にとっての「いつ行っても安心できる」という価値になり、医療そのものへの信頼につながっていきます。

また、医療はその場所に存在してはじめて意味があります。どれだけ優れた診療でも、地域の中で機能していなければ続きません。

日々の診療で信頼が積み重なり、誰が診てもブレない再現性があり、無理のない運営によって安定して続いていく。そうした条件が揃ってはじめて、「通い続けられる医療環境」が成立します。

医療と地域は、一方通行ではなく、相互に支え合う関係です。この前提に立ったとき、診療所は単なる“治療の場”ではなく、“地域のインフラ”になります。

「ふくなが皮膚科」が目指しているのは、その場限りではなく、未来につなぐ医療です。

ここを訪れる方の肌の「今」と「未来」を創造し、最終的には、「あのクリニックがあるから、この街に住みたい」と言われる存在へ。誰か個人ではなく、クリニックそのものが信頼される医療を遺すための挑戦だと福永先生は語ります。

質の高い地域医療と志。わたしたちが実践するこのモデルは、ほかの地域にも広がってほしいと思っています。真似してもらっても良いし、聞いてもらえれば、何でも答えます。
福永先生
福永先生

その背景にあるのは、「1つのクリニックでできることには限界がある」という考えです。閉じた環境で完結するのではなく、取り組みを共有し合うことで、医療全体の質を底上げしていく、そんな広がりを見据えています。

福永先生
福永先生
1つのクリニックでできることには限界がありますし、同じ志を持つ医療機関が増えたほうが、社会全体としてはいい方向に進むはずです。お互いにやっていることを共有しながら、良いものはどんどん取り入れていく。そういうややクローズドな横のつながりの中で、医療の質が底上げされていく形が理想だなと思っています。

本当に信頼される医療とは、“その先生がいるから成り立つ医療”ではなく、“そのクリニックとして続いていく医療”なのかもしれません。

個人の技量を仕組みに変え、地域の中で再現し続けられる形にすること。その積み重ねが、患者にとっての「通い続けられる安心」につながっていきます。

こうした「属人化しない医療」の考え方は、院内だけに閉じたものではありません。

福永先生は、自身が診療の中で積み重ねてきた組織設計や地域医療への考え方を、書籍としても発信しています。

“良い医療を、一代限りで終わらせないために何が必要なのか”
“地域に医療を残し続けるには、どんな組織設計が必要なのか”

日々の診療だけでは伝えきれない思想や実践がまとめられており、「続けられる医療」の本質をより深く知ることができる一冊です。

▼福永先生の著書
ダイヤモンド経営戦略: 原石を徹底的に磨き上げる組織づくり
「ダイヤモンド経営戦略: 原石を徹底的に磨き上げる組織づくり」書籍表紙

良い医療は「続いてこそ意味がある」|ふくなが皮膚科の答え

ニキビは、一時的な炎症ではなく、再発を前提とした慢性疾患です。そのため、ニキビの治し方で大切なのは、「何をするか」だけでなく、「どう続けるか」という視点です。

ニキビが治る期間は人によって異なり、短期間で完結するものではありません。だからこそ、初期治療・維持治療・肌質改善までを見据えた診療設計と、患者が無理なく続けられる環境が欠かせません。

ニキビ治療で大切なのは、目の前の炎症だけを見ることではなく、治るまでの流れ全体を見据えられているかどうかです。継続できる医療環境を選ぶことが、長期的に結果を出すための本質的なニキビの治し方につながります。

お話しをお聞きした滋賀・ふくなが皮膚科公式HP

施設名・住所 ふくなが皮膚科
滋賀県彦根市長曽根南町446
電話番号 0749-33-1604
診療受付時間 9:30~12:30、15:30~19:00
木曜・土曜午後・日曜・祝日休診
公式サイト https://fkngderma.jp/
SNSアカウント インスタグラムアカウント(@fukunaga_hifuka
まみ先生ブログ https://ameblo.jp/dr-mammy/
アプリ「ハダイロ」 https://hadairo.jp/

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