鼻中隔延長とは?鼻を高くする美容整形のリスクと効果を全解説

鼻中隔延長とは?鼻を高くする美容整形のリスクと効果を全解説

鼻中隔延長(びちゅうかくえんちょう)は、鼻先の角度や高さを調整し、顔全体や横顔の印象を整えるための施術です。

メイクではカバーするのが難しい鼻先のラインを美しく仕上げ、バランスの取れた横顔をデザインします。

本記事では、鼻の角度や高さにアプローチして理想の印象をつくる鼻中隔延長について徹底解説。

鼻中隔延長の特徴や施術方法、ダウンタイム、施術を検討する際に知っておきたいポイントを分かりやすく紹介します。

鼻中隔延長術とは?

出典:photoAC

まずは、鼻中隔延長がどんな美容整形術なのか、特徴や効果を見ていきましょう。

■鼻中隔延長術の特徴と仕上がりのイメージ

鼻中隔延長は、鼻先の角度や高さを細かく調整できる施術です。

「上向きの鼻が気になる」「正面から鼻の穴が見えやすい」といったお悩みを、自然でバランスの取れたラインに仕上げることができます。

施術では、鼻の中の空間を左右に仕切る部分(鼻柱)に、別の部位から採取した軟骨を移植し、この壁を延長します。

イメージとしては、軟骨を使って鼻先の屋台骨を組み直すような施術です。

鼻尖と呼ばれる鼻先のパーツを高くしたり下向きにしたりできるので、いわゆる「豚鼻」や「アップノーズ」の解消も見込めます。

横顔のラインを整えたい方や鼻先の角度を調整したい方に選ばれている施術で、カウンセリングでは鼻全体のバランスを整える方法の1つとして提案されることがあります。

■鼻中隔延長術のメリット

鼻中隔延長術では鼻先の角度と高さを同時に調整できるため、デザインの自由度が高い点がメリットです。

鼻尖の形や向きを細かく整えることで、理想の横顔を目指します。

また、自分自身の組織を使用するため、体になじみやすい点もうれしいポイントでしょう。

人工素材と比べて質感が自然で、触れたときの異物感が少ない傾向にあります。

半永久的に効果が続くことも大きな魅力です。

■鼻中隔延長術のデメリット

鼻中隔延長術は、5年、10年と時間が経過するにつれ、移植した軟骨や鼻の土台となる鼻中隔軟骨が弱くなり、曲がるリスクがあります。

また、移植する軟骨の厚みによっては鼻柱が太くなり、術前に比べて鼻の穴が狭まることで空気の通りを悪くしてしまうケースがあることもデメリットです。

さらに、鼻先が硬くなるため、指で押し上げても豚鼻のような形にすることができません。

普通に過ごすだけなら見た目にはほとんど分からないものの、触ったときの変化があることも理解しておく必要があるでしょう。

そのほか、鼻の穴に左右差が生じたり移植した軟骨が浮き出たりするリスクもゼロではありません。

こういったデメリットをきちんと理解していないと「鼻中隔延長はしないほうが良い」という考えにつながる可能性も。

もちろん、必ずこのような症状が出るとは限りませんが、後悔しないためには、デメリットやリスクが起きる可能性があることを理解したうえで、鼻中隔延長術を受けることが大切です。

鼻中隔延長術の手術方法は?ダウンタイムもチェック

出典:photoAC

鼻中隔延長術には、主に2つのアプローチ方法があります。

ここからは、具体的な手術方法や使用する軟骨のほかにリスクと副作用について解説。

併せて、ダウンタイムも理解しておきましょう。

■鼻中隔延長術で使用する軟骨の種類

軟骨の採取部位は以下の3つが代表的で、鼻の状態や術後の変化の大きさに応じて選ばれます。

どの軟骨を使うかは、手術を行ううえで非常に重要なプロセスです。

それぞれの違いを見ていきましょう。

耳介軟骨

耳介軟骨は、耳の後ろにある軟骨です。

やわらかく加工しやすいため、細かなデザインをしたい場面で用いられます。

耳介軟骨はほかの部位と比べてやわらかいという特徴がありますが、両耳から採取して重ね合わせて使用することで、強度を保つことは可能です。

傷痕も耳の後ろに隠れて目立ちにくく、体への負担も少ないでしょう。

ただし、採取できる量に限りがあるため、大きな変化を求める場合には向いていません。

鼻中隔軟骨

鼻中隔軟骨は鼻の中にある軟骨で、薄い素材でありながら強度が高く、使いやすい材料です。

鼻から採取するため、傷が新たにできない点がメリットです。

鼻の構造に適しており、自然な仕上がりが期待できますが、場合によっては鼻中隔軟骨だけでは量が足りないケースもあります。

肋軟骨

肋軟骨は、バストの下の付け根辺りから採取できる軟骨です。

必要量を確保しやすく、強度も高いことが特徴です。

ただし、胸を切開するため体への負担が大きく、傷痕が残るリスクも覚悟しておかなければなりません。

また、加齢に伴い軟骨が硬くなれば、採取が難しくなるケースも出てきます。

■切開方法は2種類

鼻中隔延長術の切開方法には「オープン法」と「クローズ法」の2種類があります。

それぞれの特徴は、以下のとおりです。

オープン法 クローズ法
施術方法 鼻柱を切開する方法 鼻の内部のみを切開する方法
メリット 鼻の内部を確認しながら施術を行うため細かい調整が可能 外側に傷痕が残らない
デメリット 鼻柱に傷ができる 細かい調整がしにくく、オープン法と比べて正確性やデザイン性に劣る可能性がある

鼻中隔延長術は繊細な手術になるため、向きや長さを調整しやすいオープン法を採用するクリニックも多くあります。

クローズ法のほうが、全体が見えにくいため難易度が高いとされていますが、鼻の形状や希望するデザインによってはクローズ法で施術することも十分可能です。

どちらの術式を採用するかは医師の見解や方針によって異なるため、事前に相談を重ねておきましょう。

■鼻中隔延長術のリスク・副作用

切開を伴う鼻中隔延長術は、体への負担がかかる手術です。

主な副作用やリスクには以下のようなものがあります。

<リスク・副作用>
熱感・だるさ・頭痛・かゆみ・むくみ・発熱・冷や汗・咳・胸痛・鼻尖の違和感・鼻の穴のひきつれ・鼻閉感(鼻が通りにくい) など

ネットでは鼻中隔延長術を受けるとパートナーとのキスができないとささやかれていますが、これは副作用やリスクに起因するものと考えられます。

とくに、術後1週間は変形や感染症にかかるリスクが高まるため、むやみな接触は避けましょう。

■ダウンタイムと術後の経過

鼻中隔延長術のダウンタイムは、およそ1~2週間です。

その間は鼻の形を安定させ、回復を促すために、患部をギプスで固定する必要があります。

仕事や大切な予定がある場合は、前もってスケジュールを調整しておきましょう。

また、入浴や激しい運動、飲酒といった血行を良くする行為もNG。

ダウンタイムを長引かせる可能性があるため、できるだけ安静に過ごすことが大事です。

腫れや内出血のピークは術後1~2週間です。

その期間を過ぎれば徐々に落ち着き、鼻先のギプス固定も就寝中のみとなります。

ただし、移植した軟骨が安定するまで、術後1ヶ月ほどは鼻を押さえるようなマッサージやうつぶせ寝、メガネを長時間着用するのは避けましょう。

オープン法の場合、腫れや内出血が完全に落ち着くまでには3~6ヶ月程度かかり、最終的な仕上がりが確認できるのは6ヶ月ほど経ってからになります。

鼻中隔延長術はしないほうがいい?向かない人・向く人

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鼻中隔延長術は鼻先を整えることで理想の印象を目指せますが、手術には向かない人と向く人が存在します。

■鼻中隔延長術が向かない人

重度のだんご鼻や低すぎる鼻など、形状によっては鼻中隔延長術のみでは理想の鼻に近づけられない可能性があります。

鼻の整形は何度もできるものではないため、1度の手術で鼻中隔延長術や鼻尖形成、鼻プロテーゼなど、複数のアプローチを行うケースは少なくありません。

しかし、その場合は大幅なダウンタイムを要することが予想されます。

仕事や予定の調整が難しい場合は、別の選択肢を検討したほうが良いでしょう。

体に傷痕を残したくない方も、鼻中隔延長術は避けたほうが無難です。

軟骨を採取する部位には少なからず傷痕が残る可能性があるため、この点に抵抗がある場合は、侵襲性の低いほかの施術を検討することをおすすめします。

■鼻中隔延長術が向く人

鼻中隔延長術は、横顔のラインを自然に整えたい方や、鼻先の角度や向きを調整したい方に向いています。

メイクでは表現しにくい立体的な変化を実現できるため、理想の印象に近づけることが可能です。

手術には自分の体から採取したものを使用するため、自然な仕上がりを希望する方にとっても鼻中隔延長術は魅力的でしょう。

異物反応のリスクが低く、半永久的な効果が期待できるため、長く安定した結果を求める方に適しています。

時間をかけてでも理想の鼻の形に近づけたい方、しっかりと医師と相談し、納得したうえで施術を受けられる方にも向いています。

美容外科などで行うカウンセリングでは、医師が顔全体の印象を考慮しながら、一人ひとりに適したプランを提案してくれますので、鼻中隔延長術を受けたい方は相談してみましょう。

まとめ

鼻中隔延長術は、自分自身の軟骨を用いて、鼻先の高さや向きを自然に整える美容整形です。

アップノーズや短い鼻に悩む方にとって、大きな変化を期待できる選択肢となります。

ただし、効果が見込める一方で、リスクがあることから術後のケアも重要です。

ダウンタイムや、将来的な変化まで理解したうえで、信頼できる医師を選ぶことが成功の鍵と言えます。

鼻中隔延長術の知識や経験が豊富な医師と十分に相談しながら、理想の横顔をデザインしていきましょう。

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【治療の内容】鼻中隔延長
【治療期間および回数の目安】1回
【費用相場】1回¥550,000~¥1,000,000程度
【リスク・副作用等】腫れ、内出血、痛み、鼻中隔が曲がる、左右非対称、鼻先が硬くなるなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】鼻尖形成術
【治療期間および回数の目安】1回
【費用相場】¥300,000~¥600,000程度
【リスク・副作用等】腫れ、内出血、痛み、発熱など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【治療の内容】シリコンプロテーゼ挿入
【治療期間および回数の目安】1回※状態によって異なります。
【費用相場】¥200,000~¥400,000※クリニックにより異なります。
【リスク・副作用等】腫れ、痛み、感染、炎症、違和感、しこり、プロテーゼの浮きやズレ、拒絶反応
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

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