輪郭3点は、顎先・エラ・頬の3ヶ所の骨を切ったり、削ったりして輪郭を整えるという小顔形成術の1つ。理想のフェイスラインを目指せるとして注目されている美容医療ですが、メスを用いた施術という点から、老後の変化が気になる方もいらっしゃるかもしれません。本記事では、輪郭3点で考えられる老後のリスクや後遺症リスクを解説するとともに、後悔しないためのクリニック選びのコツもご紹介します。ぜひ参考にしてください。
1.輪郭3点を行うと老後はどうなる?リスクを解説
輪郭3点の骨切りなどの手術を受けたら、老後にどんな変化があるか気になる方も多いでしょう。「若いうちに整形すると老後に崩れるのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。ここからは、輪郭3点の手術で考えられるリスクと心構えを解説します。
■加齢とともに顔や皮膚の状態は変化することを知っておこう
骨を切るなど、大がかりな手術を行う輪郭3点。傷痕ができるだけ目立たないように口の中から切開を行うなど、多くのクリニックで配慮した手術方法をとっています。そして、見た目の変化が自然なこと、持続期間が半永久的といわれることも注目される理由の一つです。
しかし、年齢を重ねるごとに全身の状態は変化するもの。個人差はありますが、加齢によって手術した部分にも変化が現れることは、心構えとして理解しておきましょう。
大切なことは、老後に起こりうる変化を把握し、クリニックのもとで適切な管理を行って変化に対応することです。
■輪郭3点の老後のリスク
輪郭3点の老後のリスクでよく言及されているのは、たるみの症状です。
輪郭3点によって骨格がシャープになった分、皮膚に余りが出てたるむケース。そして加齢によって皮膚の弾力が低下したときに、たるみがより起こりやすくなるケースがあります。とくに骨を多く削った場合は、程度が大きくなりやすいでしょう。
対策として、手術中にたるみを抑えるための縫合を行っているクリニックも多くみられます。
また、たるみが心配な方や、すでにたるみの症状がある方には、フェイスリフトや糸リフト、ハイフといったリフトアップのための施術を併用するケースも。起こるであろうリスクに備えた提案を行うクリニックであれば、老後の大幅な変化を予防できるでしょう。
■輪郭3点の後遺症リスクとは
輪郭3点は他の美容医療と同様、さまざまなリスクが考えられる施術です。ここでは、リスクをしっかり理解しておくために、主な後遺症について解説します。
オトガイ神経麻痺
輪郭3点の後遺症で発症リスクが高いものとして、オトガイ神経麻痺が挙げられます。下顎の骨にある神経を損傷することで麻痺が起こる症状で、回復に時間がかかるケースも。医師は神経にダメージを与えないよう注意深く手術を進めます。
感染症
口の中から切開する術式の場合、細菌が入り感染症を引き起こすリスクも。万が一起きてしまった場合は、医師が必要な処置を行うほか、歯科と連携して迅速に対応するなどの対策をとるクリニックが多くみられます。
骨の削りすぎによる後遺症
骨を削りすぎてしまった場合、見た目への影響だけでなく、下顎骨の強度が低下し、機能面に障害が出るリスクがあります。輪郭の手術は、繊細な技術を要するものです。適切な量の骨を見極められる、顔面骨の手術に精通した医師を選ぶことが大切だといえます。
輪郭3点はダウンタイムが長め
輪郭3点はダウンタイムが長いことも考慮しておくべきでしょう。
程度に個人差はありますが、術後に腫れや内出血、むくみが出て、症状が落ち着くのに数週間~数ヶ月かかるケースがあります。また、食事は手術翌日からとれるケースが多いものの、口内の傷に配慮するために、しばらくはやわらかく刺激が少ない料理にすることをアドバイスされるようです。
仕事を何日休めば良いか気になる方も多いでしょう。輪郭3点の施術後から仕事復帰までには、1~2週間を要するケースが多々あります。長期休暇などを利用して、ダウンタイムを上手く過ごすと良いでしょう。
2.輪郭3点で老後に後悔しないために!クリニック選びの基準をチェック
輪郭3点は全身麻酔を用いた手術で、麻酔から醒めたあとさまざまな合併症が起こるリスクがゼロではありません。また、骨を削りすぎた場合は元に戻すことができず、修正手術の難易度が高いことから、クリニック選びは慎重に行う必要があります。
ここでは、クリニック選びの基準や、カウンセリング時に伝えるべきポイントをご紹介しましょう。
■クリニック選びの基準│安全管理体制を徹底している
クリニックを選ぶ際には、まず安全管理体制を整えているかをホームページやカウンセリングで確認してみてください。リスクをゼロに抑えるための取り組みに注力していること、緊急時には周辺の医療機関と連携して対応するなど、安全管理の面を徹底していることは重要なポイントです。
また、カウンセリング時に医師や在籍するスタッフがリスクについてしっかりと説明し、不安や疑問を丁寧に聞いてくれるクリニックを選ぶと良いでしょう。
■クリニック選びの基準│アフターケアが充実している
手術後の定期検診で経過を確認し、状態に応じた処置を行ったり、不安や心配事に真摯に対応したりと、アフターケアが充実しているかもチェックするべき点です。ダウンタイム中の過ごし方や対処方法について丁寧にアドバイスしてもらえるかなどを、カウンセリング時に確認してみてください。
■クリニック選びの基準│さまざまな選択肢を提示してくれる
輪郭に悩みがある方は、輪郭3点といった骨切りを伴うダウンタイムが長い手術を行わなくても、対処できる場合があります。例えばエラ張りの原因が筋肉の発達である場合、ボトックスで筋肉の動きを緩めたら悩みを改善できたといったケースです。
悩みの原因に合った施術を選択するためにも、輪郭の特徴を見極め、さまざまな治療の選択肢を提示してくれるクリニックを選ぶことをおすすめします。
■クリニックでの伝え方のポイントは?
輪郭3点の施術で後悔しないために、カウンセリング時に患者さんが心がけておくべきポイントを解説します。
まずは、可愛らしい印象に・シャープな印象になど、なりたい印象をしっかりと伝え、医師と仕上がりのイメージを共有しましょう。そして、後遺症リスクがあることをふまえ、疑問や不安を遠慮なく相談してください。治療内容を完全に理解しないまま、施術を迎えるのは避けましょう。
緊張して上手く要望や疑問を伝える自信がない場合は、事前にメモを用意しておくと安心。そして、限られたカウンセリング時間でより深く施術内容を理解するためには、気になる治療についてある程度予習して、自分なりに要点を理解しておくことも大切です。
信頼できるクリニックか判断するためにも、カウンセリングの時間を有効的に使いましょう。
3.そもそも輪郭3点とは?パーツごとの特徴を知ろう
輪郭3点とはどのような施術なのか、パーツごとの手術内容の概要を紹介します。
■骨格からアプローチ!小顔を目指せる輪郭形成手術
輪郭3点は、顎先・エラ・頬の3ヶ所の骨を切ったり削ったりして、顔の余白を減らし、輪郭を整える小顔形成術。韓国でポピュラーな美容整形の施術として、日本でも知られるようになりました。3ヶ所を切ったり削ったりするため、顔全体のバランスを考慮しながらフェイスラインを整えられる点がメリットです。
■輪郭3点│顎先・オトガイ
オトガイとは顎先の骨を指します。顎がしゃくれている場合は後退させたり、突出している場合は前に出したりと、顎の長さや幅、前後左右の位置を調整することが可能な手術です。エラとのバランスを見ながら、フェイスラインがなめらかになるよう顎先を形成します。
■輪郭3点│エラ
下顎のエラ部分の骨を切ったり、削ったりして小さくする手術です。顎の外側の筋肉(咬筋)が発達してエラが張り出している場合は、咬筋も一部切除するケースも。顎先の手術と組み合わせて、V字のシャープなフェイスラインを目指します。
■輪郭3点│頬骨
突出した頬骨を切ったり、削ったりして整える手術。
頬骨が横に出ている場合は横幅を縮め、頬骨が前に出っ張っている場合は突出部を減らすよう施術します。頬が張り出していると男性的に見えやすい傾向がありますが、この施術では頬の出っ張りを解消し、女性的なやわらかい印象を目指します。
■まとめ
輪郭のさまざまな悩みを解消できる輪郭3点。しかし、顔の造形に関わるため、老後への影響が懸念点となる方も多いでしょう。輪郭3点は他の施術の併用など、リスクへの対策を行うことで老後の大幅な変化を防ぐことが期待できます。クリニックに行くことをためらっている方も、まずは、輪郭の悩みや施術への不安を相談してみると良いでしょう。リスクについて丁寧な説明を行い、不安に真摯に応えてくれるクリニックで、理想的な仕上がりを目指してください。
・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。
・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。
・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。
【治療の内容】
・下顎角形成術
・頬骨骨切り術/骨削り術
・オトガイ形成術
【治療期間および回数の目安】
・通常1回、回復まで約6ヶ月〜1年程度
※治療期間や回復期間は個人差があります。
【費用相場】
・下顎角形成術:約¥500,000~¥2000,000
・頬骨骨切り術/骨削り術:約¥900,000~¥1,900,000
・オトガイ形成術:約¥800,000~¥1,500,000
【リスク・副作用等】
・疼痛、腫れ、内出血、知覚異常、痺れ、麻痺、下顎の形態不全、感染、開口障害など
【注意事項】
・経口避妊薬を内服している方は、手術1ヶ月前より内服を中止してください。
・喫煙者の方は禁煙をしてください。
・歯周病や虫歯は術後の感染リスクとなるため、歯科受診をして手術までに治療を終了してください。
・強い食いしばりがある方は、手術1週間前くらいまでにエラボトックスを打つこともおすすめです。
・手術前は体調管理を十分にしてください。体調によっては医師の判断で手術中止となる場合もあります。
※詳細については医師にお尋ねください。
【その他】
・輪郭形成手術の治療には、医薬品医療機器等法上の承認を得ていない未承認治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、医師の判断のもと導入しています。
・同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品はありません。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。