長年、一重まぶたに悩みつつも「今さら二重整形をするのは…」と、一歩踏み出せない方もいるのではないでしょうか。また、二重整形の効果やリスクも気になるところです。この記事では「二重整形は何歳からでも遅くないのか?」という疑問や、年代別のリスクについて解説しています。これから二重整形をしようか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
1.二重整形は何歳から?施術方法の種類とメリット・デメリット
二重まぶたは、まぶたが内側に織り込まれて上のまぶたにラインが入っている状態です。二重整形はこのラインを作るための施術で、大きく分けて埋没法(まいぼつほう)と切開法の2種類があります。まずは、それぞれのメリット・デメリットや二重整形は何歳から受けられるのか解説しましょう。
■埋没法のメリット・デメリット
埋没法は、メスを使わずまぶたの皮膚の裏側を糸で数ヶ所固定する方法です。専用の針を使用して、作りたい二重のライン上の皮膚に特殊な糸を埋め込むことで二重まぶたを作ります。
埋没法には、糸を留める位置が異なる瞼板法(けんばんほう)と挙筋法(きょきんほう)という2種類の施術方法があるので、まぶたや皮膚の状態によって適した方法を医師と相談して決めましょう。
埋没法のメリットは、皮膚を切らず短時間で施術ができること。また、傷痕が見えにくく抜糸が不要で、切開法と比較してダウンタイムが短いこともメリットです。さらに、切開法よりも費用が安いため、手軽に受けられる施術といえるでしょう。
一方で、たるみが強いまぶたやデザインによっては施術が行えない、仕上がりに限界があり効果が半永久的に持続しない可能性がある、といったデメリットもあります。
■切開法のメリット・デメリット
切開法は、まぶたをメスで切開して二重のラインを作る方法です。上まぶたの二重のライン上を切開して、挙筋と呼ばれる目を開ける筋肉、または挙筋とまぶたをつなぐ腱膜を短縮させて二重を作ります。
埋没法では二重のラインが取れてしまう方や、まぶたの脂肪が多くて埋没法ができない方、幅の広いデザインの二重を作りたい方に向いている施術です。また、切開と同時にまぶたの脂肪を取り除いたり、たるみ取りと併用したりといったことも可能。切開によって強固な二重ラインを作るため、半永久的に効果が続く点が大きなメリットです。
一方で、施術のやり直しができない点や、埋没法と比較して施術費用が高くダウンタイムが長い点はデメリットといえるでしょう。
■二重整形は小学校高学年から施術可能
二重手術などの美容整形は、何歳から可能なのでしょうか。子どもの場合、成長途中で整形をすると骨の成長を阻害するリスクがあるため注意が必要です。顔のパーツの中では、鼻は15歳程度、目の周りの骨は10歳程度で成長が止まるといわれています。
二重整形が可能となる年齢は、一般的に目の周りの骨の成長が終わった小学校高学年くらいです。痛みや体への負担も考慮して、施術内容や受ける時期を話し合って決めましょう。また、未成年の整形には、本人はもちろん保護者の同意が必要です。
2.10~20代で二重整形をする効果とリスク
二重整形は小学校高学年頃から施術可能ですが、10代、20代での二重整形にはどのような効果やリスクがあるのか確認しておきましょう。
■コンプレックスの解消はその後の人生にも影響する?
二重整形を受ける年齢は、何歳が多いのでしょうか。株式会社グローバーズラボが実施したインターネット調査によると、回答があった426名の女性のうち全体の34%を占める147名が「二重整形をしたことがある」と回答(※)。二重整形を受けた年齢は大学卒業後の20代が37%と最も多く、中学生・高校生・大学生といった学生時代に二重整形を受けているケースも3割を超えていました。
アンケートの結果から、10代の頃から目元にコンプレックスを抱き、二重整形に踏み切るケースも少なくないことが分かります。思春期の中学生・高校生のタイミングでコンプレックスを解消することは生活が一変するきっかけとなり、その後の人生にも大きく影響するかもしれません。
二重整形にはリスクが伴いますが、埋没法であれば比較的リスクを軽減しながら施術できます。クリニックでカウンセリングを受けて、メリットやデメリットを親子で話し合ってみるとよいでしょう。
■成長過程の10代は成人した後の変化に注意
10代と20代では、顔が変わる可能性があります。成長途中の10代での二重整形は、成人した後に顔のバランスが崩れる可能性があるため慎重に検討しましょう。
また、ダウンタイム中にメイクで腫れや整形をごまかせないなど、大人の二重整形にはない問題もあります。10代で二重整形を受ける場合は、施術日を長期休暇に設定する、腫れが落ち着くまでメガネで過ごす、といった工夫が必要です。
■二重整形した30年後はどうなる?
10代、20代で二重整形をすると、早くにコンプレックスを解消できる点はメリットです。一方で、年齢を重ねると整形直後の仕上がりをキープできないというリスクも否定できません。
例えば、埋没法で二重整形をした場合、効果は半永久的に持続しない可能性があり、糸が緩んで二重のラインが崩れることがあります。20歳で二重整形を受けると、30年後は50歳。体形の変化や肌のシワ・たるみが原因で二重ラインが崩れ、施術を受け直す必要があるケースも。しかし、過去に切開法で二重整形をしていると、まぶたの皮膚が少ないため手術ができない可能性があります。10代、20代での二重整形は、年齢を重ねた後のことも考えて検討しましょう。
3.需要が高まる30~40代の二重整形
近頃は30代、40代で初めて二重整形を受ける方も多く、その理由は単に二重まぶたになりたいというより、年齢を重ねて目元のお悩みが出てきたから。ここからは、30代、40代での二重整形の効果とリスクを解説します。
■まぶたのたるみが気になる30~40代の二重整形
30代、40代になって、二重のラインが細くなった、目が小さくなった、と感じる方も多のではないでしょうか。それらの原因は、加齢によってコラーゲンやヒアルロン酸が減少して肌の弾力が失われたり、まぶたを持ち上げる筋肉の力が弱まったりするためです。
もともと二重まぶたの方は、眉下切開法(眉下リフト)と呼ばれる方法で上まぶたのたるみや厚ぼったさを改善することで、たるみによって消えた二重のラインを取り戻すのに有効です。一重まぶたの方が二重まぶたにするには、眉下切開法と埋没法を組み合わせると良いでしょう。
■30~40代は一般的な埋没法が向かないことがある
まぶたの下がり具合がひどい場合は、単なるたるみではなく眼瞼下垂という症状の可能性が高いです。眼瞼下垂は、まぶたを支える挙筋腱膜が弱くなると起こる症状ですが、切開法で余分な皮膚や脂肪を取り除くと改善し、スッキリとした印象の二重になります。
埋没法でも改善できますが、重度の眼瞼下垂には向いていません。また、一重まぶたで脂肪が多い場合は、二重まぶたにするために切開が必要となるケースもあります。埋没法だけではイメージどおりの二重にならない可能性があるため、カウンセリングで納得できるまで質問し、仕上がりについてしっかり確認することが大切です。
4.50代以降で二重整形をするメリットと注意点
二重整形と聞くと、若い方が受けるイメージを抱くかもしれません。しかし先ほどご紹介した株式会社グローバーズラボが実施したインターネット調査によると、二重整形をした時期は「50歳以上になってから」と回答した方が18%で、20代(大学卒業後)に次いで多いという結果でした(※)。二重整形は何歳からでも遅くなく、むしろ50代にとっては目元の悩みを解消できる有効な方法といえるでしょう。
■二重整形で目元の悩みを解消
50代の二重整形は、単に二重に整形するだけでなく、まぶたのたるみや目の上のくぼみなどの悩みも解消できる手段です。二重整形の際にまぶたのたるみや余分な脂肪を取り除くことで、スッキリとした目元に仕上がります。まつ毛の生え際にかかる皮膚の量が少なくなり、マスカラがまぶたに付きにくくなる、アイシャドウがしっかり見えてメイクが映えるようになる、といったうれしい効果を感じることもあるようです。エイジングケアの面からも、二重整形を検討してみてはいかがでしょうか。
■複数の施術の組み合わせが必要な場合も
50代になると目元にたるみが見られる方も多く、埋没法や切開法で二重のラインを作る前に、たるんだ皮膚を引き締める施術が必要となるケースもあります。たるみを引き締める方法は、レーザーや余った皮膚を切除する眉下切開法など。先にたるみを取り除いてから二重整形を行わないと、上まぶたの皮膚が余ってしまうため、きれいな二重が作れない可能性があります。
また、埋没法ではイメージどおりに仕上がらないこともあります。切開法で二重に整形する場合はダウンタイムが長くなり費用がかかる点がデメリットです。二重整形は何歳からでも遅くはありませんが、50代では複数の施術を組み合わせることが多いため、10代、20代に比べて費用や期間がかかる傾向にあります。
■まとめ
二重整形は、何歳からでも遅くありません。若いうちにコンプレックスを解消するのも良いですが、年齢を重ねたからこそ出てくる目元の悩みもあるでしょう。単に二重まぶたに整形するだけでなく、ご自身の悩みの解消も含め、理想の目元を実現するためにカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。年齢を重ねてからの二重整形は、複数の施術が必要となるケースがあります。事前に効果やリスクを医師と相談して、納得した施術を選ぶことが大切です。
【参考】
※ 株式会社グローバーズラボ「整形した部位」「二重整形にかかった費用」などを徹底調査
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