CLASS CLINIC 院長
松本 茂先生
順天堂大学医学部を卒業後、同大学院で医学博士を取得。その後、「順天堂大学医学部附属浦安病院」形成外科で医局長、「順天堂大学医学部附属静岡病院」形成外科で診療部長を歴任。多くの形成外科症例に携わった後に「ヴェリテクリニック」へ入職し、美容医療の世界へ。2024年には米医療雑誌にて「アジアの形成外科医TOP10」に選出。2024年には「CLASS CLINIC(クラスクリニック)」を開業した。
「セルフでのエイジングケアはもう限界……」そんなとき、美容医療を検討し始める人も多いでしょう。しかし、注入による“プチ整形”もあれば、ダイナミックな変化をもたらす外科手術まで選択肢はさまざま。「何から始めたら良いの?」と悩む方も多くいます。
本記事では、CLASS CLINIC院長の松本 茂先生に監修いただき、老化の適切な予防とアプローチについて解説します。
顔の老化=皮膚のたるみと思われがちですが、実は骨や脂肪などの変化が複雑に絡み合って起こるもの。原因を見極め、適切なアプローチと施術選択が大切だといいます。本格的なエイジングケアでいつまでも美しくありたいという方は、ぜひ読んでみてください。
▼松本茂先生のインタビューはこちら
老けて見えるのはなぜ?顔の老化メカニズムと根本原因

一般的な老化のサインは、【シワ・たるみ・シミ(くすみ)】の3つ。まずは、これらのエイジングサインについて、原因と進行のメカニズムについて整理しておきましょう。
光老化と自然老化
老化は、原因によって次の2種類に分けることができます。
- 光老化……紫外線の影響が原因(外因性)
- 自然老化……加齢に伴う皮膚・皮下脂肪・筋肉・靭帯・骨の全体的な衰え(内因性)
顔などの露出しやすい部分の老化は、約8割が光老化によるものとされています。ただし、光老化はUVケアを徹底すれば十分に予防することが可能。
一方で、自然老化は表面的なケアだけでは予防・改善が難しく、表層の皮膚から深層の皮下組織までを視野に入れたアプローチが必要です。
老化のメカニズム|顔の“土台”が変化する順とは
自然老化の場合、次のような【萎縮→下垂→拘縮】の順で進行します。
- 骨密度が減少し、骨と脂肪が萎縮する
30代ごろから骨が少しずつ萎縮します。おでこや目周り、顎の骨などが痩せていき、顔の土台が小さく変化。脂肪も減るため、ゴツゴツと骨ばった顔立ちへと変化します。 - 骨と皮下組織をつなぐ支持靭帯(リガメント)が衰える
骨と皮下組織をつなぐ靭帯が、骨と脂肪の萎縮によって伸びてゆるみます。靭帯が支えていた脂肪や皮膚は下垂し、シワやたるみを引き起こします。 - 下垂した脂肪を支えようと筋肉が過剰に働き、拘縮する
下垂した脂肪を支えようと顔の筋肉が過剰に力んだ状態になります。これが長時間続くと、老化の最終段階である拘縮状態に。深いシワとして目立つようになります。
みなさんは、「老化は顔の下半分に出やすい」という話を聞いたことはありませんか?
これも、骨の萎縮や支持靭帯の衰えによって脂肪が下垂し、下顔面や顎下にたるみとなって現れることが原因。
一方で上顔面の脂肪は減り、頬骨などの凹凸感が目立つようになります。この場合、光老化だと原因を見誤り、UVケアだけを続けたとしても期待する効果は得られにくいでしょう。
本格的にエイジングケアを始めるなら、こうした老化のメカニズムを正しく知ることはとても重要。原因に合わせた適切なケアを行えば、長年の悩みも短期間で改善できるかもしれません。
目元・鼻・唇はなぜ下がるのか?部位別に見る“老化のリアル”

次は、加齢によって顔の各パーツの“土台”はどのように変化するのか、具体的に見ていきましょう。
目元の老化
目元はよく動くパーツのため、くぼみやシワができやすい部分。老化が進むとエイジングサインが目立ちやすく、疲れた印象に見られやすくなります。
<加齢による目元の変化>
- 目周りの骨が痩せて眼窩(眼球がある部分)が広がり、目周りがくぼむ
- まぶたの脂肪が減り、眼輪筋(目周りの筋肉)が衰えて、まぶたがくぼむ
- 肌の弾力がなくなり、表情筋の動きによるシワが戻りにくくなる
- まぶたを持ち上げる筋肉がゆるみ、上まぶたがたるむ(眼瞼下垂)
- 骨萎縮や靭帯のゆるみによって眼窩脂肪が押し出され、目の下がふくらむ
鼻の変化
美しい理想的な鼻といえば「忘れ鼻」とよくいわれますが、年齢を重ねると鼻は大きく広がり、鼻先は垂れ下がるように。顔の中でも目立つパーツなだけに変化に悩む人も多いパーツです。
<加齢による鼻の変化>
- 骨密度低下や靭帯、筋肉の衰えによって、鼻が横に平たく広がる(ぺちゃ鼻)
- 鼻軟骨や靭帯、筋肉の衰えによって鼻先が下垂する(魔女鼻・垂れ鼻)
- 鼻先に皮下脂肪がたまって鼻先が丸く太り、鼻の穴も目立つようになる
- 皮膚が薄くなり、軟骨の形が浮き出ることで、鼻のハリや丸みが損なわれる
口元の変化
口元も目元同様に老化が現れやすい部分。主に、唇のボリュームロスやシワ、伸びた人中が目立つようになります。
<加齢による口元の変化>
- 骨萎縮や筋肉・皮下脂肪の減少によって、唇が横に広がり薄くなる
- 唇のボリューム感が減り、口元の影が目立つようになる
- 唇のボリュームロスによって鼻下から唇までの距離(人中)が長くなる
- 口輪筋(唇周りの筋肉)が衰え、口周りに放射状のシワができやすくなる
- 口周りの骨や表情筋が萎縮し、顔全体が下垂することで口角が下がる
- 唇の乾燥が進み、縦ジワが目立つようになる
外科的アプローチが必要になるラインは?適切な施術選択のポイント

皮膚表面に加え、骨の萎縮や靭帯のゆるみなど“土台”の老化が始まるのは、およそ30代ごろといわれています。老化の進行スピードには個人差がありますが、この時期から正しいケアを始めておくと加齢による変化をゆるやかにできるでしょう。
ただ、多くの人が悩むのが「どこまで非外科施術で対処できる?」「外科施術が必要になるのはどんな状態?」ということではないでしょうか。
以下に、非外科施術と外科施術を選ぶときの判断ポイントについてまとめました。
◆非外科施術でケア・予防できる段階の例
- 骨吸収の進行が軽度
- 靭帯のゆるみが少ない
- 下垂した脂肪が少ない
- 鼻先の下垂が軽度
◆外科施術の検討が必要になる段階の例
- フェイスラインの脂肪が多く、糸リフトでは後戻りが心配
- 骨や靭帯、脂肪の老化がかなり進行していて、顔の“支え”が作れない
- 目元の機能低下がある(まぶたが開けづらいなど)
切開を伴わない非外科施術は、痛みやダウンタイムが少ない分、気軽なエイジングケアとして人気です。
しかし、重度の症状は改善が難しく、その適応は軽度な場合に限ります。施術効果は永続的ではないうえに、進行したシワやたるみには効果が出にくいため、将来に向けた老化予防として受けるのも良いでしょう。
ただし、将来にフェイスリフトを受ける際に、以前受けた糸リフトの糸の位置や瘢痕が支障をきたすケースもあります。施術によっては、“今の若返り”として受けるものと“将来的な若返り”として受けるものを分けて考える必要がありそうです。
一方、外科手術は非外科施術で効果があまり感じられなくなったときの“次のステップ”として検討する方法。若い頃から手術を繰り返すことは推奨されておらず、40~60代の年齢が適応とされています。
重要なのは、【非外科施術で老化の進行を予防・軽度の老化をケア→外科手術で重度の老化を改善】という段階的なアプローチ。非外科施術を効果のないまま続けるより、適切な時期に外科施術へ切り替えることも大切です。
| 【監修医師】CLASS CLINIC院長 松本 茂 先生よりコメント
アンチエイジングはご自身が目指すゴール(どのくらいの若返りを希望するか)と方法(機器治療or注入治療or外科治療……)を決めることが大切です。 その上で、それぞれの治療の限界を知ることが必要です。切らない非外科治療は非常に良いものですが、やりすぎはバランスを崩してしまいます。パンパンなヒアル顔や極端な引きつれ顔など、かえって老けてしまったり整形顔になってしまったりすることもあります。 外科治療に踏み切るかどうかはとても大きな決断です。当院ではご不安を解消し、無理のないご希望に合ったご提案をさせていただきます。 |
まとめ
老化は誰もが経験する自然な変化。しかし、そのメカニズムについて正しく理解している人はそれほど多くはないでしょう。その結果、効果のないケアをずっと続けている人も少なくありません。
大切なのは、老化の進行について理解し、原因に合わせたケアを行うこと。近年では“切らないエイジングケア”として非外科施術が人気ですが、タイミングを逃さずに必要に応じて外科手術に切り替えることもポイントの1つです。
まずはご自身の老化の進行度合いを確かめるために、クリニックのカウンセリングを受けてみるのも良いでしょう。
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【施術の内容】糸リフト(スレッドリフト)
【施術期間および回数の目安】1回毎 ※状態によって異なります。
【費用相場】1本 ¥50,000~¥100,000 程度 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】腫れ、痛み、内出血、浮腫み、引きつれ、異物感、部分的な皮膚の凹みなど
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【治療期間および回数の目安】通常1回
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・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。



