豊胸で後悔したくないと思うのは自然なこと。豊胸手術は理想のバストを叶え、大きさや形などの悩みを解決するための施術です。しかし、中には豊胸手術で失敗したと感じる方がいるのも事実。この記事では、豊胸手術で失敗や後悔をしないために知っておきたい注意点やポイントを詳しく解説しています。“リスクが心配で施術を躊躇している”“できるだけ自然な仕上がりにしたい”とお悩みの方は、ぜひ目を通してみてください。
1.豊胸手術とは?各術式の違い
豊胸手術とは、バストにヒアルロン酸や脂肪を注入したりシリコンバッグを挿入したりして、乳房を大きく見せるための手術のこと。術式は大きく分けて3つあります。ここではまず、それぞれの特徴を紹介していきましょう。
■脂肪注入による豊胸
脂肪注入豊胸は、お腹や太ももなどから採取した自身の脂肪細胞をバストに注入する手術です。自己組織を用いるため異物反応が起きにくく、自然な仕上がりや触り心地を実現できるのが特徴。また、部分痩せと豊胸を同時にできることから、ボディバランスを整えたい方にも向いています。脂肪注入後の定着率も高く、効果は半永久的に持続。メンテナンスのための通院も基本的に必要ありません。とくに、採取した脂肪細胞に含まれる不純物を除去してから注入するコンデンスリッチは、脂肪注入豊胸の中でも高い定着率を誇ります。
■ヒアルロン酸注入による豊胸
ヒアルロン酸豊胸は、専用のヒアルロン酸製剤をバストに注入する手術。注射1本で施術を行えるため傷痕が目立ちにくく、施術時間も短くて済みます。ダウンタイムもほとんどなく、施術後から普段通りの日常に戻れる点も支持される理由の1つ。1回の施術にかかる費用も他の豊胸術と比較するとリーズナブルなので、お試し感覚で手軽に受けられます。
■シリコンバッグ挿入による豊胸
シリコンバッグ豊胸は、適度なやわらかさのあるシリコン製のバッグ(人工乳腺)を大胸筋の近くに挿入する手術。好みの形状や質感を自由に選択できるため、もともとのバストサイズにかかわらず確実に大きくできるのがメリットです。他の術式よりも仕上がりの自然さは劣りますが、人工物を使うからこそ理想のバストを手に入れやすく、この術式でしか実現できないデザインもあります。加えて体内に吸収されないため、効果も半永久的です。
2.豊胸手術はやめたほうが良い?術式ごとのデメリット
バストの悩みを解消してくれる豊胸手術ですが、デメリットも存在します。
■脂肪注入豊胸のデメリット
まずは、脂肪注入豊胸のデメリットからご紹介しましょう。
体型によっては受けられないことがある
脂肪注入豊胸では、自身の脂肪を使ってバストアップを図ります。そのため、痩せ型の方には不向き。採取できる脂肪量が少ないと判断されれば、施術を断られることもあります。
ダウンタイムが長い
脂肪注入豊胸には、脂肪吸引と脂肪注入の両方が必須です。とくに脂肪吸引時のダウンタイムが長引きやすく、痛みや腫れ、内出血などの症状が広範囲にわたって生じやすいのは、脂肪注入豊胸における大きなデメリットといえます。症状が落ち着くまで、長ければ1ヶ月程度かかることもあるでしょう。“豊胸で後悔した”“やらなければ良かった”などとブログなどで書いている方は、ダウンタイムの期間をきちんと認識していなかった可能性があります。
脂肪が定着しない可能性がある
脂肪注入豊胸では、すべての脂肪細胞がバストとして定着するわけではありません。個人差もありますが、一般的な脂肪細胞の定着率は5割程度。採取した脂肪量が少なければ、理想のサイズに到達しないことも考えられます。
しこりが残る可能性がある
脂肪注入豊胸では、しこりが残るリスクがあります。これは、採取した脂肪に死活細胞や水分、麻酔液といった不純物が含まれていることがあるため。不純物は、酸素や栄養素が脂肪細胞に循環するのを妨げる原因となります。しこりを放置すると、石灰化や瘢痕化をもたらす可能性も。見た目に影響が出るため、手術を受けたクリニックで早めに処置してもらうようにしましょう。
■ヒアルロン酸豊胸のデメリット
ヒアルロン酸豊胸にも後悔、失敗するリスクがあります。
しこりを生じるリスクがある
ヒアルロン酸豊胸では、しこりが生じることがあります。体に入ってきたヒアルロン酸製剤を体が異物と判断し、被膜で包んでしまうことがあるためです。しこりができると、バストの感触が不自然になったり形がいびつになったりすることがあります。しこりのリスクは、ヒアルロン酸豊胸で失敗や後悔につながりやすい原因の1つです。
持続期間が短い
ヒアルロン酸は体内で吸収されるため、効果が永久的に続くわけではありません。ヒアルロン酸豊胸が持続するのは、最大でも1~2年程度。手軽に受けられるのがメリットですが、バストサイズを維持するには継続的なメンテナンスが必要です。
注入できる量に限界がある
ヒアルロン酸豊胸では、注入できる製剤の量に限界があります。一度に多量のヒアルロン酸製剤を注入すると、しこりが生じるリスクが高まるためです。そのため、劇的な変化を求める方には向きません。バストアップを図るというよりも、左右差をなくして形を整える、ハリを出すことに優れています。
■シリコンバッグ豊胸のデメリット
最後に、シリコンバッグ豊胸の失敗例についてです。
カプセル拘縮のリスクがある
カプセル拘縮とは、シリコンバッグ豊胸を受けたあとに起こりうる体の異物反応症状。挿入したシリコンバッグの周囲に、硬く厚い被膜が形成されることで引き起こされる現象です。バストが硬くなる、痛みが生じるといったことがあるため、カプセル拘縮が起きてしまった場合はシリコンバッグと被膜を除去する手術を行います。
破損や破裂の可能性がある
強い力が加わったり劣化したりすると、シリコンバッグの破損や破裂が発生しやすくなります。シリコンバッグが破損すると、当然バストの形や大きさを維持できなくなるため、見た目の変化が起こります。場合によってはシリコンバッグの中身が漏れ、炎症や痛みをもたらすことも。バストが変形した、胸が硬くなった、ペコペコとした感触がある、といった場合は迷わず医師に相談しましょう。
手術したことがバレやすい
シリコンバッグは、触ったときの感触がやや硬めでひんやりとしています。改良が重ねられていますが、本物のバストとまったく同じ感触にすることは困難。また、仰向けになってもバストの形が変わらない、エックス線検査でシリコンバッグが白い影として写るといった理由で豊胸が周囲にバレやすいのも、シリコンバッグ豊胸のデメリットです。
3.豊胸で後悔しないためには?3つのポイントをチェック
豊胸で失敗を回避するには、3つのポイントを理解しておく必要があります。
■手術方法ごとの違いを理解しておく
豊胸手術は、術式によって特徴が異なります。後悔しないためには手術方法ごとのメリットやデメリット、違いを理解したうえで、自分自身の希望や体質、ライフスタイルに合う方法を選択しなければなりません。もちろん最終的には医師とのカウンセリングで術式が決定しますが、あらかじめ自分なりに施術内容を理解しておけば、カウンセリングで医師に相談したいこと、聞いておきたいことが明確になります。後悔しない豊胸手術にするには、医師まかせではなく自分で納得して、術式を選択していくことが大切です。
■納得するまでカウンセリングを受ける
カウンセリングは、仕上がりのイメージを医師と共有する場でもあります。そのため理想のバストを実現するには、カウンセリングで希望や要望をしっかりと伝え、疑問点や不明点がなくなるまで医師と話し合うことが不可欠。また、大切な体をまかせるうえでは、医師との相性が合うかどうかも見極めておきたいところです。面倒でも複数のクリニックでカウンセリングを受け、自分に合ったクリニックを選択しましょう。
■実績が豊富なクリニックで施術を受ける
豊胸手術で失敗のリスクを避けるには、医師の技術力も欠かせません。医師に豊胸に関する知識やノウハウがあるかを判断するには、症例数のチェックを。症例数の多さは、そのクリニックや医師が患者さんから支持されている証です。公式サイトやSNSで、価格や施術内容についてだけでなく、医師の経歴やクリニックの症例数についても細かくリサーチしておくことをおすすめします。
まとめ
大きさや形など、バストのコンプレックスを解消してくれる豊胸手術。たしかに豊胸手術にはメリットだけでなくデメリットも存在します。しかし、術式ごとの特徴や違いを理解し、納得したうえで施術を受ければ、失敗や後悔のリスクを避けることは可能。また、カウンセリングの丁寧さ、万一の際の対応など、多角的な視点でクリニックを選ぶことも大切です。自分の目で信頼できる医師かどうかを見極め、後悔のない施術を受けてください。
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