
目尻切開は、目元の悩みを抱える人に選ばれている治療です。手術を受ける際には、治療内容やメリット・デメリットなどを理解しておくことが重要です。
今回は、目尻切開を検討している人に向けて、向いている人や向いていない人の特徴なども詳しく解説します。目尻切開の疑問にもお答えしますので、ぜひお役立てください。
1.目尻切開とはどんな施術?

出典:photoAC
目尻切開は、目尻を切開して目の横幅を外側方向に広げる美容整形手術です。目尻切開・目頭切開の違いが気になる人もいるでしょう。目頭切開は、目頭の蒙古襞(もうこひだ)を切開して目を内側に広げる治療。
どちらも、目元の印象を変えられる施術といえます。
今回は、目尻切開の効果やメリットを見ていきましょう。
■目尻切開で期待できる効果
目尻切開の効果は以下のとおりです。
- 目の横幅が広がる
- 目が大きく見える
- 目元の印象を変えられる
- 左右の目のバランスを調整できる
目尻切開は横幅を広げられるため、切れ長の目になれるというメリットがあります。今まで隠れていた目尻側の白目が見えるようになるため、ぱっちりとした印象になるでしょう。
また、ツリ目やタレ目の改善が望めることも、目尻切開の魅力です。ツリ目の場合は優しい印象、そしてタレ目の場合はシャープな印象の目元をつくれます。
左右の目の横幅と、目頭から目頭の距離の黄金比は「1:1:1」といわれています。目尻切開では、このバランスに近づけるようにバランスを調整することも可能です。
■目尻切開のメリット
目尻切開のメリットとしては、効果が持続する、傷痕が目立ちにくい、組み合わせ治療ができるという3つが挙げられます。1つずつ見ていきましょう。
効果が半永久的に持続する
メリットの1つ目は、効果が半永久的に続くことです。切開や縫合を行うため、目元の変化を定着させられます。
目の印象を変える手術としては、他に埋没法などもあります。しかし、埋没法は糸が切れてもとの状態に戻ってしまう可能性も否定できません。また理想の目元に戻したい場合は、再手術が必要となるでしょう。
一方で目尻切開は、半永久的な効果が望めるため、何度も施術を繰り返す必要はありません。
傷痕が目立ちにくい
傷痕が目立ちにくいことも、目尻切開の魅力です。目尻・白目の境目部分を切開するため、施術後は赤みが生じますが、数ヶ月で薄茶色から白っぽい線に変化します。
切開する範囲が狭いこと、さらに部位的にも目立ちにくいことから、ファンデーションやアイメイク用品で隠せるケースがほとんどでしょう。そのため、美容整形を受けたことを周囲に知られたくない人にも選ばれています。
他の治療を同時に受けることも可能
目頭切開や二重切開などとの組み合わせ治療ができることも、目尻切開の特徴です。目頭切開は、先述の黄金比に近づけるための治療の1つでもあります。また、二重切開は、希望する二重ラインに合わせて皮膚を切開・縫合し、永久的な二重瞼をつくる手術です。
これらの手術を併用すれば、目をより大きく見せたり顔全体のバランスを整えたりできるでしょう。何度も手術を受ける必要がなく、一度に終わらせられるのは大きなメリットといえます。
■目尻切開のデメリット
目尻切開の最大のデメリットは、ダウンタイムがあることです。他には、人により変化を感じにくい可能性があることもデメリットの1つです。詳細を以下にまとめました。
副作用やダウンタイムがある
目尻切開には、赤み、腫れ、目尻のひきつれ感、内出血、感染、血腫などのリスクがあります。個人差がありますが、腫れが引くまで数日程度、内出血が消退するまで10日程度かかることも。また、結膜が腫れる結膜浮腫が起こる可能性もあります。
目尻切開は、術後1週間程度で抜糸を行います。メイクは抜糸の翌日から可能です。
変化を感じにくい可能性がある
目尻切開は、施術可能な範囲が限られた手術です。基本的には自然な変化を得る施術なので、目元の印象を大きく変えたい人は、仕上がりに満足できないこともあるかもしれません。
大きな変化を望む場合は、目頭切開やタレ目形成などの手術と併用することも検討してみましょう。
また、もともとの目尻の状態によっては、効果がしっかり得られない可能性もあります。
2.目尻切開を受けたい!向いている人・向いていない人は?

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目尻切開の施術は、向いている人と向いていない人がいます。向いている人に当てはまれば、比較的しっかりとした効果が見込めるでしょう。反対に、向いていない人に当てはまる場合は、目元の印象を変えられる他の治療法を検討してみても良いかもしれません。
■【目尻切開】向いている人
目尻切開が向いているのは、以下に当てはまる人です。
- 目尻側の白目の露出が少ない
- 目尻を引っ張ったときにすぐに粘膜が見えない
- 目の横幅が短い
- 切れ長の目にしたい
- ツリ目が気になる
- 寄り目を解消したい
- 目をナチュラルに大きくしたい
- 小顔に見せたい
目尻側の白目の露出が少ない場合、つまり皮膚に覆われている部分が多い場合は、目尻切開による効果を得やすいでしょう。
治療が有効かどうかは、目尻を外側に引っ張って判断します。引っ張った際にすぐにピンク色の結膜が露出しないのであれば、高い効果が狙えるでしょう。
また、目尻切開は、目のデザインを変えられることから「切れ長の目にしたい」「ツリ目や寄り目が気になる」という人にも選ばれています。さらに、小顔効果が期待できることも目尻切開の特徴です。目が外側に広がれば、顔の余白が減って小顔に見えるでしょう。
■【目尻切開】向いていない人
目尻切開が向いていない人の特徴もチェックしていきましょう。
- もともと目の横幅が長い
- 目尻側の白目の露出が多い
- 目尻を引っ張るとすぐ粘膜が露出する
目の横幅が長い人、目尻側の白目の露出が多い人は、目尻切開をしてもそれほど効果が望めない可能性があります。目尻を外側に引っ張った際に結膜がすぐに露出してしまう場合、目尻切開は不向きといえます。理想の目元を目指せる他の治療法を検討してみましょう。
3.目尻切開に関するQ&A

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最後に「目尻切開は意味ない?」「老ける?」などの疑問にお答えします。
■目尻切開は意味ないといわれる理由は?
目尻や白目の状態により、変化を感じられないことがあるためです。目尻を引っ張った際にすぐに粘膜が見える人は、切開しても外側に広がりにくいといえます。この場合は、他の手術も検討してみましょう。
また、目尻が上まぶたのまつ毛で隠れやすいことも理由の1つ。さらに、普段から目尻のアイメイクをしっかりしている場合は、変化をあまり感じられないことがあります。
■目尻切開すると老けるって本当?
目尻切開で、目元のたるみ・シワができやすくなるという事実はありません。通常の目尻切開に加えて、斜め下方向に目を大きくするタレ目形成などで「老ける」という声もありますが、手術でつくるタレ目と、年を取ったときのそれは根本的に異なります。
■目尻切開で後悔しないためのクリニック選びのポイントは?
目尻切開で後悔を避けるためには、クリニック選びが重要です。まずは、医師の実績や症例写真、口コミなどをチェックしましょう。
また、カウンセリングの様子やアフターフォローも注目したいポイント。抜糸で後日受診する必要があるため、アクセスも考慮してクリニックを選びましょう。
まとめ
目尻切開は「目を大きくしたい」「左右のバランスを整えたい」という人に適した治療です。効果が半永久的で、傷痕も残りにくいなど、メリットは多いでしょう。しかし、目尻切開は誰でも大きな変化を感じられる治療というわけではありません。
目元の状態によっては、目尻切開以外の方法が向いている場合もあります。目元の悩みを抱えている場合は、まずどの治療が適しているのかを医師に相談してみましょう。
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・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。 ・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。 ・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。 |
【治療の内容】目頭切開術
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】1回¥100,000~¥500,000 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】腫れ、赤み、左右差、不自然な形になるなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
【治療の内容】二重切開法
【治療期間および回数の目安】通常1回 ※治療期間や回復期間は個人差があります。
【費用相場】
・全切開法:1回 約 ¥200,000~ ¥350,000
・部分切開法:1回 約 ¥200,000~ ¥280,000
【リスク・副作用等】腫れ、内出血、むくみ、痛み、瞼のツッパリ感、違和感、左右差、希望と異なる二重幅など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。