美容製剤・美容機器の偽物が流通──大手クリニックとの癒着と闇に迫る!

美容製剤・美容機器の偽物が流通──大手クリニックとの癒着と闇に迫る!

美容製剤・美容機器の偽物の流通が問題になっています。

美容医療の人気が高まる一方で、“偽物のヒアルロン酸製剤やA型ボツリヌス毒素製剤”が市場へ紛れ込んでいます。

知らずに施術を受ければ、効果が出ないだけでなく肌トラブルや健康被害を招くリスクも。

「信頼して通うクリニックで、きれいになれると思っていた治療が実は……」そんな事態を防ぐために、いま美容医療ユーザーが知っておくべき美容医療業界の闇とそれを見抜くために必要な姿勢を解説しましょう。

美容医療の“光と影”。

大手ブランドの裏で、非正規代理店によるコピー品、輸入業者による並行輸入品がなぜ増えるのか?

美容製剤・美容機器の偽物が流通──大手クリニックとの癒着と闇に迫る!|NERO DOCTOR / BEAUTY(美容医療)

ここ数年、美容医療は「誰でも手軽に受けられる身近な選択肢」へと一気に成長しました。

しかし、そのスピードに合わせて裏で発展している領域があります。

それが非正規代理店によるコピー品、輸入業者による並行輸入品の横行です。

ヒアルロン酸注射やボトックス注射などに使用される、私たちが“ブランド名で安心を買っている”はずの製剤に、正規品にそっくりな偽物が紛れ込むケースや、正規代理店ではない中間取引業者が世界的に増加。

偽造品に本物によく似たブランドラベルを貼り付けて販売したり、正規ルート外での正しい品質管理が行われていない製品が輸入販売される問題が常態化しているのです。

なぜ、こういった現象が起きているのでしょうか?
その背景には、次の3つの理由が考えられます。

理由1.市場規模の急拡大および、円安により中間業者が入り込みやすくなった

美容医療は今や巨大市場。

特に有名メーカー品は需要が高く、「患者に認知されているため高く売れる」というメリットがある一方で、正規ルートだと高額な原価を支払うことも多い。

一方で、価格合戦は激しくなっているため1円でも安く仕入れたいというクリニックの心理があるというのは大きなポイントです。

理由2.SNSの“安い・早い・効く”トレンドが偽物を後押し

美容インフルエンサーのSNSでは、“安くて効果があるよ!”という投稿がバズりやすい構造があります。

その裏で、低価格を売りにするクリニックが“安く仕入れられる製剤”を求め、結果として正規品ではないルートの製品が流れ込みやすくなるという負の循環も。

理由3.医師でも判別困難なほど複雑化したサプライチェーン

製剤は多くの代理店や卸業者を経由してクリニックへ届くことが多く、メーカー側ですら「どこにどのロットが流れているか完全には追いきれない」ケースもあります。

そのため、代理店が“偽ラベルを貼ったロット”を混ぜ込んでも、医師ですら判別が困難なことも。

正規品を使っているかどうか」は、治療の安全性や仕上がりを左右する最重要ポイント。

偽物の製剤を使った施術を受けた場合、満足できる効果が得られないばかりか、健康被害を引き起こすリスクがあるのです。

米国では2024年に偽造のA型ボツリヌス毒素製剤を使ったボトックス注射によって、目のかすみや便秘や失禁、息切れといった健康被害が複数の州から報告されました。

また、中国では“正規品チェック機”が存在するほど、世界で深刻な問題になっています。

日本国内でも、アラガン社製のヒアルロン酸製剤・A型ボツリヌス毒素製剤の偽造品が確認され話題に。

安心できるブランドとして選ぶ方が多い、大手ブランドの製品ですら国内で偽物が出回ることが現実なのです。

【Pickupコラム】重要!クリニック向けのアラガン社製ヒアルロン酸の正規品チェックポイント

正規のアラガン製品を選ぶために、患者さんでも確認できる3つのサインがあります。

①箱に「日本国旗マーク」がある
国内正規品には必ず日の丸が印字されています。

②製品名に「XC」が付いている
例:ボリューマXC/ボラックスXC など。国内正規品はすべて「XC付き」がルールです。

③シリンジの表記が「カタカナ」になっている
国内正規品はシリンジにカタカナで表記されています。
ハングルや英語のみの場合は正規品ではありません。

クリニックで確認するのはもちろんのこと、患者さんはこういった観点を心配しているかもしれません。

中国や韓国など偽物が横行することが多い国では、患者の目の前で箱から出したり、箱自体が正規品であるかをスキャナーで確認するケースもあります。

日本ではそこまで多くはありませんが、不安な場合は施術前に「確認させてほしい」と事前に伝えておくと安心です。

受ける前にこの3つだけでもチェックしておくことで、リスクを大きく減らせるでしょう。

▽注入NGの製剤を使った美容医療とは?くわしくはこちらをチェック

美容機器にも“コピー機器”が? とある輸入代理店が行う商標侵害、模倣機購入が生む2次被害とは

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偽造品の問題は製剤だけではありません。

HIFU(ハイフ)・RF・レーザーといった美容機器を模倣した製品も氾濫しています。

ある有名HIFU機器は、形状から操作画面のデザインまでほぼ一致するコピー機器が出回っているという報告があります。

さらに商標を無断利用したり、名前だけ変えた模倣製品がクリニックに流入したりと、被害は深刻さを増しているのです。

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問題は「似ていること」だけではありません。模倣した美容機器が生むリスクは、患者・クリニック双方にとってあまりにも大きいのです。

模倣品を使用するリスクとして以下の3つが挙げられます。

リスク1.出力が不安定│やけど・神経損傷の恐れ

HIFU機器やレーザー機器は“いかに狙った皮膚の層に、安全にエネルギーを届けられるか”が重要。

偽物はその制御が甘く、出力が急に強くなるなどのトラブルが起きやすくなります。

その結果、正規品であれば防げたはずの火傷や神経損傷にまでつながる恐れがあるのです。

リスク2. カートリッジの深度が嘘│狙った層に届かない

「エネルギーがSMAS層まで届く」と謳いながら実際は皮膚表面にしか届いていなかったり、逆に深入りすぎて被害が起きたりといったケースも報告されています。

このようなトラブルは正規品の効果を期待して料金を支払った患者にとって、大きな損害になります。

リスク3.メンテナンス・技術サポートがゼロ

多くの正規品は、美容機器メーカーの正規代理店が定期的にメンテナンスを行い、部品交換や故障した際の修理体制も整えられています。

しかし、模倣機器にはその仕組みがありません

購入後に故障しても「メンテナンス不要です」「修理はできません」と言って音信不通になる悪質代理店も珍しくありません。

メーカーK社に聞いた“実際の被害”

とある美容医療機器メーカー・K社はかつて、ある代理店に販売委託をしていたそうです。

「代理店制度は、時に窓口となる代理店の対応によってはメーカーとして受けられるはずのメンテナンスや補償を省略されてしまうケースがあります。

顧客対応をするフロント担当には誠実さが求められます。

結果として機器を購入したクリニックが本来受けられるサービスが受けられないということは避けたいと考えています」

K社は代理店との契約を即打ち切り「トラブルに巻き込まれたクリニックへの補償制度」を新設。

その後、他社の意匠を使用した機器を購入してしまった顧客からの相談もあり、正規代理店の品質管理対策を強化する事態に発展しました。

なぜ模倣機器はなくならない?

トラブルを起こす模倣機器は、なぜなくならないのでしょうか。

理由はシンプルで「売ったら逃げればいい」という構造が成立してしまっているから。

正規代理店制度を持たない業者が輸入販売→問題が起きたら連絡を絶つというビジネスを続けているためです。

美容医療機器は、安全かつ効果的な治療の提供とともに、クリニックのブランド価値を支える存在。

しかし、模倣品が紛れると患者は肌や体にトラブルを抱え、クリニックは信用を失い、そして美容医療業界全体の価値が下がるという悪循環が生まれます。

美容医療の光の部分「気軽にキレイを叶えられる」裏側には、実は闇が存在しています。

しかし、正しく知ることで自分を守ることも可能。

まずは“自分が治療を受けるマシンが本当に安全なものなのか”という視点を持つことが大切です。

なぜ“ハゲタカ代理店”は消えないのか? キックバック構造・癒着・ブランド横取りの実態

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美容医療市場が急拡大する一方で、正規メーカーとは無関係なのに“代理店”を名乗る業者が増えています。

いわゆる「ハゲタカ商法/ハイエナ商法」と呼ばれる手法で、クリニックに対し不正に契約へ誘導する下記の流れが作られます。

  1. まずは有名メーカーの名前を前面に出し「うちが正規代理店です」と営業
  2. 実際には安価なコピー品を“正規品”として販売
  3. クリニックの担当者に契約の見返りとして、高額なキックバック(裏金)を提示して導入を誘導

ある大手クリニックでは、幹部クラスのスタッフがキックバックを受け取り、内部処理によって混乱が起きたというケースも。

さらに、競合ブランドを横取りするように自社のOEM品*を紛れ込ませ、あたかも正規ブランド品のように扱う例も少なくありません。

これにより価格崩壊が起こり、本物のブランド価値が傷つき、結果として患者が本来得られるはずの治療効果を得られなくなります。

美容医療そのものへの不信感が生まれるのも無理はありません。

背景には、メーカー→ 代理店→ クリニックの三角構造が複雑化し、「どこがどの製品を扱っているのか」が医師にも見えにくい現状があります。

ある美容機器メーカーの担当者は、強い危機感を語っています。

「当社が築き上げたブランドにただ乗りし、その信用を踏み台にしてクリニックに安く卸す……そんな姿勢に憤りを感じます。

無理なコストカットによって機器の品質管理はおろそかになり、ブランド価値の棄損まで招いてしまうんですから」

悪徳業者による偽物の美容機器の販売は、世界的にも問題になっています。

「モフィウス8」「ルメッカ」などの美容医療機器を製造するイスラエルの「InMode(インモード)社」では、正規品を導入する米国およびカナダのクリニックを公式に認定し、一般の患者に情報公開しています。

日本でも、正規品を導入するクリニックを手軽に確認できる仕組みが浸透していけば、偽物による被害を未然に防ぎ、安心して治療を受けられる環境につながるかもしれません。

*「Original Equipment Manufacturer(委託製造)」の略。競合ブランドが企画・設計した製品を、別の企業が受託製造したものを指す。

まとめ

偽装された製剤や美容機器は、美容医療の安全性や信頼を脅かす深刻な問題となっています。

私たちユーザー自身が情報を収集し、正規品を使用するクリニックを選ぶ意識が不可欠です。

見分けるのは簡単ではありませんが、治療を検討する際には価格だけで判断せず、使用機器の安全性やクリニックの信頼性をしっかり確認しましょう。

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【施術の内容】ヒアルロン酸注射
【施術期間および回数の目安】約9~12ヶ月ごとに1回程度 ※状態によって異なります。
【費用】1本 ¥55,000~¥150,000程度 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。使用する本数には個人差があります。
【リスク・副作用等】赤み、内出血、腫れ、痛み、アレルギー反応、修正位置のずれなど
【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

【施術の内容】 ボツリヌストキシン製剤の注入
【施術期間および回数の目安】約3~4ヶ月ごとに1回程度 ※状態によって異なります。
【費用】¥15,000~¥100,000※本施術は自由診療(保険適用外)です。注入部位や製剤、クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】注射部位の痛み、腫れ、筋肉の部分的な脱力、内出血など
【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。

【施術の内容】医療用HIFU(高密度焦点式超音波)
【施術期間および回数の目安】施術後6ヶ月以降から再照射可能 ※状態によって異なります。
【費用相場】全顔1回約¥50,000~¥100,000 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険外適用)です。
【リスク・副作用等】痛み、赤み、熱傷、腫れ、浮腫みなど
【未承認機器に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医療機器を使用する場合があります。
・施術に用いる医療機器は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一性能を有する他の国内承認医療機器は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となる場合があります。

【治療の内容】モフィウス8
【治療期間および回数の目安】1回毎
【費用相場】1回¥100,000~¥600,000程度 ※部位・使用するアタッチメントによって異なります。
【リスク・副作用等】疼痛、浮腫、内出血、色素沈着、熱傷、知覚障害、凸凹、たるみ、引きつれなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報は、下記をご参考ください。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器はありません。
・諸外国における安全性等に係る情報
-重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。

【施術の内容】IPL(光治療)
【施術期間および回数の目安】約3~4週間に1回、3~10回程度 ※状態によって異なります。
【費用相場】¥10,000〜¥30,000程度 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】赤み、痛み、色素沈着、浮腫、皮膚の損傷、シミやほくろが一時的に濃くなるなど
【未承認機器に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医療機器を使用する場合があります。
・施術に用いる医療機器は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
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・薬事承認を取得した製品を除き、同一性能を有する他の国内承認医療機器は存在しない場合があります。
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