脂肪豊胸とはどのような施術なのか、気になるのではないでしょうか。
今回は脂肪豊胸の特徴や施術の流れなどを、分かりやすく解説します。
脂肪豊胸は胸をボリュームアップさせたい方や左右差が気になる方に向いている施術ですが、リスクも伴います。
また、痩せ型の方は、脂肪豊胸が向いていない可能性があるので、カウンセリングで確認が必要です。
脂肪豊胸について詳しく知り、メリハリがあるボディラインを手に入れましょう。
脂肪豊胸とは?

出典:photoAC
初めに、脂肪豊胸の特徴や施術の流れについて詳しく解説します。
■脂肪豊胸の特徴
脂肪豊胸とは、自分自身の脂肪を採取し、胸に注入する豊胸術です。
一般的には太ももで脂肪吸引を行い、採取した脂肪から不純物を除去したのち、良質な細胞のみを胸に注入します。
バストアップ効果には個人差がありますが、おおむね1~1.5カップ程度のボリュームアップが期待できるでしょう。
胸だけでなく、下半身も含めた全身のスタイルに変化をもたらすので、理想のボディラインに近づけやすくなります。
■脂肪豊胸の施術の流れ
脂肪豊胸の施術では、まず事前のカウンセリングで、バストだけでなく全身のバランスや理想の体型について細かく相談します。
その後、現在の体型について診察を受け、脂肪吸引が可能な部位や、注入できる脂肪の量、期待できるバストアップ効果などについて詳しく確認。
デザインが決まったら、実際に施術する部分にマーキングを施して施術前の準備が完了します。
脂肪豊胸では、始めにカニューレという細い管を使って、太ももやお腹などから丁寧に脂肪を採取。
採取した脂肪は、医療用の遠心分離機を使って不純物を取り除き、純粋で質の高い細胞だけを抽出します。
この工程で得られる良質な脂肪が、コンデンスリッチファットです。
最後に、事前にデザインしたバストにコンデンスリッチファットを丁寧に注入します。
注入量や注入箇所を微調整することで、自然で美しいバストラインを形成できるでしょう。
術後の経過観察を経て、治療が完了します。
■脂肪豊胸が向いている人
以下の項目に当てはまる方は、豊胸の選択肢として脂肪豊胸が向いているでしょう。
- 自然なバストアップを望む方
- 左右のボリューム差を整えたい方
- メンテナンス不要な豊胸術を選びたい方
- 可能な限り人工物を入れたくない方
- 豊胸がバレたくない方
- 豊胸と部分痩せを同時にしたい方
脂肪豊胸は、脂肪吸引と脂肪注入を行う豊胸術です。
ご自身の胸の悩み解消に向いている方法かどうか不安な方は、まずはクリニックに足を運んで相談してみてください。
脂肪豊胸を受けるメリット

出典:photoAC
ここからは、脂肪豊胸のメリットをご紹介します。
■バストアップと部分痩せが同時にできる
脂肪豊胸で使用する脂肪は自分の太ももなどから採取するため、部分痩せも同時に目指せます。
太もも以外にも、お尻やお腹などの脂肪が気になる部分も選択可能なため、パーツの部分痩せと豊胸の両方を叶えやすくなります。
これにより、メリハリがあるボディラインを目指しやすくなるでしょう。
また、脂肪吸引を行った部分は、リバウンドしにくい点も魅力です。
■自然な仕上がりを目指せる
仕上がりに違和感を抱きにくい点も、脂肪豊胸のメリットです。
脂肪豊胸で注入した脂肪が定着すると、本来の胸の細胞とほとんど見分けがつきません。
そのため、胸のやわらかさや揺れ方、サイズが不自然になることが少なく、周囲に豊胸がバレにくい施術だといえるでしょう。
また、人工物を体内に入れる他の豊胸術と比べて、アレルギーや拒絶反応がほとんどない点も魅力の一つです。
■半永久的に効果が持続する
胸に自分自身の脂肪を注入してバストアップを目指す脂肪豊胸は、効果が半永久的に持続します。
これは、人工物を使用した他の豊胸術にはない魅力といえます。
さらに、注入した脂肪は一部が体内に吸収されるものの、次第に自己組織になるためメンテナンスの手間がない点もメリットです。
また、豊胸をしても乳がん検診に影響を及ぼしません。
ただし、誤診防止のために、検査前には脂肪豊胸を行った旨を申告してください。
脂肪豊胸のデメリット
脂肪豊胸は理想のバストを目指せる魅力的な施術ですが、デメリットもあります。
後悔しないためには、施術前にメリットとデメリットどちらも理解しておくのが重要です。
続いて、脂肪豊胸のデメリットを見ていきましょう。
■ダウンタイムがある
脂肪豊胸では、脂肪を吸引した部分に腫れや痛み、内出血といったダウンタイムが生じます。
とくに脂肪豊胸後1週間は、症状が強く出やすいことを念頭に置いておきましょう。
また、施術後72時間は、もともと脂肪があった箇所を圧迫・固定する必要があります。
■しこりになるリスクがある
脂肪豊胸は、しこりが生じるリスクがあります。
一度に大量の脂肪を胸に注入することが主な発生原因ですが、注入する脂肪に不純物が混入している場合も、しこりが生じる懸念があります。
脂肪豊胸を受ける際は、しこりができにくいように丁寧な配慮がなされている、経験豊富なクリニックを選ぶと良いでしょう。
脂肪豊胸に関するよくある質問3選

出典:photoAC
ここからは、脂肪豊胸に関するよくある質問にお答えします。
「豊胸で脂肪注入を選んだけれど、費用に対して納得する効果が得られなかった」と後悔しないためにも、ぜひチェックしてください。
■脂肪豊胸の施術後はどのように過ごす?
脂肪豊胸の施術後は、締め付けが少ない下着を着用して過ごしてください。
注入した脂肪は3~6ヶ月かけて定着しますが、一部は体内に吸収されてしまいます。
よって、脂肪豊胸後は「いかに脂肪の定着率を高められるか」を意識して過ごすのが重要です。
血液循環を悪くすると定着率が下がる原因になるので、締め付けが少ない衣服を着て胸を圧迫しないようにしましょう。
また、うつ伏せではなく仰向けで寝るのも、ポイントです。
注入後に胸が圧迫されると「脂肪豊胸で脂肪が定着しなかった」と感じる原因になりかねません。
■脂肪豊胸で余った脂肪はどうなる?
しこりになるリスクを軽減するため、脂肪豊胸では吸引した脂肪をすべて使用しない場合があります。
余った脂肪は冷凍できるので、保存して2回目以降の施術で利用可能です。
1回目の脂肪注入で豊胸後の脂肪定着率が悪く「胸が小さくなる」と感じた方は、2回目以降の施術を検討してみてください。
■痩せ型でも脂肪豊胸はできる?
痩せ型の方は、脂肪豊胸が向かない場合があります。
というのも、脂肪豊胸では自身の脂肪を使用するため、豊胸に必要な量を確保できない痩せ型の方には適用が難しいのです。
医師に相談のうえ、他の豊胸術も検討してみてください。
脂肪豊胸以外にバストアップが望める施術とは?
最後に、バストアップが望める脂肪豊胸以外の方法として、シリコンバッグ豊胸、ハイブリッド豊胸、ヒアルロン酸豊胸をご紹介します。
それぞれの施術の特徴を以下の表にまとめました。
| 施術 | 特徴 |
| シリコンバッグ豊胸 |
|
| ハイブリッド豊胸 |
|
| ヒアルロン酸豊胸 |
|
確実にバストアップをしたい方は、シリコンバッグ豊胸が向いています。
ただし、自然な仕上がりも望む方は、シリコンバッグと脂肪注入をかけ合わせたハイブリッド豊胸が選択肢の一つになるでしょう。
「豊胸は敷居が高い……」と思われる方は、ヒアルロン酸豊胸を検討してみてください。
まとめ
脂肪豊胸は、太ももや腹部から取り除いた脂肪を胸に注入してボリュームを与える豊胸術です。
胸が大きくなるだけでなく、脂肪吸引を行うパーツの部分痩せも同時にできる点が魅力です。
自身の脂肪を使用するため、自然な仕上がりが長期的に続くメリットがありますが、ダウンタイムなどのデメリットも生じます。
また、痩せ型の方は脂肪豊胸が向かない場合があるため、他の施術も選択肢として検討してください。
今回の記事を参考に、脂肪豊胸でボディラインを理想に近づけましょう。
この記事を読んだあなたにおすすめの関連記事
| ・当サイトは、美容医療の一般的な知識をできるだけ中立的な立場から掲載しています。自己判断を促す情報ではないことを、あらかじめご了承ください。また、治療に関する詳細は必ずクリニック公式ホームページを確認し、各医療機関にご相談ください。 ・本記事は、執筆・掲載日時点の情報を参考にしています。最新の情報は、公式ホームページよりご確認ください。 ・化粧品やマッサージなどが記載されている場合、医師監修範囲には含まれません。 |
【施術の内容】豊胸術
【施術期間および回数の目安】通常1回 ※状態によって異なります。
【費用相場】
・シリコンバッグ豊胸:約 ¥600,000~ ¥1,000,000
・ヒアルロン酸豊胸:約1ccあたり ¥3,000~ ¥4,000(使用量は個人差があります)
・脂肪注入豊胸:約 ¥800,000~ ¥1,200,000
・ハイブリッド豊胸:約¥1,300,000~¥3,000,000
※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】内出血、血腫、感染、痛み、傷口の赤み・硬さ・突っ張り・色素沈着、アニメーション変形など
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品や医療機器、または承認された使用目的とは異なる用途での使用を行う場合があります。
・施術に用いる医薬品および医療機器は、医師の判断のもと導入しています。
・同一成分や性能を有する他の国内承認医薬品および医療機器は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。


