ネックリフトは、首のシワやあご下のたるみを解消し、首元のリフトアップを図る施術です。
耳の後ろから切開し、皮膚の下にある筋肉や筋膜を引き上げることで、若々しい印象を目指せます。
しかしその一方で、切開を伴うことからダウンタイムや傷痕のリスクがある点も知っておかなければなりません。
本記事では、ネックリフトの具体的な施術内容や期待できる効果、知っておくべきダウンタイムとリスク、そして手術以外の選択肢までを詳しく解説します。
ネックリフトとは?

たるみやシワなどのエイジングサインが出やすい首元。
ネックリフトは、そんな首のたるみやシワを外科的に緩和する治療法です。
ここでは、ネックリフトの基本的な仕組みと、改善が期待できる悩みについて解説します。
■ネックリフトの基本的な仕組み
ネックリフトは、首の土台にあたる広頚筋にアプローチするのが特徴です。
耳の後ろから後頭部の髪の生え際にかけて切開し、首の筋肉や筋膜を引き上げて固定します。
切開線は髪の生え際や耳の裏に隠れる位置に配置されるため、日常生活で傷痕が目立ちにくいよう配慮されます。
広頚筋は下あごから胸の上部にかけて広がっている薄くて平たい筋肉。
別名プラティスマとも呼ばれていますが、この広頚筋がゆるむと首全体がたるんで見えることから、ネックリフトでは広頚筋を引き上げて縫合・固定することで首元のリフトアップを図ります。
施術時間は2〜3時間程度で、局所麻酔や静脈麻酔下で実施されるのが一般的です。
術後は首全体を圧迫固定し、腫れや内出血を抑えながら回復を待ちます。
■ネックリフトで改善が期待できる悩み
ネックリフトは、首の横ジワや縦ジワ、あご下から首にかけてのたるみ、フェイスラインと首の境目が不明瞭になる二重あごのような見た目など、加齢に伴う首元の悩みに幅広く対応します。
単に皮膚のシワを軽減するだけでなく、見た目の印象を大きく変えられる点が特徴で、ネックリフト後はあご下のもたつきがキュッと引き締まり、若々しい首元を目指すことができるでしょう。
タートルネックやマフラーなどで首のたるみを隠す必要がなくなるため、自分らしいおしゃれを楽しめるようにもなります。
ネックリフトのメリットとは

ネックリフトは、首のたるみを筋膜から改善できる点で、糸リフトなどの切らない治療法にはない強みがあります。
効果の持続期間も長く、フェイスリフトと組み合わせれば顔全体とのバランスを整えられる点も魅力です。
ここでは、ネックリフトの主なメリットを3つの観点から解説します。
■首のたるみ・縦ジワを深層から改善
ネックリフトの最大のメリットは、たるみを生じさせる広頚筋に直接アプローチすることで、筋膜レベルでの引き上げが可能になる点です。
首のたるみは、広頚筋のゆるみが原因となることが多いですが、ネックリフトではこの筋肉を引き上げてから縫合することで、深い層からの改善が図れます。
糸リフトやハイフ(HIFU)などの切らない治療にも首元のたるみやシワを改善する効果は期待できますが、ネックリフトとは違い、筋膜そのものを引き上げるわけではありません。
効果の持続期間も比較的短いため、長期的にたしかな変化を求める場合は、ネックリフトが選択肢になりやすいでしょう。
■フェイスラインと調和した若々しい見た目に近づく
顔だけをリフトアップしても、首のたるみが残っていると、顔と首の境界で皮膚の質感やハリに差が生じ、不自然な印象を与えかねません。
これはフェイスリフトだけを行ったときに起こりやすい問題で、首だけが老けて見える状態です。
フェイスリフトにネックリフトを組み合わせれば、フェイスラインから首元にかけて一体感のある若々しい仕上がりが目指せます。
横顔、正面、斜め、どの角度から見てもたるみが目立ちにくくなるため、顔と首のバランスが取れて自然な美しさに整えることが可能です。
■効果の持続期間が長い
ネックリフトは、筋膜層にまでアプローチする施術であるため、比較的長い持続期間が期待できます。
個人差はありますが、5~10年程度続くことが多く、短期間で戻りやすい糸リフトやハイフと比較すると維持しやすい傾向があります。
もちろん術後も加齢による変化は起きますが、土台を整える手術であるため、年齢を重ねても大きく見た目が崩れにくいのが特徴です。
複数回のメンテナンスが前提となる切らない治療と比べると、長期的に見てコスパも良く、金銭面でメリットを感じる人もいます。
ネックリフトのデメリットとリスク

ネックリフトには大きなメリットがある一方で、皮膚を切る手術である以上、ダウンタイムや傷痕、合併症などのリスクも伴います。
治療を検討する際は、デメリットについても正確に理解しておくことが重要です。
ここでは、ネックリフトの主なデメリットとリスクを解説します。
■ダウンタイムが長い
ダウンタイムが長いのは、ネックリフトのデメリット。
腫れや内出血、痛み、違和感などの症状は、術後1〜2週間続くのが一般的です。
さらに、術後数日間は首全体を圧迫固定する必要があり、日常生活に制限がかかります。
そのため事前に仕事や外出の予定を調整し、十分な休養期間を確保しておかなければなりません。
また、ダウンタイムを終えても、完全に腫れが引いて自然な状態に落ち着くまでには、3〜6ヶ月ほどかかります。
■傷痕が残る可能性
ネックリフトでは、耳の後ろから後頭部のうなじにかけて切開した痕が残ります。
切開線は髪の生え際や耳の裏に隠れる位置に設計されるため目立ちにくくはなっていますが、ショートヘアやアップスタイルにした場合は傷痕が見えてしまう可能性も否めません。
また、体質によっては肥厚性瘢痕と呼ばれる盛り上がった傷や、ケロイドが形成される場合もあります。
傷痕の目立ちやすさは個人差が大きい部分ですが、状態が落ち着くまでに2~3ヶ月かかるのが一般的。
傷痕が気になる場合は、カウンセリングの際に医師と十分に相談し、自分の体質や希望する髪型に合わせて判断することが大切です。
■一時的な首の突っ張り感や違和感が生じる
ネックリフトを受けると、創傷治癒の過程で違和感や引きつれを感じることがあります。
また、手術の際は神経が一時的に影響を受けることで、首周辺にしびれが生じる可能性も。
多くは自然に改善していきますが、回復スピードには個人差があります。
まれに長期的に感覚変化が残る可能性もあるため、術前の説明で十分に確認しておきましょう。
■感染・血腫などの合併症
手術である以上、感染や出血、血腫などのリスクは避けられません。
とくにネックリフトは広い範囲を扱うため、術後に血が溜まりやすい状態になります。
血腫を抑える目的で一時的にドレーンを留置する場合もありますが、リスクを完全にゼロにすることは不可能です。
また、まれではあるものの、左右差が生じる可能性や皮膚の血流低下による壊死も報告されています。
手術を受ける前はこうしたリスクがあることを正しく理解し、術後のアフターケアや決められた通院をきちんと守ることが大切です。
ネックリフトとフェイスリフトは同時にやるべき?

ネックリフトを検討する際、フェイスリフトと同時に行うべきか、単独で行うべきかは多くの人が悩むポイントです。
首と顔は解剖学的につながっているため、同時施術には明確なメリットがあります。
ここでは、同時施術と単独施術それぞれの特徴と、「今すぐ手術すべきかどうか」の基準を解説します。
■同時に行うメリット
首と顔は、広頚筋やSMASと呼ばれる筋膜層でつながっています。
そのため、フェイスリフトとネックリフトを同じタイミングで行えば、より自然な仕上がりを目指すことが可能です。
フェイスラインから首にかけてのつながりを一度に整えられ、全体のバランスを考慮したリフトアップが目指せます。
また、ダウンタイムをまとめて確保できるのも大きなメリット。
別々に受けるよりもトータルの回復期間を短縮でき、生活スケジュールに合わせやすいという利点があります。
■単独で行うケースとその注意点
顔のたるみは気にならないけれど、首だけが老けて見えるという場合は、ネックリフト単独での施術も選択肢になります。
ただし、首だけを引き上げることで顔のたるみとの差が目立ち、かえって不自然な印象をもたらす可能性があるため注意が必要です。
過去にフェイスリフトを受けて、時間が経ってから首だけが気になるようになった症例ではネックリフトを単独で行うこともありますが、将来的にどちらの手術も選択する可能性があるのなら、まとめて受けたほうがリフトアップ効果も高まります。
■スキンケアや日常のケアで様子を見ることも可能
首のたるみがまだ軽度なら、すぐにネックリフトを選択せず、まずは切らない治療で様子を見る選択肢もあります。
ハイフや糸リフトなど、ダウンタイムが短く傷痕が残りにくい治療法は、初期のたるみには一定の効果が期待できるでしょう。
また、年齢や皮膚の状態によっては、数年後に手術を受けるほうが手術の効果が出やすいケースもあります。
日常的なスキンケアや、保湿、姿勢の改善などでたるみの進行をゆるやかにできる可能性もあるので、自分にとっての最適なタイミングを医師と相談して決めることが重要です。
まとめ
ネックリフトは、首のたるみやシワといったエイジングサインに対し、長期的な改善効果をもたらす外科手術です。
しかし、切開リフトである以上、切らない治療法と比較してダウンタイムが長引きやすく、ネックリフト後に傷痕が残るリスクや術後の一時的な違和感が生じる可能性もあります。
たるみが軽度であれば、スキンケアや生活習慣の見直しで様子を見る選択肢もあります。
「今すぐ手術」と焦るのではなく、ライフスタイルや将来の計画に合わせて、長期的な視点で治療を検討していきましょう。
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【施術の内容】糸リフト(スレッドリフト)
【施術期間および回数の目安】1回毎 ※状態によって異なります。
【費用相場】1本 ¥50,000~¥100,000 程度 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険適用外)です。
【リスク・副作用等】腫れ、痛み、内出血、浮腫み、引きつれ、異物感、部分的な皮膚の凹みなど
【未承認医薬品に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医薬品を使用する場合があります。
・施術に用いる医薬品は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一成分を有する他の国内承認医薬品は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となる場合があります。
【施術の内容】医療用HIFU(高密度焦点式超音波)
【施術期間および回数の目安】施術後6ヶ月以降から再照射可能 ※状態によって異なります。
【費用相場】全顔1回約¥50,000~¥100,000 ※各クリニックによって異なります。本施術は自由診療(保険外適用)です。
【リスク・副作用等】痛み、赤み、熱傷、腫れ、浮腫みなど
【未承認機器に関する注意事項について】
・本施術には、日本国内において薬事承認を受けていない未承認の医療機器を使用する場合があります。
・施術に用いる医療機器は、医師の判断のもと、個人輸入手続きが行われています。詳細は厚生労働省の「個人輸入における注意すべき医薬品等に関する情報」をご確認ください。
https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/purchase/index.html
・薬事承認を取得した製品を除き、同一性能を有する他の国内承認医療機器は存在しない場合があります。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外となる場合があります。
【治療の内容】フェイスリフト(SMASフェイスリフト)
【治療期間および回数の目安】通常1回
【費用相場】約¥500,000~1,500,000 ※各クリニックによって異なります。
【リスク・副作用等】腫れ、むくみ、内出血、血腫、色素沈着、瘢痕、ケロイドなど
【未承認機器・医薬品に関する注意事項について】
・本治療には、国内未承認医薬品または薬事承認された使用目的とは異なる治療が含まれます。
・治療に用いる医薬品および医療機器は、各クリニック医師の判断のもと導入しています。
・重大なリスクや副作用が明らかになっていない可能性があります。
・万が一重篤な副作用が出た場合は、国の医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。


