シリコンバッグ豊胸が何年持つかは、施術経験のある人やこれから受けようと思っている人にとって気になるポイントでしょう。
かつては“10年で入れ替え”とされていましたが、近年では耐久性が向上した先進的なインプラントも登場するなど、入れ替えが必須ではない状況に。
今回は「シリコンバッグ豊胸が何年持つか知りたい」という人に向けて、きれいなバストを安全に管理するための情報をお届けします。
INDEX
シリコンバッグ豊胸は何年持つ?寿命の考え方について

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豊胸後のシリコンバッグは一生持つわけではなく、素材や体の変化、トラブルの有無など、複数の要素によって寿命が変わります。
まずは“シリコンバッグ豊胸が何年持つか”を考える際に必要な情報となる、寿命を左右する要素を解説。
新しいタイプのインプラントについてもあわせてチェックしていきます。
■豊胸後のシリコンバッグの寿命を左右する3つの要素
シリコンバッグ豊胸が何年持つかを考えるにあたり、寿命を左右する要素は以下の3つです。
- シリコンバッグの劣化
- 体の変化
- トラブルの発生
シリコンバッグは人工物のため、時間が経つほどに劣化していきます。
第5世代と呼ばれる新しいタイプのシリコンバッグについても、耐久性が改善されたものの劣化を避けることはできません。
また、体の変化もシリコンバッグの寿命に影響します。
加齢や体重増減によりバストの皮膚にたるみが生じたり、脂肪組織が変化したりすると、見た目が不自然になることも。
シリコンバッグ自体に問題がなくても、見え方の変化を理由に入れ替えを検討する人もいます。
その他、シリコンバッグの破損、カプセル拘縮、リップリングといったトラブルが発生した場合、入れ替えが必要となるでしょう。
これらの要素には個人差があり、シリコンバッグの入れ替え時期を年数で表すのは難しいもの。
見た目の変化や違和感など、バストの状態で判断する視点が大切です。
■第5世代インプラントは従来とどう違う?
シリコンバッグ豊胸の寿命は10年後とされ、入れ替えが一般的でした。
新しいタイプのインプラントも劣化は避けられませんが、一定の耐久性を持つため「きれいなバストを長持ちさせたい」という人の選択肢の一つとなっています。
コヒーシブシリコンジェルと呼ばれる高粘度のジェルを使用した第5世代インプラントは、破損や漏れのリスクを軽減したもの。
10年以上入れ替えなしで使い続けられるケースもあるとされています。
このような特性を持つシリコンバッグを選ぶことで、長期的な使用も現実的となっています。
シリコンバッグ豊胸が何年持つか知りたい方へ│よくあるトラブル例と定期検診の必要性

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シリコンバッグ豊胸が何年持つかを考えるうえで、よくあるトラブル例と定期検診の必要性を知っておくと、リスク軽減につながります。
<よくあるトラブル例>
- カプセル拘縮
- 破損
- 位置ズレ
- 形の変化
シリコンバッグ豊胸の中でも代表的なトラブルとされるカプセル拘縮は、シリコンバッグを挿入したことで起こる体の正常な反応によるもの。
ただし、放置すると被膜が厚くなっていき、強く締め付けるような現象が起こります。
カプセル拘縮が進行すると、シリコンバッグの破損や痛みなどの症状が現れるでしょう。
その他、経年劣化や外部からの衝撃で破損につながるケースも。
カプセル拘縮や破損により、豊胸後のシリコンバッグの見た目が不自然になることがあります。
これらのトラブルを早い段階で発見するために役立つのが定期検診です。
とくにMRIはシリコンバッグの破損を確認しやすく、数年おきのMRI検査が推奨されています。
エコーやマンモグラフィーによる検査も有用とされますが、マンモグラフィーに関してはシリコンバッグの破損を懸念して検診を受けられない場合もあります。
シリコンバッグ豊胸が何年持つか、という年数にとらわれず、日常的な状態の確認と定期検診を行うことが安全性の確保につながるでしょう。
豊胸後のシリコンバッグの入れ替え時期と判断基準
シリコンバッグ豊胸したら、「入れ替え時期の判断は?」「老後はどうなる?」と気になる人もいるでしょう。
先ほど解説したとおり、トラブルの発生や加齢の影響などが入れ替え時期の判断材料となります。
明確に“シリコンバッグ豊胸は何年持つ”と数値でいい切るのは難しく、入れ替え時期にも個人差があるもの。
バストの見た目が変化したり、違和感があったりする場合に検討すると良いでしょう。
<シリコンバッグの入れ替え判断の目安>
- バストの見た目が不自然になった
- 痛みや違和感が続いている
- 感染や炎症が生じた
- 破損の疑いがある
- 美容上の理由でバストの見た目を変えたい
シリコンバッグ豊胸の施術から時間が経つほど、トラブルの発生リスクが高まる傾向があります。
破損については、自覚症状のない“サイレント破損”に当てはまる場合もあるため、とくに気になる症状がなくても定期検診を受けることが大切です。
シリコンバッグ豊胸後の一般的な検診スケジュールは、術後1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月。
その後は年1回を目安に、MRI検査も交えて検診を受けましょう。
「加齢の影響でバストのたるみが目立ってきたため、見た目を整えたい」といった美容上の理由も、入れ替えを検討する判断基準に含まれます。
シリコンバッグ豊胸が何年持つか不安な人には新しいインプラントも選択肢の1つに
耐久性が改善された第5世代のインプラントは、「シリコンバッグ豊胸をしても何年持つか分からず不安」という人にとって、より長くバストの状態を保つための選択肢となり得ます。
ここでは、『Establishment Labs™社製』の「モティバ・エルゴノミックス2」を一例に挙げて、特徴を見ていきましょう。
- 破損しにくく耐久性の高い6層構造
- 変形や破れに強い柔軟性
- 医療用のコヒーシブシリコンと特許取得のバリア層により、破損時の拡散を低減
- カプセル拘縮のリスクに配慮した特殊な表面加工
また、体に合わせて形状が変化したり、豊富なラインナップからセミオーダーメイド感覚で選定できたりするため、自然な仕上がりを追求できるのです。
このようなインプラントの進化により、シリコンバッグの寿命の考え方は“特定の年数”ではなく“バストの状態を見ながら長期使用を目指す”という方向に変化しています。
メーカーごとの特徴の違いから複数を比較検討し、自分の希望を叶えつつより長期的な使用を狙えるインプラントを選びましょう。
シリコンバッグの入れ替えを検討するにあたり知っておきたいポイント

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シリコンバッグの入れ替え手術の流れは、カウンセリング・手術・アフターケアの複数のステップに分かれます。
カウンセリングではバストの状態を診察。
破損の有無やカプセル拘縮の進行度も確認します。
手術ではシリコンバッグを取り出すだけでなく、必要に応じて挿入スペースを広げることもあるでしょう。
シリコンバッグの除去と挿入を一度に行った場合、痛みや内出血、腫れといった炎症反応が強く出る傾向にあり、ダウンタイムも一般的には長引くとされています。
以前の豊胸手術からどれくらい時間が経過しているか、周辺組織との癒着具合などによって、ダウンタイムの長さや症状の現れ方が変わります。
入れ替えにかかる費用は、シリコンバッグの除去代と挿入代がそれぞれ必要です。
その他、麻酔代が別途加算されることもあります。
複数のクリニックを比較検討するのはもちろん、新たに挿入するシリコンバッグの種類にも目を向けましょう。
シリコンバッグを長く安全に使うために│定期検診とセルフチェック
シリコンバッグをできるだけ長く安全に使うためには、定期検診と日常的なセルフチェックが欠かせません。
術後の検診スケジュールを確認し、エコーやMRIなどの専門的な画像診断でトラブルの早期発見に努めましょう。
セルフチェックでは、両胸の大きさや形の変化、触感、皮膚の色、痛みにとくに注目します。
異常を感じたらいつでも受診できるよう、日常的にバストの変化を確認する姿勢が大切です。
まとめ
シリコンバッグ豊胸が何年持つか、というよりも、どう管理すれば長持ちするのか、と考えてみましょう。
入れ替え時期には個人差があり、挿入するシリコンバッグの種類や体の変化などの影響もあります。
また、トラブルは早期発見が大切です。
豊胸したバストの状態を保つメンテナンスとして、シリコンバッグの入れ替えを視野に入れると良いでしょう。
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