プラセンタ注射の効果的な打ち方やおすすめのタイミングが分かれば、自分の肌状態や体調管理のために積極的に活用したいと考えている方もいるでしょう。そこで今回は、プラセンタ注射の効果的な打ち方を目的別に解説します。併せて、40代・50代の方がプラセンタ注射を打つ際に把握しておくべきリスクなどもご紹介するので、これからプラセンタ注射の定期的な利用を検討している方は参考にしてください。
1.プラセンタ注射とは
プラセンタ注射は、ヒトの胎盤から抽出した栄養素を体内に注入する施術のことです。肌や体の調子を整える効果が期待でき、美容美肌のほかにアトピー性皮膚炎の改善、二日酔い、更年期障害、冷え性、疲労回復など注射の目的はさまざまです。一般的には美容クリニックや内科の自由診療で行われますが、更年期障害や肝機能障害などの治療に使われる場合、自由診療ではなく保険適用で行われることがあります。
プラセンタ注射の打ち方は、皮下または筋肉注射が一般的です。プラセンタ点滴を行うクリニックもありますが、安全面から皮下もしくは筋肉注射が推奨されています。大きな副作用はありませんが、注射した部分が熱を持ったり、発疹が出たりすることがあります。
2.【目的別】プラセンタ注射の効果的な打ち方やタイミング
ここからは、プラセンタ注射をどこに打つと効果的なのか、週に何回打てばいいのかなどを治療する目的別にご紹介します。
■プラセンタ注射の効果的な頻度は1~2週間に1回
プラセンタ注射の効果は永続的ではないため、効果を維持するためには定期的に打つ必要があります。一般的に、プラセンタ注射の効果的な打ち方は1週間に1~2回であるとされています。しかしながら、プラセンタ注射を打つ本数は目的や部位によって異なるため、基本的には医師と相談しながら打ち方を決めるのが大切です。
プラセンタ注射は毎日打っても打ちすぎということはありませんが、1回につきアンプル3本分までを目安としているクリニックが多いようです。1回のプラセンタ注射につき持続期間は2~3日程度ですが、量や頻度が増えたからといって症状が劇的に変わったり効果が長く持続するようになったりするわけではありません。そのため、プラセンタ注射の効果的な打ち方では、定期的かつ継続的に打つことがポイントです。
■【更年期障害・PMS】症状が気になるタイミングで始める
更年期障害やPMSなど、女性ホルモンの変化によって起こる症状を緩和・治療したい場合にプラセンタ注射を利用するなら、症状が気になるタイミングで打ち始めるのが効果的な打ち方です。プラセンタには、自律神経の乱れを調整する作用や、女性が本来備えている生理的機能の復調と正常化をする作用があります。とくに更年期障害で生じるホットフラッシュやイライラ、多汗、動悸、肩こり、頭痛などに効果がみられることが多く、おおむね45~59歳で「更年期障害」と診断されれば保険適用で治療を開始することができます。1週間に2~3回を1ヶ月ほど続け、体調に合わせて頻度を変えていくことが多いでしょう。
保険適用でなくとも、美容医療の中では比較的手ごろな価格で受けられる治療のため、症状が気になるタイミングで利用するのが適しています。PMSなどで生理前にイライラや肌荒れが起こりやすい方にも向いている治療なので、検討してみるのも良いでしょう。
■【エイジングケア・美白】効果が切れる前に
年齢に応じたエイジングケアや肌の美白ケアのためにプラセンタ注射を考えている方は、定期的かつ継続的に受けるのが効果的な打ち方です。
ポイントは、プラセンタ注射の効果が切れてしまう前のタイミングで、週に1~2回打つこと。プラセンタ注射に含まれる豊富な栄養素が、紫外線によるシミや乾燥小ジワ、肌荒れなどの皮膚疾患の改善を助けます。コラーゲンやヒアルロン酸も含んでいるため、肌の保水力を高めてうるおいとハリのある美肌へ導く効果も期待できます。
■【疲労回復・体調管理】疲れを感じる前に
疲労回復や体調管理のためにプラセンタ注射を考えている方は、疲れを感じる前のタイミングで打つのが、効果的な打ち方です。二日酔い対策ならお酒を飲む前に打つのが良いでしょう。
プラセンタには、加齢などで衰えた自然治癒力を一時的に高める効果が期待できます。そのため、疲労回復を目的に打つ方も多くいます。ビタミン注射と組み合わせると、より効果的に摂取できます。
体調が崩れやすい季節の変わり目や、年末年始の忙しくなる時期の前に打つのも良いでしょう。
3.プラセンタ注射が白髪に効くという噂は本当?
40代・50代から気になる白髪や薄毛の改善にも、プラセンタ注射は効果が期待できます。実際に、白髪が減って黒髪が増えるなど効果が出た事例が報告されています。
しかしながら効果が出るまで個人差が大きいため、必ずしも写真で比較すれば分かるくらい劇的に変わるわけではありません。この点も念頭に置いてプラセンタ注射を打つなら、半年~数年間、週1回のペースで続けるのが効果的な打ち方です。プラセンタ注射の効果や変化については、半年、一年後などブログで経過をつけている方やクリニックもあるので、参考にしてみるのもおすすめです。
4.40代・50代がプラセンタ注射を打つリスク
プラセンタ注射にはさまざまな効果が期待できる半面、リスクもあります。ここからは、40代・50代の方がプラセンタ注射を打つ際、デメリットとして考えられる点を解説します。
■献血・輸血ができない
プラセンタ注射は更年期障害や慢性肝炎などにも広く使われている治療方法ですが、感染症に対するリスクが否定できないのが事実です。打つ方への影響はご紹介しているようにほとんどないのですが、厚生労働省ではプラセンタ注射を打った方は一定期間輸血・献血ができないよう規制がかかっています。
このことを知ると、検討されている方の中には「家族がもしものときに輸血できなければ困る」と悩む方もいるでしょう。しかしながら基本的には家族間での輸血はされないため、もしものときに備えるためにプラセンタ注射を諦める、という必要はありません。
■消費エネルギーが増えるため食欲が増す
プラセンタ注射は新陳代謝を活発にさせるため、打つと消費エネルギーがいつも以上に増えます。そのぶん食欲が増して、プラセンタ注射が直接的な要因ではないものの、結果的に太ってしまうことがあります。また、プラセンタ注射は骨密度や肌の保水量を上げる効果もあるため、その分体重が微増する可能性もあるでしょう。
対策として、食生活やエネルギー量の管理が挙げられます。加齢が進むにつれて、運動の機会が減るとともに基礎代謝が落ちるため、一度太ってしまうとなかなか痩せにくくなります。プラセンタ注射を打つ際には、体重の管理についても気にしながら治療すると良いでしょう。
■まとめ
基本的にどの症状に対しても、気になったタイミングで打ち始めるのがプラセンタ注射の効果的な打ち方です。プラセンタ注射は、即効性はないものの、定期的かつ継続的に打てば効果を維持でき、美容医療の中では手頃でチャレンジしやすい価格帯の治療です。症状に困っているなら、医師と相談しながら、より良い生活を送るためにも検討してみてはいかがでしょうか。
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