【針を使わないダーマペン&ポテンツァ!?】ミラジェット・キュアジェットなどのマイクロサブシジョン新治療を調査!

【針を使わないダーマペン&ポテンツァ!?】ミラジェット・キュアジェットなどのマイクロサブシジョン新治療を調査!

美容医療の肌管理は「痛いのが当たり前」と思っている方へ。今、韓国ではダーマペンやポテンツァに代わる「ノンニードルの美肌治療」がトレンドなのをご存知ですか?「ミラジェット」「キュアジェット」と呼ばれる新しい技術で、これまでの肌治療をくつがえす痛みの少ない施術が可能になったのだとか。「針を刺さずに一体どうやって……?」と不思議ですよね。そこで今回は、日本でもじわじわ話題になっている針を使わない新治療について徹底解説。また、クレーター治療の新革命「マイクロサブシジョン」についてもお伝えしていきます。

針を使わないダーマペン:最新の「ミラジェット」「キュアジェット」とは?

ダーマペンやポテンツァといえば、肌に針を刺すことにより創傷治癒力を促し、同時に有効成分が含まれる薬剤を塗布・浸透させて肌質改善や美肌維持を目指す治療方法です。いずれも個人差があるとはいえ針を刺す工程で痛みが生じやすく、「きれいになるために痛みに耐えていた」という方も多いのではないでしょうか。
しかし最近、針を使わない肌治療マシン「ミラジェット」「キュアジェット」が登場し、「痛みが少ない新しい肌治療」として日本でも導入するクリニックが増えてきています。まずは、ミラジェットやキュアジェットが今までの治療とどう異なるのか見ていきましょう。

特徴1.ノンニードルで痛みが少ない

出典:BAZ BIOMEDIC

ミラジェット・キュアジェットの最大の特徴は、特殊な技術で針を使うことなく肌に微細な穴をあけられることです。コラーゲンやエラスチンの増生を促し、薬剤を真皮の浅層~深層まで狙った位置に正確に届けることができます。注入する薬剤によって、肌質改善や小ジワ改善、多汗症、薄毛治療にも対応。また、針を使わないため、接触させなければ金属アレルギーの方でも施術可能です。

特徴2.ダウンタイムが少ない

ミラジェットやキュアジェットは圧力を利用しているため、注射やニードルに比べてダウンタイムが少ないのも特徴です。施術直後は腫れや赤みが出るものの、肌管理などを目的とした軽めの治療では、早い方で1日程度で症状が治まるとのこと。薬剤の種類や治療内容、ミラジェットとキュアジェットどちらを使うかによっても差はありますが、定期的なメンテナンスのハードルが下がるのはうれしいポイントです。

特徴3.マイクロサブシジョンでクレーター治療もできる

サブシジョン(皮下無切開手術)とは、クレーターなどの原因となるニキビ痕下の組織の癒着をカニューレや針で切り離し、凹みを平らにする治療方法です。ミラジェットやキュアジェットは針を使わない「マイクロサブシジョン」が可能となり、ダウンタイム・痛みを抑えながらニキビ痕、肉割れや妊娠線、傷痕、深いシワなど幅広い肌悩みに対応できます。また、サブシジョン、ダーマペン、ポテンツァなどの既存の治療方法と併用もでき、より幅広い治療の提案が可能です。

特徴4.ジュベルックボリューム(レニスナ)などを効果的に注入できる

ジュベルックボリューム(レニスナ)は、ポリ乳酸(PDLLA)と非架橋ヒアルロン酸のボリュームアップ効果で、深いシワやニキビ痕に適した薬剤です。しかし、粒子が大きいため浅い層に手打ちするとしこりができやすく、ポテンツァのドラッグデリバリーシステムを用いても薬剤ロスが出ることが課題でした。
その点、ミラジェットやキュアジェットはしこりのリスクが少なく、薬剤を無駄なく均一に注入できます。もちろんリジュランやボトックスなどほかの薬剤も選択可能で、従来の導入治療に比べて薬剤の効果を享受しやすく、施術者の技術差も出にくいのが特徴です。また、マイクロサブシジョンとの相乗効果で、深いクレーターやシワにも、より高い効果を期待できます。

ミラジェットVSキュアジェット:どちらがおすすめ?

ミラジェットとキュアジェットは針不使用、マイクロサブシジョンができるなど治療の用途はほぼ同じですが、マシンの仕組みや施術プロセスに違いがあります。ミラジェットとキュアジェットを比較し、どちらがおすすめか検証してみました。

ミラジェットの仕組みと施術プロセス

出典:JSK Biomed

ミラジェットはEr:YAGレーザーを高出力し、その圧力で特殊なチップに充填された薬剤をジェット噴射して肌内部に注入する仕組みです。毎分2,400ショットと肉眼では分からないほど速く細かく照射し、アプローチする層を正確に狙いながら、均一かつ注入口を極小に抑えて薬剤を注入していきます

トーニングモードとスカーモード、ピーリング効果のあるフラクショナルモードがあり、肌悩みに応じて使い分けができるのが特徴。トーニングモードは一時的な赤みが出るものの、針や熱による損傷がないためダウンタイムがほぼなく、当日~翌日には日常生活に戻れるのだとか。スカーモードはマイクロサブシジョンによる瘢痕治療となり、痛みや出血が伴うためダウンタイムは必要ですが、それでも数日~1週間で日常復帰できる程度まで短縮できるといわれています。

ミラジェットはレーザーを応用しているため治療に応じて出力を調整でき、選択できる薬剤もマイクロボトックス、エクソソーム、トラネキサム酸など豊富なため、エイジングケアやくすみ改善、肝斑など治療の幅が広い点が魅力。ただし、まだ日本では導入しているクリニックが少なく、施術料金にチップ代、薬剤代などを含めると、1回あたりの施術料が5~15万円とコストが高くなることがデメリットです。

キュアジェットの仕組みと施術プロセス

出典:BAZ BIOMEDIC

キュアジェットは磁力を使って空気圧を作り出し、薬剤をジェット噴射して肌内部に注入する仕組みです。機能はトーニングモードとコンタクトモードがあり、トーニングモードは顔から数ミリ~数センチ浮かせながら中空で薬剤を噴射していきます。パチパチとした軽い痛みが伴い出血もありますが、ミラジェットと同様従来の針を使ったスキンブースター治療に比べて、治癒も早いのが特徴です。

キュアジェットはミラジェットの普及版ともいわれており、費用対効果が高い点が最大の強み。トーニングモードでは中空噴射のため薬剤ロスが生じますが、コンタクトモードでは薬剤を余すことなく注入でき、マイクロサブシジョンも比較的安価です。また、コンタクトモードとトーニングモードは、肌悩みに応じて併用することもできます。
施術料金は範囲で決まる場合が多く、小さいパーツで3万円~。初めてクレーター治療を受ける方や、いろいろ試したけど効果がなかった、また痛くて続けられなかったという方でも取り入れやすい治療になっています。

結論:コスパで選ぶならキュアジェット、安定感で選ぶならミラジェット

レーザーの力を利用するミラジェットのほうが、正確性やスピードなど性能面でやや軍配が上がります。また、ミラジェットはモードと出力調整、薬剤の組み合わせ次第で痛みを最小限にすることもでき、幅広い肌悩みに対応しているのもポイント。一方で、コストが高く施術できるクリニックが少ないため、多少の痛みなら耐えられる、またコスパを重視したい場合はキュアジェットのほうが良いといえます。どちらも注射や針は避けたいという方におすすめの施術なため、予算や使用感、適応する肌悩みと相談しながら決めていきましょう。

↓表は横にスクロールできます

ミラジェット キュアジェット
特徴 高出力レーザーの力で薬剤を注入 空気圧の力で薬剤を注入
モード ・フラクショナルモード
・トーニングモード(中空・接触)
・スカーモード(マイクロサブシジョン)
・トーニングモード(中空)
・コンタクトモード(マイクロサブシジョン)
対応できるお悩み ・ハリ、色素沈着、くすみ、赤ら顔、毛穴、小ジワ、肝斑、たるみなど
・ニキビ痕・傷痕・薄毛・多汗症など
・ハリ、毛穴、肌育など
・ニキビ痕・傷痕・深いシワ・薄毛・多汗症など
痛み・ダウンタイム ダウンタイム、痛みともにほぼなし~強めまで調整可能 ダウンタイムは2日~1週間
・痛みは従来の針を使う治療に比べると少ない
副作用 ・一時的な赤み、腫れ、むくみ、出血、内出血 など ・一時的な赤み、腫れ、むくみ、出血、内出血 など
主な導入・塗布薬剤 ・ジュベルック
・エクソソーム
・マイクロボトックス
・DMAE
・トラネキサム酸など
・ジュベルック
・リジュラン
・マイクロボトックスなど
適用部位 顔、首、手、膝など 顔、首、手、背中など
料金(目安) 5~15万円
※3回を目安に都度チップ代約3万円が必要
※モード、薬剤によって異なる
2~7万円
※モード、範囲により10~20万円になる場合もあり
施術回数(目安) 4~6週間ごとに1~5回
※症状や部位によって異なる
4~6週間ごとに1~5回
※症状や部位によって異なる

▽ダーマペンVSポテンツァを比較した記事はこちら

「マイクロサブシジョン」の効果と新治療のメリット

ミラジェット、キュアジェットがニキビ痕や妊娠線にも効果的と解説してきましたが、「マイクロサブシジョン」についてもう少し詳しく掘り下げていきましょう。そもそもクレーターや妊娠線などの痕は、皮膚の組織が硬く癒着し、表面の皮膚が凹んだまま戻らなくなっている状態です。凹みには大きく分けて3タイプあり、基本の治療は繊維を断ち切ったりほぐしたりして組織の創傷治癒を促し、必要に応じて薬剤で内部からボリュームアップさせていきます。
マイクロサブシジョンは繊維を切り離す工程を、手打ちではなくマシンを使って行うことです。従来のサブシジョンと、マイクロニードル治療、マイクロサブシジョンの違いを比較してみましょう。

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治療法 サブシジョン マイクロニードル
(ポテンツァ)
マイクロサブシジョン
(トライフィルプロ )
マイクロサブシジョン
(キュアジェット)
クレータータイプ 深いローリング
ボックス
ローリング
ボックス
ローリング
ボックス
アイスピック
ローリング
ボックス
アイスピック
針の有無 あり あり あり なし
治療の特徴 カニューレや針で繊維を切り離し、必要に応じて薬剤を導入する 針による創傷治癒と熱によるコラーゲン増生、薬剤導入効果を同時に得られる 針で炭酸ガスと薬剤を交互に注入して繊維を切り離しながら凹みを改善する 針を使わず繊維を切り離し、必要に応じて薬剤を導入する
メリット 深いニキビ痕にも対応 顔全体の治療ができる 価格が安くダウンタイムが短い 痛みが比較的少ない
デメリット 施術時間、ダウンタイムが長い 施術回数が多め、薬剤ロスがある 個人差によるが強い痛みがある 広範囲の施術は費用が高い

これまでマイクロサブシジョンといえばトライフィルプロが代表的でした。しかし、完全な針なしの施術ができるようになったのはミラジェット、キュアジェットの誕生からです。
痛みや長い施術時間による精神的苦痛も少なく、まさに傷痕・クレーター治療の救世主。レーザーやピーリングでは効果が感じられなかった方や、妊娠線や手術痕をよりきれいに治療したい方にとっても、希望を持てる治療方法なのではないでしょうか。

まとめ

どんどん進化する美容医療の技術。ダウンタイムも痛みも少なくきれいになれるなんて、まさに理想的な治療ですよね。ミラジェットやキュアジェットの登場により、今後“針を使わない肌治療”は新常識になってくるかもしれません。マシンを導入するクリニックはまだ少数派ですが、お近くのクリニックで見かけた際は、ぜひチェックしてみてください。

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