「ルメッカ(LUMECCA)」は肝斑に効果があるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。「ルメッカ」は、シミやそばかす改善におすすめの機器。肝斑にも効果があるのか本記事で深掘りします。さらに、どのような施術が肝斑に適しているのか、「ルメッカ」はどのような肌トラブルを得意とするのかについても解説。
自分自身の肌悩みの特徴をしっかりと把握した上で自分に合う施術方法を選択していきましょう。
ルメッカの効果とは?シミ治療で注目される光治療機器
「ルメッカ」は、IPL(光治療)のエネルギーを利用してシミやそばかす、赤ら顔の改善を目指す美容医療機器です。ここからは「ルメッカ」の特徴について詳しく解説します。
機器の特徴とシミにアプローチする仕組み
「ルメッカ」は、イスラエルで2008年に創業された『インモード(INMODE)社』が開発、販売している美容医療機器です。『インモード』は高周波(RF)技術をベースに、皮膚科や整形外科、婦人科など、さまざまな専門領域に対応できる医療機器を開発してきました。
その中でも「ルメッカ」はIPL(Intense Pulsed Light)治療技術を用いて、シミやそばかす、肌の赤み、毛穴の開きなどの解消を目指している機器です。
そもそもIPL(Intense Pulsed Light)とは、様々な波長をもつフラッシュランプ光源のことです。「ルメッカ」はこの波長の中でも、ヘモグロビンとメラニン色素に反応性の高い500~650nmの波長を多く含んでいるため、そばかすやシミ、赤みなどの減少が期待できます。さらに、「ルメッカ」は500~650nmの波長帯において最大3倍のパワーを出力することが可能なため、従来のIPL機器と比較しても1度の施術で効果が実感できるといわれています。
他にも、IPL(光治療)の熱や光のエネルギーを利用して、コラーゲン生成を促す作用もあるため、肌のハリや弾力アップが目指せる点も魅力の1つです。
従来のレーザー治療との違い
従来のIPL(光治療)と「ルメッカ」では、1回1回の照射における効果に差があります。
「ルメッカ」は光治療機器の中でも500~650nmの波長が多く含まれているため、さまざまな症状に効率的に働きかけることができます。シミだけでなく、肌の赤みやニキビ痕にも対応が可能。肌の奥に隠れている色の薄いシミなどにも効果があるとされています。
一方、従来のレーザー治療は「ルメッカ」のように幅広い波長帯ではなく、532nmや1064nmのように単一の波長で働きかけます。従って、鋭い照射が可能なため、濃いシミやタトゥーの除去といったアグレッシブなアプローチが得意です。
肌悩みの濃さや範囲によって、レーザー治療を選択するか、「ルメッカ」を選択するかを担当医と相談し、より効果を発揮できる機器を選んでみてください。
肝斑って何?治療方法と原因を解説
そもそも肝斑とは何でしょうか?ここからは肝斑の原因や治療方法について紐解いていきます。
肝斑とシミの違いは?
肝斑はシミの一部とされていますが、一般的なシミとは違いがあります。まずはその違いについて説明していきましょう。
肝斑ができる原因は、はっきりとは分かっていません。しかし女性の場合30代を過ぎた辺りから発症しやすいとされています。つまり、出産や妊娠、ピル、ストレス、更年期障害などの影響により女性ホルモンのバランスが崩れることで、肝斑ができやすいと考えられているのです。また、化粧品や遺伝、紫外線といった要因も肝斑の発症に関与しているといわれています。
一方、シミの主な発症原因は紫外線や加齢によるものが多いとされています。年齢を重ねることで肌のターンオーバーが正常に行われず、皮膚に色素が沈着することでシミが生じるのです。
双方の違いとしては、肝斑は「左右対称にできる」、「輪郭がはっきりとしていない」「妊娠や出産を機に発症した」といった点が特徴的です。逆にシミは「左右非対称にできる」「輪郭がはっきりしている」「色が濃くなる」などの特徴が挙げられます。
しかし、これらの判断基準は一例にすぎません。必ず医師に相談し、適切な診断をしてもらいましょう。
肝斑の治療方法
肝斑の一般的な治療方法として
- 皮膚脱色クリーム
- ケミカルピーリング
- 内服薬
- レーザー治療
などが挙げられます。肌の表面にできてしまった肝斑に対し、ピーリングや皮膚脱色クリームを使用することで、削り落としていくようなイメージで作用するのです。
また、肌のターンオーバーを正常に戻し、肝斑を排出した新しい肌へと生まれ変わらせることで症状の改善を目指す、内側からのアプローチが選択されることもあります。
このように多種多様な治療法が存在しますが、注意したいのがレーザー治療です。パワーを強くしたり、短期間に何度も施術したりすると肝斑を悪化させてしまう可能性があります。レーザー治療を受ける際は、威力の弱いレーザーを使用し、適切な頻度を守ることが大切です。
ルメッカは肝斑に効くの?
ここまで肝斑について基礎知識を深めてきました。ここからは果たして「ルメッカ」が肝斑に効果があるのか解説していきます。
ルメッカの肝斑への効果
「ルメッカ」はパワーが強いため、肝斑治療には適していないといわれています。そのため、肝斑治療をする際には注意が必要です。「ルメッカ」を含む光治療では、過度なエネルギーが逆に肝斑悪化を招くリスクも考えられます。そのため、シミか肝斑かどちらか見分けがつかない場合は、必ず医師に正しい診断をしてもらった上で治療法を決定してください。
一般的には、肝斑治療は弱い出力でのピンポイントな施術や内服薬などを併用した治療が効果を発揮するので、ピコトーニングのような施術方法が適しているとされています。
肝斑のある肌に「ルメッカ」を施術する際には、注意すべき点やリスクについても十分理解し、独自に判断するのではなく、必ずクリニックや皮膚科で相談してみましょう。
ルメッカにおすすめの肌悩み
肝斑治療には向かない「ルメッカ」。しかし、その波長帯とピークパワーの強さからヘモグロビンやメラニンにはアグレッシブにアプローチできるため、シミや肌の赤みに対しては有効的といえるでしょう。
また、IPLの効果により真皮にある線維芽細胞が刺激され、コラーゲンやエラスチンの生成を促進。同時に、ターンオーバーも促され、くすみが軽減されたハリと弾力のある素肌を目指せます。
「ルメッカ」は幅広い肌質に対応できる機器ですが、一部施術に向かない悩みもあります。施術を考えている方は、専門の医師による診断のもと、適切な治療計画を立てましょう。
まとめ
「ルメッカ」は、IPL(光治療)の高エネルギーを利用した治療機器です。従来の技術よりもピークパワーが強いため、少ない回数で効果が期待できます。しかし、「ルメッカ」は肝斑を悪化させてしまう恐れもあるので、自身の症状はどのようなものか、どんな施術が自分の肌質に適しているのか医師に診断してもらい、適切な治療法を選んでみてください。
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