「キレイになりたい」それはすべての女性の願いとも言えるかもしれません。しかし、キレイになるために、何を行うべきかについてのセオリーを完璧に知っている方はどれくらいいるのでしょうか?
こちらの記事では、キレイになるために“絶対押さえておきたい5大原則”について詳しくご紹介します。今回ご紹介するのは、どれも生活の中で手軽に取り入れられるものばかり。「わかっていてもできない」という人もいるかもしれませんが、まずは、自分の生活を振り返りながら「できていないこと」を知ることから始めてみましょう。
INDEX
1.原則1|体の内側からアプローチできる「食事」
健やかで美しい肌を目指すには、食事やサプリメントで体の内側からケアすることが大切です。いくらスキンケアで外側から肌を整えても、体内に適切な栄養を取り入れなければ、健やかな肌は維持できません。美肌作りで取り入れたい成分はたくさんありますが、中でも着目したいのは「抗酸化作用」を持つ栄養素です。
美肌作りにはなぜ抗酸化作用が必要なの?
「活性酸素」という言葉を聞いたことがあるでしょう。活性酸素とは、呼吸により取り込まれた酸素の一部が、体内で通常よりも活性化した状態(=ほかの物質を酸化させる力が強い状態)になること。活性酸素は殺菌力が強く、体内の細菌やウイルスを撃退する一方で、正常な細胞も傷つけてしまうことが明らかとされています。活性酸素が過剰な状態が続けば、細胞の酸化(=サビ)から肌老化につながることも。そこで活性酸素の産生を抑制するために欠かせないのが、抗酸化力を高める食事というわけです。
抗酸化作用を持つ栄養素とは
抗酸化作用を持つ栄養素はビタミンAやビタミンC、ビタミンEなど。これらは「若返りビタミン」とも呼ばれ、細胞の酸化を防ぐ働きを持ちます。単体でも取り入れたい栄養素ではありますが、より効果を高めるには、これらのビタミンを組み合わせて摂取することがおすすめ。それぞれが相互に作用し合い、さらに肌に良い影響をもたらすことが分かっています。なお、各栄養素の働きは以下のとおりです。
・ビタミンA
皮膚や粘膜を健やかに保つほか、免疫機能や細胞の成長・分化にも関与する栄養素。レバーやかぼちゃ、にんじん、ピーマン、ほうれん草などに多く含まれています。
・ビタミンC
コラーゲンの合成やメラニン色素を抑制・分解する効果が期待できる栄養素。水に溶けやすく、調理による加熱に弱い性質を持ちますが、人間は体内でビタミンCを生成できないため、食事から上手に積極的に摂取することが大切です。パプリカやブロッコリー、キウイ、イチゴといった野菜・果物類に多く含まれています。
・ビタミンE
細胞膜の酸化を抑制することで、老化の予防や免疫機能の向上に寄与します。また、血行を促進させてバリア機能を高めることで、外部からの刺激を防ぐ効果も。アーモンドやひまわりの種などのナッツ類に多く含まれています。
2.原則2|質の良い「睡眠」
睡眠不足が美肌の大敵とよく言われるのは、睡眠時に肌の再生を促す成長ホルモンが分泌されているためです。しかし、ただ寝れば良いというわけでもありません。肌のターンオーバーを促進させる成長ホルモンの分泌を活性させるには、睡眠の質が大きく関係しています。
勝負は入眠後の3時間!
かつては22時~夜中2時ごろが肌のゴールデンタイムとされていた時期もありましたが、最近の研究では、入眠後の3時間で最も成長ホルモンが分泌することが分かっています。つまり、寝入りばなの3時間に肌の再生が活発に行われるということ。その時間にどれだけ質の良い睡眠を得られるかが、美肌への近道とも言えるのです。
良質な睡眠を得るには?
寝る直前に食事を摂ると、食べ物の消化にエネルギーを要するため、入眠後の眠りが浅くなってしまいます。睡眠の質を高めるには、遅くとも入眠2~3時間前には食事を終わらせることが大切です。また、リラックス効果のあるアロマやヒーリング音楽なども積極的に活用を。より良い状態で入眠するには、こういった快眠グッズなどを用いて睡眠環境を見直すのもおすすめです。
3.原則3|正しい方法で行う「洗顔」
メイクや汚れを落とす洗顔は、毎日のように行うスキンケアの1つ。普段何気なく行っている方が多いかもしれませんが、シンプルなスキンケアだからこそ気をつけたいポイントがあります。誤った方法で行えばかえって肌トラブルを引き起こすこともあるため、ここでは、改めて正しい洗顔方法についてチェックしておきましょう。
正しい洗顔の手順
step1.手をキレイにする
手には雑菌がたくさんついています。汚れた手で顔を触ると洗顔の意味がなくなるため、まずは指や爪の間まで念入りにキレイにしておきましょう。
step2.ぬるま湯で顔を濡らす
人肌程度のぬるま湯で顔をすすぎます。
step3.テニスボール大の泡を作る
泡立てネットなどでしっかりと洗顔料を泡立ててください。空気を含ませるように泡立てると、キメ細かなモコモコの泡が作れます。もちろん、泡立てネットを使用せず、泡で出てくるタイプの洗顔料を使っても構いません。
step4.Tゾーンから素早く洗顔する
泡を乗せるのは、皮脂量が多いTゾーンから。ボリュームたっぷりの泡で擦らないよう優しくクルクルと洗ってください。Tゾーンの次はあご、頬、こめかみ、Uゾーンの順で洗顔しましょう。ただし、皮膚が薄い目元や口元は、泡を乗せるだけでも十分汚れが取れます。肌に余計なダメージを与えないよう、手早く済ますのも重要なポイントです。
step5.ぬるま湯で洗い流す
すすぎ残しがないよう、10~20回程度を目安にぬるま湯でしっかりと洗い流しましょう。とくに、こめかみや眉毛、髪の生え際は泡が残りやすい部位です。手の平で擦らないよう注意しながら丁寧にすすいでいきます。
step6.水分を拭き取り、保湿して完了!
顔をすすいだあとは、押さえるようにして清潔なタオルで水分を拭き取ります。なお、タオルドライが終わったあとは、保湿も忘れずに行いましょう。
4.原則4|全身の血行を良くするための適度な「運動」
運動は、全身の血行を良くし、血液の循環をスムーズにします。一見美肌作りとは何の関係もなさそうですが、運動によって血流が良くなれば、必要な酸素や栄養素がきちんと細胞に届き、老廃物がたまりにくくなります。ツヤと透明感のある肌が目指せるため「運動は苦手……」という方も、ぜひ無理のない範囲で取り入れてみてください。
無理なく続けられる適度な運動は?
美肌作りでとくにおすすめなのは、有酸素運動です。有酸素運動とは、呼吸で酸素を取り込みながら行う運動のこと。ウォーキングや軽いジョギング、水泳、サイクリングなどが有酸素運動に当たります。これらは体への負担が少なく、取り入れやすい運動です。とはいえ、運動に不慣れな場合だと、習慣にするのが難しいケースもあるでしょう。
そんな方は、身近なところからできる運動を習慣づければOK!例えば、ラジオ体操を取り入れる・エレベーターやエスカレーターを使わない・寝る前やお気に入りのyoutubeを見ている間だけでもストレッチするといった小さなことで構いません。通勤経路を見直すなど、毎日継続することこそが、美肌に近付くための重要な一歩です。
5.原則5|外出前には入念な「紫外線対策」を
紫外線を浴びると、肌を保護する目的でメラニン色素が分泌されます。ところが、メラニン色素はよく知られているように、シミの原因となる物質。通常の分泌量であれば、ターンオーバーにより排出されますが、過剰に分泌されるとシミとして色素沈着するため、注意が必要です。
そもそも紫外線とは?
紫外線は、UV-AとUV-Bに分類されます。UV-Aは、肌の奥深くに侵入し、肌のハリをキープするコラーゲンやエラスチンを破壊させる物質です。肌にシワやたるみを引き起こす要因となります。一方UV-Bは、肌の表面で乾燥と炎症を引き起こし、メラニン色素を加速的に生成させるのが特徴です。このように紫外線は、シミやそばかすだけでなく、乾燥、赤み、シワ、たるみなどの原因にもなります。紫外線による肌老化を防ぐには、日々日焼け対策を怠らないようにすることが大切です。
効果を高める日焼け止めの塗り方とは?
日焼け止めを均一に塗るには、5点置きが適しています。5点置きとは、化粧品の適量を両頬・おでこ・鼻・あごの5点に置くこと。日焼け止めをそれぞれの場所に置いたら、中指や薬指で丁寧になじませていきます。顔の中心から外側に向かって塗り残しがないように、すみずみまで広げるのがポイントです。なお、日焼け止めは重ね塗りすることでさらに効果が持続するため、塗り終わったらもう一度同量を手に取り、重ねづけしていきましょう。ただし、日焼け止めの上にファンデーションを重ねるときは、1度塗りでOKです。
日焼け止めを使用するうえで知っておきたい注意点
日焼け止めを塗るときは、以下の注意点も併せて覚えておきましょう。
・保湿ケアと並行する
肌が乾燥していると皮脂の分泌量が過剰になり、日焼け止めの効果が薄れることがあります。保湿は、紫外線対策と同じくらい重要なスキンケアです。朝にスキンケアの時間が十分に取れないときは、乳液と日焼け止めの機能を兼ね備えた日中用乳液などを活用し、皮脂崩れが起きないように心がけてください。
・使用量を守る
日焼け止めの使用量を減らすと、適切な効果が得られません。紫外線によるダメージを防ぎ、健やかで美しい肌を維持するには、メーカーが定めている使用量を守るのが大前提です。日焼け止めは、商品によって少量でよく伸びるもの、さらりとした使用感のものなど特徴がさまざま。適切な効果を享受するためには、自分の肌に合うものを使用することが大切です。
・外出の15分前に塗る&2時間置きに塗り直す
日焼け止めが肌になじむまでには一定の時間を要するため、少なくとも家を出る15分前までには塗り終えておきましょう。また、日焼け止めの効果が持続するのは2時間程度です。とくに、汗をかく・泳ぐなどで日焼け止めが落ちやすい状況下にいるときは、こまめに塗り直すようにしましょう。
まとめ
「食事」「睡眠」「洗顔」「運動」「紫外線対策」は、美肌作りに欠かせない5大原則。どれも基本的なことばかりではありますが、こうした小さな積み重ねが、いつまでも若々しく健やかな肌を維持するための秘訣です。キレイな肌を実現するために、美容医療などの特別なケアを取り入れる方法もありますが、まずは身近なところから見直してみませんか?少し意識を変えるだけで、うれしい結果につながるかもしれません。ぜひ、日々の生活の中で、取り入れられるものから始めてみてくださいね。
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