女性の薄毛は皮膚科で治せる?受診のタイミングや治療法を詳しく解説!

女性の薄毛は皮膚科で治せる?受診のタイミングや治療法を詳しく解説!

女性の薄毛は皮膚科で治療する方法があります。しかし、皮膚科でどのような治療をするのか分からず、受診を迷っている方もいるかもしれません。そこで今回は、女性の薄毛の症状や原因、受診のタイミング、治療法について詳しく解説します。「最近薄毛が気になってきた」「薄毛をできるだけ早く治したい」という女性の方は、ぜひ参考にしてください。

1.女性に多い薄毛の症状

出典:photoAC

薄毛の悩みは男性だけでなく、女性にも多く見られるようになりました。とくに、以下の4つは女性に多い薄毛症状であるため、チェックしておきましょう。

■FAGA

FAGA(女性男性型脱毛症)は、女性の薄毛や脱毛症のことです。主な初期症状は、「髪の毛にコシがなくなり細くなった」「抜け毛が増えた」「分け目が目立つようになった」など。分かりにくい症状から始まるため、多くの場合FAGAだと気づかないまま症状が進行し、全体的に髪が薄くなったと感じるようになります。さらに症状が進むと、頭頂部から抜け毛の範囲が少しずつ広がってしまうのが特徴です。

■休止期脱毛症

休止期脱毛症とは、「成長期・退行期・休止期」というヘアサイクル(毛周期)が乱れ、髪の発育ペースが遅れるために薄毛になる症状のことです。休止期脱毛症は、以下のように分類されます。

急性休止期脱毛 ヘアサイクルのうち、成長期から急激に休止期に移行したために起こる脱毛の症状。原因は、ストレス・栄養不足・出産・外科手術など。
慢性びまん性休止期脱毛 6ヶ月以上かけて徐々に症状が進む脱毛症。原因は、貧血・甲状腺疾患・栄養不足・無理なダイエット・肝機能障害・腎機能障害など。
慢性休止期脱毛 症状が6ヶ月以上続くことが特徴。FAGAと似ており判別が難しい。原因は分かっていない。

■牽引(けんいん)性脱毛症

牽引性脱毛症は、髪を引っ張ることで起こる脱毛症です。長期間にわたり、同じ箇所の毛根に負担がかかると牽引性脱毛症が起こりやすくなります。ポニーテールなど、繰り返し髪をきつく縛る習慣がある場合は注意が必要です。

■産後脱毛症

産後脱毛症は出産後に起こる脱毛症のことで、分娩後脱毛症とも呼ばれています。この脱毛症は、産後にホルモンバランスが変動し、ヘアサイクルが成長期から休止期に一斉に移行してしまうことが原因です。妊娠中は女性ホルモンのエストロゲンの増加により成長期が延びて抜け毛が減っていましたが、産後はエストロゲンの量が元に戻るため抜け毛が急激に増えてしまいます。

2.女性の薄毛で皮膚科を受診するタイミング

女性の薄毛治療は皮膚科に相談するのが一般的でしょう。しかし、受診のタイミングが分からず迷っている方も多いはず。以下の症状が表れたときは、皮膚科を受診するサインです。

  • 髪のボリュームが減った
  • 抜け毛が増えた
  • 髪にハリ・コシがなくなった
  • 薄毛で地肌が目立つようになった
  • 市販の育毛剤ではなかなか効果が見えない

薄毛治療には、早期発見と根強いケアが重要になります。

3.女性の薄毛の原因は?

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薄毛治療で大切なのは、原因を知り、それを取り除くことです。女性の薄毛には、以下のようなさまざまな原因が考えられます。

■ホルモンバランスの乱れ

女性の薄毛の原因として、ホルモンバランスの乱れが考えられます。女性はエストロゲン・プロゲステロンという女性ホルモンが分泌されており、エストロゲンには髪の成長期を延ばす働きがあるといわれています。そのため、女性は男性に比べて薄毛になりにくいのです。しかし、ホルモンバランスが乱れると薄毛になってしまうことがあります。とくに、更年期に入り閉経を迎えたタイミングや、産後に薄毛になりやすいといわれています。

■生活習慣の乱れ

睡眠不足、過度な飲酒・喫煙・ダイエットなど、生活習慣の乱れも女性の薄毛につながります。睡眠不足は成長ホルモンの分泌を妨げ、髪の成長に悪影響です。また、過度な飲酒・喫煙・ダイエットは女性ホルモンの分泌に影響を及ぼす恐れがあります。

■ストレス

ストレスも女性の薄毛を引き起こす原因の1つです。仕事や人間関係などにより慢性的にストレスを受けると、自律神経が乱れ血行不良を引き起こすことがあります。血行不良になると、育毛に必要な栄養素が頭皮に行き届かなくなるため、抜け毛や薄毛を促してしまうのです。

■疾患

女性の薄毛は疾患の合併症として生じることもあります。女性に起こりやすい鉄欠乏性貧血や甲状腺機能低下症、膠原病などでは、突然抜け毛が多くなることも。例えば甲状腺機能低下症では、細く乾燥した髪の毛が抜けるのが特徴的です。さらに、眉毛の外側が脱毛する場合もあります。

4.女性の薄毛はどう治す?皮膚科で行う治療

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薄毛治療で女性が皮膚科を受診するとき、保険適用になるのか気になる方も多いでしょう。頭皮の炎症などの皮膚疾患や甲状腺機能障害などの病気が薄毛の原因である場合には保険が適用されます。しかし、それ以外の薄毛治療は美容目的とみなされるためほとんどが自由診療となり、保険が適用されません。
皮膚科では主に、育毛効果が期待できる成分を配合した治療薬で治療を行います。では、どのような治療薬があるのか見ていきましょう。

■ミノキシジル

ミノキシジルは代表的な薄毛治療薬の成分の1つです。血管拡張作用により血液の流れをスムーズにするほか、髪の毛の成長を促進する毛乳頭細胞にアプローチし発毛を促します。また、毛乳頭細胞そのものを増やす働きをすることも特徴です。さらに、髪の毛をつくり出す毛母細胞の死滅を抑制することでヘアサイクルの成長期を延ばし、育毛効果や脱毛を抑える効果が期待できます。
ミノキシジルの治療薬は内服薬と外用薬の2種類あり、使用を始めてから効果を感じるまで3~6ヶ月ほどかかるといわれています。

■スピロノラクトン

スピロノラクトンはもともと、利尿薬として高血圧や心不全の治療に使われてきた成分です。近年、薄毛治療にも効果を発揮できるとして、FAGAの治療に使われるようになりました。スピロノラクトンに期待できる効果は抜け毛を抑制することで、抜け毛の原因となるホルモンの働きを阻害します。また、髪の毛の成長期を延ばしたり髪の毛をつくり出したりするといったヘアサイクルの改善効果も見込まれます。

■パントテン酸カルシウムを含む治療薬

女性の薄毛治療には、パントテン酸カルシウムを含む治療薬を使用することもあります。この治療薬で期待できるのは、栄養を頭皮に行き渡らせ、頭皮環境を整える効果です。それにより、抜け毛・薄毛の改善が見込まれます。ホルモンバランスの乱れや、生活習慣の乱れ、ストレスが原因の薄毛治療に広く使用されています。

5.女性の薄毛は美容皮膚科で治療する方法も

女性の薄毛は美容皮膚科で治療するのも1つの手です。美容皮膚科では、以下のような治療を行います。

■幹細胞培養上清液注射

幹細胞培養上清液注射は、傷ついた組織や老化した細胞の再生治療に効果が期待される、注目の治療法です。幹細胞培養上清液とは、幹細胞の培養過程で精製された上澄み液のこと。この上澄み液には、体の組織や臓器の再生をサポートする成分が含まれています。頭皮に注射することで再生因子が毛母幹細胞にアプローチし、発毛・育毛・増毛の薄毛改善効果が見込まれます。幹細胞培養上清液注射の費用はクリニックによってさまざまで、1回あたり約5万円~11万円ほどです。

まとめ

女性の薄毛を皮膚科で治す場合は、薬による治療がメインです。薄毛治療には、早期発見と長期的な治療が大事です。脱毛症には初期症状に気づきにくいものもあるため注意したいもの。抜け毛が多くなってきたなど薄毛の症状を感じたら、早めに皮膚科や美容皮膚科などの医療機関に相談しましょう。さまざまな治療法のなかから、ご自身に最適な方法を検討してみてください。

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